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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherデータ・モデリング・ガイド
12c (12.2.1.2.0)
E82970-01
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メモリー・エラーを防止するためのデータ・モデルのプロパティの設定

様々なデータ・モデルのプロパティを使用して、システムでのメモリー・エラーの発生を防止できます。

次のようなプロパティがあります:

問合せタイムアウト

「問合せタイムアウト」プロパティでは、その時間内にデータベースがSQL文を実行する必要がある時間の制限を秒単位で指定します。

BI Publisherでは、ユーザー優先の問合せタイムアウトを、データ・モデル・レベルで設定するメカニズムが提供されます。デフォルト値は600秒です。

600秒未満で実行できない問合せは、十分に最適化されません。DBAまたはパフォーマンスを熟知した人物が、問合せを分析してチューニングする必要があります。

タイムアウト値を大きくすると、WebLogic Serverスタック・スレッドが発生する可能性があります。他のすべての最適化および代替が使用可能でないかぎり、この値を大きくしないでください。

DBフェッチ・サイズ

「DBフェッチ・サイズ」プロパティは、データベースから一度にフェッチする行数を指定します。

この設定は、データ・モデルの一般プロパティ内で「データベース・フェッチ・サイズ」を設定することにより、データ・モデル・レベルでオーバーライドされます。

高い値を設定すると、データベースとの間のやりとりの回数を削減できますが、メモリー消費が増加します。このプロパティを変更する前に、データ・モデル内の要素数を考慮してください。

BI Publisherでは、プロパティ「自動DBフェッチ・サイズ・モードの有効化」をtrueに設定することをお薦めします。これにより、システムでフェッチ・サイズが実行時に計算されます。

スケーラブル・モード

「スケーラブル・モード」プロパティが使用可能な場合、BI Publisherは一時ファイルを使用してデータを生成します。データ・プロセッサは最低量のメモリーを使用します。

「スケーラブル・モード」プロパティは、データ・モデル・レベルおよびインスタンス・レベルで設定できます。データ・モデル設定は、インスタンス値をオーバーライドします。

「管理者」「ランタイム・プロパティ」さらに「データ・モデル」のノードを開いてインスタンス値を設定できます:

インスタンス値は、次のように、「データ・モデル」設定でオーバーライドされます。

次の表に、各レベルで設定可能な値に対して予測される結果の詳細を示します。


「スケーラブル・モード」のインスタンス値 「スケーラブル・モード」の「データ・モデル」値 予想される結果

オン

インスタンス

オン

オフ

インスタンス

オフ

オン

オン

オン

オン

オフ

オフ

オフ

オン

オン

オフ

オフ

オフ


SQLプルーニング

SQLプルーニングは、レポート・レイアウト/テンプレートで使用される列のみをフェッチすることで、パフォーマンスを強化します。

問合せで定義されてもレポートで使用されない列は、フェッチされません。これは、問合せフェッチ・サイズを改善し、JDBCのメモリーを最小限に低減します。

この機能は、WHERE句を変更しませんが、SQL全体をレイアウトで指定した列で折り返します。

SQLプルーニングを有効化するには、「データ・モデル」プロパティ・ページの「SQLプルーニングの有効化」で「オン」を選択します。