Oracleホーム・ユーザー・コントロール・ツールの使用

Oracle Database 12cリリース1 (12.1)では、Oracleホーム・ユーザー・コントロールと呼ばれる新しいWindowsツールが導入されました。これは現在のOracleホームに関連付けられたOracleホーム・ユーザー名を表示し、OracleホームのWindowsサービスのパスワードを更新する、コマンドライン・ツールです。

入力パスワードはOracleホーム・ユーザーとして使用されるWindowsユーザー・アカウントのパスワードと一致する必要があります。そのため、最初にWindowsオペレーティング・システム・ツールを使用してWindowsパスワードを変更してから、このツールを使用します。このツールは、Oracleにより使用されるすべてのWindowsサービスを、新しいパスワードを使用するように更新し、Oracle Cluster Registryウォレット内のパスワードも(存在する場合)更新します。

インストーラはツールを開始するショートカット「Oracleホーム・ユーザーのパスワードの更新」も作成します。

Oracleホーム・ユーザー・コントロール・ツールは、パスワードの入力を求めるツールのプロンプトで新しいパスワードを受け入れ、そのパスワードをWindowsユーザー・アカウントのパスワードに対して検証します。パスワードの検証が失敗するとツールは終了します。さらに、orahomeuserctlコマンドを開始するユーザーには管理者権限が必要です。コマンドは次の形式で指定する必要があります。

orahomeuserctl list
orahomeuserctl updpwd [-user username] [-host hostname1, hostname2, …] [-log logfilename]

このコマンドでは、次のことに注意してください。

  • list: このユーティリティはOracleホームと関連付けられたOracleホーム・ユーザー名を表示します。

  • updpwd: このユーティリティは新しいパスワードを要求し、ノード上の指定されたOracleホーム・ユーザーと関連付けられたすべてのOracle Databaseサービスのパスワードを更新します。updpwdがOracle RACインストール内のノードで開始すると、コマンドは最初にOracle Cluster Registryウォレットを新しいパスワードで更新してから、クラスタ内のすべてのアクティブなノードのユーザーに関連付けられたすべてのOracle Databaseサービスを更新します。Oracle Cluster Registryウォレットが存在しない場合、このユーティリティはすべてのOracle Databaseサービスのみを更新します。

  • -user: このオプションは、特定のユーザーが所有するすべてのサービスのパスワードを更新するか、またはユーザーを指定しない場合は現在のOracleホーム・ユーザーのパスワードを更新します。

  • -host: このオプションは、指定されたホストの指定されたOracleホーム・ユーザーに属するすべてのサービスのパスワードを更新します。リモート・ホストのパスワードを更新するには、ユーザーはWindowsドメイン・ユーザーである必要があります。

  • -log: このオプションは、パスワードの更新アクションのタイムスタンプ付きの結果を、新しいパスワードを受信する各ノードおよびサービス名に対する指定したログ・ファイルに追加します。デフォルトのログ・ファイル名および場所は%ORACLE_HOME%\log\orahomeuserctl.logです。