B Oracle Net Servicesのアップグレードに関する考慮事項

この付録では、Oracle Net Servicesの共存とアップグレードに関する考慮事項について説明します。ここで説明する項目は、次のとおりです。

B.1 Oracle Internet Directoryへの匿名アクセス

ディレクトリ・ネーミング(LDAP)の一般ユーザーは、名前参照でOracle Internet Directoryに匿名アクセスする必要があります。Oracle Internet Directoryソフトウェアを11g以上にアップグレードすると、ディレクトリに対する匿名アクセスが許可されないようにOracle Internet Directoryのデフォルト設定が変更されます。ディレクトリ管理者は、ディレクトリをリリース11gにアップグレードした後に、匿名バインドが有効になるようにディレクトリを構成する必要があります。また、Oracle Internet Directoryでの匿名バインドの設定方法もOracle Database 10gとOracle Database 11gの間で変更されました。

関連項目:

匿名バインドの詳細は、『Oracle Internet Directory管理者ガイド』を参照してください。

B.2 デフォルト以外のリスナーのOracle Database 12cリリース2 (12.2)への移行

Oracle Real Application Clusters環境でOracle Database 11g リリース11.1.0.7をOracle Database 12c リリース2 (12.2)に移行する場合、デフォルト以外のリスナーはOracle Net Configuration Assistantによって移行されません。デフォルト以外のリスナーを移行するには、次の手順を使用します。

  1. Oracle Database 11g リリース11.1.0.7のOracle Net Configuration Assistantを使用して、デフォルト以外のリスナーを削除します。

  2. Oracle Database 12c リリース2 (12.2)のOracle Net Configuration Assistantを使用して、デフォルト以外のリスナーを作成します。