この章では、Oracle Enterprise Manager Cloud Control(Cloud Control)を使用して、Oracle Real Application Clusters One (Oracle RAC One) Nodeデータベースをプロビジョニングする方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。
この項では、この章に取り組むための手引きとして、Oracle RAC One Nodeデータベースのプロビジョニング手順の概要を説明します。この項は、Oracle RAC One Nodeのプロビジョニングを成功させるために必要な一連の処理を理解するためのドキュメント・マップと考えてください。各手順の参照リンクをクリックすると、詳細情報が説明されている関連セクションが表示されます。
表8-1 Oracle RAC One Nodeデータベースのプロビジョニングの概要
手順 | 説明 | 参照リンク |
---|---|---|
手順1 |
デプロイメント・プロシージャの理解 Oracle RAC One Nodeデータベースをプロビジョニングするには、2つのデプロイメント・プロシージャを実行する必要があります。 |
|
手順2 |
ユースケースの理解 この項では、Oracle RAC One Nodeデータベースのプロビジョニングのユースケースを示します。 |
|
手順3 |
前提条件の確認 デプロイメント・プロシージャを実行する前に、プロビジョニング環境の設定、必須パッチの適用およびOracleソフトウェア・ライブラリの設定などの前提条件を満たす必要があります。 |
|
手順4 |
デプロイメント・プロシージャの実行 デプロイメント・プロシージャを実行してOracle RAC One Nodeデータベースを正常にプロビジョニングします。 |
|
Cloud Controlを使用してOracle RAC Oneデータベースをプロビジョニングするには、次のデプロイメント・プロシージャを使用します。
「Oracle RACデータベースのプロビジョニング」 + 「Oracleデータベースの作成」
「Oracle RACデータベースのプロビジョニング」デプロイメント・プロシージャを使用してOracle RACデータベース・ソフトウェアをプロビジョニングしてから、「Oracleデータベースの作成」デプロイメント・プロシージャを実行してOracle RAC Oneデータベースを作成します。
この項では、Oracle RAC One Nodeデータベースのプロビジョニング方法について説明します。
この項の内容は次のとおりです。
デプロイメント・プロシージャを実行する前に、次の前提条件を満たしている必要があります。
デザイナの前提条件
デプロイメント・プロシージャをプロビジョニングするためにインフラストラクチャを作成する管理者が満たす必要のあるインフラストラクチャ関連の前提条件は、次のとおりです。
インフラストラクチャの設定で説明しているインフラストラクチャの要件を必ず満たしてください。
ターゲット・ホストでOracle Grid InfrastructureおよびOracle RACインストールのハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク要件を満たします。Oracle Grid InfrastructureおよびOracle RACインストールのハードウェア、ソフトウェアおよびネットワーク要件の詳細は、Oracle Grid Infrastructureのインストレーション・ガイドを参照してください。
Cloud Controlで宛先ホストを検出およびモニターします。このために、宛先ホスト上で最新バージョンのOracle Management Agent (管理エージェント)が必要です。詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイドを参照してください。エージェントがすべてのホスト上で同じ場所にインストールされていることを確認します。
Oracleソフトウェア・ライブラリ(ソフトウェア・ライブラリ)を設定します。インストール・メディア、データベース・テンプレート、またはプロビジョニング・エンティティがソフトウェア・ライブラリで使用可能であることを確認します。それらの作成の詳細は、「データベース・プロビジョニングの設定」を参照してください。また、プロビジョニング・プロファイルを使用して、データベース・テンプレートを格納します。データベース・プロビジョニング・プロファイルの作成の詳細は、「データベース・プロビジョニング・プロファイルの作成」を参照してください。
宛先ホストのオペレーティング・システム資格証明を優先資格証明としてOracle Management Repository (管理リポジトリ)に格納するか、名前付き資格証明を使用します。
SUDOおよびPowerBrokerを使用する場合、これらの認証ユーティリティの設定に関する情報は、資格証明の設定を参照してください。
デプロイメント・プロシージャを構成中のユーザーは、次に示すグループのメンバーである必要があります。これらのグループが存在しない場合、デプロイメント・プロシージャによってこれらが自動的に作成されます。ただし、これらをNIS上で作成する必要がある場合、デプロイメント・プロシージャを実行する前にこれらを手動で作成する必要があります。このようなオペレーティング・システム・グループの作成の詳細は、Oracle Grid Infrastructureのインストレーション・ガイドを参照してください。
Oracle Databaseユーザー(通常はoracle)は、次のグループのメンバーである必要があります。
プライマリ・グループとしてのインベントリ・グループ(OINSTALL)
データベース管理者(OSDBA)
データベース・オペレータ(OSOPER)
グリッド・インフラストラクチャ・ユーザー(通常はgrid)は、次のグループのメンバーである必要があります。
プライマリ・グループとしてのインベントリ・グループ(OINSTALL)
ASMデータベース管理者(ASMDBA)
ASMインスタンス・オペレータ(ASMOPER)
ASMインスタンス管理者(OSASM)
Oracle RAC Databaseユーザーは、次のグループのメンバーである必要があります。
ASMデータベース管理者(ASMDBA)
次の場所に対する書込み権限を持つオペレーティング・システム・ユーザーを使用していることを確認します。
グリッド・インフラストラクチャに関する診断データファイルを格納できる、グリッド・インフラストラクチャのOracleベース・ディレクトリ。
データベースに関する診断データファイルを格納できる、データベースのOracleベース・ディレクトリ。
グリッド・インフラストラクチャ・ソフトウェアをプロビジョニングできる、グリッド・インフラストラクチャ・ソフトウェアのディレクトリ。
データベース・ソフトウェアをプロビジョニングできるデータベース・ソフトウェアの場所。 クローニングに関するファイルをステージングできる作業ディレクトリ。
Cloud Controlで「操作の任意のターゲット」
権限があることを確認してください。
オペレータの前提条件
デプロイメント・プロシージャのプロビジョニングを実行するオペレータが満たす必要のあるデプロイメント・プロシージャ関連の前提条件は、次のとおりです。
オペレータとして、(デザイナによって設定およびロックされた)資格証明の表示、ターゲットの表示、ジョブの発行、およびデプロイメント・プロシージャの起動を行う権限があることを確認してください。
次のグループに指定したオペレーティング・システム・グループが、プロビジョニングに選択したホストにすでに存在していることを確認します。これらのグループのオペレーティング・システム・ユーザーには、それぞれの権限が自動的に付与されます。
インベントリ・グループ(OINSTALL)
ASMデータベース管理者(ASMDBA)
ASMインスタンス・オペレータ(ASMOPER)
データベース管理者(OSDBA)
データベース・オペレータ(OSOPER)
ASMインスタンス管理者(OSASM)
Cloud Controlで「操作の任意のターゲット」
権限があることを確認してください。