1 このマニュアルの目標と目的

Javaは、様々なエンタープライズ・ソリューションを構築するために使用されており、開発者の間で一般的な言語です。

このガイドを通じて、Javaアプリケーションを作成するために使用されるあらゆるJava製品を理解できます。Oracle JDBC Thinドライバ、ユニバーサル接続プール(UCP)、およびデータベースにおけるJava (OJVM)について学習します。また、それらをWebアプリケーションで使用する方法についても学習します。

このアプリケーションでは、サンプル組織のすべての従業員について詳細を格納する方法や、新しい従業員を追加する、従業員を削除する、組織内の全従業員に給与の増分を指定する方法を示します。

Webアプリケーションには、2人のユーザーがいます。「HR管理者」と「HRスタッフ」で、それぞれが異なるロールと権限を持ちます。

このガイドでは、2日間をかけて、最新のあらゆるツールとテクノロジ、JDBCドライバ、UCP、データベースにおけるJava、Oracle Database 12cリリース2 (12.2).を使用してWebアプリケーションを作成することを目指します。

このガイドでは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)のインストールを含めて、Webアプリケーションの作成に必要な前提条件の設定をすべて説明します。

達成目標

1.1 アプリケーションのアーキテクチャ

Webアプリケーションのアーキテクチャ

HR Webアプリケーションは、MVC (Model、View、Controller)アーキテクチャと最新のツールおよびテクノロジを使用します。

表示、すなわちプレゼンテーション層には、内部的にJavaScript、JQuery、CSSを使用して結果を表示するHTMLを使用します。

サーブレットは、JavaBeansを介してOracle Databaseに接続するコントローラとして機能します。また、Webアプリケーション全体のコンパイルにはMavenも使用します。

次に示すのは、Webアプリケーションへのリンクです。

HRスキーマと従業員を使って、Webアプリケーションのフローを理解します。

1.2 第I部

第I部では、第1日で扱うすべてのタスクについて説明します。

1 JDBC、UCP、データベースにおけるJava: 製品、関連バイナリおよびパッケージについて、まず理解します。

2 HR Webアプリケーションの概要: この章では、HRのWebアプリケーションを詳細に説明し、Webアプリケーションのフローと、アプリケーションで使用するパッケージおよびファイルを紹介します。

3 アプリケーション開発の開始: アプリケーションを開発する前提条件と、環境を準備する方法を理解します。アプリケーションの実行に必要なツールは、Oracle Database 12cリリース2 (12.2)、JDeveloper、Maven、そしてアプリケーションをデプロイおよび実行するJava EEです。

4 全従業員のリスト: この章では、すべてのコンポーネントを組み合せ、Oracle Databaseに接続する初期機能を作成して、データベースから従業員の詳細情報を取得する方法について説明します。

1.3 第II部

第II部では、第2日に終えるすべてのタスクについて説明します。ユニバーサル接続プール(UCP)と、データベースにおけるJava (OJVM)の使用方法を学びます。また、次の方法についても学習します。

1 従業員IDによる検索: この章では、「従業員IDによる検索」の機能を実装する方法について説明します。

2 従業員レコードの更新: この章では、従業員レコードを更新する方法について説明します。

3 従業員レコードの削除: ここでは、従業員レコードを削除する一連の手順を学びます。

4 全従業員の給与の増額: 表にリストされた従業員の給与について増額を指定する方法を学びます。

5 まとめ: この章では、2日間で学んだことをすべてまとめます。また、アプリケーションの使用を拡張するための適切な参照情報とリンクも示します。