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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド
12c (12.2.1.2.0)
E85890-01
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Oracle Business Intelligenceの可用性の管理(水平方向のスケーリング)

デプロイメント内に特定のOracle Business Intelligenceコンポーネントのインスタンスが複数ある場合は、まず、クラスタ化された各コンポーネントで使用する共有ファイルとディレクトリを構成する必要があります。

「共有ファイルとディレクトリの設定」を参照してください。

水平方向にスケール・アウトした後、通常は、複数の管理対象サーバー全体にリクエストを配信するためにHTTPサーバーおよびロード・バランサを構成します。『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のクラスタでのロード・バランシングに関する項を参照してください。フロント・エンドのロード・バランサが設定されている場合、BIクラスタ(bi_cluster)のWebLogic Serverフロントエンド・ホストおよびポートを設定する必要があります。

この項で説明するコマンドは、上級のユーザーのみ使用する必要があります。追加のホストを構成する場合に可用性コマンドがプロセスの対称セットを自動的に作成することに注意してください。

「WLST (WebLogic Scripting Tool)の使用」を参照してください。

注意:

SSLが構成されている場合に新しいノードをクラスタに追加するには、新しいクラスタにスケール・アウトする必要があります(「新しいコンピュータの追加」を参照)。次に、SSLが正しく設定されていることを確認します(『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionセキュリティ・ガイド』のOracle Business IntelligenceのSSLの構成に関する項を参照)。

新しいコンピュータの追加

新しいコンピュータを追加し、複数のコンピュータにまたがってBIクラスタを拡張することで、可用性および容量を向上できます。

前提条件

  • 新しいコンピュータは、同じインストールの前提条件(たとえば、オペレーティング・システム、メモリー)を満たす必要があります。

  • SDDを設定している必要があります。

  • ORACLE_HOMEは、両方のコンピュータで同じ絶対パスを指定する必要があります。

  • DOMAIN_HOMEが両方のホストで同じであることは必須ではありませんが、お薦めします。

  • アクティブ/アクティブ・コンポーネントの対称セットが新しいコンピュータに作成されます。

  • BIシステムを停止する必要があります(オフライン)。

  • 適切なファイル・システム(オフライン)またはWeblogic管理者(オンライン)権限を持つ必要があります。

  • 同じポートが元のホストに割り当てられます。

  • 管理対象サーバーは既存のOracle Business Intelligenceクラスタに追加されます。

  • クラスタ・コントローラ、スケジューラおよびBIサーバー・マスターが変更されていません。

  • オプションのベース・コンピュータおよびサーバー・パラメータが提供され、m1/bi_server1が削除されている場合をサポートすることに注意してください。

  • 指定されていないかぎり、コンピュータ(WebLogicマシン)名のデフォルトはリスニング・アドレスで、32文字未満である必要があります。

新しいコンピュータを追加すると、新しいコンピュータに追加の管理対象サーバー、ノード・マネージャ、システム・コンポーネントおよびサービスが作成されます。

  1. クローン・スクリプトを実行する前にマスター・コンピュータ(ノード1)ですべてのサービスをシャットダウンします。
    ORACLE_HOME/user_projects/domains/bi/bitools/bin/stop.sh
  2. ノード1で、クローン・スクリプトを実行します。

    このスクリプトでは、ドメイン・ディレクトリを含むJarファイルを作成し、ノード1のconfig.xmlファイルを新しいホスト名、管理対象サーバーおよびBIシステム・コンポーネントで更新します。

    DOMAIN_HOME/bitools/bin/clone_bi_machine.sh|cmd [-m <new machine name>] <listen address> <Jar file>

    <new machine name>はオプションで、デフォルトはリスニング・アドレスです。

    SSL証明書の手順がスクリプトで実行されます。

    例:

    ORACLE_HOME/user_projects/domains/bi/bitools/bin/clone_bi_machine.sh example.com /oracle/nfs_shared/clone/demobi2.jar

  3. 新しいコンピュータ(ノード2)で、WebLogic ServerおよびOracle Business Intelligenceをインストールします。

    『Oracle Business Intelligenceのインストールと構成』を参照してください。

  4. 2つのホスト間の接続をテストします。
  5. マスター・コンピュータ(管理サーバーを含むノード1)のJarファイルを新しいコンピュータ(ノード2)にコピーします。
  6. 新しいコンピュータで、unpackコマンドを実行してJarファイルを適用します。

    ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin

    ./unpack.sh -template=[location of copied jar file from master node] –domain=DOMAIN_HOME -nodemanager_type=PerDomainNodeManager

    注意:

    ヘルプを表示するための構文は次のとおりです: ./unpack.sh|cmd -help

    例:

    /../../Oracle_Home/oracle_common/common/bin/unpack.sh -template=/refresh/home/oracle/nfs_shared/clone/demobi2.jar -domain=/../../Oracle_Home/user_projects/domains/bi -nodemanager_type=PerDomainNodeManager

  7. 次のコンポーネントを起動します。

    ノード1: ノード・マネージャ、管理サーバー、ノード1の管理対象サーバーおよびノード1のBIシステム・コンポーネント。

    ノード2: ノード・マネージャと管理対象サーバー(この場合config.xmlが作成可能)。

    ノード2のBIシステム・コンポーネントは現在ダウン状態になっています。

    注意:

    ノード2のノード・マネージャが起動すると、ノード1から同じスクリプトを使用して他のすべてのコンポーネントを起動できます。コンポーネントは次の順序で起動できます。
    • ノード2:

      ノード2のノード・マネージャ

    • ノード1:

      ノード1のノード・マネージャ。

      管理サーバー。

      ノード1の管理対象サーバー

      ノード1のBIシステム・コンポーネント

    例:

    ノード2:

    /../../Oracle_Home/user_projects/domains/bi/bin/startNodeManager.sh

    ノード1:

    /../../Oracle_Home/user_projects/domains/bi/bitools/bin/start.sh -i AdminServer,bi_server1,obis1,obips1,obiccs1,obijh1,obisch1,bi_server2

  8. 新しいマシン(ノード2)のデータ・ソースを再同期します。

    ノード2で、次のスクリプトを実行します。

    DOMAIN_HOME/bitools/bin/sync_midtier_db.sh

    「BI固有のWLSTコマンド・リファレンス」を参照してください。

  9. マスター・ホスト・コンピュータ(ノード1)で、ノード2の新しいBIシステム・コンポーネントを起動します。

    DOMAIN_HOME/bitools/bin/

    次のように入力します。

    ./start.sh -i obis2,obips2,obiccs2,obijh2,obisch2 
    

    スケール・アウト・プロセスが完了し、すべてのコンポーネントが実行されます。

    「ドメインのOracle Business Intelligenceコンポーネント・プロセスの起動」を参照してください。

事後状態

  • コンピュータ、管理対象サーバー、ノード・マネージャおよびシステム・コンポーネントが作成されます。

  • 2番目のコンピュータにサービス・インスタンスが登録されます。

  • ポートが割り当てられます。

既存のコンピュータの削除

BIクラスタから障害が発生したコンピュータまたは冗長なコンピュータを削除します。

前提条件

  • バイナリ、構成または状態は削除されたコンピュータから削除されません。

  • クラスタ・コントローラ、スケジューラおよびBIサーバー・マスターが変更されていません。

  • マスター・コンピュータを削除できません。

  • サービス・インスタンス登録を追加または削除できます。

  • BIシステムが実行中(オンライン)または停止している(オフライン)可能性があります。

  • 適切なファイル・システム(オフライン)またはWeblogic管理者(オンライン)権限を持つ必要があります。

  • コマンドの結果がサービスの損失になりません。

  • ユーザーが強制した場合のみコマンドの結果が可用性の損失になる可能性があります。

前提条件

可能な場合、status.shおよびstop.shスクリプトを使用して削除する前にターゲット・コンピュータのアクティブなコンポーネントを停止する必要があります。「コマンドを使用した起動、停止およびOracle BI EEプロセスのステータスの表示」を参照してください。

  1. 次のdeleteBIMachine WLSTコマンドを使用して、cloneBIMachineまたはclone_bi_machine.shで作成されたコンポーネントを削除します。

    ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh

    例:

    deleteBIMachine(DOMAIN_HOME, <machine>)

    または、次のdelete_bi_machine.shスクリプトを実行します。

    DOMAIN_HOME/bitools/bin/delete_bi_machine.sh|cmd machineName

  2. コマンドは削除されたコンピュータ名を表示します。

事後状態

  • コンピュータ、管理対象サーバー、ノード・マネージャおよびシステム・コンポーネントがそのコンピュータから削除されます。

  • サービス・インスタンスがそのコンピュータから登録解除されます。

  • ポートの割当てが解除されます。