Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド 12c (12.2.1.2) E82763-01 |
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UNIXの場合、Oracle Reports 10g (9.0.4)よりも前のリリースでは、イメージの作成やピクセル解像度の取得のためにウィンドウ表示システムの表示面を使用するには、DISPLAY
環境変数の設定が必要でした。Oracle Reports 10gでは、この依存関係は解消されています。
また、以前のリリースでは、フォントについてUNIX上で有効なプリンタが必要でした。有効なプリンタが利用できない場合、Oracle Reports Servicesではスクリーン・フォントが使用され、その際にもDISPLAY
環境変数の設定が必要でした。今回のリリースでは、Oracle Reports Servicesにデフォルトの画面プリンタ・サーフェス(ScreenPrinter)が組み込まれています。プリンタが使用できない場合に、このサーフェスにより画面またはプリンタをエミュレートしてフォントを入手します。したがって、Oracle Reports ServicesではUNIX上にプリンタが存在している必要がなくなりました。
デフォルトでは、REPORTS_DEFAULT_DISPLAY
環境変数はYES
に設定されています。この指定によってOracle Reports Servicesは次のように設定されます。
DISPLAY
環境変数への依存性の解消(UNIXのみ)
イメージの画面解像度とフォント情報のためのScreenPrinterの使用(UNIXのみ)
拡張イメージングのサポートの有効化(すべてのプラットフォーム)
10g (9.0.4)よりも前のリリースのように、DISPLAY
環境変数の依存性に戻すには、REPORTS_DEFAULT_DISPLAY=NO
を設定できます。
PostScriptプリンタ・ドライバscreenprinter.ppd
は、イメージの画面解像度を実現し、フォント情報を指定します。このドライバは、uiscreenprint.txt
の1番目のエントリです。このファイルは次の場所にあります(UNIXのみ)。
uiscreenprint.txt : $DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/ReportsToolsComponent/<reports_tools_name>/guicommon/tk/admin screenprinter.ppd : $DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/components/ReportsToolsComponent/<reports_tools_name>/guicommon/tk/admin/PPD
注意: Oracle Reports 12c (12.2.1.2)からは、screenprinter.ppd の構成にはOracle Enterprise Managerのみを使用する必要があります。Oracle Enterprise Managerによって構成設定を更新する方法の詳細は、第6章「Oracle Enterprise ManagerによるOracle Reports Servicesの管理」の第6.4.1項「フォントの構成」を参照してください。 |
ScreenPrinterは次の目的で使用されます。
REPORTS_DEFAULT_DISPLAY=YES
のときの画面解像度
プリンタ依存性の解消
レポート出力の生成時に使用できる有効なプリンタ・キューがない場合(TK_PRINTER、ORACLE_PRINTER、PRINTER
またはuiprint.txt
で見つからない場合)は、screenprinter.ppd
に基づく画面が作成され、それを使用してフォント情報が取得されます。新しいフォントを追加するには、screenprinter.ppd
のFonts
セクションを変更します。解像度を変更するには、DefaultResolution
フィールドを変更します(DefaultResolution
は96です)。
注意: 新しいフォントを追加する場合は、新しいAFMメトリック・ファイルがAFMディレクトリにあることを確認します。 |
UNIXのフォント検索アルゴリズムは次のとおりです。
if a valid printer available then look up font information from the printer else create a screenPrinter surface look up font information from ScreenPrinter if ScreenPrinter creation fails then REP-1800 : Formatter Error if REPORTS_DEFAULT_DISPLAY is set else use Screen Fonts
注意: 中国語など、いくつかのマルチバイト言語では、スクリーン・フォントを使用する場合があります。ただし、この場合、レポートを実行するためのDISPLAY 変数の設定が必要です。
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画質は、レポート(特にWebレポート)の外観全体に大きな影響を与えます。業務の必要性に応じて、レポート出力で様々なイメージ形式が必要になる場合があります。たとえば、航空会社のWebレポートでは、GIFイメージより高画質なJPEGイメージやPNGイメージが適している場合があります。一方、Webポータルを構築する場合は、より小さいサイズでダウンロードが高速なGIFイメージが適している場合もあります。同様に、このような様々な形式のイメージをユーザーのレポートにインポートする場合もあります。
出力の形式によって、様々な形式のイメージを選択することができます。
表10-6 出力タイプ別のイメージ形式オプション
レポート出力 | 選択可能なイメージ形式 |
---|---|
HTML、HTMLCSS |
PNG、JPEG、JPG、GIF |
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PNG、JPEG、JPG、GIF |
RTF |
PNG、JPEG、JPG、BMP |
注意: イメージ形式の選択では、画質とサイズを考慮する必要があります。通常は、イメージ形式の画質が高いほど、サイズが大きくなります。たとえば、PNGやJPEGはGIFより高画質ですが、より多くの記憶領域を必要とします。 |
拡張イメージングを有効にするには、REPORTS_DEFAULT_DISPLAY
環境変数をYES
に設定します。REPORTS_OUTPUTIMAGEFORMAT
環境変数で、デフォルトのイメージ・タイプを選択できます。OUTPUTIMAGEFORMAT
コマンドライン・キーワードを使用すると、イメージに関するデフォルトの選択を無効にできます。例:
rwclient server=my_rep_server report=images.rdf destype=file desformat=html desname=images.html userid=scott/tiger outputimageformat=PNG
拡張イメージングを有効にすると、これらの同じ形式のイメージをレポートにインポートすることもできます。
使用上の注意
UNIXのみ: 拡張イメージングを有効にすることによって、HTMLやHTMLCSS出力で従来のComputer Graphics Metafile (CGM)形式やOracle Graphics Data (OGD)形式が使用できなくなります。これらの形式を入力ソースに使用する必要がある場合は、REPORTS_DEFAULT_DISPLAY
=NO
に設定する必要があります。この制限は、Windowsプラットフォームには適用されません。
JPEGイメージ付きのレポート(REPORTS_OUTPUTIMAGEFORMAT=JPEG
)をRTF出力に対して実行すると、イメージのサイズとは直接比例することなく、RTFファイルのサイズが増加します。その理由は、バイナリ・イメージ・ストリームが最初にHEXキャラクタに変換されてからRTFに書き込まれるからです。この変換によってファイルのサイズは増加します。これは、RTF仕様に沿ったものであり、予測される動作です。ただし、JPEG付きのRTFファイルは、BMPイメージ付きのRTFファイルよりもサイズが小さくなります。