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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド
12c (12.2.1.2.0)
E82973-02
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マルチユーザー開発におけるブランチ化

ブランチ化は、開発のマージ・プロセスをさらに向上させる手段です。

ブランチ化によって、重複するリリースがある大規模な管理チームの効率を高めることができます。ただし、管理オーバーヘッドは増大します。

この項では、次の項目について説明します。

ブランチ化について

ブランチ化では、開発者は、他の開発者からコードを分離するためにプライベート・ブランチで作業し、変更内容をメイン・ブランチにマージして戻します。

開発チームの規模に応じて、様々な戦略を使用できます。

簡易開発モデルでは、すべての開発が1つのメイン・ブランチで行われます。この戦略の特性は次のとおりです。

  • 緊急の修正のみに対応します。

  • チェックアウトが最新のコードでない可能性があります。

  • メインライン・ブランチの安定性のリスクが伴います。

この図は、簡易開発モデルを示しています。

小規模チーム開発モデルでは、1つのDevブランチで開発が行われ、リリース専用のMainブランチが別にあります。この戦略の特性は次のとおりです。

  • メインラインは正式なリリース・ブランチです。

  • 独立したブランチで開発が行われます。

  • 主要マイルストーンで、安定したコードがMainにマージされます。

  • ブランチが定期的に同期されます。

この図は、小規模チーム開発モデルを示しています。

マルチチーム、マルチリリース・モデルでは、複数のDevブランチで開発が行われ、この場合もリリース専用のMainブランチが別にあります。この戦略の特性は次のとおりです。

  • 多様なチームにおける効率化をサポートします。

  • 独立したブランチで開発が行われます。

  • 主要マイルストーンで、安定したコードがMainにマージされます。

  • ブランチが定期的に同期されます。

この図は、マルチチーム、マルチリリース・モデルを示しています。

Oracle Business Intelligenceでのマルチチーム、マルチリリース・モデルの使用

Oracle Business Intelligenceで複雑なブランチ化戦略を使用するには、リポジトリ・ファイルを慎重に編成するとともに、Oracle BI管理ツールでマルチユーザー設定を変更する必要があります。

必要な手順の概要を次に示します。

  1. Mainリポジトリ(マスター・リポジトリ)を作成し、Masterマルチユーザー開発ディレクトリに保存します。
    • プロジェクトを明示的に定義する必要があります。

    • ブランチ開発者にはMasterディレクトリへのアクセス権を付与しないでください。

  2. Mainからブランチ・リポジトリのサブセットを抽出し、Team1およびTeam2マルチユーザー開発ディレクトリとして保存することによって、ブランチ・リポジトリのサブセットを作成します。Main RPDとTeam RPDは、ネットワーク上の別個のディレクトリに保存し、保護する必要があります。
  3. 開発者は、個々のTeam RPDからチェックアウト、開発、マージおよび公開を行う必要があります。開発者A1 - A3およびB1 - B3は各自のメタデータ作業を管理し、個々のTeamリポジトリにマージする必要があります。
    • チーム1および2は独自のリポジトリを管理し、MainブランチからTeamブランチに定期的に同期する必要があります。

    • TeamリポジトリをMainリポジトリにマージし、公開する必要があります。

  4. 特定の1つのグループ(リリース管理など)がすべてのプロジェクト定義を管理し、Team RPDからMainへのマージ、公開および同期を実行する必要があります。

RPDブランチの同期

大規模な開発チームについては、最終的なTeamの公開手順を容易にするために、Mainが変更されたときに、定期的なブランチの同期を実行することをお薦めします。

管理ツールを使用して、3方向のマージでリポジトリを同期してください。

  1. Team開発ブランチからすべての変更内容を公開し、管理ツールでリポジトリ(RPD)を開きます。これは現行リポジトリです。
  2. Mainから新しいBranchサブセットを抽出します。これは変更済リポジトリです。
  3. 管理ツールで、「ファイル」を選択し、「マージ」を選択して、前のBranchサブセットのバックアップを参照します。これはオリジナル・リポジトリです。
  4. 問題点をすべて解決し、マージを実行します。

    マージ済リポジトリに名前を付けて保存」フィールドで名前を指定したRPDが新しいブランチ開発RPDとなり、その後の同期ではオリジナルと呼ばれます。