プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Fusion Middleware Oracle B2BおよびOracle SOA Suite for Healthcare Integrationインストールと構成
12c (12.2.1.2)
E82808-01
目次へ移動
目次

前
次

4 Oracle B2Bドメインの構成

Oracle B2Bをインストールすると、ドメインを構成できます。これは、高可用性になるように拡張することもできます。

ここで示す構成手順は、次で説明されているインストール手順を完了したことを前提にしています。

次の各項を参照して、データベース・スキーマを作成し、WebLogicドメインを構成し、構成を検証します。

4.1 データベース・スキーマの作成

Oracle B2BおよびOracle SOA Suite for Healthcare Integrationドメインを構成する前に、このリリースのOracle Fusion Middlewareで使用する動作保証されたデータベースに必要なスキーマをインストールする必要があります。

4.1.1 動作保証されたデータベースのインストールと構成

データベース・スキーマを作成する前に、動作保証されたデータベースをインストールおよび構成し、データベースが稼働していることを確認する必要があります。

4.1.2 リポジトリ作成ユーティリティの起動

動作保証されたJDKがシステムにインストールされていることを確認してから、リポジトリ作成ユーティリティ (RCU)を起動します。

RCUを起動するには:

  1. コマンドラインからjava -versionを実行して、動作保証されたJDKがすでにシステムにあることを確認します。12c (12.2.1.2)では、動作保証されたJDKは1.8.0_101以降です。
  2. JAVA_HOME環境変数が、動作保証済JDKの場所に設定されていることを確認します。次に例を示します。
    • (UNIX) setenv JAVA_HOME /home/Oracle/Java/jdk1.8.0_101
    • (Windows) set JAVA_HOME=C:\home\Oracle\Java\jdk1.8.0_101
  3. /oracle_common/binディレクトリに移動します。
    • (UNIX) ORACLE_HOME/oracle_common/bin
    • (Windows) ORACLE_HOME\oracle_common\bin
  4. 次のコマンドを入力します。
    • (UNIX) ./rcu
    • (Windows) rcu.bat

4.1.3 スキーマを作成するためのリポジトリ作成ユーティリティの各画面の移動

RCU画面で必要な情報を入力し、データベース・スキーマを作成します。

4.1.3.1 RCUの概要

「ようこそ」画面は、RCUの起動時に最初に表示されます。

「次へ」をクリックします。

4.1.3.2 スキーマ作成の方法の選択

コンポーネント・スキーマをデータベースに作成およびロードする方法を選択するには、「リポジトリの作成」画面を使用します。

「リポジトリの作成」画面で、次の操作を行います。
  • 対象のデータベースに対するDBAアクティビティの実行に必要なパーミッションと権限が付与されている場合は、「システム・ロードおよび製品ロード」を選択します。この手順は、SYSDBA権限が付与されていることを前提としています。

  • データベースでDBAアクティビティを実行するために必要な権限を持っていない場合は、この画面で「システム・ロードに対するスクリプトの準備」を選択します。このオプションによってSQLスクリプトが生成され、それをデータベース管理者が使用します。Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成のシステム・ロードと製品ロードの理解に関する項を参照してください。

  • DBAがシステム・ロードに対してすでにSQLスクリプトを実行している場合、「製品ロードの実行」を選択します。

4.1.3.3 データベース接続の詳細の提供

「データベース接続の詳細」画面に、データベースに接続するためのRCUに関するデータベース接続の詳細が表示されます。

注意:

データベースのサービス名が不明な場合は、データベースの初期化パラメータ・ファイル内のSERVICE_NAMESパラメータから取得できます。初期化パラメータ・ファイルにSERVICE_NAMESパラメータが含まれていない場合、サービス名はDB_NAMEDB_DOMAINパラメータに指定されているグローバル・データベース名と同じです。

次に例を示します。

  • データベース・タイプ: Oracle Database
  • 名前: examplehost.exampledomain.com
  • ポート: 1521
  • サービス名: Orcl.exampledomain.com
  • ユーザー名: sys
  • パスワード: ******
  • ロール: SYSDBA

「次へ」をクリックして続行し、データベース接続が成功したことを確認するダイアログ・ウィンドウで「OK」をクリックします。

4.1.3.4 Oracle B2B and Healthcareのカスタム接頭辞の指定とスキーマの選択

カスタム接頭辞とデータベース・スキーマを指定して、共通インフラストラクチャ・サービスおよび依存スキーマを自動的に選択します。

「接頭辞の新規作成」を選択して、「SOA Suite」スキーマを選択します。依存関係に応じて、次のスキーマが自動的に選択されます。

  • ユーザー・メッセージング・サービス

  • メタデータ・サービス

  • Oracle Platform Security Services

  • 監査サービス

  • 監査サービス追加

  • 監査サービス・ビューア

  • WebLogicサービス

共通インフラストラクチャ・サービス・スキーマも自動的に作成されます。このスキーマはグレー表示され、選択または選択を解除することはできません。このスキーマを使用すると、ドメインの構成中にRCUから情報を取得できるようになります。詳細は、Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成のサービス表スキーマの理解を参照してください。

カスタム接頭辞は、これらのスキーマを論理的にグループ化して、このドメイン内でのみ使用することを目的としています。複数のドメイン間でのスキーマの共有はサポートされていないため、ドメインごとに固有のスキーマのセットを作成する必要があります。

ヒント:

カスタム接頭辞の詳細は、Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成のカスタム接頭辞の理解を参照してください。

マルチドメイン環境のスキーマを構成する方法の詳細は、Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成のスキーマの作成計画に関する項を参照してください。

ヒント:

ここに入力するカスタム接頭辞は、メモしておく必要があります。このカスタム接頭辞は、後述するドメイン作成のプロセスで必要になります。

「次へ」をクリックして先に進み、スキーマ作成の前提条件チェックが成功したことを確認するダイアログ・ウィンドウの「OK」をクリックします。

4.1.3.5 スキーマ・パスワードを指定

「スキーマ・パスワード」画面で、データベースでのスキーマ・パスワードの設定方法を指定した後、パスワードを入力して確認します。

ヒント:

この画面で設定するパスワードは、メモしておく必要があります。このパスワードは、後述するドメイン作成のプロセスで必要になります。

4.1.3.6 カスタム変数の指定

SOAインフラストラクチャ・スキーマのカスタム変数を指定します。

Oracle SOA Suiteの標準インストール・トポロジでは、「データベース・プロファイル」 (SMALL)およびHealthcare Integration (B2Bのインストールには「いいえ」、Oracle SOA SuiteのHealthcare Integration「はい」)の値を設定します。

詳細は、SOA Suiteスキーマに必要なカスタム変数についてを参照してください。

ヒント:

この画面のオプションの詳細は、Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成のカスタム変数に関する項を参照してください。

:

4.1.3.7 スキーマ作成の実行

残りのRCU画面を最後までナビゲートし、スキーマ作成を完了します。

「表領域の暗号化」チェック・ボックスは、RCUを起動するときにデータベース(OracleまたはOracle EBR)でTDE (透過的データ暗号化)を有効にした場合のみ、「表領域のマップ」画面に表示されます。RCUにより作成されるすべての新しい表領域を暗号化する場合、「表領域の暗号化」チェック・ボックスを選択します。

「完了サマリー」画面に到達したら、「閉じる」をクリックしてRCUを終了します。

4.2 ドメインの構成

構成ウィザードを使用して、ドメインを作成および構成します。

ドメインを作成するその他の方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のWebLogicドメインの作成、拡張および管理のためのその他のツールに関する項を参照してください。

4.2.1 構成ウィザードの起動

構成ウィザードを起動して、ドメインの構成を開始します。

構成ウィザードを起動する手順は次のとおりです。

  1. /oracle_common/common/binディレクトリに移動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin

    (Windows) ORACLE_HOME\oracle_common\common\bin

    ここでORACLE_HOMEは、12c (12.2.1.2) Oracleホームになります。

  2. 次のコマンドを入力します。

    (UNIX) ./config.sh

    (Windows) config.cmd

4.2.2 ドメインを作成および構成するための構成ウィザード画面のナビゲート

「構成ウィザード」画面で必要な情報を入力して、トポロジのドメインを作成および構成します。

注意:

この手順を使用して既存のドメインを拡張できます。この手順の説明では要件が満たされない場合は、その要件に応じた選択を行うか、サポート・ドキュメントで追加の詳細を参照してください。

4.2.2.1 ドメイン・タイプとドメイン・ホームの場所の選択

「構成タイプ」画面を使用して、ドメイン・ホーム・ディレクトリの場所を選択します。Oracleホーム・ディレクトリの外部が適しています。

Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解の「Oracle Fusion Middlewareの主要ディレクトリとは」にまとめられているディレクトリ構造(Oracleホーム・ディレクトリの外部にドメイン・ホームを置く)に従って、ドメイン・ホームを配置することをお薦めします。このディレクトリ構造によって、ソフトウェアをアップグレードまたは再インストールする必要があるときに問題が起きにくくできます。

ドメイン・タイプとドメイン・ホーム・ディレクトリを指定する手順は次のとおりです。

  1. 「構成タイプ」画面で、「新規ドメインの作成」を選択します。
  2. 「ドメインの場所」フィールドで、使用するドメイン・ホーム・ディレクトリを指定します。

ヒント:

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成の構成タイプを参照してください。

4.2.2.2 Oracle B2Bの構成テンプレートの選択

「テンプレート」画面で、必要なテンプレートを選択します。

「テンプレート」画面では、「製品テンプレートを使用してドメインを作成」が選択されていることを確認し、次のテンプレートを選択します。

  • Oracle B2B - 12.2.1.2.0 [soa]

    このテンプレートを選択すると、次の項目が依存関係として自動的に選択されます。

    • Oracle SOA Suite

    • Oracle Enterprise Manager

    • Oracle WSM Policy Manager

    • Oracle JRF

    • WebLogic Coherenceクラスタ拡張

ヒント:

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のテンプレートに関する項を参照してください。

4.2.2.3 アプリケーション・ホームの場所の選択

「アプリケーションの場所」画面を使用して、ドメインに関連付けられたアプリケーションの格納場所(アプリケーション・ホーム・ディレクトリとも呼ばれる)を選択します。

Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解の「Oracle Fusion Middlewareの主要ディレクトリとは」にあるディレクトリ構造(Oracleホーム・ディレクトリの外部にアプリケーション・ホームを置く)に従って、アプリケーション・ホームを配置することをお薦めします。このディレクトリ構造によって、ソフトウェアをアップグレードまたは再インストールする必要があるときに問題が起きにくくできます。

ヒント:

アプリケーションのホーム・ディレクトリの詳細は、「アプリケーション・ホーム・ディレクトリについて」を参照してください。

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のアプリケーションの場所を参照してください。

4.2.2.4 管理者アカウントの構成

「管理者アカウント」画面では、ドメインに対するデフォルトのWebLogic管理者アカウントのユーザー名とパスワードを指定します。

この画面で入力したユーザー名およびパスワードを書き留めておくことをお薦めします(これらの資格証明は、後でドメインの管理サーバーを起動して接続する際に必要になります)。

4.2.2.5 ドメイン・モードとJDKの指定

「ドメイン・モードおよびJDK」画面を使用して、ドメイン・モードおよびJava Development Kit (JDK)を指定します。

「ドメイン・モードおよびJDK」画面では、次の操作を実行します。

  • 「ドメイン・モード」フィールドで、「本番」を選択します。

  • 「JDK」フィールドで、Oracle HotSpot JDKを選択します。

ヒント:

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のドメイン・モードとJDKを参照してください。

4.2.2.6 データベース構成タイプの指定

「データベース構成タイプ」画面を使用して、データベースとデータベース・スキーマの詳細を指定します。

「データベース構成タイプ」画面で、「RCUデータ」を選択します。このオプションでは、構成ウィザードに対して、データベースおよびサービス表(STB)スキーマに接続し、ドメインの構成に必要なスキーマのスキーマ情報を自動的に取得するように指示します。

注意:

この画面で「手動構成」を選択する場合、次の画面で、スキーマのパラメータを手動で指定する必要があります。

「RCUデータ」を選択してから、次の各フィールドに入力します。

フィールド 説明

DBMS/サービス

データベースのDBMS名(サービス・タイプ・ドライバを選択している場合はサービス名)を入力します。

例: orcl.exampledomain.com

ホスト名

データベースをホストするサーバーの名前を入力します。

例: examplehost.exampledomain.com

ポート

データベースがリスニングするポート番号を入力します。

例: 1521

スキーマ所有者

スキーマ・パスワード

データベースのサービス表スキーマに接続するためのユーザー名とパスワードを入力します。これは、RCUの「スキーマ・パスワード」画面でサービス表コンポーネントに入力したスキーマ・ユーザー名とパスワードです(「スキーマのパスワードの指定」を参照)。

デフォルトのユーザー名はprefix_STBです。prefixは、RCUで定義したカスタム接頭辞です。

データベース接続情報の指定を完了したら、「RCU構成の取得」をクリックします。「接続結果ログ」の次の出力は、操作が成功したことを示しています。

Connecting to the database server...OK
Retrieving schema data from database server...OK
Binding local schema components with retrieved data...OK

Successfully Done.

ヒント:

RCUの実行時にインストールされるスキーマの詳細は、Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成のサービス表スキーマについての項を参照してください。

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のデータベース構成タイプを参照してください。

4.2.2.7 JDBCコンポーネント・スキーマ情報の指定

「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面を使用して、データベース・スキーマの詳細を確認または指定します。

「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面に示される値が、すべてのスキーマに対して適切であることを確認します。前の画面で「RCUデータ」を選択した場合、スキーマ表はすでに適切に移入されている必要があります。

ヒント:

可用性の高い環境で、Oracle RACデータベースに適したデータ・ソース構成を行うことに関する追加情報は、Oracle Fusion Middleware高可用性ガイドにおける次の項を参照してください。

  • Oracle RACでのアクティブなGridLinkデータ・ソースの構成

  • マルチ・データ・ソースの構成

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のJDBCコンポーネント・スキーマに関する項を参照してください。

4.2.2.8 JDBC接続のテスト

「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用してデータ・ソース接続をテストします。

「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。

デフォルトでは、スキーマの作成時に指定したパスワードが、各スキーマ・コンポーネントのスキーマ・パスワードです。スキーマ・コンポーネントに応じて異なるパスワードを使用する場合は、前の画面(「JDBCコンポーネント・スキーマ」)で各行の「スキーマ・パスワード」列に使用するパスワードを入力して手動で編集します。パスワードを指定した後、パスワードを変更したスキーマに対応するチェック・ボックスを選択し、再度接続をテストします。

ヒント:

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のJDBCコンポーネント・スキーマ・テストを参照してください。

4.2.2.9 詳細な構成の選択

「拡張構成」画面を使用して、ドメイン構成を完了します。

「拡張構成」画面で、次を選択します。

  • 管理サーバー

    管理サーバーのリスニング・アドレスを適切に構成するために必要です。

  • ノード・マネージャ

    ノード・マネージャの構成に必要です。

  • トポロジ

    Oracle B2B管理対象サーバーを構成するために必要です。

オプションで、目的のインストール環境での必要に応じて、使用可能な他のオプションを選択します。このガイドの手順では、標準インストール・トポロジを説明していますが、異なる手順に従うこともできます。インストール要件が、このガイドの範囲を超える追加のオプションに及ぶ場合には、そのオプションを構成する追加の画面が表示される場合があります。構成ウィザードのすべての画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成の構成ウィザード画面を参照してください。

4.2.2.10 管理サーバーのリスニング・アドレスの構成

「管理サーバー」画面を使用して、ホストのIPアドレスを選択します。

「リスニング・アドレス」の横のドロップダウン・リストを選択し、管理サーバーが置かれるホストのIPアドレスを選択するか、単一のIPアドレスにマップされたシステム名またはDNS名を使用します。「すべてのローカル・アドレス」を使用しないでください。

管理サーバーにサーバー・グループは指定しないでください。

4.2.2.11 ノード・マネージャの構成

「ノード・マネージャ」画面を使用して、構成するノード・マネージャのタイプおよびノード・マネージャ資格証明を選択します。

ノード・マネージャのタイプとして「ドメインごとのデフォルトの場所」を選択して、ノード・マネージャの資格証明を指定します。

ヒント:

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のノード・マネージャに関する項を参照してください。

ノード・マネージャ・タイプの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理のノード・マネージャの概要に関する項を参照してください。

4.2.2.12 Oracle B2Bの管理対象サーバーの構成

「管理対象サーバー」画面を使用して、管理対象サーバーを構成します。

「管理対象サーバー」画面で、b2b_server1という名前の新しい管理対象サーバーがデフォルトで自動的に作成されます。

注意:

SOAサーバーにデプロイするとき、デフォルトの管理対象サーバー名はb2b_server1ではなく、soa_server1です。このガイドでは、この管理対象サーバーを識別しやすくするために、b2b_server1を使用しています。
Oracle B2B用に管理対象サーバーを構成するには:
  1. 「リスニング・アドレス」ドロップダウン・リストで、管理対象サーバーが存在するホストのIPアドレスを選択するか、単一のIPアドレスにマップされたシステム名またはDNS名を使用します。「すべてのローカル・アドレス」を使用しないでください。
  2. 「サーバー・グループ」ドロップダウン・リストで、SOA-MGD-SVRSを選択します。これらのサーバー・グループによって、SOAとOracle Web Services Manager (OWSM)のサービスが、作成中の管理対象サーバーにターゲット設定されます。

    SOAのみをターゲットに設定するSOA-MGD-SVRS-ONLYという別のサーバー・グループがありますが、Oracle Web Services Manager (OWSM)からサーバーからサーバーにターゲット設定するものではありません。これは、通常、SOAサーバーとは別のサーバーにOracle Web Services Manager (OWSM)を含める場合に使用します。

    サーバー・グループは、定義済アプリケーション・サービス・グループを各定義済サーバー・グループにマップすることにより、Fusion Middlewareアプリケーションおよびサービスを1つ以上のサーバーにターゲット指定します。必要に応じて、特定のアプリケーション・サービス・グループを複数のサーバー・グループにマップできます。特定のサーバー・グループにマップされた任意のアプリケーション・サービスは、そのグループに割り当てられたすべてのサーバーに自動的にターゲット指定されます。詳細は、Oracle Fusion Middlewareドメイン・テンプレート・リファレンスのアプリケーション・サービス・グループ、サーバー・グループおよびアプリケーション・サービス・マッピングに関する項を参照してください。

  3. 2番目の管理対象サーバーの構成は、高可用性の標準トポロジを構成するために必要な手順の1つです。高可用性環境を作成しない場合、この手順はオプションになります。

    「追加」をクリックしてSOA-MGD-SVRSを選択し、b2b_server2という名前で2つ目の管理対象サーバーを作成します。

    高可用性の標準トポロジの詳細は、Oracle Fusion Middleware高可用性ガイドのFusion Middlewareの標準HAトポロジの理解に関する項を参照してください。

    ドメインを構成した後に高可用性を構成するための次の手順は、「高可用性向けの環境の準備」を参照してください。

これらのサーバー名は、このドキュメント全体で引用されるため、別の名前を選択したときには、それらの名前を必要に応じて置換してください。

ヒント:

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成の管理対象サーバーを参照してください。

4.2.2.13 Oracle B2Bのクラスタの構成

「クラスタ」画面を使用して、新規クラスタを作成します。

「クラスタ」画面で、次のように操作します。

  1. 「追加」をクリックします。
  2. 「クラスタ名」フィールドでb2b_cluster1を指定します。
  3. 「クラスタ・アドレス」フィールドは、空白のままにしておきます。

デフォルトでは、クラスタ内のサーバー・インスタンスは、ユニキャストを使用して相互に通信します。マルチキャストを使用するようにクラスタの通信を変更する場合は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverクラスタの管理のユニキャストまたはマルチキャストを選択する際の考慮事項に関する項を参照してください。

Fusion Middleware Controlを使用してクラスタを構成することもできます。この場合、新しいクラスタを作成するときにクラスタ通信(ユニキャストまたはマルチキャスト)を構成できます。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server管理コンソールオンライン・ヘルプのクラスタの作成と構成を参照してください。

ヒント:

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のクラスタを参照してください。

4.2.2.14 サーバー・テンプレートの定義

高可用性設定のために動的クラスタを作成する場合は、「サーバー・テンプレート」画面を使用し、ドメインに1つ以上のサーバー・テンプレートを定義します。

ドメインの構成を続行するには、「次へ」をクリックします。

高可用性設定のために動的クラスタを作成する手順は、Oracle Fusion Middleware高可用性ガイドの動的クラスタの使用を参照してください。

4.2.2.15 動的サーバーの構成

高可用性設定のために動的クラスタを作成する場合は、「動的サーバー」画面を使用して動的サーバーを構成します。

動的クラスタを構成しない場合は、「次へ」をクリックしてドメインの構成を続行します。

注意:

動的クラスタを作成する場合は、「マシン名マッチング式」を割り当てた後、動的クラスタ用にマシンを作成する必要はありません。

高可用性設定のために動的クラスタを作成する手順は、Oracle Fusion Middleware高可用性ガイドの動的クラスタの使用を参照してください。

4.2.2.16 クラスタへのOracle B2B管理対象サーバーの関連付け

「サーバーのクラスタへの割当」画面を使用して、管理対象サーバーを新しい構成済クラスタに割り当てます。構成済クラスタは、手動で構成するクラスタです。動的クラスタとは、1つのサーバー・テンプレートに基づいて生成された1つ以上のサーバー・インスタンスを備えたクラスタですが、動的クラスタを構成する場合、これは必要ありません。

構成済クラスタと動的クラスタの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの理解の「動的クラスタについて」を参照してください。

「サーバーのクラスタへの割当」画面で、次の操作を実行します。

  1. 「クラスタ」ペインで、管理対象サーバーを割り当てるクラスタを選択します。この場合、b2b_cluster1になります。
  2. 「サーバー」ペインで次のいずれかを実行してb2b_server1b2b_cluster1に割り当てます。
    • b2b_server1を1回クリックして選択し、右矢印をクリックして「クラスタ」ペイン内の選択したクラスタ(b2b_cluster1)の下に移動します。

    • b2b_server1をダブルクリックして、「クラスタ」ペインの選択したクラスタ(b2b_cluster1)の下に移動します。

  3. b2b_server2からb2b_cluster1への割当てを繰り返します。
次の図は、管理対象サーバーがクラスタに割り当てられた後の「クラスタ」ペインの汎用例を示しています。

図4-1 クラスタに割り当てられた管理対象サーバー

図4-1の説明が続きます
「図4-1 クラスタに割り当てられた管理対象サーバー」の説明

ヒント:

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のクラスタへのサーバーの割当を参照してください。

4.2.2.17 Coherenceクラスタの構成

「Coherenceクラスタ」画面を使用してCoherenceクラスタを構成します。

Coherenceクラスタのリスニング・ポートとして、デフォルトのポート番号のをそのまま使用します。構成後、Coherenceクラスタがドメインに自動的に追加されます。

注意:

ユニキャスト・リスニング・ポートを0に設定すると、管理対象サーバー・ポート番号のオフセットが作成されます。オフセットは5000で、管理対象サーバーのポート番号として割当て可能な最大許容値は65535ではなく、60535です。

Coherence構成の詳細と次の手順については、表6-2を参照してください。

注意:

Coherenceライセンス情報については、ライセンス情報のOracle Coherence製品を参照してください。

4.2.2.18 新しいOracle B2Bマシンの作成

「マシン」画面を使用して、ドメイン内に新規マシンを作成します。マシンは、ノード・マネージャでサーバーを起動および停止できるようにするために必要です。

ヒント:

高可用性環境を作成する際に目的のトポロジで必要になるマシンのリストがわかっているときには、この項の手順を実行して、この時点ですべてのマシンを作成できます。詳細は、Oracle Fusion Middleware高可用性ガイドのオプションのスケール・アウト手順に関する項を参照してください。

ノード・マネージャがサーバーを起動して停止できるようにOracle B2Bマシンを新規作成する手順:
  1. 「マシン」タブ(Windows)または「UNIXマシン」タブ(UNIX)を選択し、「追加」をクリックして新しいマシンを作成します。
  2. 「名前」フィールドで、マシン名(soa_machine1など)を指定します。
  3. 「ノード・マネージャ・リスニング・アドレス」フィールドで、管理対象サーバーを構成しているマシンのIPアドレスを選択します。

    localhostではなく、特定のインタフェースを選択する必要があります。これにより、Coherenceクラスタのアドレスが動的に計算されます。

  4. 「ノード・マネージャ・リスニング・ポート」フィールドのポート番号を確認します。
  5. 必要に応じてこの手順を繰り返し、マシンを追加します。

注意:

既存のドメインを拡張している場合は、既存のマシンにサーバーを割り当てることもできます。新しいマシンが不要な場合は、マシンを作成する必要はありません。

ヒント:

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のマシンを参照してください。

4.2.2.19 Oracle B2Bマシンへのサーバーの割当て

「サーバーのマシンへの割当」画面を使用して、作成したばかりの新しいマシンに管理サーバーと管理対象サーバーを割り当てます。

「サーバーのマシンへの割当」画面で次の操作を実行します。

  1. 「マシン」ペインで、サーバーに割り当てるマシン(ここでは、soa_machine1)を選択します。
  2. 「サーバー」ペインで、次のいずれかの手順を実行して、AdminServersoa_machine1に割り当てます。
    • シングルクリックで「AdminServer」を選択し、右矢印をクリックして、「マシン」ペインの選択済のマシン(soa_machine1)の下に移動します。

    • 「AdminServer」をダブルクリックして、「マシン」ペインの選択済のマシン(soa_machine1)の下に移動します。

  3. この手順を繰り返して、すべての管理対象サーバーをそれぞれのマシンに割り当てます。
次の図で、管理対象サーバーがマシンへ割り当てられた後のマシン・ペインの汎用例を示します。

図4-2 管理対象サーバーのマシンへの割当て

図4-2の説明が続きます
「図4-2 管理対象サーバーのマシンへの割り当て」の説明

ヒント:

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のマシンへのサーバーの割当を参照してください。

4.2.2.20 仮想ターゲット

WebLogic Server Multitenant (MT)環境がある場合、「仮想ターゲット」画面を使用して、仮想ターゲットを追加または削除します。このインストールに対しては(WebLogic Server MT環境ではない)、値は入力せず、「次へ」を選択します。

ヒント:

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成の仮想ターゲットを参照してください。

4.2.2.21 パーティション

「パーティション」画面は、WebLogic Server Multitenant (MT)環境での仮想ターゲットのパーティションの構成に使用します。オプションは選択せずに、「次へ」を選択します。

ヒント:

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のパーティションを参照してください。

4.2.2.22 構成の指定内容の確認とドメインの構成

「構成サマリー」画面には、これから作成するドメインの構成情報の詳細が表示されます。

画面上の各項目を検討し、情報が正しいことを確認します。変更するには、「戻る」ボタンをクリックするか、ナビゲーション・ペインの画面を選択していずれかの画面に戻ります。ドメインの作成は、「作成」をクリックするまで開始されません。

ヒント:

この画面の詳細は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成の構成サマリーを参照してください。

4.2.2.23 ドメイン・ホームと管理サーバーURLの記録

「構成の終了」画面に、構成したばかりのドメインの情報が表示されます。

後で必要になるので、次の項目を書きとめます。

  • ドメインの場所

  • 管理サーバーURL

ドメインの場所はノード・マネージャおよび管理サーバーを起動するスクリプトにアクセスするため、URLは管理サーバーにアクセスするために必要です。

「終了」をクリックして、構成ウィザードを閉じます。

4.3 サーバーの起動

構成が完了したら、ノード・マネージャ、WebLogic管理サーバー、管理対象サーバーの順に起動します。

注意:

ドメインの管理に使用できるその他のツールの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理のOracle Fusion Middleware管理ツールの概要に関する項を参照してください。

4.3.1 ノード・マネージャの起動

ドメインごとにノード・マネージャを起動するには、次の手順を実行します。
  1. DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力します。

    • (UNIX)次に示すようにnohupnm.outをサンプル出力ファイルとして使用します。

      nohup ./startNodeManager.sh > LOG_DIR/nm.out&
      

      ここで、LOG_DIRは、ログ・ファイルを格納するディレクトリの場所になります。

    • (Windows) startNodeManager.cmd

      注意:

      Windowsオペレーティング・システムでは、ノード・マネージャをスタートアップ・サービスとして、ノード・マネージャを構成することをお薦めします。これによって、システムが再起動されるたびに、ノード・マネージャが自動で起動されます。

      Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理のスタートアップ・サービスとしてのノード・マネージャの実行を参照してください。

4.3.2 管理サーバーの起動

管理サーバーを起動するには、次の手順を実行します。
  1. DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

  2. 次のコマンドを入力します。

    • (UNIXの場合)

      ./startWebLogic.sh
    • (Windowsの場合)

      startWebLogic.cmd

ドメインの作成時に「ドメイン・モードおよびJDK」画面で「本番モード」を選択した場合、「管理者アカウント」画面に表示されたように、管理者ユーザーのログイン資格証明のプロンプトが表示されます。

ヒント:

管理サーバーの起動の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理の管理サーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

本番モードでは、起動アイデンティティ・ファイルを作成することで、管理サーバーの起動時に必要なユーザー名とパスワードの指定を省略できます。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理の管理サーバー用の起動アイデンティティ・ファイルの作成に関する項を参照してください。

管理サーバー・コンソールにアクセスすることで、管理サーバーが稼働中であることを確認できます。URLは「構成の終了」画面に指定されます(http://administration_server_host:administration_server_port/console)。デフォルトの管理サーバーのポート番号は7001です。

注意:

製品スキーマをホストしているデータベースが稼働中であり、管理サーバーからアクセスできることを確認してください。

管理コンソールの使用方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理のOracle WebLogic Server管理コンソールの使用のスタート・ガイドに関する項を参照してください。

4.3.3 管理対象サーバーの起動

管理サーバーを起動するには:

  1. Oracle Fusion Middleware Controlにログインします。
    http://administration_server_host:administration_server_port/em
    

    管理サーバーのホストおよびポート番号は「構成の終了」画面のURLにありました(「ドメイン・ホームと管理サーバーURLの記録」)。デフォルトの管理サーバーのポート番号は7001です。

    ログイン資格証明は「管理者アカウントの構成」の「管理者アカウント」画面で指定されました。

  2. Enterprise Managerランディング・ページに、このドメインのために構成されたサーバーの一覧と、それらのステータス(実行中または停止など)が表示されます。新しく構成したドメインの場合、「AdminServer(admin)」のみが実行されます。

    1つ目の管理対象サーバーを選択します。

  3. 「WebLogic Server」メニューの横にある「起動」を選択します。
  4. 手順3と4を繰り返してすべての管理対象サーバーを起動します。
  5. メインのランディング・ページで、すべての管理対象サーバーが稼働中であることを確認します。

4.4 構成の検証

構成手順がすべて完了したら、ドメインが適切に構成されていることを検証する追加の手順を実行できます。

ドメインが適切に構成されていることを確認するには、「追加ドメイン構成タスクの実行」を参照してください。