Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド 12c (12.2.1.2) E82763-01 |
|
前 |
次 |
Oracle Reports Servicesで特定の宛先タイプにレポートを送信する前に、そのタイプがデフォルト・タイプ(プリンタ、電子メール、キャッシュまたはファイル)であるか、事前にサーバーの構成ファイル(rwserver
.conf
)に登録されたタイプであることが必要です。構成ファイルには、レポートに有効な宛先タイプを登録するためのdestination
要素が含まれています。任意数の宛先タイプを任意の場所で登録できます。
これらのタスクについては、次の各項で説明します。
rwserver
.conf
ファイルのdestinationセクションを設定する手順は次のとおりです。
サーバー構成ファイルを任意のテキスト・エディタでオープンします。
サーバー構成ファイルは、次のディレクトリにあります(WindowsとUNIXで共通のパス)。
${DOMAIN_HOME}/config/fmwconfig/components/ReportsServerComponent/<reports_server_name>/rwserver.conf
構成ファイルにdestination
セクションがない場合は、構成ファイルのデータ型定義ファイル(rwserverconf.dtd
)セクションにおいてdestinationセクションの前にある要素の下に、destinationセクションを作成します。
注意: サーバー構成ファイルは、関連するDocument Type Definition (DTD)ファイル(ORACLE_HOME \reports\dtd\rwserverconf.dtd )に定義されている要素の順序に従います。このファイルで宛先の前にある要素がサーバー構成ファイルに存在する場合は、それらの要素の後にdestination を配置します。 |
レポートを出力する際に使用する宛先タイプを登録するには、常に次の構文を使用します。
<destination destype="output_type_1" class="java_class_1"> <property name="valid_destype_property" value="valid_value"/> <property name="valid_destype_property" value="valid_value"/> </destination> <destination destype="output_type_2" class="java_class_2"> <property name="valid_destype_property" value="valid_value"/> </destination>
これらのタグの有効値は、次の項で説明します。
この項では、Oracle Reportsでサポートされる宛先について説明します。
destype
属性とclass
属性は、デフォルト以外の出力タイプの有効な登録に対して必要となります。この2つの属性で、宛先タイプとそれらに関連するJavaクラスを指定します。Oracle Reports Servicesに付属の事前定義(デフォルト)の宛先タイプおよびクラスを表13-1に示します。
表13-1 標準の宛先タイプとクラス
宛先 | 宛先タイプ | クラス |
---|---|---|
Oracle Portalコンテンツ領域 |
|
|
SMTP対応電子メール |
|
|
ファイル |
|
|
キャッシュ |
|
|
プリンタ |
|
|
FTP |
|
|
WebDAV |
|
|
使用できる宛先タイプとクラスは、サーバーで提供する事前定義済のものにかぎられません。Destinations APIを使用してカスタム・ハンドラを定義すれば、FAXなどのカスタムの宛先タイプを登録できます。
注意: 使用可能なOracle ReportsのAPIの詳細は、Oracle Technology Network (OTN)(http://www.oracle.com/technetwork/middleware/reports/overview/index.html )で提供されている『Oracle Reports Java API Reference』を参照してください。 |
サーバー構成ファイルでは、登録された宛先に任意数のプロパティを関連付けることができます。宛先のプロパティは名前/値のペアで構成され、それぞれのペアが出力タイプの構成のある側面を定義します。これらは、宛先タイプで認識できる用語で表されます。たとえば、宛先タイプがoraclePortal
である宛先は、次の名前/値のペアを認識します。
<property name="portalUserid" value="portal_id/portal_password@portal_schema" encrypted="no"/>
この例では、ポータルのユーザーIDに関連付ける値を定義しています。encrypted
属性があり、この属性は、この要素内で値の暗号化が必要であることを示しています。また、encrypted="no"
は値が暗号化されていないことを示しています。Reports Serverの次回起動時に、値が自動的に暗号化され、encrypted
がyes
にリセットされます。
注意: サーバー構成ファイルに指定できる要素と属性は、rwserverconf.xsd ファイル(ORACLE_HOME \reports\dtd\rwserverconf.xsd )で定義されている構文によって決まります。詳細は、第7章「Oracle Reports Servicesの構成」を参照してください。 |
宛先タイプのプロパティに有効な値は、その宛先タイプに完全に依存します。これらの値は、Oracle Reportsから取得されるのではなく、Reports Serverで使用するわけでもありません。これらは宛先タイプ自体から取得され、宛先で認識する用語を使用します。開発者は、カスタムの宛先の要件を理解し、特定のカスタム出力タイプに関連付けるプロパティを把握する必要があります。
配布の検討に入ると、配布XMLファイル内のdestype
要素にもプロパティの名前/値のペアが指定できることに気付きます。サーバー構成ファイルのdestination
要素に入力されるプロパティと、配布XMLファイルのdestype
要素に入力されるプロパティを区別することが重要です。
サーバー構成ファイルのdestination
要素に入力されるプロパティは、出力タイプの構成のみに関係します。たとえば、宛先FAXの再試行許容回数を設定します。
配布XMLファイルのdestype
要素に入力されるプロパティは、ランタイム・パラメータの指定のみに関係します。たとえば、FAXの受信者の識別子を指定します。