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Oracle® Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド
13c リリース2
E78869-07
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20.3 管理リポジトリの削除および再作成

この項では、Enterprise Managerのインストール後に既存のデータベースから管理リポジトリを削除し、管理リポジトリを再作成する作業について説明します。

dropコマンドからのリカバリはないため、このアクションは、Enterprise Managerサイトを廃止した場合にのみ該当することに注意する必要があります。

20.3.1 管理リポジトリの削除

管理リポジトリを再作成するには、最初に管理リポジトリ・データベースからEnterprise Managerスキーマを削除します。このタスクを行うには、RepManagerスクリプトに-action drop引数を使用します。これについては、次の手順で説明します。

データベースから管理リポジトリを削除するには、次の手順を実行します。

  1. 管理サービスをインストールおよびデプロイしたミドルウェア・ホームの次のディレクトリで、RepManagerスクリプトを見つけます。
    ORACLE_HOME/sysman/admin/emdrep/bin
    

    注意:

    Repmanagerスクリプトのデータベース・バージョンは使用しないでください。すべてのコンポーネントを削除するわけではないので、再インストールが失敗します。

    また、RepManagerはリポジトリを削除する唯一の方法であるため、削除が正常に完了するまではOMSホームを削除しないでください。

  2. コマンド・プロンプトで、次のコマンドを入力します:
    $PROMPT> RepManager repository_host repository_port repository_SID 
    -sys_password password_for_sys_account -action drop
    

    この構文例では次のようになります。

    • repository_hostは、管理リポジトリ・データベースが配置されるマシン名です。

    • repository_portは、管理リポジトリ・データベースのリスナー・ポート・アドレスです(通常は1521)。

    • repository_SIDは、管理リポジトリ・データベースのシステムIDです。

    • password_for_sys_accountは、データベースのSYSユーザーのパスワードです。たとえば、change_on_installなどです。

    • -action dropは、管理リポジトリ、MDS、OPSS、APMおよびスキーマを削除することを示します。dropを使用する場合、コマンドは管理リポジトリのみを削除します。

注意:

dropコマンドはBIスキーマ(SYSMAN_BIPLATFORM)を削除します(存在する場合)。

あるいは、接続記述子を使用して、RepManagerコマンドラインでデータベースを特定することもできます。接続記述子は、標準のOracleデータベース構文を使用してデータベースのホスト、ポート、名前を特定します。

たとえば、接続記述子を次のように使用して管理リポジトリを作成できます。

$PROMPT> ./RepManager -connect "(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)
(HOST=host1)(PORT=1521)) (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=servicename)))"
-sys_password efkl34lmn -action drop

関連項目:

接続記述子を使用したデータベースへの接続の詳細は、『Oracle Enterprise Managerライセンス情報』の接続の確立およびネットワークのテストに関する項。

20.3.2 管理リポジトリの再作成

管理リポジトリを作成するには、Enterprise Managerのインストール時に管理リポジトリを作成する方法がお薦めです。これはOracle Universal Installerを使用して行います。

関連項目:

Enterprise Managerのインストールの詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlインストレーションおよび基本構成ガイド

リポジトリが削除されると、RepManager createコマンドを使用してリポジトリを単独で作ることはできません。コマンドはリポジトリ・データベース内に必要なすべてのユーザーを作成するわけではありません。リポジトリを作成するには、Cloud Controlを完全に再インストールする必要があります。

定期的にリポジトリをバックアップすることにより、推奨されるベスト・プラクティスに従っている場合、次のうちのいずれかに該当するかぎり、リポジトリのバックアップを使用できます。

  • プライマリOMSホームが完全である

  • プライマリOMSのエクスポート/構成がある

  • プライマリOMSのファイル・システムのバックアップがある。

20.3.2.1 接続記述子を使用した管理リポジトリ・データベースの特定

接続記述子を使用してRepManagerコマンドラインでデータベースを指定できます。接続記述子は、標準のOracleデータベース構文を使用してデータベースのホスト、ポート、名前を特定します。

たとえば、接続記述子を次のように使用して管理リポジトリを作成できます。

$PROMPT> ./RepManager -connect "(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)
(HOST=host1)(PORT=1521)) (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=servicename)))"
-sys_password efkl34lmn -action create

関連項目:

接続記述子を使用したデータベースへの接続の詳細は、『Oracle Enterprise Managerライセンス情報』の接続の確立およびネットワークのテストに関する項。

接続文字列の使用により、アドレス・リストを接続文字列の一部として指定できます。次の例は、RepManagerコマンドラインの一部として2つのリスナーで構成されるアドレス・リストの指定方法を示しています。一方のホストのリスナーが使用できなくなると、もう一方のリスナーが引き続き受信リクエストを受け入れることができます。

$PROMPT> ./RepManager -connect "(DESCRIPTION=
(ADDRESS_LIST=
(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=host1)(PORT=1521)
(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=host2)(PORT=1521)
(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=servicename)))"
-sys_password efkl34lmn -action create

関連項目:

Oracle Database高可用性のアーキテクチャおよびベスト・プラクティス

Oracle Enterprise Manager Cloud Controlインストレーションおよび基本構成ガイド