コンポーネント固有のインストール・ガイドラインの確認

Oracle Universal Installerを起動する前に、次のガイドラインを確認してください。

  • Oracle Universal Installer

    以前のOracleリリースでこのリリースのコンポーネントをインストールする場合は、Oracle Universal Installerを使用しないでください。

  • Oracle Automatic Storage Management

    前のリリースでは、Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)のインストールは、Oracle Databaseインストールの一部として実行されました。Oracle Database 11gリリース2(11.2)では、Oracle Automatic Storage Managementは、クラスタ用またはスタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureのインストールに含まれます。

    Oracle Automatic Storage Managementの既存のインストールをアップグレードするには、Oracle Grid Infrastructureのアップグレードを実行してOracle Automatic Storage Managementをアップグレードする必要があります。Oracle Automatic Storage Managementをインストールしておらず、Oracle Automatic Storage Managementを記憶域オプションとして使用する場合は、スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureのインストールを完了した後にOracle Databaseのインストールを開始する必要があります。

  • クラスタでのインストール

    Oracle ClusterwareまたはOracle RACがシステムにインストール済の場合、Oracle Universal Installerには「Gridインストール・オプション」ページが表示されます。Oracle RACをインストールする場合を除き、単一インスタンス・データベースのインストールを選択する必要があります。このページのその他のオプションは、Oracle Real Application ClustersデータベースのインストールとOracle RAC One Nodeデータベースのインストールです。

インストール中のキャラクタ・セット選択について

インストールを開始する前に、キャラクタ・セットのオプションを確認してください。

データベースを作成した後でキャラクタ・セットを変更すると、一般的に、時間およびリソースの面で大きなコストがかかります。このような処理を行うには、データベース全体をエクスポートした後で再びインポートすることにより、すべての文字データの変換が必要な場合もあります。そのため、データベース・キャラクタ・セットは、インストール時に慎重に選択することが重要です。

Oracle Databaseでは、キャラクタ・セットを次のものに使用します。

  • SQL文字データ型(CHAR、VARCHAR2、CLOB、およびLONG)で格納されているデータ。

  • 表名、列名、PL/SQL変数などの識別子。

  • ストアドSQLおよびPL/SQLソース・コード(このコードに埋め込まれたテキスト・リテラルも含む)。

Oracle Database 12cリリース2 (12.2)以降、汎用/トランザクション処理またはデータ・ウェアハウスのテンプレートから作成されたデータベースのデフォルトのデータベース・キャラクタ・セットは、Unicode AL32UTF8です。データベース・キャラクタ・セットとしてUnicode AL32UTF8を使用することをお薦めします。

Unicodeは、現在世界で使用されている言語のほとんどをサポートしている汎用キャラクタ・セットです。また、現在では使用されていない歴史的な文字(アルファベット)も多数サポートしています。Unicodeは、Java、XML、XHTML、ECMAScript、LDAPなど、多くのテクノロジのネイティブ文字コードです。Unicodeは、インターネットや世界経済をサポートしているデータベースに非常に適しています。

AL32UTF8はマルチバイト・キャラクタ・セットであるため、文字データに対するデータベース操作の速度は、WE8MSWIN1252などのシングルバイト・データベース・キャラクタ・セットと比較すると若干遅い可能性があります。使用する文字がASCIIの対象外である大部分の言語について、その言語のテキストに必要な記憶領域をみると、その言語をサポートしているレガシー・キャラクタ・セットを使用した場合よりもAL32UTF8を使用した場合の方が大きくなります。NUMBERやDATEなどの文字以外のデータ型のストレージはキャラクタ・セットに依存しません。Unicodeでは、汎用性や柔軟性があるために、通常はこうした過剰な負担が生じます。

注意:

英語のデータは、CLOB列に保存された場合のみ、さらに大きなスペースが必要になる場合があります。

マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)のデータベース・キャラクタ・セットは、どのデータベースを後でプラグインできるかを決定します。CDBに選択したキャラクタ・セットが、このCDBにプラグインするデータベースのデータベース・キャラクタ・セットと互換性があることを確認します。

Oracle Automatic Storage Managementディスク・グループの使用

ディスク・グループを指定して、使用可能な空きディスク領域を確認する方法を説明します。

データベース・ファイルまたはリカバリ・ファイルは、スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureのインストール中に作成した既存のOracle Automatic Storage Managementディスク・グループに格納できます。

注意:

既存のディスク・グループを管理するOracle Automatic Storage Managementインスタンスは、別のOracleホーム・ディレクトリで実行されます。

  1. 「コントロール パネル」の「サービス」で、OracleASMService+ASMサービスが開始されていることを確認します。

  2. コマンド・プロンプトを開き、ORACLE_SID環境変数を一時的に設定して、Oracle Automatic Storage Managementインスタンスに適切な値を指定します。

    たとえば、Oracle Automatic Storage ManagementのSIDが+ASMasmディレクトリにある場合は、次の設定を入力します。

    DRIVE_LETTER:\>set ORACLE_SID=+ASM
    
  3. SYSASM権限を持つSYSユーザーとしてOracle Automatic Storage Managementインスタンスに接続し、必要に応じてインスタンスを起動します。

    DRIVE_LETTER:\>sqlplus /nolog
    SQL> CONNECT SYS as SYSASM
    Enter password: SYS_password 
    SQL> STARTUP
    
  4. 次のコマンドを入力して、既存のディスク・グループ、そのディスク・グループの冗長性レベルおよび各グループの空きディスク領域を表示します。

    SQL> SELECT NAME,TYPE,TOTAL_MB,FREE_MB FROM V$ASM_DISKGROUP;
    
  5. 出力結果から、適切な冗長レベルが設定されているディスク・グループを特定し、そのディスク・グループにある空き領域を記録します。

  6. 必要に応じて、記憶域要件を満たすために必要な追加のディスク・デバイスを設置または指定します。

    注意:

    既存のディスク・グループにデバイスを追加する場合は、サイズおよびパフォーマンス特性が、そのディスク・グループ内の既存デバイスと同じであるデバイスの使用をお薦めします。