Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド 12c (12.2.1.2) E82763-01 |
|
前 |
次 |
Oracle Reports 12cリリース(12.2.1.1)では、プロキシ・ユーザーを使用したデータベース認証がサポートされています。
Oracle Reportsによりデータベースに接続できるユーザーを制御することで、セキュリティが向上します。
単一のデータベース接続の再利用によりスケーラビリティが実現されています。
次のいずれかの方法で、Oracle Internet Directory統合の従来型(11g以前)セキュリティ・メカニズムを使用すると、Oracle Platform Security Servicesを使用せずに認証を実行できます。
手順1。Delegated Administration Service (DAS)を使用する場合: DASは、OSSO 10g Serverが使用可能であればその使用時にのみOID内にリソースを作成するために使用されます。認証サーバーとしてOAM 11gを使用している場合は、OID内のリソースの作成について、第17.3.3.2項「Oracle Internet Directoryへの入力」の「バッチ・ロード」を参照してください。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』を参照してください。
Oracle Internet Directoryでユーザーを定義する手順は、次のとおりです。
アプリケーションのアイデンティティ・ストアに対するOracle Internet Directoryの構成値を決定します。例:
host:port: stbpo44.oracle.com:3060 user name: cn=orcladmin password: welcome1
新しいユーザーを追加したり、Oracle Internet Directoryの既存のユーザーを使用する場合は、DAS URLを使用します。次に例を示します。
http://stbpo44.oracle.com:7788/oiddas
手順2。RWSecurityを使用してOracle Platform Security Services以外の方法で(11.1.2/11.1.1と同様に) Oracle Internet Directoryを使用できるようにスタンドアロンReport Serverを構成します。
Reports Serverコンポーネントにナビゲートします。
rwserver.conf
を確認します。
RWSecurity
要素を有効にします。
job
要素のセキュリティIDがRWSecurity
要素のセキュリティIDを反映していることを確認します。
rwserver.conf
を保存します。
次の行をrwservlet.properties
に追加します。
<singlesignon>no</singlesignon>
Reports Serverコンポーネントを再起動します(第5章「Oracle Reports Servicesの起動と停止」を参照)。
次のURLを使用して認証をテストします。
http://host:port/reports/rwservlet/showjobs?server=reports_server_name
データベースで次のようにプロキシ・ユーザー認証を構成できます。
データベースにプロキシ・ユーザーを作成します。中間層に接続するすべてのクライアントが、このユーザー接続を共有します。
次のコマンドを実行します。
CREATE USER proxy_user1 IDENTIFIED BY welcome1;
次の最小限の権限をproxy_user1に割り当てます。
GRANT CONNECT, RESOURCE, CREATE ANY DIRECTORY, DROP ANY DIRECTORY TO proxy_user1
実際のユーザーがすでにデータベースに存在します。
実際のユーザーとしてログインし、権限をプロキシ・ユーザーに割り当て、実際のユーザーのかわりにデータベースに接続します。
ALTER USER scott GRANT CONNECT THROUGH proxy_user1;
または、ロールを定義し、プロキシ・ユーザーがそのロールでデータベースに接続することもできます。
ALTER USER scott GRANT CONNECT THROUGH proxy_user WITH ROLE admin;
実際のデータベース・ユーザーすべてに対して、ステップAまたはステップCを繰り返します。
最小限の権限を持つプロキシ・ユーザーが作成されます。ただし、このプロキシ・ユーザーはロールの割り当てられた実際のユーザーとして接続できます。中間層は、まずプロキシ・ユーザーとしてデータベースに接続し、その後プロキシ・ユーザー・アカウントを使用して実際のユーザーとして接続できます。
ユーザーRADまたはデフォルトのRADのOracle Internet Directoryで新しいリソースを構成できます。このキーを使用して、Oracle Internet Directoryからユーザー名、パスワード、データベース情報などのプロキシ・アクセス情報を取得できます。この情報によりデータベースへの接続が可能です。デフォルトのRADでキーを作成するには、次の手順を実行します。
Oracle Internet Directory構成ページ(http://oidhost:port/oiddas
)にログインします。
「構成」
タブをクリックします。
「プリファレンス」
をクリックします。
図15-4に示すように、プリファレンス
・ページの「デフォルトのリソース・アクセス情報」
の下で、OracleDB
タイプの新規リソースを作成します。
リソースの作成時、「リソース・アクセス情報」
セクションで、データベース・プロキシ・ユーザー名、データベース・プロキシ・パスワードおよびデータベース値をそれぞれのフィールドに入力します。
新しいキーが作成され、このキーをdbproxyConn
パラメータの値として渡すことができます。プロキシ・ユーザー接続数とそれらのアクセス・レベルは、データベース管理者によって設定されます。
注意: OID内のリソースの作成の詳細は、第17.3.3.2項「Oracle Internet Directoryへの入力」の「バッチ・ロード」を参照してください。OTN(http://www.oracle.com/technetwork/middleware/reports/overview/index.html )で提供されているサンプルLDIFを使用してリソースを作成できます。 |
データベース・プロキシ機能を使用するには、Reports構成ファイルで構成設定を追加および変更する必要があります。
rwserver.conf
ファイルで、次のようにdbproxy
キーを設定します。
<dbProxyConnKeys> <dbProxyKey name="key1" database="db1"/> <dbProxyKey name="key2" database="db2"/> </dbProxyConnKeys>
この構成はオプションです。dbproxyConn
パラメータがコマンドラインで渡されない場合、dbproxy
キーはrwserver.confファイルから取得されます。dbproxykey
は、userid
コマンドライン・パラメータで指定したデータベースに基づいて、この構成から取得されます。
rwservlet
を使用してデータベース・プロキシ機能を使用するには、rwservlet.properties
ファイルのenabledbproxy
設定を次のように編集します。
<enabledbproxy>yes</enabledbproxy>
デフォルトでは、enabledbproxy
はno
に設定されています。rwclient
の場合、この構成設定は必要ありません。