プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド
12.2.1.2.0
E82972-02
目次へ移動
目次

前
前へ
次
次へ

10 条件の使用

この章では、Oracle Business Intelligence Enterprise Editionの条件の操作方法について説明します。条件を使用して、エージェントがコンテンツを配信してアクションを実行するかどうか、アクション・リンクをダッシュボード・ページに表示するかどうか、セクションとそのコンテンツをダッシュボード・ページに表示するかどうかを決める方法を説明します。

条件とは

条件とは、分析またはキー・パフォーマンス・インディケータ(KPI)の評価に基づいて単一ブール値を返すオブジェクトです。

条件の評価内容は、分析に基づいているのか、KPIに基づいているのかによって、次のように異なります。

  • 分析の場合、分析の行数を評価します。

  • KPIの場合、KPIのステータスを評価します。

たとえば、条件は、次のように分析の結果で0より大きい行数が返されるかどうかで判断されます。

  • 分析により1行以上返された場合、条件はtrueと判断されます。

  • 分析により1行も返されなかった場合、条件はfalseと判断されます。

条件の使用目的

特定の情報は条件でフィルタするのが最善です。

次のことを実行するかどうかを決定するために条件を使用します。

  • エージェントはコンテンツを配信してアクションを実行します。

  • (クリックされたときにアクションを実行する)アクション・リンクをダッシュボード・ページに表示します。

  • セクションおよびそのコンテンツをダッシュボード・ページに表示します。

たとえば、販売マネージャは、売上が200万ドルを下回る場合のみ、直属の部下に月次販売レポートを配信します。200万ドルを下回る売上を示す分析に基づいた条件を作成し、配信コンテンツが月次販売レポートであるエージェントに追加します。条件がtrueと判断される(つまり、分析には200万ドルを下回る行が含まれている)と、エージェントは月次販売レポートを配信するようトリガーされます。

また、分析でアクション・リンクが有効になっているかどうかを判断するために様々な種類の条件を使用することができます。「分析に追加されたアクションの条件による有効化について」を参照してください。

条件の要素とは

条件は複数の要素で構成されています。

条件は次の要素から構成されています。

  • 分析またはKPI。

  • 次の条件の評価時に使用する基準。

    • 分析の場合の基準は、行数と行数に適用する演算子(行数は100と等しいなど)および分析に関連付けられたプロンプト・フィルタの値です。

    • KPIの場合の基準は、KPIステータス(KPIステータスがOKなど)およびKPIで「プロンプトで使用」に設定されたKPIディメンションの値です。なお、これは条件の作成時には「未設定」として表示されます。

名前付き条件とは

名前付き条件とは、エージェントおよびダッシュボード・ページで再利用できるように、定義してプレゼンテーション・カタログに名前で保存する条件です。

次から条件を作成する場合に、名前付き条件を作成します:

  • グローバル・ヘッダーの新規メニュー(「分析およびインタラクティブ・レポート」の下の「条件」を選択)

  • ホームページ(「作成」エリアで「分析およびインタラクティブ・レポート」の下の 「詳細」リンクをクリックして、「条件」を選択)

また、カタログにインライン条件を保存する場合に、「エージェント」エディタの「条件」タブから名前付き条件を作成します。「インライン条件とは」を参照してください。

インライン条件とは

インライン条件とは、使用する時点で定義し、カタログに名前で保存しない条件です。かわりに、ダッシュボード・ページまたはエージェントの一部として保存されます。

インライン条件は、この条件を含むダッシュボード・ページまたはエージェントが削除される際に、自動的に削除されます。このことで、特定のOracle BIコンテンツ内でのみ意味がある条件のカタログ管理が簡易化されます。

次のような場合に、インライン条件を作成できます。

条件の作成者

条件は特定のユーザーが作成します。

一般的に、次のように行われます。

  • 管理者は、組織の名前付き条件を作成します。その後、ダッシュボードおよびエージェントを作成する際に、(条件または条件が保存されているフォルダに対する適切な権限を持っている場合)コンテンツ・デザイナによって使用されます。

    名前付き条件を作成または編集できる機能は、管理者が管理している「条件の作成」権限によって制御されます。

  • コンテンツ・デザイナは、インライン条件を作成します。

権限の詳細は、『Oracle Business Intelligence Enterprise Editionセキュリティ・ガイド』のプレゼンテーション・サービス権限の管理に関する項を参照してください。

権限の詳細は、「Oracle BIプレゼンテーション・カタログでのオブジェクトの管理」を参照してください。

名前付き条件の作成

エージェントおよびダッシュボード・ページで再利用可能な名前付き条件を作成できます。

名前付き条件の詳細は、名前付き条件とは を参照してください。

  1. グローバル・ヘッダーで、「新規」をクリックして「条件」を選択します。
  2. 「新規条件」ダイアログを完成させます。「条件の設定の指定」を参照してください。

エージェントがコンテンツを配信するか、アクションを実行するかを決定するための条件の使用

エージェントがコンテンツを配信するか、アクションを実行するかを決定するために条件を使用できます。

「コンテンツの配信」を参照してください。

  1. エージェントを編集します。
  2. 「エージェント」エディタの「条件」タブをクリックします。
  3. 「条件を使用」ボックスを選択します。
  4. 必要に応じて、次のことを行います。
    • 新規条件を作成し、「作成」をクリックして「条件の作成」ダイアログを表示して、ダイアログを完了します。「条件の設定の指定」を参照してください。
    • 既存の条件を選択し、「参照」をクリックして「条件の選択」ダイアログを表示して、ダイアログを完了します。
  5. エージェントを保存します。

アクション・リンクをダッシュボード・ページに表示するかどうかを決定するための条件の使用

アクション・リンクをダッシュボード・ページに表示するかどうかを決定するために条件を使用できます。

  1. ダッシュボードを編集します。「ダッシュボードの編集」を参照してください。
  2. 条件付きで表示するアクション・リンクを含むページのタブをクリックします。
  3. ページ・レイアウト・エリアのアクション・リンク・オブジェクトにカーソルを合せてアクション・リンク・オブジェクトのツールバーを表示し、「プロパティ」ボタンをクリックするか、アクション・リンクがアクション・リンク・メニュー内にある場合は、次のことを行います。
    1. ページ・レイアウト・エリアのアクション・リンク・メニュー・オブジェクトにカーソルを合せてアクション・リンク・メニュー・オブジェクトのツールバーを表示し、「プロパティ」ボタンをクリックします。
    2. 「アクション・リンク・メニューのプロパティ」ダイアログで、条件付けするアクション・リンクを選択し、「編集」ボタンをクリックします。
  4. 「アクション・リンクのプロパティ」ダイアログの「表示」コンポーネントで、「条件付き」ボックスをクリックします。
  5. 「条件」コンポーネントで、次のいずれかを行います。
    1. 新規条件を作成し、「新規条件」ボタンをクリックして「新規条件」ダイアログを表示して、ダイアログを完了します。
      「条件の設定の指定」を参照してください。
    2. 既存の条件を選択し、「条件の選択」ボタンをクリックして「条件の選択」ダイアログを表示して、ダイアログを完了します。
  6. 「アクション・リンクのプロパティ」ダイアログで「OK」をクリックします。
  7. アクション・リンクがアクション・リンク・メニュー内にある場合は、「アクション・リンク・メニューのプロパティ」ダイアログで「OK」をクリックします。
  8. ダッシュボードを保存します。

セクションをダッシュボード・ページに表示するかどうかを決定するための条件の使用

セクションをダッシュボード・ページに表示するかどうかを決定するために条件を使用できます。

  1. ダッシュボードを編集します。「ダッシュボードの編集」を参照してください。
  2. 条件付きで表示するセクションを含むページのタブをクリックします。
  3. ページ・レイアウト・エリアのセクションにカーソルを合せてセクションのツールバーを表示し、セクションの「プロパティ」ボタンをクリックして「条件」を選択します。「セクション条件」ダイアログが表示されます。
  4. 必要に応じて、次のことを行います。
    • 新規条件を作成し、「新規条件」ボタンをクリックして「条件の作成」ダイアログを表示し、ダイアログを完了します。「条件の設定の指定」を参照してください。
    • 既存の条件を選択し、「条件の選択」ボタンをクリックして「条件の選択」ダイアログを表示して、ダイアログを完了します。
  5. 「セクション条件」ダイアログで「OK」をクリックします。
  6. ダッシュボードを保存します。

条件の設定の指定

一部の条件では設定の指定が必要です。

  1. 「次に基づいて条件を作成」ボックスで、条件が分析KPIのどちらに基づいているかを選択します。
  2. 条件の種類に応じて設定を行います。
    • (オプション)分析の場合、必要に応じてプロンプト・フィルタを編集します。
    • KPIの場合、KPIディメンションの値を指定します。

    注意:

    プロンプト・フィルタの値を指定する場合、これらの値を使用時点でオーバーライドすることはできません。

    条件を作成するときにKPIディメンションに複数の値を固定することはできません。

  3. 次のように評価基準を指定します。
    • 分析の場合、行数が次の場合は条件がtrueエリアで、次のことを行います。
      • 「演算子」ボックスで、行数に適用する演算子を選択します。

      • 「行数」ボックスで、評価される行数を指定します。

    • KPIの場合、「KPIが次の場合は条件がtrue」ボックスでKPIステータスを選択します。
  4. (オプション)「テスト」をクリックして条件をテストします。
  5. 条件を保存する場合、次のようにします。
    • インライン条件として保存する場合は、「OK」をクリックします。
    • 名前付き条件として保存する場合は、「保存」をクリックして、条件をカタログに名前で保存できる「名前を付けて保存」ダイアログを表示します。

      注意:

      条件が、プライベートである分析またはKPIに基づいている場合、/Shared Foldersフォルダに保存することはできません。

名前付き条件の編集

名前付き条件は編集可能です。

名前付き条件を編集すると、名前付き条件を最新状態に保つことができます。「条件の設定の指定」を参照してください。

  1. カタログ内の条件をナビゲートします。
  2. 「編集」リンクをクリックします。
  3. 「条件の編集」ダイアログで、必要な変更を行います。

エージェントで使用される条件の編集、カスタマイズ、テスト、保存および無効化

エージェントで使用される条件について、複数のアクションを実行できます。

次の操作を実行できます。

  • インライン条件の編集

  • プロンプト・フィルタを編集して名前付き条件をカスタマイズします。

  • 条件の判断がtrueか、falseかを確認するために条件をテストします。

  • インライン条件をカタログに名前付き条件として保存します。

  • 条件の削除

  1. エージェントを編集します。
  2. 「エージェント」エディタの「条件」タブをクリックします。
  3. 次のようにして各操作を行います。
    • インライン条件を編集するには、「条件の編集」をクリックして「条件の編集」ダイアログを表示し、必要な変更を行います。「条件の設定の指定」を参照してください。
    • 名前付き条件のプロンプト・フィルタをカスタマイズするには、「カスタマイズ」をクリックして「条件のカスタマイズ」ダイアログを表示し、必要なカスタマイズを行います。
    • 条件をテストするには、「テスト」をクリックします。評価結果が表示されます。
    • インライン条件をカタログに名前付き条件として保存するには、「カタログに保存」をクリックして「名前を付けて保存」ダイアログを表示します。
    • 条件を無効にするには、「条件を使用しない(常にコンテンツを配送してアクションを実行)」をクリックします。
  4. エージェントを保存します。

ダッシュボード・ページのアクション・リンクで使用される条件の編集、テスト、保存および削除

条件について複数のタスクを実行できます。

ダッシュボード・ページのアクション・リンクに使用される条件に対して、次のタスクを実行できます。

  • 条件の編集

  • 条件の判断がtrueか、falseかを確認するために条件をテストします。

  • インライン条件をカタログに名前付き条件として保存し、名前付き条件をカタログに別の名前で保存します。

  • 条件の削除

  1. アクション・リンクを含むダッシュボード・ページを編集します。
  2. ページ・レイアウト・エリアのアクション・リンク・オブジェクトにカーソルを合せてアクション・リンク・オブジェクトのツールバーを表示し、「プロパティ」ボタンをクリックするか、アクション・リンクがアクション・リンク・メニュー内にある場合は、次のことを行います。
    1. ページ・レイアウト・エリアのアクション・リンク・メニュー・オブジェクトにカーソルを合せてアクション・リンク・メニュー・オブジェクトのツールバーを表示し、「プロパティ」ボタンをクリックします。
    2. 「アクション・リンク・メニューのプロパティ」ダイアログで、条件を含むアクション・リンクを選択して「編集」ボタンをクリックします。
  3. 「アクション・リンクのプロパティ」ダイアログで、「条件」フィールドの右側の「詳細」ボタンをクリックしてから、次を行います。
    • 条件を編集するには、「条件の編集」を選択して「条件の編集」ダイアログを表示し、必要な変更を行います。「条件の設定の指定」を参照してください。
    • 条件をテストするには、「条件のテスト」を選択します。評価結果が表示されます。
    • インライン条件をカタログに名前付き条件として保存するには、「条件に名前を付けて保存」を選択して「名前を付けて保存」ダイアログを表示します。
    • 条件を削除するには、「条件の削除」を選択します。
  4. 「アクション・リンクのプロパティ」ダイアログで「OK」をクリックします。
  5. アクション・リンクがアクション・リンク・メニュー内にある場合は、「アクション・リンク・メニューのプロパティ」ダイアログで「OK」をクリックします。
  6. ダッシュボードを保存します。

ダッシュボード・ページのセクションで使用される条件の編集、テスト、保存および削除

セクション内の条件について複数のタスクを実行できます。

ダッシュボード・ページのセクションに使用される条件に対して、次のタスクを実行できます。

  • 条件の編集

  • 条件の判断がtrueか、falseかを確認するために条件をテストします。

  • インライン条件をカタログに名前付き条件として保存し、名前付き条件をカタログに別の名前で保存します。

  • 条件の削除

  1. セクションを含むダッシュボード・ページを編集します。
  2. ページ・レイアウト・エリアのセクションにカーソルを合せてセクションのツールバーを表示し、セクションの「プロパティ」ボタンをクリックして「条件」を選択します。
  3. 「セクション条件」ダイアログで、「条件」フィールドの右側の「詳細」ボタンをクリックしてから、次を行います。
    • 条件を編集するには、「条件の編集」を選択して「条件の編集」ダイアログを表示し、必要な変更を行います。「条件の設定の指定」を参照してください。
    • 条件をテストするには、「条件のテスト」を選択します。評価結果が表示されます。
    • インライン条件をカタログに名前付き条件として保存するには、「条件に名前を付けて保存」を選択して「名前を付けて保存」ダイアログを表示します。
    • 条件を削除するには、「条件の削除」を選択します。
  4. ダッシュボードを保存します。