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Oracle® Fusion Middleware Enterprise Data Qualityと外部システムの統合
12c (12.2.1.2.0)
E88272-01
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3 Experian QASとの統合

この章では、EDQをExperian QAS APIと統合する方法と、以前のバージョンのQAS統合をEDQバージョン8.1.3以上に移行する方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

3.1 ソフトウェア要件

EDQには、Experian QAS Batch APIに対するコネクタが含まれます。使用中のプラットフォームに適したExperian QAS Batch APIソフトウェアのインストール済バージョンが存在する必要があります。詳細は、http://www.qas.com/にあるExperian Data QualityのWebサイトを参照してください。

3.2 EDQとExperian QASとの統合

EDQとExperian QAS Batchとの統合を実現するには、EDQとともに配布されているqas.propertiesファイルを編集します。qas.propertiesファイルは、ORACLE_HOME/user_projects\domains\domains\edq_domain\edq\oedq.home\qasディレクトリにあります。

EDQとQAS Batchソフトウェアの両方をインストールしたら、統合の要件に応じてqas.propertiesのプロパティを編集します。ファイルに指定するプロパティは次のとおりです。

プロパティ名 説明 デフォルト値
qas.install.path Experian QAS Batchインストールの場所。 C:\\Program Files (x86)\\QAS\\QuickAddress Batch API
qas.qaworld.ini 使用するQAWorld.iniファイルへのパス。これにより、Experian QAS Batch APIとともに配布されている元のQAWorld.iniファイルのコピーを作成して編集できます。このプロパティに値を指定しない場合、Experian QAS Batch APIインストール内のQAWorld.iniファイルが使用されます。 なし
max.number.connections EDQがAPIに対して作成する接続の最大数。これは、32より大きい値に設定できません

注意: Experian QAS Batch APIバージョン6.85、6.89および6.95には、スレッドおよびメモリーに関する既知の問題があり、最大使用量の32インスタンスと8スレッドに到達すると、Batch APIがクラッシュする可能性があります。これを回避するには、このプロパティの値を18以上22以下に設定します。

32
connection.pool.timeout このプロパティでは、プール管理機能によってクローズする前に接続のアイドル状態を許容するミリ秒数を指定します。これを-1に設定すると、アイドル状態の接続はクローズされません。 60,000
connection.pool. timer.interval このプロパティでは、接続プールでアイドル状態の接続をスキャンする頻度をミリ秒単位で指定します。 60,000
default.layout 使用するデフォルト・レイアウト。指定した名前のレイアウトが特定のQAWorld.iniファイルで使用できない場合、このプロパティは無視されます。 GBR

3.3 QAS統合の移行

以前のバージョンのEDQの一部(8.1.3より前のバージョン)には、QAWorld.iniのカスタマイズ・バージョンが付属しており、Experian QAS内に含まれるバージョンのかわりに使用されていました。これらのバージョンのExperian QAS統合からそれ以降のバージョンに自動的に移行することはできません。以前のExperian QAS統合を移行するには、次の作業が必要です。

  • QAWorld.iniのローカル・コピーを検索し、そのファイルに指定されているカスタム・レイアウトをExperian QAS内に含まれるQAWorld.iniのバージョンにコピーします。

  • qas.propertiesの設定を更新します(3.2項「EDQとExperian QASとの統合」を参照)。

また、QASプロセッサを使用する既存のプロセスおよび結果ブックを次のように更新する必要があります。

  • 各構成済QASプロセッサを開いて、新しいQAWorld.iniファイルのものと一致するように出力属性名を変更します。

  • QASプロセッサの結果グリッドに基づいて作成された結果ブックを開き、フィールドを新しい出力属性名に再マップします。

EDQの各バージョンで影響を受けるリリースは、次の表を参照してください。7.2より前のEDQのすべてのバージョン(旧称dn:Director)が影響を受けます。

バージョン 影響を受けるリリース
EDQ (dn:Director) 7.2 リリース7.2.9とそれより前のすべての7.2リリース
EDQ (dn:Director) 8.0 リリース8.0.21とそれより前のすべての8.0リリース
EDQ (dn:Director) 8.1 リリース8.1.2とそれより前のすべての8.1リリース