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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherデータ・モデリング・ガイド
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MDXクエリー・ビルダーの使用

MDXクエリー・ビルダーを使用すると、基本的なMDX問合せをコーディング不要で作成できます。MDXクエリー・ビルダーでは、ディメンションを列、行、ページおよび視点の各軸に追加することや、問合せの結果をプレビューできます。

注意:

MDXクエリー・ビルダーで実行できるのは、Essbaseデータソースに対するデータ・セットの作成のみです。その他すべてのOLAPデータソースについては、問合せを手動で作成する必要があります。

MDXクエリー・ビルダーのプロセスの理解

MDX問合せを作成するには、手動でMDX問合せを入力するか、MDXクエリー・ビルダーを使用して問合せを作成します。

MDXクエリー・ビルダーを使用してMDX問合せを作成するには:

  1. ツールバーの「新規データ・セット」をクリックし、次に「MDX問合せ」を選択して「新規データ・セット - MDX問合せ」ダイアログを開きます。
  2. データ・セットの名前を入力します。
  3. データソースを選択します。
  4. MDXクエリー・ビルダーを起動します。
  5. 問合せのEssbaseキューブを選択します。
  6. ディメンションやメジャーを選択し、「列」、「行」、「スライサ/POV」、「ページ」の各軸にドラッグ・アンド・ドロップします。
  7. (省略可能)アクションを使用して問合せに変更を加えます。
  8. (省略可能)フィルタを適用します。
  9. 問合せのオプションを設定して問合せを保存します。

「キューブの選択」ダイアログの使用

「キューブの選択」ダイアログでは、MDX問合せの作成に使用するEssbaseキューブを選択します。

選択済のMDXデータソース接続によって、どのEssbaseキューブが選択可能になるかが決まります。

ディメンションおよびメジャーの選択

MDX問合せを作成するには、「列」、「行」、「スライサ/POV」、「ページ」の各軸のディメンションを選択します。

Accountディメンションのメンバーは、メンバー名ごとに個別に一覧表示されます。次に示されているように、その他のディメンション・メンバーはすべて世代名によって表現されます。

ディメンションの世代や個々のメジャーを、「Account」ディメンションから「列」、「行」、「スライサ/POV」、「ページ」の各軸にドラッグできます。

問合せを作成するには、ディメンションのメンバーまたはメジャーを「ディメンション」パネルから次の軸領域のいずれかにドラッグします。

  • : 問合せのAxis (0)

  • : 問合せのAxis (1)

  • スライサ/POV: スライサ軸を利用すると、問合せの対象をEssbaseキューブの特定スライスにのみ限定できます。これは、問合せのWHERE句(省略可能)を表します。

  • : 問合せのAxis (2)

「列」軸と「行」軸ではディメンションのメンバーをネストできますが、「スライサ/POV」軸では1つのディメンションのみを追加できます。

「スライサ/POV」軸へのディメンション・メンバーの追加

ディメンションを「スライサ/POV」軸に追加するときは、「メンバーの選択」ダイアログが開きます。

この軸に対して選択できるディメンション・メンバーは1つのみです。ディメンションを「メンバーの選択」ダイアログで選択して「OK」をクリックします。

メジャーを「スライサ/POV」軸に追加する場合は、「メンバーの選択」ダイアログは表示されません。

MDX問合せのアクションの実行

MDXクエリー・ビルダーのツールバーには、MDX問合せに変更を加えるための、次のボタンがあります。

  • 「行と列の入替え」をクリックすると、行と列の間でディメンションが入れ替わります。

  • 「アクション」をクリックすると、次のメニュー項目が表示されて選択できるようになります。

    • キューブの選択: 問合せのための別のEssbaseキューブを選択します。

    • 別名表の設定: ディメンション表示名に使用する別名表を選択します。別名は表示にのみ使用され、問合せの中では使用されません。

    • 自動リフレッシュ: 「列」、「行」、「スライサ/POV」、「ページ」の各軸にディメンション・メンバーが配置されたときに結果を表示し、MDX問合せ構文を自動的にリフレッシュします。

    • 結果のクリア: 結果をクリアし、すべての軸でのメンバー選択および問合せに追加されたフィルタを解除します。

    • 空白列の表示: データが格納されていない列を表示します。

    • 空白行の表示: データが格納されていない行を表示します。

    • 問合せの表示: ディメンションを「列」、「行」、「スライサ/POV」、「ページ」の各軸に配置した結果として作成される、MDX問合せ構文を表示します。

MDX問合せのフィルタの適用

MDXクエリー・ビルダーでは、「列」、「行」、「ページ」の各軸のディメンションに対するフィルタを作成して、MDX問合せをさらに絞り込むことができます。

1つの問合せに対して複数のフィルタを作成できますが、「列」、「行」、「ページ」の軸ごとに作成できるフィルタは1つのみです。

  • フィルタを作成するには、「列」、「行」または「ページ」軸のディメンションの右にある下向き矢印ボタンをクリックします。そのディメンションが「フィルタ」領域に表示されます。次に示されているように、目的のディメンション・メンバーを選択してフィルタを作成します。

MDX問合せのオプションの選択とMDX問合せの保存

「オプション」ダイアログでは、「列」、「行」、「ページ」の各軸のディメンションごとに、問合せに組み込むディメンション・プロパティを選択します。

次に示されているように、問合せの作成が完了したら、「保存」をクリックすると「オプション」ダイアログが表示されます。

デフォルトでは、プロパティは何も選択されません。

ディメンションのプロパティは次のとおりです。

  • メンバーの別名: Essbaseアウトラインにリスト表示される、ディメンション・メンバーの別名。

  • 祖先名: Essbaseアウトラインにリスト表示される、祖先ディメンション名。

  • レベル番号: Essbaseアウトラインにリスト表示される、ディメンション・レベル番号。

  • 生成番号: Essbaseアウトラインにリスト表示される、ディメンションの世代番号。

たとえば、「メンバーの別名」プロパティと「レベル番号」プロパティを選択した場合のMDX問合せは、次のようになります。

SELECT
NON EMPTY Hierarchize([Market].Generations(2).Members)
PROPERTIES MEMBER_ALIAS,LEVEL_NUMBER ON Axis(0),
NON EMPTY CROSSJOIN(Hierarchize([Product].Generations(3).Members),
{[Accounts].[Margin],[Accounts].[Sales],[Accounts].[Total_Expenses]})ON Axis(1),
NON EMPTY [Year].Generations(3).Members ON Axis(2) FROM Demo.Basic

Essbaseのディメンション・プロパティの詳細は、Oracle Essbaseデータベース管理者ガイドの「プロパティの問合せ」を参照してください。

次に示されているように、MDX問合せのオプションを選択したら、「OK」をクリックして「新規データ・セット - MDX問合せ」ダイアログに戻り、MDX問合せ出力を確認します。

「OK」をクリックしてデータ・モデル・エディタに戻り、変更内容を保存します。

注意:

MDX問合せをBI Publisherに保存した後で変更を加える場合は、構文をMDXクエリー・ビルダーで変更するのではなく、手動で変更することをお薦めします。