2.9.3 DBCAを使用したOracle RACデータベースの作成および構成

Oracle Database Configuration Assistant (DBCA)を使用して、データファイルの記憶域に対してDirect NFSを使用するOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)データベースを作成します。

  1. Oracle_home\binディレクトリからdbca.exeを実行し、Database Configuration Assistantを起動します。
  2. 「データベース操作」画面で、「データベースの作成」を選択します。
  3. 「作成モード」画面で、「拡張モード」を選択します。
  4. 「データベース・テンプレート」画面で、「データベース・タイプ」に「Oracle Real Application Clusters (RAC)データベース」を選択します。
    「構成タイプ」で、「ポリシー管理型」または管理者管理型のいずれかを選択できます。作成するデータベースのタイプに最も適切なテンプレートを選択します。
  5. 次の4つの画面で、ビジネス要件を最も満たす選択を行い、情報を指定します。
  6. 「記憶域の場所」画面で次の手順を実行します。
    1. データベース・ファイルの記憶域タイプとして「ファイル・システム」を選択します。
    2. オプション「すべてのデータベース・ファイルに対して共通の位置を使用」を選択します。
    3. 「ファイルの場所」フィールドで、C:\oradatamntなどのACFSマウント・ポイントの場所を指定します。
  7. データベース・オプションの指定画面で、データベースに対して追加の構成を選択します。
  8. 「初期化パラメータ」画面で、デフォルト設定を使用するか、初期化パラメータにカスタマイズ値を指定します。
  9. 「作成オプション」画面で、オプション「データベース作成スクリプトの生成」を選択します。スクリプト・ファイルの宛先ディレクトリを指定するか、デフォルト値を使用します。
  10. 前提条件チェックが完了した後、「サマリー」画面で、インストール・ウィンドウを最小化します。この時点では、「終了」をクリックしないでください。
  11. Direct NFSオプションを有効にします。
  12. Oracle Automatic Storage Management Configuration Assistant (ASMCA)で作成した仮想マウント・ポイントを削除します。
  13. NFSサーバーだけでなく各ノードにおいてローカルで必要なすべてのディレクトリを作成します。
    このためには、たとえば、次のように作成できます(orclはデータベースSIDを表し、pdb1はプラガブル・データベース(PDB)名を表します)。
    • 各ノードで、ディレクトリc:\oracle\oradatamnt\orcl\pdb1を作成します。

    • NFSサーバーで、ディレクトリ/export/abcd/orcl/pdb1を作成します。

  14. DBCAウィンドウに戻り、「終了」をクリックします。
  15. 生成されたスクリプトをクラスタ・ノードで実行し、データベースを作成します。
  16. データベース・ファイルの場所を表すドライブ文字をNFSサーバー上のCIFS共有にマップします。
    次のようなコマンドを使用します。
    NET USE * \\filer\vol0\orcl

    この手順を完了した後、OracleとWindows OSの両方が、データベース・ファイルが存在する場所にアクセスできるようになります。OracleはDNFSを使用しますが、Windows OSはCIFSを使用して、NFSサーバー上の同じ場所にアクセスします。

  17. Direct NFSがデータベースに構成されていることを確認してください。
    1. SQL*Plusを起動します。
    2. 新しく作成したデータベースにDBAユーザーとして接続します。
    3. 次のSQLコマンドを実行します。
      SELECT * FROM v$dnfs_servers;