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Oracle® Enterprise Manager Cloud Control Oracle Exalogic Elastic Cloud Machineの管理とモニタリング
13c リリース2
E79383-01
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3 Exalogicマシンの検出 - 物理構成

この章では、物理構成のOracle Exalogic Elastic Cloudマシン向けの検出手順を説明します。この構成の場合、Exalogicハードウェアの効果的な管理および監視を行うために、適切なEnterprise Managerソフトウェアをインストールする必要があります。Oracle Enterprise Manager Cloud Controlには、システム管理者が使用する多くの監視機能が用意されています。

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 12cは、Exalogicノード上のソフトウェアを管理するための全体的なエンドツーエンドの管理ソリューションおよびExalogicハードウェアを管理するインタフェースを提供します。Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用するには、インストールを行った後でExalogicアセットを検出する必要があります。

次の手順に従って、Enterprise Manager Cloud ControlでExalogicターゲットを検出します。

  1. 前提条件の検証

  2. Cloud Controlによる検出用にExalogicマシンを準備に記載されているように、ご使用のExalogicマシンを準備します。

  3. Exalogicラック・サーバーに管理エージェントをインストール

  4. Enterprise Manager Cloud Control 12cでターゲットを検出。

  5. Enterprise Manager Cloud Controlでご使用のExalogicマシンの検出を完了したら、「検出後の構成および確認」の手順を完了します。

3.1 前提条件の検証

検出を進める前に、Exalogicシステムが次のソフトウェアの最小要件を満たしていることを検証する必要があります。

  • Oracle Exalogic Elastic Cloud Software (EECS):

    • Exalogic X2-2およびX3-2の場合: EECSバージョン2.0.3.0.6以上

    • Exalogic X4-2の場合: EECSバージョン2.0.6.1.1以上

  • オペレーティング・システム: /etc/issueファイルをチェックして、Oracle Linuxのサポートされているバージョンが動作していることを確認します。rootとして、次のコマンドを実行します。

    # cat /etc/issue
    

    出力は次のようになります。

    Oracle Linux Server release 5.9
    Kernel \r on an \m
    

    /etc/issueファイルが存在しないか、またはOracle Linux Serverエントリを返さない場合は、Oracle Supportに連絡してください。

    注意:

    ExalogicシステムはOracle Solarisをサポートしていますが、Oracle Solaris上のEnterprise ManagerによってExalogicシステムを検出するプロセスはサポートされていません。

  • Exalogic Oracle Linuxイメージがインストールされていることを確認します。次のコマンドをrootとして実行します。

    # imageinfo
    

    このコマンドの出力によって、Exalogicのビルド情報が表示されます。

    imageinfoコマンドで情報がまったく返されない場合、またはImage status値がSUCCESSでない場合は、イメージがインストールされていないか、または適切に構成されていません。Oracle Supportにサービス・リクエスト(SR)を送信して、イメージをインストールおよび構成できるようにします。

  • Enterprise Manager Cloud Control 12c: リリース4 (12.1.0.4.0)以上。Cloud Controlのバージョンをチェックします。

    1. Cloud Controlウィンドウの右上の角でログイン名をクリックしてから、図3-1に示されているように「About Enterprise Manager」を選択します。

      図3-1 Enterprise Managerについて


      「Enterprise Managerについて」スクリーン・ショットの例

    2. 図3-2にあるように、ポップアップ・ウィンドウでバージョンが12.1.0.4.0以上であることを確認します。

      図3-2 Cloud Controlバージョンの確認


      img/GUID-5A61E635-6640-4435-8EAE-F1C43E0E49D0-default.jpg

    3. 「閉じる」をクリックします。

3.2 Exalogicラック・サーバーに管理エージェントをインストール

コンピュート・ノードで動作しているOracleアプリケーションを「ソフトウェア」タブで表示する場合は、Enterprise Managerエージェントをインストールする必要があります。

注意:

2つのEnterprise Manager制御ノードが、Cloud Controlによる検出用にExalogicマシンを準備に記載されている手順の中ですでに構成されている必要があります。この項は、プライマリおよびバックアップのすべてのEnterprise Manager監視コンピュート・ノードに適用されます。

管理エージェントのダウンロードおよびインストール方法の詳細は、『Oracle® Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のOracle Management Agentのインストールに関する章を参照してください。

http://docs.oracle.com/cd/E24628_01/install.121/e22624/install_agent.htm#CACJEFJI

3.3 Enterprise Manager Cloud Control 12cでターゲットを検出

Enterprise Manager Cloud Control 12cおよびこれと関連するマネージャ・エージェント(つまりCloud Controlによる検出用にExalogicマシンを準備で構成されたEnterprise Manager Controlコンピュート・ノード・マネージャ・エージェント)をインストールすると、次の検出手順に従って、Cloud Controlで監視するターゲットを検出できるようになります。

3.3.1 Oracle ZFS Storage Applianceの検出

Oracle Exalogic Elastic Cloud Machineには、2つのOracle ZFS Storage Applianceが含まれています。Oracle Enterprise Manager Cloud Control 12cのOracle ZFS Storage Applianceを表示および管理するには、次の手順に従います。

  1. Oracle ZFS Storage Applianceプラグインのデプロイ

  2. Oracle Enterprise Managerによる監視のためにOracle ZFS Storage Applianceを構成

  3. 監視対象にOracle ZFS Storage Applianceインスタンスを追加

  4. メトリックの表示およびレポートへのアクセス。Oracle ZFS Storage Applianceの監視対象インスタンスの情報を収集するには、メトリックの表示レポートへのアクセスという主に2つの方法があります。

3.3.1.1 Oracle ZFS Storage Applianceプラグインのデプロイ

最新リリースのEnterprise Manager Oracle ZFS Storage ApplianceプラグインをEnterprise Manager Cloud Controlエージェントにインストールします。プラグインをデプロイするには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Manager Cloud Controlにログインします。
  2. 「設定」メニューから「拡張性」「プラグイン」の順に選択します。
  3. 「プラグイン」ページから、Oracle ZFS Storage Applianceプラグインの最新バージョンを選択します。
  4. 図3-3に示されているように、「デプロイ先」メニューから、「管理サーバー」を選択します。
  5. 「管理サーバー上のプラグインをデプロイします」ダイアログで、管理リポジトリSYSパスワードを入力して、「続行」をクリックします。このダイアログ・ボックスの手順に従います。
  6. 「デプロイ」をクリックします。正常にデプロイされると、プラグインが表示されます。「一般」タブをクリックし、管理サーバーにデプロイされているバージョンを検証します。
  7. 図3-3に示されているように、「デプロイ先」メニューから、「管理エージェント」を選択します。
  8. プライマリおよびバックアップのEnterprise Manager Controlのコンピュート・ノード・エージェントの両方に、Oracle ZFS Storage Applianceプラグインをデプロイします。

    注意:

    プラグインは、プライマリおよびバックアップ・ノードにデプロイされる必要があります。

    「一般」タブをクリックし、管理エージェントにデプロイされているバージョンを検証します。

図3-3 プラグインをデプロイ


img/GUID-452B25F4-617A-4EB0-B684-D290FADF3281-default.jpg

プラグインの詳細は、『Oracle® Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の「プラグイン・マネージャ」の章を参照してください。

http://docs.oracle.com/cd/E24628_01/doc.121/e24473/plugin_mngr.htm

3.3.1.2 Oracle Enterprise Managerによる監視のためにOracle ZFS Storage Applianceを構成

注意:

ご使用のExalogicラックにおける両方のOracle ZFS Storage Applianceについて、この項に列挙された手順に従ってください。

Cloud Controlから監視する各アプライアンスを設定するには、rootとして、あるいはワークシートの作成、データセットの有効化、およびアプライアンス上でユーザーやユーザー・ロール作成を行うための適切なロールがある別のユーザーとして、Oracle ZFS Storage Applianceのブラウザ・ユーザー・インタフェース(BUI)に入ります。

  1. Oracle ZFS Storage Appliance BUIにログインし、「メンテナンス/ワークフロー」タブに移動します。

  2. Oracle Enterprise Manager監視ワークフローの構成を実行し、oracle_agentユーザーのパスワードを入力して記録します。ワークフローを後で再実行して、ワークシートのリセット、データセットの再有効化または、ユーザーの再作成ができます。このワークフローが実行されると、次の事象が発生します。

    • 制限付きのロール・ユーザー(名称: oracle_user)が監視エージェントによって使用されるために作成されます。oracle_agentユーザーに関連する制限付きのアクセス・ロールにも、oracle_agentと名前が付きます。

    • 分析ワークシートが自動的に作成され、Cloud Control管理者と、ターゲットのOracle ZFS Storage Applianceの管理を担当するストレージ管理者との間における円滑な通信を実現します。

  3. 次の情報とともにoracle_agentパスワードを、Cloud Control管理者に連絡します。

    • 管理情報にアクセスするためにCloud Controlで使用するネットワーク・インタフェースのIPアドレス(このインタフェースは管理を許可する必要があります)。

    • システムの検索に使用され、IPアドレスに対応する完全なDNS名。

    • BUIによって使用されるポート(所属する企業が管理ポートの変更を要求する場合を除き、通常は215)。

注意:

Oracle ZFS Storage Applianceプラグインのバージョンが12.1.0.4以上の場合、次の手順を行う必要があります。

  1. クリックして「Oracle Agent」ユーザー・フィールドを編集します。

  2. 「キオスク・ユーザー」がチェックされている場合は、このチェックを外します。

3.3.1.3 監視対象にOracle ZFS Storage Applianceインスタンスを追加

注意:

ご使用のExalogicラックにおける両方のOracle ZFS Storage Applianceについて、この項に列挙された手順に従ってください。

Oracle ZFS Storage ApplianceターゲットをOracle Enterprise Managerに追加するには、次の手順を実行します。

  1. 「設定」メニューをクリックし、「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」の順に選択します。
  2. 「ターゲット監視プロパティを指定して非ホスト・ターゲットを追加」を選択します。
  3. 図3-4に示されているように、「ターゲット・タイプ」ドロップダウン・リストで、「Oracle ZFS Storage Appliance」を選択します。

    図3-4 Oracle ZFS Storage Applianceのターゲットを追加


    「Oracle ZFS Storage Applianceのターゲットを追加」スクリーン・ショットの例

  4. 「監視エージェント」で、「検索」をクリックし、表示される「ターゲット名」を選択します。
  5. 「手動追加」をクリックします。
  6. ターゲットの詳細を追加して(図3-5)、「OK」をクリックします。

    注意:

    初めてこのプロセスを行う場合、プラグインもエージェントにインストールされるため、完了するまでに約3分がかかります。

    ユーザー名は、「Oracle Enterprise Managerによる監視のためにOracle ZFS Storage Applianceを構成」で作成されたoracle_agentである必要があります。

    図3-5 Oracle ZFS Storage Applianceの詳細


    「Oracle ZFS Storage Applianceの詳細」スクリーン・ショットの例

  7. ターゲットを検出するために、「ターゲット」メニューをクリックし、「すべてのターゲット」を選択します。
  8. 上で追加したOracle ZFS Storage Applianceを選択し、アプライアンスのホームページに移動します。

3.3.1.4 メトリックの表示

一般的に、Rawメトリック情報ではレポートよりも「細かい時間」の情報が使用できます。レポートは、データベース管理者がデータベース・パフォーマンスおよび記憶域の容量の分析に使用することができる情報が中心です。

Oracle ZFS Storage Applianceで収集されたRaw情報を表示するには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Manager Cloud Controlにログインします。
  2. 「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。「すべてのターゲット」ページで、Oracle ZFSストレージ・アプライアンスを選択します。
  3. Oracle ZFS Storage Applianceターゲットのホームページで、「ターゲット」「監視」「すべてのメトリック」をクリックします。

最後の収集間隔で収集されたカテゴリおよび情報を表示します。

3.3.1.5 レポートへのアクセス

Oracle ZFS Storage Applianceのレポートを表示するには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Manager Cloud Controlにログインします。

  2. 「ターゲット」をクリックし、「すべてのターゲット」を選択します。「すべてのターゲット」ページで、Oracle ZFSストレージ・アプライアンスを選択します。

  3. Oracle ZFS Storage Applianceターゲットのホームページで、「ターゲット」「情報パブリッシャ・レポート」をクリックします。

3.3.2 Exalogic Elastic Cloudターゲットの検出(物理的)

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 12cでExalogic構成図を表示するには(図3-6にて例示)、Enterprise ManagerがExalogic Elastic Cloudターゲットを検出している必要があります。

図3-6 Oracle Exalogic Elastic Cloud構成図


「Oracle Exalogic Elastic Cloud構成図」スクリーン・ショットの例

Exalogic Elastic Cloudの検出ウィザードを使用して、Enterprise Manager内のExalogicターゲットを検出および監視できます。「Exalogic Elastic Cloudの検出」プロセスは、EECに存在するハードウェア・コンポーネントを識別し、これらをEnterprise Managerのターゲットにマップします。

Exalogic Elastic Cloudのターゲットを検出するには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Managerで、システム・ページに移動します。

  2. 「追加」ドロップダウン・リストから、「Exalogic Elastic Cloud」を選択し、「追加」をクリックします。

    Enterprise Managerによって「Exalogic Elastic Cloudの検出」ウィザード(図3-7)が表示され、Oracle Exalogicターゲットの検出に必要なパラメータと値を入力できるようになります。

    図3-7 物理的なExalogicを検出するウィザード


    「物理的なExalogicを検出するウィザード」スクリーン・ショットの例

  3. 「デプロイメント・タイプ」をドロップダウンから選択します(「物理」または「仮想」のいずれかを選択可能)。「物理」を選択します。

    Exalogicラックのホスト・ターゲットで任意のEnterprise Managerターゲット名および対応するEnterprise Managerエージェントを指定する必要があります。

  4. 「検出入力」ページで、監視するOracle Exalogicターゲットの名前を「名前」フィールドに指定します。

  5. Exalogicライフサイクル(ELLC)のリリース14.2ツールキットが実行されている「エージェント」を入力または選択します(「Cloud Controlによる検出用にExalogicマシンを準備」に説明あり)。フル・ラック・シナリオの場合はエージェント数が30に及ぶこともありますが、検出ウィザードでは、ELLCツールキットがインストールされている2つのエージェントのうちの1つのみが予測されています。

    Enterprise Manager Cloud Controlエージェントがコンピュート・ノード上にない場合、次のドキュメントを使用してこれをデプロイします。

    http://docs.oracle.com/cd/E24628_01/install.121/e22624/install_agent.htm#CACJEFJI
    

    Exalogicシステムのいずれかのホスト上にあるエージェントを選択して検出を実行します。

  6. ドロップダウン・メニューから「バージョン」を選択します。

    • 2.0.3.0.6 (X2-2およびX3-2)および2.0.6.1.1 (X4-2)の場合、「バージョン」ドロップダウン・メニューから「2.0.6.x.x以降」を選択します。

    • 2.0.3.0.5 (x2-2およびX3-2)以前の場合、「バージョン」ドロップダウン・メニューから「2.0.4.x.x以前」を選択します。

  7. 「最初のコンピュート・ノードのホスト名」に最初のコンピュート・ノードを入力します(これがELLCツールキットがインストールされているホスト名です)。これは、Exalogic Elastic Cloudの検出に使用されます。

  8. 「SSH認証」フィールドで、エージェント・ユーザーSSHキーのパスフレーズを指定します。これは、Exalogic Elastic Cloudの検出と監視データの収集に使用されます。

    注意:

    キーを押下する時点で「キーのパスフレーズ」が設定されていない場合は、任意の値を入力して検出を続行します。

  9. 「次へ」をクリックすると、Enterprise Managerに「処理中」ダイアログ・ボックスが表示され、「ターゲットの検索中 - 処理中」と表示されます。この操作は取り消せません。ブラウザ・ウィンドウを閉じると、プロセスが失敗する場合があります。Enterprise Managerには、「Oracle Exalogicターゲットの検出: 検出の確認」ページが表示されます。「確認」ページには、検出入力プロセスの実行後に見つかったターゲットの数が表示されます。このページには、システムの一部として検出されるすべてのメンバー・ターゲット(PDU、スイッチ、ILOMなど)と、物理検出で検出されたその他のハードウェア・ターゲットが表示されます。

  10. 「確認」ページを使用して、次の情報を指定します。

    1. 「プライマリの監視エージェント」を入力または選択して、Exalogic Elastic Cloudを監視します。

    2. 「監視エージェントのバックアップ」を入力または選択して、Exalogic Elastic Cloudを監視します。

      注意:

      「Cloud Controlによる検出用にExalogicマシンを準備」に示すとおり、バックアップ監視エージェントおよび監視エージェントのみが、Exalogicライフサイクル(ELLC)のリリース14.2ツールキットがインストールおよび実行されるエージェントとなることが可能です。

  11. 「発行」をクリックし、管理可能なエンティティとしてターゲットを保存します。「戻る」を選択してExalogic Elastic Cloudの検出ページに戻るか、「取消」を選択して検出プロセスを終了することもできます。

    Enterprise ManagerにExalogic Elastic Cloudインスタンスが追加されたことを示す確認が表示され、Exalogic Elastic Cloudターゲットの監視が始まります。新しいターゲットがシステム・ページに表示されます。