Oracle Database Clientのネットワークのトピック
このような標準的な構成とは異なるコンピュータにOracle Database Clientをインストールする方法を説明します。
通常、Oracle Database Clientをインストールするコンピュータはネットワークに接続されていて、Oracle Database Clientのインストールを格納するローカルの記憶域があり、ディスプレイ・モニターとメディア・ドライブが備わっています。
- 複数のIPアドレスを持つコンピュータへのOracle Database Clientのインストール
クライアントは、ホスト名を使用して(またはホスト名の別名を使用して)コンピュータにアクセスできる必要があります。 - 複数の別名を持つコンピュータへのOracle Database Clientのインストール
複数の別名を持つコンピュータは、単一のIPアドレスのもとにネーミング・サービスで登録されていますが、複数の別名を持っています。 - ネットワークに接続されていないコンピュータへのOracle Databaseのインストール
Oracle Databaseをネットワーク接続されていないコンピュータ(ラップトップなど)にインストールするには、この手順を使用します。 - ループバック・アダプタのインストール
ネットワーク化されていないコンピュータにインストールして、インストール後にネットワークにコンピュータを接続する場合は、ループバック・アダプタが必要です。
複数のIPアドレスを持つコンピュータへのOracle Database Clientのインストール
クライアントは、コンピュータのホスト名またはホスト名の別名を使用して、コンピュータにアクセスできる必要があります。
アクセスを確認するには、短縮名(ホスト名のみ)および完全修飾ドメイン名(FQDN、ホスト名とドメイン名)を使用して、クライアント・コンピュータからホスト名をpingします。両方のテストに成功する必要があります。
ORACLE_HOSTNAME
環境変数を設定する手順は、次のとおりです。
複数の別名を持つコンピュータへのOracle Database Clientのインストール
複数の別名を持つコンピュータは、単一のIPアドレスのもとにネーミング・サービスで登録されていますが、複数の別名を持っています。
ネーミング・サービスでは、これらの別名のいずれかが同じコンピュータに解決されます。こうしたコンピュータにOracle Database Clientをインストールする前に、ORACLE_HOSTNAME
環境変数を、使用するホスト名のコンピュータに設定してください。
ネットワークに接続されていないコンピュータへのOracle Databaseのインストール
Oracle Databaseをネットワーク接続されていないコンピュータ(ラップトップなど)にインストールするには、この手順を使用します。
Oracle Databaseを非ネットワーク・コンピュータにインストールできます。ラップトップなどのコンピュータがDHCP用に構成されており、Oracle Databaseのインストール後にコンピュータをネットワークに接続する予定の場合は、Oracle Databaseを非ネットワーク・コンピュータにインストールする前に、次のステップを実行します。
-
ループバック・アダプタをコンピュータにインストールします。
ループバック・アダプタとローカルIPアドレスによって、ネットワーク化されたコンピュータをシミュレートします。コンピュータをネットワークに接続した場合でも、Oracle DatabaseはローカルIPアドレスおよびホスト名を使用します。
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DRIVE_LETTER:
\system32\drivers\etc\hosts
ファイル内にある、ホスト名のみおよび完全修飾名を使用して、コンピュータを自身からpingします。たとえば、ループバック・アダプタを
us.example.com
ドメイン上のmycomputer
というコンピュータにインストールした場合、次の点を確認します。DRIVE_LETTER:\>ping mycomputer Ping itself using just the hostname. Reply from 10.10.10.10 Returns local IP. DRIVE_LETTER:\>ping mycomputer.us.example.com Ping using a fully qualified name. Reply from 10.10.10.10 Returns local IP.
注意:
コンピュータを自身からpingする場合、
ping
コマンドによってローカルのIPアドレス(ループバック・アダプタのIPアドレス)が返される必要があります。ping
コマンドが失敗した場合、ネットワーク管理者に問い合せてください。
インストール後にコンピュータをネットワークに接続すると、コンピュータ上のOracle Databaseインスタンスはネットワーク上の他のインスタンスと連携できます。ループバック・アダプタをコンピュータ上にインストールしておく必要がある点に注意してください。接続するネットワークによっては、コンピュータが静的IPまたはDHCPを使用できます。
関連項目
ループバック・アダプタのインストール
ネットワーク化されていないコンピュータにインストールして、インストール後にネットワークにコンピュータを接続する場合は、ループバック・アダプタが必要です。
ループバック・アダプタのインストール時に、ループバック・アダプタはコンピュータのローカルIPアドレスを割り当てます。ループバック・アダプタをインストールすると、コンピュータのネットワーク・アダプタは、独自のネットワーク・アダプタとループバック・アダプタの少なくとも2つになります。WindowsでOracle Databaseを実行するには、ループバック・アダプタをプライマリ・アダプタとして設定します。
アダプタのバインド順は、ループバック・アダプタを再インストールしなくても変更できます。プロトコルに対するアダプタのバインド順は、アダプタの使用順序を示します。ループバック・アダプタが最初にTCP/IPプロトコルに対して使用される場合、TCP/IPにアクセスするすべてのプログラムは最初にループバック・アダプタを調査します。Oracle Enterprise Managerなどのツールに対してローカル・アドレスが使用されます。異なるイーサネット・セグメントを使用するアプリケーションは、ネットワーク・カードにルーティングされます。
- ループバック・アダプタがコンピュータにインストールされているかどうかのチェック
ipconfig /all
コマンドを実行してコンピュータにループバック・アダプタがインストールされているか検証するには、この項を確認します。 - Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012およびWindows Server 2012 R2でのMicrosoft KM-TEST Loopback Adapterのインストール
様々なWindowsバージョンにMicrsoft KM-TEST Loopback Adapterをインストールするには、この手順を使用します。 - Windows 7でのループバック・アダプタのインストール
Windows 7にループバック・アダプタをインストールする方法を説明します。 - ループバック・アダプタの削除
ループバック・アダプタを削除するには、次の手順を使用します。
ループバック・アダプタがコンピュータにインストールされているかどうかのチェック
ipconfig /all
コマンドを実行してコンピュータにループバック・アダプタがインストールされているか検証するには、この項を確認します。
コンピュータにループバック・アダプタがインストールされているか確認するには、ipconfig /all
コマンドを実行します。
DRIVE_LETTER:\>ipconfig /all
注意:
コンピュータにインストールされているループバック・アダプタは、プライマリ・ネットワーク・アダプタである必要があります。
ループバック・アダプタがインストール済の場合、ループバック・アダプタの値がリストされたセクションが表示されます。次に例を示します。
Ethernet adapter Local Area Connection 2: Connection-specific DNS Suffix . : Description . . . . . . . . . . . : Microsoft Loopback Adapter Physical Address. . . . . . . . . : 02-00-4C-4F-4F-50 DHCP Enabled. . . . . . . . . . . : No IP Address. . . . . . . . . . . . : 10.10.10.10 Subnet Mask . . . . . . . . . . . : 255.255.0.0
親トピック: ループバック・アダプタのインストール
Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012およびWindows Server 2012 R2でのMicrosoft KM-TEST Loopback Adapterのインストール
様々なWindowsバージョンにMicrsoft KM-TEST Loopback Adapterをインストールするには、この手順を使用します。
Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012またはWindows Server 2012 R2でループバック・アダプタをインストールするには、次のステップを実行します。
親トピック: ループバック・アダプタのインストール
Windows 7でのループバック・アダプタのインストール
ループバック・アダプタをWindows 7にインストールする方法を説明します。
ループバック・アダプタをWindows 7にインストールするには:
-
「スタート」をクリックして、検索ボックスに
hdwwiz
と入力します。 -
hdwwizをクリックして、「ハードウェアの追加」ウィザードを起動します。
-
「ようこそ」ウィンドウで、「次へ」をクリックします。
-
「ウィザードで、ほかのハードウェアをインストールできます」ウィンドウで、「一覧から選択したハードウェアをインストールする」を選択して「次へ」をクリックします。
-
「次の一覧からインストールするハードウェアの種類を選択してください。」の「ハードウェアの種類」リストから、「ネットワーク アダプタ」を選択し、「次へ」をクリックします。
-
「ネットワーク アダプタの選択」ウィンドウで、次の選択を行います。
-
製造元: 「Microsoft」を選択します。
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ネットワーク アダプタ: Microsoft Loopback Adapterを選択。
-
-
「次へ」をクリックします。
-
「ハードウェアをインストールする準備ができました」ウィンドウで、「次へ」をクリックします。
-
「ハードウェアの追加ウィザードの完了」ウィンドウで、「完了」をクリックします。
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「ネットワーク接続の管理」をクリックします。こうすると、ネットワーク接続のコントロール パネル項目が表示されます。
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先ほど作成された接続を右クリックします。通常これは「ローカル エリア接続2」という名前です。「プロパティ」を選択します。
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「全般」タブで「インターネット プロトコル(TCP/IP)」を選択し、「プロパティ」をクリックします。
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「プロパティ」ダイアログ・ボックスで、「次の IP アドレスを使う」をクリックして次の手順を実行します。
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IPアドレス: ループバック・アダプタにルーティング不可のIPを入力します。次のルーティング不可のアドレスを推奨します。
-
192.168.
x
.x
(x
は0から255の任意の値) -
10.10.10.10
-
-
サブネット マスク:
255.255.255.0
を入力します。 -
入力した値を記録します。この値は、この手順で後で必要になります。
-
他のフィールドはすべて空欄にします。
-
「OK」をクリックします。
-
-
「閉じる」をクリックします。
-
「ネットワーク接続」を閉じます。
-
コンピュータを再起動します。
-
DRIVE_LETTER
: \WINDOWS\system32\drivers\etc\hosts
ファイルのlocalhost
行の後に、次の形式で1行を追加します。IP_address hostname.domainname hostname
ここで、
-
IP_address
は、ルーティングできないIPアドレスです。 -
hostname
はコンピュータ名です。 -
domainname
はドメイン名です。
次に例を示します。
10.10.10.10 mycomputer.us.example.com mycomputer
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-
ネットワーク構成を確認します。
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コントロール パネルの「システム」を開き、「フル コンピュータ名」に、ホスト名とドメイン名が
sales.us.example.com
のように表示されていることを確認します。 -
「変更」をクリックします。「コンピュータ名」にホスト名が表示され、「フル コンピュータ名」にホスト名とドメイン名が表示されていることを確認します。前述の例では、ホスト名は
sales
にする必要があり、ドメインはus.example.com
にする必要があります。 -
「詳細」をクリックします。「このコンピュータのプライマリ DNS サフィックス」に、たとえば
us.example.com
のようなドメイン名が表示されていることを確認します。
-
親トピック: ループバック・アダプタのインストール