7.3.2 削除ツールのコマンド・リファレンス

削除ツールを使用して、Oracleソフトウェアを削除できます。このコマンドは、スタンドアロン・モードでの実行、Oracleホーム・ディレクトリからの実行、またはインストーラを介した実行が可能です。

用途

削除ツールは、Oracleソフトウェアを停止し、オペレーティング・システム上のOracleソフトウェアおよび構成ファイルを削除します。

ファイル・パス

%ORACLE_HOME%\deinstall\deinstall

前提条件

Oracle Grid Infrastructureインストールの削除ツールを実行する前に、次のことを行います。

  • Oracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)をディスマウントし、Oracle Automatic Storage Management Dynamic Volume Manager (Oracle ADVM)を無効にします。

  • Grid Naming Service (GNS)が使用中の場合は、サブドメイン・エントリをDNSから削除することをDNS管理者に通知します。

deinstall.batプログラムを使用する場合の構文

deinstall.bat [-silent] [-checkonly] [-local] 
 [-paramfile complete path of input response file] 
 [-params name1=value [name2=value . . .]] 
 [-o complete path of directory for saving files] 
 [-tmpdir complete path of temporary directory to use]
 [-logdir complete path of log directory to use] [-skipLocalHomeDeletion] [-skipRemoteHomeDeletion] [-help]

オプション

表7-1 削除ツールのオプション

コマンド・オプション 説明
home Oracleホームの完全パス

このオプションを指定して、確認または削除するOracleホームのホーム・パスを示します。削除するOracleホームにあるdeinstall.batコマンドを使用してOracleソフトウェアを削除する場合は、Oracleホーム以外の場所にレスポンス・ファイルを用意し、-homeオプションは使用しないでください。

deinstall.batをパス%ORACLE_HOME%\deinstallから実行する場合は、実行元となるホームがツールで認識されるため、-homeオプションは不要です。

silent このオプションを指定すると、非対話型モードで削除ツールが実行されます。このオプションを指定した場合は、次のいずれかが必要です。
  • インストール情報および構成情報を確認するためにアクセス可能な動作中のシステム。失敗したインストールでは、-silentオプションは動作しません。

  • 削除または構成解除するOracleホームの構成値が記述されたレスポンス・ファイル。

checkonly

このオプションを指定すると、Oracleソフトウェアのホーム構成の状態が確認されます。-checkonlyオプションを指定してdeinstallコマンドを実行した場合、Oracleの構成は削除されません。このオプションによって、deinstall.batコマンドとともに使用できるレスポンス・ファイルが生成されます。

レスポンス・ファイルを生成するために-checkonlyオプションを使用すると、システムに関する情報を入力するように求められます。Oracle環境からツールが取得したデフォルト値(カッコ([])内に示されます)をそのまま使用するか、または別の値を指定できます。各プロンプトで[Enter]を押して、デフォルトを受け入れます。

local

複数ノード環境でこのオプションを指定すると、クラスタのOracleソフトウェアの構成が解除されます。

このオプションを指定してdeinstall.batを実行すると、非共有Oracleホーム・ディレクトリのローカル・ノード(deinstall.batを実行したノード)でのみOracleソフトウェアの構成が解除され、削除されます。構成解除ツールでは、リモート・ノードのOracleソフトウェアの削除または構成解除は行われません。

paramfile 入力レスポンス・ファイルの完全パス

(オプション)このオプションを指定すると、デフォルト以外の場所にあるレスポンス・ファイルを使用してdeinstall.batを実行できます。このオプションを使用する場合は、レスポンス・ファイルが存在する場所を完全パスで指定します。削除する予定のOracleホームからdeinstall.batコマンドを実行している場合、-paramfileオプションを指定する必要はありません。

レスポンス・ファイルのデフォルトの場所は、削除ツールの場所によって異なります。

  • インストール・メディアまたはステージの場所: X:\staging_location\deinstall\response

  • インストール後のインストール済Oracleホーム: %ORACLE_HOME%\deinstall\response

params name1=value[ name2=value name3=value...] このオプションをレスポンス・ファイルで使用すると、作成したレスポンス・ファイルに記述された1つ以上の値が上書きされます。
o 保存するレスポンス・ファイルのディレクトリの完全パス

このオプションを指定すると、デフォルト以外の場所に、レスポンス・ファイル(deinstall.rsp.tmpl)を保存するパスが指定されます。

レスポンス・ファイルのデフォルトの場所は、削除ツールの呼出し方法によって異なります。

  • インストール・メディアまたはステージの場所からの場合: stagelocation\response

  • インストール後のインストール済Oracleホーム: %ORACLE_HOME%\deinstall\response

tmpdir 使用する一時ディレクトリの完全パス 削除ツールが削除対象の一時ファイルを書き込むためのデフォルト以外の場所を指定します。
logdir 使用するログ・ディレクトリの完全パス 削除ツールが削除対象のログ・ファイルを書き込むためのデフォルト以外の場所を指定します。
skipLocalHomeDeletion マルチノード環境のOracle Grid Infrastructureインストールにこのオプションを指定すると、Gridホームを削除せずにローカルGridホームを構成解除できます。
skipRemoteHomeDeletion マルチノード環境のOracle Grid Infrastructureインストールにこのオプションを指定すると、Gridホームを削除せずにリモートGridホームを構成解除できます。
help -helpオプションを指定すると、削除ツールのオプションに関する追加情報を取得できます。

削除ツールのログ・ファイルの場所

Oracleホームにあるdeinstall.batコマンドを使用した場合、ログ・ファイルはC:\Program Files\Oracle\Inventory\logsディレクトリに書き込まれます。

deinstall.batコマンドを使用して、サーバーに最後にインストールしたOracleホームを削除すると、ログ・ファイルは現在のユーザーのホーム・ディレクトリに書き込まれます。たとえば、ドメイン・ユーザーRACDBA\dba1としてログインしている場合、ログ・ファイルはディレクトリC:\Users\dba1.RACDBA\logsに格納されます。