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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド
12c (12.2.1.2)
E82763-01
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10.7 デバッグ・オプション

この項では、UNIXでの印刷問題に対してデバッグを行うためにOracle Reportsで使用できる各種環境変数および方法について説明します。

10.7.1 DEBUG_SLFIND

この環境変数が設定されている場合、Oracle Reportsで検索されたファイルとその場所の一覧がファイル検索ルーチンによって出力されます。現行の構成が正しく機能しない場合は、この情報が非常に役立ちます。出力先には、ファイル、stdout(標準出力)またはstderr(標準エラーへの出力)を選択できます。出力先として指定したファイルへの書込みができない場合は、かわりにstderrが使用されます。

処理速度および出力の大きさの理由から、出力先はファイルとすることをお薦めします。DEBUG_SLFINDの出力の例を次に示します。生成されるデバッグ情報によって、設定に関する様々な問題、たとえば参照されているPPDファイルやAFMファイルの名前とその場所などを特定できます。

この出力には、次の内容がすべて含まれています。

  • TK_PPDTK_AFMなどの各種環境変数とその値

  • PPDやAFMなどのリソース・ファイルとその場所(これらのファイルが不足しているかどうかの判断に利用できます)

  • ORACLE_HOME以下の各種リソース・ファイルのデフォルトの場所

slsfindfile(): checking environment variable TK_PPD(8).
slsfindfile(): environment variable not set
slsfindfile(): checking environment variable ORACLE_PPD(10).
slsfindfile(): environment variable not set
slfpath(): looking up path
/oraclehome/guicommon/tk/admin/PPD/
slfexist(): testing /oraclehome/guicommon/tk/admin/PPD
slfexist(): testing /oraclehome/guicommon/tk/admin/PPD/default.ppd
slsfindfile():returned
/oraclehome/guicommon/tk/admin/PPD/default.ppd
slfindfile(): type = 39 (AFM)slfindfile(): name = Courier-Bold
slsfindfile(): checking environment variable TK_AFM(8).
slsfindfile(): environment variable not set
slsfindfile(): checking environment variable ORACLE_AFM(10).
slsfindfile(): checking ORACLE_HOME environment variable.
slsfindfile(): environment variable set to /oraclehome (len=18)
slfpath(): looking up path/oraclehome/guicommon/tk/admin/AFM/
slfexist(): testing /oraclehome/guicommon/tk/admin/AFM
slfexist(): testing /oraclehome/guicommon/tk/admin/AFM/Courier-Bold
slsfindfile():returned /oraclehome/guicommon/tk/admin/AFM/Courier-Bold
slfindfile(): name = uiprint.txt
slsfindfile(): checking ORACLE_HOME environment variable.
slfpath(): looking up path/oraclehome/guicommon/tk/admin/
slfexist(): testing /oraclehome/guicommon/tk/admin
slfexist(): testing /oraclehome/guicommon/tk/admin/uiprint.txt
slsfindfile(): returned /oraclehome/guicommon/tk/admin/uiprint.txt

10.7.2 TK_DEBUG_POSTSCRIPT

この環境変数は、Oracle Reportsによって生成されるPostScript出力に影響します。表10-5は、この変数の設定に関する説明が記載されています。

表10-5 TK_DEBUG_POSTSCRIPTの設定

設定 説明

Functions (Func)

Functionsを指定すると、コールされる個々のツールキット関数がPostScript出力のコメントとして出力されます。

Long (L)

Longを指定すると、理解しやすいPostScript出力が生成されますが、通常のPostScript生成よりも時間がかかります。

Memory (Mem)

Memoryを指定すると、各ページの下部にメモリー使用率が表示されます。


これらのオプションはいずれも、環境変数内で指定するときに1文字に短縮できます。またこれらのオプションは、"/"で区切って自由に組み合せることができます。この環境変数では、大文字と小文字は区別されません。たとえば、すべてのオプションを使用するには、Func/L/Memのように指定します。


注意:

この環境変数を使用したPostScript出力は、自身でのデバッグを目的としてのみ使用してください。この出力を、調査を目的としてOracleサポートに提出する必要はありません。