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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド
12c (12.2.1.2.0)
E82973-02
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物理レイヤーのデータ・ソース・コンテンツの特定

ビジネス・モデルの要件を特定したら、物理レイヤーに必要なデータ・ソース・コンテンツを確認できます。

常にディメンション化されるビジネス・モデルとマッピング・レイヤーとは異なり、各物理モデルはソースの形状(正規化、キューブなど)を反映します。

この項では、次の項目について説明します。

リレーショナル・データ・ソースの物理スキーマのタイプについて

どの物理ソースのモデルも、ディメンション化された重複するサブセットに分割できるため、Oracle BIリポジトリでは、タイプに関係なく物理スキーマを適切にモデリングできます。

次の4種類の物理スキーマ(モデル)があります。

  • スター・スキーマ。スター・スキーマは、複数のディメンション表への外部キー結合関係を持つファクト表がそれぞれ1つずつあるディメンション・スキーマ(スター)のセットです。スターをビジネス・モデルにマップする際にはまず、物理ファクト列を1つ以上の論理ファクト表にマップします。次に、そのスターの物理ファクト表に結合するそれぞれの物理ディメンション表について、物理ディメンション列を適切な適合済論理ディメンション表にマップします。

  • スノーフレーク・スキーマ。スノーフレーク・スキーマはスター・スキーマと同様ですが、各ディメンションが、結合された複数の表で構成される点が異なります。スター・スキーマと同様に、まず、物理ファクト列を1つ以上の論理ファクト表にマップします。次に、それぞれのディメンションについて、スノーフレーク物理ディメンション表を1つの論理表にマップします。そのためには、複数の論理表ソースを使用するか、結合がある1つの論理表ソースを使用します。

  • 正規化スキーマ。正規化スキーマでは、データ保存の冗長性を最小限に抑え、データの更新を最適化するために、データ・エンティティが複数の表に分散されます。正規化スキーマをビジネス・モデルにマップする前に、ファクトとディメンションに関して分散構造を理解しておく必要があります。

    構造を分析したら、ファクト列を持つ表を選択し、物理ファクト列を1つ以上の論理ファクト表にマップします。次に、その物理ファクト列のセットに関連するそれぞれのディメンションについて、ディメンション列を含む分散物理表を1つの論理表にマップします。そのためには、スノーフレーク・スキーマと同様に、複数の論理表ソースを使用するか、結合がある1つの論理表ソースを使用します。まず特定のファクト・セットをマップし、次に関連するディメンションをマップした後、次のファクト・セットに進むため、正規化スキーマのマッピングは反復プロセスです。

    1つの物理表にファクト列とディメンション列の両方がある場合は、その表が果たす複数の役割を処理するために、物理別名表の作成が必要になることがあります。

  • 完全非正規化スキーマ。このタイプのディメンション・スキーマは、ファクトとディメンションを列として1つの表(またはフラット・ファイル)に結合し、他のタイプのスキーマとは異なる方法でマップされます。完全非正規化スキーマを星形のビジネス・モデルにマップする際には、1つの物理ファクト表の物理ファクト列をビジネス・モデル内の複数の論理ファクト表にマップします。次に、物理ディメンション列を適切な適合済論理ディメンション表にマップします。

マルチディメンション・データ・ソースのキューブについて

キューブはメジャーで構成され、ディメンションで編成されます。

すでにディメンション化されているため、各キューブは、ビジネス・モデルの論理ファクト表および論理ディメンション表に簡単にマップします。

メジャーとディメンションに関する次の点に注意してください。

  • マルチディメンション・キューブとリレーショナル・ファクト列のメジャーはどちらも、ビジネス・モデルとマッピング・レイヤーの論理メジャーにマップします。ただし、ビジネス・モデルで計算と集計を適用する必要があるリレーショナル・ファクト列とは異なり、マルチディメンション・キューブのメジャーには、計算と集計がすでに組み込まれています。リレーショナル・ソースのようなキューブを処理するのではなく、Oracle BIサーバーは、キューブ内のあらかじめ集計されたデータと強力な計算を利用できます。

  • マルチディメンション物理オブジェクトとリレーショナル物理オブジェクトはどちらも、ビジネス・モデルとマッピング・レイヤーの論理ディメンションにマップします。ただし、リレーショナル・ソースとは異なり、マルチディメンション・データ・ソースには、ディメンションおよび階層セマンティックがすでに組み込まれています。Oracle BIサーバーは、インポート時にも問合せ時にも、キューブ内のより完全な階層およびディメンションのサポートを利用できます。

データ・ソースの表構造の特定

Oracle BI管理ツールによって、データ・ソース内の基礎となる物理表に論理表をマップするためのインタフェースが提供されます。

表をマップするには、ビジネス・モデルに関連する物理データ・ソースのコンテンツを特定しておく必要があります。これを正しく行うためには、物理データ・ソースの次のコンテンツを特定する必要があります。

  • 各表のコンテンツの特定

  • 各表の詳細レベルの特定

  • 各集計表の表定義の特定。これによって、集計ナビゲーションを設定できます。Oracle BIサーバーでは、次の詳細が必要です。

    • 表のグループ化に使用する列(集計レベル)

    • 集計のタイプ(SUMAVGMINMAXまたはCOUNT)

    リポジトリで集計ナビゲーションを設定する方法については、「論理表ソース(マッピング)の管理」を参照してください。

  • 各列のコンテンツの特定

  • メジャーの計算方法の特定

  • データベースに定義されている結合の特定

データに関するこれらの情報を入手するには、データ・ソースが実装されたときに作成されたデータ要素を説明するドキュメントを参照してください。これらの情報を入手するために、各データ・ソースについてDBAと協力することが必要になる場合があります。すべてのデータ要素を完全に理解するには、組織内のデータのユーザー、データの所有者、またはデータを作成するアプリケーションのアプリケーション開発者に質問する必要がある場合もあります。