Oracle® Fusion Middleware Oracle Reportsレポート作成のためのユーザーズ・ガイド 12c (12.2.1.2) E82764-01 |
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この章では、式列が組み込まれたグループ左の式レポートについて学習します。この章の手順に従うと、図14-1に示すレポート出力を生成できます。
概要
サマリー列と同様に、式列はユーザーが作成する計算列です。サマリー列と違って、式列の値は指定したPL/SQL式に基づいて計算されます。式にはレポート内の別の列のデータを使用できますが、これは必須ではありません。
式列は、プレースホルダ列など、別の列にあるデータに対してユーザー定義の計算を実行するときに使用します。パラメータの値を設定するために、式列を使用しないでください。
式列には、PL/SQL式を使用して計算された列が少なくとも1つ含まれます。式列は、使用方法がサマリー列と似ています。
式列の詳細は、Oracle Reportsオンライン・ヘルプを参照してください。
データ・リレーションシップ
式レポートを作成するには、問合せを作成してデータを選択します。次に、列を新たに作成してレポートのグループに追加します。列のプロパティ・シートで列の式を指定します。
サマリーと同様に、データベースから式を選択しません。ただし、サマリーではOracle Reportsに付属するパッケージ化された計算を使用しますが、式列ではPL/SQLファンクションの参照によって提供される式を使用します。これらの式には、正規のPL/SQL構文をすべて使用できます。PL/SQL構文によって、使用する式の柔軟性が大幅に向上します。
式では、単一レコードのデータを使用して計算を行います。この単一レコードは、複数の列にまたがることがあります。この点が、単一列で複数レコードのデータを集計するサマリーとの大きな違いです。
レイアウト
このレポートでは、デフォルトのグループ左書式をそのまま使用します。
使用例
このサンプル・レポートの作成過程では、次を行います。
レポート・ウィザードを使用したグループ左スタイルでの単純なレポートの作成。このレポートには必要なデータベース列をすべて選択する問合せが1つ含まれます。
各顧客の税金と発注の合計を計算する2つの式列の手動作成と、その式列のレポートへの追加。
式レポートのサンプルを表示するには、サンプル・フォルダformula
を開き、Oracle Reportsのサンプル・レポートformula.rdf
を開きます。このファイルの開き方の詳細は、「はじめに」の「サンプル・レポートへのアクセス」を参照してください。