プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド
13c リリース2
E78869-07
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
前へ
次
次へ

40.1 Oracle Solarisゾーンのモニタリングのスタート・ガイド

Oracle Solarisゾーン(Oracle Solarisコンテナとも呼ばれます)は、オペレーティング・システムを仮想化するために使用され、ソフトウェア・アプリケーションを実行するための隔離されたセキュアな環境を提供します。ゾーンとは、Oracle Solarisオペレーティング・システムの1つのインスタンス内で作成される、仮想化されたオペレーティング・システム環境です。

ゾーンは、ソフトウェアで定義された壁で作成された柔軟な箱と考えてください。単一または複数のアプリケーションが、システムの他の部分と対話することなく、この箱で実行されます。ゾーンはソフトウェア・アプリケーションまたはサービスを隔離するため、Oracle Solaris OSの同じインスタンスで実行されている複数のアプリケーションは、互いに独立に管理されます。たとえば、同じアプリケーションの異なるバージョンを、別々のゾーンで実行できます。ゾーンは、Oracle Solaris 10以上のオペレーティング・システムを実行しているマシンを必要とします。Solaris 11グローバル・ゾーンとSolaris 10 update 11グローバル・ゾーンはサポートされています。

グローバル・ゾーンはデフォルトのオペレーティング・システムであり、すべてのプロセスを制御し、システム全体の管理を制御します。グローバル・ゾーンは、すべての非グローバル・ゾーンのCPU、メモリーおよびネットワーク・リソース割当てを監督します。他のゾーンが構成されていない場合でも、グローバル・ゾーンは常に存在します。

非グローバル・ゾーンまたは単にゾーンは、グローバル・ゾーンの内部に構成されます。ゾーンは、仮想プラットフォーム層によって物理ハードウェアから隔離されます。ゾーンは、他のゾーンの存在を認識できません。

カーネル・ゾーンとは、グローバル・ゾーンのオペレーティング・システム・カーネル内からの仮想化を実装するゾーンです。各カーネル・ゾーンには、グローバル・ゾーン、独自のファイルシステムおよびユーザー空間からの、別個のカーネルがあります。各ゾーン(グローバル・ゾーンを含む)の構成は、ゾーンで利用できるCPU、メモリーとI/Oリソースに制限を設定します。カーネル・ゾーンは、Solaris 11.2以降でサポートされます。カーネル・ゾーンを使用すると、非グローバル・ゾーンを独自のオペレーティング・システム・カーネル・インスタンスとともにデプロイできます。非グローバル・ゾーンには、グローバル・ゾーンと異なるカーネル・バージョンがあります。カーネル・ゾーンの中に1レベルの非カーネル・ゾーンを作成できます。

Oracle Solarisでは、次のタイプの非グローバル・ゾーンを使用できます。

ユーザー・インタフェースでは、ゾーンはアイコンによって表されます。グローバル・ゾーン、カーネル・ゾーン、非グローバル・ゾーンなどの異なるタイプのゾーンは、異なるアイコンで示されます。

次のSolaris 10およびSolaris 11のグローバル・ゾーンと非グローバル・ゾーンは、Enterprise Managerユーザー・インタフェースを介してモニターできます。

Enterprise Managerは、次のタイプの仮想化をサポートしています。

SPARCプラットフォーム上の、任意のタイプの論理ドメイン内にあるゾーンを表示できます。

ハイパーバイザは、1つ以上の非グローバル・ゾーンの管理を担当します。非グローバル・ゾーンは、物理サーバーから利用できるCPU、メモリーおよびI/Oリソースのサブセットを与えられた仮想サーバーや、グローバル・ゾーンの構成済リソースの裏付けのある一部の仮想リソース(仮想ディスクやネットワークなど)にデプロイされたオペレーティング・システム・インスタンスとして表されます。グローバル・ゾーンは常に存在するものであり、非グローバル・ゾーンの制御ゾーンです。