この章では、Hudsonをインストールしてビルド・プロセスを自動化するように構成する方法、およびMavenを使用してHudsonを統合する方法について説明します。
内容は次のとおりです。
Hudsonをインストールするには、前提条件を満たしている必要があります。
Hudsonのインストールを開始する前に、継続的インテグレーション・システムの次のコンポーネントが構成されていることを確認します。
バージョン・コントロールのためのSubversionのインストールおよび構成での説明に従って構成され、実行されているSubversionサーバー。
Archiva Mavenリポジトリ・マネージャのインストールおよび構成に示すようにArchivaが構成され、実行されていること。これは、Oracle Fusion Middleware製品がOracleホームにインストールされ、Oracle Maven同期化プラグインを実行してArchivaに移入していることを意味します。
JDK 1.6以降がHudsonホストにインストールされていること。
Maven 3がHudsonホストにインストールされていること。
Hudsonは、WARファイルとしても、LinuxのRPMとしてもダウンロードできます。
スタンドアロンとして実行するか、または既存のアプリケーション・サーバー・インストールに追加できるWARファイル。
特定のオペレーティング・システム向けにコンパイルされているLinux RPM。RPMおよび必要な依存性をインストールするために、適切なリポジトリ形式のパッケージ管理サポートを利用できます。
このマニュアルでは、Oracle LinuxおよびWindowsのインストールについて重点的に説明します。他のオペレーティング・システムの詳細は、これらと異なる場合があります。各タイプのインストール手順については、http://wiki.eclipse.org/Hudson-ci/Installing_Hudson
を参照してください。
Hudsonは、LinuxまたはWindowsにインストールできます。
Linuxの場合:
YUMをサポートするLinuxコンピュータで、次のコマンドを実行します。
sudo wget -O /etc/yum.repos.d/hudson.repo http://hudson-ci.org/redhat/hudson.repo sudo yum check-update sudo yum install hudson
これにより、Hudsonがデーモンとしてインストールされ、Hudsonユーザーが作成されます。このユーザーは、ビルド・ジョブ関連アクティビティを実行するために、サーバーによって使用されます。
Windowsの場合:
HudsonのWAR配布ファイルをダウンロードする必要があります。次の手順でインストールします。
次のコマンドを実行して、Hudsonをスタンドアロン・モードで開始します。
java -jar hudson-3.2.1.war
Hudsonが開始したら、次の手順を実行します。
次のURLをWebブラウザで開きます。
http://localhost:8080
「Manage Hudson」→「Install as Windows Service」の順に移動します。これで、HudsonをスタンドアロンWindowsサービスとして構成できます。
手順については、次を参照してください。
http://wiki.eclipse.org/Hudson-ci/Installing_Hudson_Windows_Service
アーティファクト・リポジトリおよび継続的インテグレーション・サーバーに単一ホストを使用している場合、Hudsonが使用するHTTPポートを変更する必要があります。
HTTPポートを変更するには:
Linuxの場合
この値は、/etc/sysconfig/hudson
ディレクトリのHUDSON_PORT
に存在しています。
Windowsの場合
この値は、c:\ciroot\hudson\etc\sysconfig\hudson
ディレクトリに存在しています。
Hudsonを起動して、そのログを監視できます。
Hudsonを開始するには、次の手順を実行します。
Linuxの場合
Hudsonをサービスとしてインストールしている場合は、次のコマンドを実行してアプリケーションを開始できます。
/etc/init.d/hudson start
次のディレクトリのログを確認すると、起動を監視できます。
/var/log/hudson/hudson.log
ログを監視するには、次のコマンドを実行します。
tail -f /var/log/hudson/hudson.log
Windowsの場合
Windowsで通常サービスとしてHudsonを開始します。
「コントロール パネル」に移動します。
「管理ツール」→「サービス」の順に移動します。
Hudsonサービスを選択し、「開始」をクリックします。
Hudsonログは次の場所にあります。
HUDSON_HOME/logs
Hudsonのインストール後には、いくつかの手順を実行して、Hudsonと連携するようにMavenを構成する必要があります。
この項では、次の項目について説明します。
最初にHudsonを起動したときには、ホーム・ページに移動してインストールを完了します。
http://localhost:8080
に移動します(インストール中にポートを変更した場合は、これを変更します)。 この項の構成の残りの部分は、Hudsonホーム・ページから続行し、ログインしていることを前提とします。
HudsonからMaven設定を利用するには、settings.xmlの内容をHudsonのグローバルMaven構成の設定オブジェクトに組み込みます。
注意:
オラクル社では、settings.xmlにあるlocalhostのURL参照を完全修飾ドメイン名またはIPアドレスで置き換えることをお薦めしていますが、これは、Hudsonビルドが最終的には非ローカル・ビルド・ホストで発生するためです。
Hudsonジョブでは、ジョブ固有の環境変数のカスタマイズが必要になる場合があります。デフォルトでは、Hudsonはこれをサポートしていないため、追加のプラグインをインストールする必要があります。プラグインをインストールするには、次の手順を実行します。
変更がチェックインされたときに自動ビルドを構成するには、アーティファクト・リポジトリのSNAPSHOTデプロイメント変更を監視するように、Hudsonを構成する必要があります。このような変更は、変更されたアーティファクトに対する依存性を持つために影響を受けるコンポーネントのビルドをトリガーします。アーティファクト・リポジトリを監視するようにHudsonを構成するには、次の手順を実行します。
アーティファクト・リポジトリの依存性更新を監視する以外に、継続的インテグレーション・サーバーではソース・コントロール・システムの更新を常に確認し、それに応じてプロジェクト・ビルドをトリガーする必要があります。リポジトリ監視とは異なり、ソフトウェア構成管理の監視は、ビルド構成ごとに一意に構成する必要があります。新しいビルド構成を作成する場合は、関連プロジェクトのSubversionの場所情報を設定する必要があります。詳細は、Hudsonを使用したビルドの自動化を参照してください。
Subversionのサポートは、基本のHudson配布に同梱されています。その他のソース・コントロール・システムでは、別個のHudsonプラグイン・インストールが必要になる場合があります。
このドキュメントは、Hudsonを起動して実行するクイック・ガイドとして作成されているため、Hudsonの操作について詳細は書かれていません。
Hudsonの公式マニュアルのプライマリ・ソースは次の場所にあります。
http://wiki.hudson-ci.org/display/HUDSON/Use+Hudson
新規ユーザーの場合は、次の場所でHudsonの導入ガイドを参照できます。
http://wiki.eclipse.org/Hudson-ci/Using_Hudson
Hudsonのマニュアルは次の場所にあります。