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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド
12c (12.2.1.2.0)
E82973-02
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「式ビルダー」の使用

Oracle BI管理ツールの「式ビルダー」ダイアログを使用して、リポジトリ内に制約、集計およびその他の定義を作成できます。

「式ビルダー」は、自動色強調表示およびその他のフォーマット拡張を提供し、式の作成および読取りを簡単にします。

「式ビルダー」で作成した式は、SQLで作成した式と同様です。注記がない場合、SQL問合せの「式ビルダー」で作成した式は、すべてOracle BIサーバーに対して使用できます。

この項では、次の項目について説明します。

「式ビルダー」ダイアログについて

「式ビルダー」には、数多くのダイアログが含まれます。

「式ビルダー」で式を作成するとき、「カテゴリ」ペインでカテゴリを選択します。「カテゴリ」ペインで選択した値の応じて、下部ペインに値が表示されます。値を「検索」フィールドに入力すると、一致しない文字列がフィルタ・アウトされ、一致する文字列のみが表示されます。検索基準を「検索」フィールドに入力すると、スクロール・バーを使用して、リストを上下に移動できます。また、[Tab]キーを使用して「検索」フィールドの間を移動できます。結果の完全なリストに戻るには、「検索」フィールドの文字列を削除します。

注意:

「検索」フィールドに入力できるテキストは、使用可能な文字列のいずれかと一致するテキストのみです。たとえば使用可能な文字列のオプションがA11、A12またはA13で始まる場合、「検索」フィールドに入力するテキストは、Aで始まる必要があります。

初めて「式ビルダー」を開いたとき、項目はソートされていません。「ペインの並替え」オプションを選択すると、ペインにあるすべての項目がソートされます。このオプションを選択すると、ペインの内容やフィルタ基準は変更されずにペインが自動的に再作成されます。

「式ビルダー」ツールバーについて

「式ビルダー」ツールバーでの操作について説明します。

ツールバーは、「式ビルダー」の下部にあります。

この表は、式の各ボタンおよびその機能を示しています。

演算子 説明

+

加算用のプラス記号。

-

減算用のマイナス記号。

*

乗算用の乗算記号。

/

除算用の除算記号。

||

文字列の連結。

(

開きカッコ。

)

閉じカッコ

>

大なり記号。値が比較対象より大きいことを示します。

<

小なり記号。値が比較対象より小さいことを示します。

=

等号。同じ値であることを示します。

<=

以下記号。値が比較対象と同じか、比較対象より小さいことを示します。

>=

以上記号。値が比較対象と同じか、比較対象より大きいことを示します。

<>

等しくありません。値が比較対象より大きいか小さいが、異なることを示します。

AND

AND結合。1つ以上の条件の共通部分で複合条件を生成することを示します。

OR

OR結合。1つ以上の条件の結合で複合条件を生成することを示します。

NOT

NOT結合。条件が満たされないことを示します。

,

カンマ。リスト内の要素を区切るために使用されます。

「カテゴリ」ペインのカテゴリについて

「カテゴリ」ペインに表示されるカテゴリは、「式ビルダー」へのアクセス元のダイアログによって異なります。

この表は、表示されるカテゴリを示しています。

カテゴリ名 説明

集計コンテンツ

使用可能な集計関数が含まれています。集計ソースは、ここにリストされている関数のいずれかを使用し、その内容のレベルを指定する必要があります。

時間ディメンション

ビジネス・モデルで構成された時間ディメンションが含まれています。ビジネス・モデルに時間ディメンションが存在しない場合、または時間ディメンションが特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「時間ディメンション」カテゴリは表示されません。

「時間ディメンション」カテゴリを選択すると、構成済の各時間ディメンションが中央ペインに表示され、選択したディメンションの各レベルが下部ペインに表示されます。

論理表

ビジネス・モデルで構成された論理表が含まれています。論理表が特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「論理表」カテゴリは表示されません。

「論理表」カテゴリを選択すると、ビジネス・モデルの各論理表が中央ペインに表示され、選択した論理表の各列が下部ペインに表示されます。

値ベースのディメンション

ビジネス・モデルで構成された親子階層を持つディメンションが含まれています。ビジネス・モデルに親子階層を持つディメンションが存在しない場合、または親子階層を持つディメンションが特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「値ベースのディメンション」カテゴリは表示されません。

「値ベースのディメンション」カテゴリを選択すると、親子階層を持つ構成済のディメンションが中央ペインに表示されます。このカテゴリには、下部ペインは存在しません。

論理レベル

関連論理レベルが含まれています。レベル・ベース・ディメンションが特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「論理レベル」カテゴリは表示されません。

「論理レベル」カテゴリを選択すると、中央ペインで適切な論理ディメンション(レベル・ベース)を選択できます。また、下部ペインでレベル自体を選択できます。

物理表

関連物理表が含まれています。物理表が特定の「式ビルダー」に関連しない場合、「物理表」カテゴリは表示されません。

演算子

使用可能なSQL論理演算子が含まれています。

使用可能な式が含まれています。

関数

使用可能な関数が含まれています。表示される関数は、選択したオブジェクトによって異なります。

定数

使用可能な定数が含まれています。

タイプ

使用可能なデータ・タイプが含まれています。

リポジトリ変数

使用可能なリポジトリ変数が含まれています。リポジトリ変数が定義されていない場合、このカテゴリは表示されません。

セッション変数

使用可能なシステム・セッション変数および非システム・セッション変数が含まれています。セッション変数が定義されていない場合、このカテゴリは表示されません。

式の設定

「式ビルダー」ダイアログで派生論理列を表示できます。

式を設定するには、「カテゴリ」ペインで「関数」を選択し、「関数」ペインで関数のタイプを選択し、下部ペインで関数を選択します。

使用する関数をダブルクリックして、これを編集ペインに貼り付けます。次に、編集ペインで、関数のカッコ内を1回クリックして、その領域を関数の引数を追加する挿入場所として選択します。

挿入場所に論理列を貼り付けるには、「カテゴリ」で「論理表」を選択し、「論理表」ペインで使用する表を選択します。次に、下部ペインで論理列をダブルクリックして、編集ペインで関数の引数として論理列を挿入場所に貼り付けます。この図は、編集ペインで式が表示される場所を示しています。

「式ビルダー」内でのナビゲート

「式ビルダー」内でナビゲートするには、次の手順を実行します。

  1. 「カテゴリ」ペインで、作成する式に適したカテゴリを選択します。

    中央ペインに、選択したカテゴリで使用可能な式タイプが表示されます。

  2. 作成する式に適した項目を選択します。

    下部ペインに、選択した項目で使用可能な構築ブロックが表示されます。

  3. 構築ブロックをダブルクリックし、これを編集ペインに表示します。
  4. 演算子を式に挿入するには、「式ビルダー」ツールバーで演算子をクリックします。

式の作成

「式ビルダー」で式を作成するには、次の手順を実行します。

  1. 式に入れる個別の構築ブロックにナビゲートします。

    「式ビルダー」ダイアログの下部の「構文」バーに、式の構文が表示されます。

    例: BETWEEN <<Upper Bound>> AND <<Lower Bound>>

  2. 構築ブロックを編集ペインに追加します。
  3. 構築ブロックを編集し、希望の式を反映します。
  4. 「式ビルダー」ツールバーを使用して、式に演算子を挿入します。
  5. 式が完成するまで前の手順を繰り返し、「OK」をクリックします。

    管理ツールに、式にある構文エラーに関するメッセージが表示されます。式が構文的に正しくなると、管理ツールは、「式ビルダー」へのアクセス元のダイアログにこの式を追加します。

NQSConfig.INIで、パラメータPREVENT_DIVIDE_BY_ZEROYESに設定されている場合、Oracle BIサーバーでは、「アンサー」列計算の場合でも、ゼロ除算の状況でエラーが防止されます。Oracle BIサーバーでは、物理SQLの記述時にnullif()または同様の関数を使用してゼロ除算阻止式が作成されます。このため、PREVENT_DIVIDE_BY_ZEROYES(デフォルト値)に設定されているかぎり、ゼロ除算エラーを回避するためにCASE文を使用する必要はありません。

INDEXCOL変換関数について

INDEXCOL関数を使用すると、派生論理列を作成できます。

INDEXCOLを選択すると、次の関数テンプレートが自動的に生成されます。

IndexCol( <<integer literal>>, <<expr1>> [, <<expr2>>, ?-] )

注意:

バックエンド・データの参照なしで評価が可能な場合は、セッション変数、算術式、またはCASE WHEN文を引数integer literalとして使用することもできます。

『Oracle Business Intelligence Enterprise Edition論理SQLリファレンス・ガイド』のINDEXCOLに関する項を参照してください。