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Oracle® Enterprise Manager HP Operations Manager Connectorインストレーションおよび構成ガイド
13c リリース2
E94907-02
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2.5 HP Operations Manager用のOracle Webサービスのインストール

Oracle OMU Webサービスは、OMUで送受信するすべてのデータのフロントエンドとしての役割を果します。Oracle Enterprise Managerでは、メッセージの作成または更新が必要な場合、またはOMUからの新規または更新メッセージを取得する必要がある場合に、このWebサービスをコールします。

OMU Webサービスは、Oracle JDK を実行し、OMUサーバーおよびOracle Enterprise Managerサーバーと接続できるUNIXまたはWindowsシステムにインストールできます。

2.5.1 UNIXでのHP Operations Manager Webサービスのインストールと実行

次の各項では、UNIXプラットフォームにWebサービスをインストールして、実行する方法について説明します。

2.5.1.1 前提条件

次の項に進む前に、次の前提条件が満たされている必要があります。

  • HP Operations Manager Connectorリリース13.2.1.0.0では、UNIXプラットフォームにJDK 8 Update 5以上またはJDK 11 (任意のバージョン)がインストールされている必要があります。

  • HP Operations Manager Connectorリリース12.1.0.x.0ではJDK 6のみがサポートされ、JDK 6 Update 11以降が必要です。

  • JAVA_HOME環境変数がJDKインストール・ディレクトリに設定されている必要があります。

注意:

HP Operations Manager ConnectorはJDK 7、JDK 9およびJDK 10をサポートしていません。

2.5.1.2 UNIXでのWebサービスのインストール

UNIXプラットフォームでWebサービスをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. Webサービスをインストールするディレクトリを作成します。

  2. Webサービスのインストール・ファイルのエクスポートの指定に従って、管理サーバー・ホストのシステムからWebサービスのHPOMU_webservices_adapter.jarインストール・ファイルのコピーを取得します。

  3. HPOMU_webservices_adapter.jarファイルを、Webサービスのインストール・ディレクトリにコピーします。

  4. コマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、作業ディレクトリをWebサービスのインストール・ディレクトリに変更します。

  5. 次のコマンドを入力して、Webサービス.jar fileからWebサービス・コンポーネントを抽出します。

    jar xvf HPOMU_webservices_adapter.jar

    注意:

    OMU WebサービスをインストールするシステムにJDKがインストールされていない場合は、jarファイルの内容を抽出できません。JDKがインストールされているシステムに.jarファイルをコピーして内容を抽出した後に、そのファイルを転送する必要があります。

    これによりインストール・ファイルの入ったアダプタ・ディレクトリが作成されます。

  6. 次のコマンドを入力して、作業ディレクトリを次のように変更します。

    cd adapters/endpoints/hpovou
    
  7. 次のコマンドを入力して、インストール・スクリプトを実行します。

    ./install.sh
    
  8. HTTPSを使用するかどうかたずねられたら、次のいずれかを指定します。

    • Yを指定すると、HTTPSポート番号8443を使用するようWebサービスが設定されます。

    • Nを指定すると、HTTPSポート番号8080を使用するようWebサービスが設定されます。

  9. Webサービスのユーザー名をたずねられたら、OMU Webサービスにアクセスするために指定する必要のあるユーザー名を入力します。

    ユーザー名には任意の値を指定でき、特定のOSまたはOMUアカウントには関連付けられません。Enterprise ManagerでOMUコネクタを構成するときに、この値を確認して指定してください。

  10. Webサービスのパスワードをたずねられたら、OMU Webサービスにアクセスするために指定する必要のあるパスワードを入力します。

    パスワードには任意の値を指定でき、特定のOSまたはOMUアカウントには関連付けられません。Enterprise ManagerでOMUコネクタを構成するときに、この値を確認して指定してください。

  11. エージェントがインストールされているシステムをたずねられたら、Oracle OMUエージェントがインストールされているホスト名またはIPアドレスを入力します。

    localhostのホスト名は指定できません。ホスト名は、システムの実際のホスト名またはIPアドレスです。

  12. エージェントで使用するポート番号をたずねられたら、Oracle OMUエージェントで使用するポート番号を入力します。エージェントでは、異なるポート番号を使用するように手動で構成した場合を除き、9007のデフォルト・ポート番号をそのまま使用します。

  13. 「OMU Web Service Complete」というメッセージが表示された後、[Enter]を押してインストールを完了します。

  14. WebサービスがHTTPSプロトコルを使用して実行するように構成されている場合は、SSLを使用するためのEnterprise Managerの構成の指定に従って、SSLを設定する必要があります。

  15. インストール・ディレクトリからHPOMU_webservices_adapter.jarファイルを削除します。

これでWebサービス・フレームワークがインストールされ、開始の準備ができました。

2.5.1.3 UNIXでのWebサービスの実行

次のタスクとともに示したHP Operations Manager Webサービス・フレームワーク・コマンドを実行するには、まず作業ディレクトリをインストール・ディレクトリにある

adapters/bin

に変更します。

  • 開始: ./service.sh start

  • 停止: ./service.sh stop

  • 再起動: ./service.sh restart

  • ステータスの確認: ./service.sh status

2.5.1.4 UNIXでのWebサービスのテスト

OMU Webサービスが機能するかどうかを確認するには、次の手順を実行します。

  1. ターミナルを開き、作業ディレクトリをインストール・ディレクトリのadapters/binディレクトリに変更します。

  2. 次のコマンドを入力して、テスト・スクリプトを実行します。

    ./testAdapter.sh
    
  3. Webサービスのパスワードの入力を求めるプロンプトが表示された場合は、UNIXでのWebサービスのインストールの手順10でOMU Webサービスに指定したパスワードを入力します。

テストが成功すると、ユーティリティの最後の行に「Test completed successfully」が表示されます。

注意:

testAdapterスクリプトは、HP Operations Manager Connectorリリース13.2.1.0.0では使用できなくなりました。

2.5.1.5 UNIXでのWebサービスのアンインストール

UNIXでWebサービスをアンインストールする手順は、次のとおりです。

  1. service.sh statusコマンドを実行して、Webサービスが実行中かどうかを判断します。

  2. Webサービスが実行されている場合は、service.sh stopコマンドを実行してWebサービスを停止し、正常に完了したことを確認します。

  3. インストール・ディレクトリ内のすべてのファイルを削除します。

2.5.2 WindowsでのHP Operations Manager Webサービスのインストールと実行

次の各項では、WindowsプラットフォームにWebサービスをインストールして、実行する方法について説明します。

2.5.2.1 前提条件

次の項に進む前に、次の前提条件が満たされている必要があります。

  • HP Operations Manager Connectorリリース13.2.1.0.0では、WindowsプラットフォームにJDK 8 Update 5以上またはJDK 11 (任意のバージョン)がインストールされている必要があります。

  • HP Operations Manager Connectorリリース12.1.0.x.0ではJDK 6のみがサポートされ、JDK 6 Update 11以降が必要です。

  • JAVA_HOME環境変数がJDKインストール・ディレクトリに設定されている必要があります。

注意:

HP Operations Manager ConnectorはJDK 7、JDK 9およびJDK 10をサポートしていません。

2.5.2.2 WindowsでのWebサービスのインストール

WindowsプラットフォームでWebサービスをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. Webサービスをインストールするディレクトリを作成します。

  2. Webサービスのインストール・ファイルのエクスポートの指定に従って、管理サーバー・ホストのシステムからWebサービスのHPOMU_webservices_adapter.jarインストール・ファイルのコピーを取得します。

  3. HPOMU_webservices_adapter.jarファイルを、Webサービスのインストール・ディレクトリにコピーします。

  4. コマンド・プロンプト・ウィンドウを開き、作業ディレクトリをWebサービスのインストール・ディレクトリに変更します。

  5. 次のコマンドを入力して、Webサービス.jar fileからWebサービス・コンポーネントを抽出します。

    jar xvf HPOMU_webservices_adapter.jar

    注意:

    OMU WebサービスをインストールするシステムにJDKがインストールされていない場合は、jarファイルの内容を抽出できません。JDKがインストールされているシステムにjarファイルをコピーして内容を抽出した後に、そのファイルを転送する必要があります。

    これによりインストール・ファイルの入ったアダプタ・ディレクトリが作成されます。

  6. 次のコマンドを入力して、作業ディレクトリを次のように変更します。

    cd adapters\endpoints\hpovou
    
  7. 次のコマンドを入力して、インストール・スクリプトを実行します。

    install.bat
    
  8. HTTPSを使用するかどうかたずねられたら、次のいずれかを指定します。

    • Yを指定すると、HTTPSポート番号8443を使用するようWebサービスが設定されます。

    • Nを指定すると、HTTPSポート番号8080を使用するようWebサービスが設定されます。

  9. Webサービスのユーザー名をたずねられたら、OMU Webサービスにアクセスするために指定する必要のあるユーザー名を入力します。

    ユーザー名には任意の値を指定でき、特定のOSまたはOMUアカウントには関連付けられません。Enterprise ManagerでOMUコネクタを構成するときに、この値を確認して指定してください。

  10. Webサービスのパスワードをたずねられたら、OMU Webサービスにアクセスするために指定する必要のあるパスワードを入力します。

    パスワードには任意の値を指定でき、特定のOSまたはOMUアカウントには関連付けられません。Enterprise ManagerでOMUコネクタを構成するときに、この値を確認して指定してください。

  11. エージェントがインストールされているシステムをたずねられたら、Oracle OMUエージェントがインストールされているホスト名またはIPアドレスを入力します。

    localhostのホスト名は指定できません。ホスト名は、システムの実際のホスト名またはIPアドレスです。

  12. エージェントで使用するポート番号をたずねられたら、Oracle OMUエージェントで使用するポート番号を入力します。エージェントでは、異なるポート番号を使用するように手動で構成した場合を除き、9007のデフォルト・ポート番号をそのまま使用します。

  13. 「OMU Web Service Complete」というメッセージが表示された後、[Enter]を押してインストールを完了します。

  14. WebサービスがHTTPSプロトコルを使用して実行するように構成されている場合は、SSLを使用するためのEnterprise Managerの構成の指定に従って、SSLを設定する必要があります。

  15. オプション: WebサービスをWindowsサービスとして実行する場合は、次の手順を実行します。

    1. 作業ディレクトリをインストール・ディレクトリのadapters\binディレクトリに変更します。

    2. 次のコマンドを入力して、WebサービスをWindowsサービスとしてインストールします。

      service.bat install
      
  16. インストール・ディレクトリからHPOMU_webservices_adapter.jarファイルを削除します。

これでWebサービス・フレームワークがインストールされ、開始の準備ができました。

次の手順はオプションです。WebサービスをWindowsサービスとして実行するには、次の手順を実行します。

  1. 作業ディレクトリをインストール・ディレクトリのadapters\binディレクトリに変更します。

  2. Webサービスが64ビットJREを使用して実行される場合は、x64ディレクトリから現在のディレクトリ(.)にiWaveAdapters.exeおよびiWaveAdaptersw.exeファイルをコピーして、既存のファイルを上書きします。

  3. 次のコマンドを入力して、WebサービスをWindowsサービスとしてインストールします。

    service.bat install
    
  4. Webサービスが64ビットJREを使用して実行される場合は、次の補足手順を実行して64ビットJREを使用するようにサービスを構成します。

    1. adapters\binディレクトリで、iWaveAdaptersw.exeファイルをダブルクリックします。「iWave Adapters Properties」ウィンドウが表示されます。

    2. 「Java」タブをクリックします。「Java」タブに、図2-3に示すようなJVM設定が表示されます。

    3. 「Use default」チェック・ボックスが選択されている場合は、選択を解除します。

    4. 省略記号のボタン をクリックして「Select Java Virtual Machine DLL」ウィンドウを開きます。

    5. 64ビットJREインストール・ディレクトリのjvm.dllファイルに移動し、「Open」をクリックします。

    6. 「OK」をクリックします

これでWebサービス・フレームワークがインストールされ、開始の準備ができました。

図2-3 「iWave Adapters Properties」ウィンドウの「Java」タブ


「Java」タブ、iWaveプロパティ

2.5.2.3 WindowsでのWebサービスの実行

Webサービスをスタンドアロン・サービスまたはWindowsサービスとして実行することもできます。

スタンドアロン・サービスとして実行

OMU Webサービス・フレームワークをスタンドアロンのアプリケーションとして設定して開始する手順は、次のとおりです(Windowsサービスとして実行するための設定ではありません)。

  1. 作業ディレクトリをインストール・ディレクトリのadapters\binディレクトリに変更します。

  2. 次のコマンドを実行します。

    startAdapters.bat
    

OMU Webサービス・フレームワークを停止するには、Webサービスを起動したウィンドウを閉じます。

Windowsサービスとしての実行

OMU Webサービス・フレームワークをWindowsサービスとして実行するように設定して開始するには、次のコマンドを入力します。

net start iWaveAdapters

OMU Webサービス・フレームワークを停止するには、次のコマンドを入力します。

net stop iWaveAdapters

2.5.2.4 WindowsでのWebサービスのテスト

OMU Webサービスが機能するかどうかを確認するには、次の手順を実行します。

  1. ターミナルを開き、作業ディレクトリをインストール・ディレクトリのadapters\binディレクトリに変更します。

  2. 次のコマンドを入力して、テスト・スクリプトを実行します。

    .\testAdapter.bat
    
  3. Webサービスのパスワードの入力を求めるプロンプトが表示された場合は、WindowsでのWebサービスのインストールの手順10でOMU Webサービスに指定したパスワードを入力します。

テストが成功すると、ユーティリティの最後の行に「Test completed successfully」が表示されます。

注意:

testAdapterスクリプトは、HP Operations Manager Connectorリリース13.2.1.0.0では使用できなくなりました。

2.5.2.5 WindowsでのWebサービスのアンインストール

WindowsでWebサービスをアンインストールする手順は、次のとおりです。

  1. WebサービスがWindowsサービスとしてインストールされている場合は、次の手順を実行します。

    1. Webサービスが実行されているかどうかを判断します。

    2. Webサービスが実行されている場合は、service.bat stopコマンドを実行してWebサービスを停止し、正常に完了したことを確認します。

    3. service.bat uninstallコマンドを実行し、Windowsサービスとして削除して正常に完了したことを確認します。

  2. WebサービスがWindowsサービスとしてインストールされていない場合は、次の手順を実行します。

    1. Webサービスが実行されているかどうかを判断します。

    2. Webサービスが実行されている場合は、Javaウィンドウを閉じてWebサービスを停止します。

  3. インストール・ディレクトリ内のすべてのファイルを削除します。

2.5.3 Webサービスのインストール・ファイルのエクスポート

Webサービスのインストール・ファイルは、エージェントのインストール・ファイルのエクスポートの項で抽出されたzipファイルに含まれています。

インストール・ファイルを抽出する手順は、次のとおりです。

  1. Operations Managerのホスト・システムでコマンド・ウィンドウを開き、zipファイルが作成された一時ディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを使用して、Webサービスのインストール・ファイルを抽出します。

    unzip *.zip archives/HPOMU_webservices_adapter.jar