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Oracle® Fusion Middleware Oracle Managed File Transferの使用
12c リリース(12.2.1.2)
E82801-03
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4 Oracle Managed File Transferと他の製品の統合

様々なアプリケーション統合におけるOracle Managed File Transfer (MFT)の使用方法を説明します。

この章の内容は次のとおりです。

4.1 互換性のあるテクノロジと統合戦略

Oracle Managed File Transferは様々なテクノロジと互換性があり、異なる統合戦略を使用して統合できます。

表4-1 Oracle Managed File Transferの互換テクノロジと統合戦略

テクノロジ ソースおよびターゲットのタイプ 統合戦略

ファイル・システム

ファイル、FTPリモート、sFTPリモート、FTP埋込み、sFTP埋込み

標準ファイル管理とFTPコマンドまたはsFTPコマンドを使用します。

Webサービス

SOAP、SOA、Service Bus、ODI

ソースまたはターゲットをWebサービスとして認識するように統合アプリケーションを構成します。

B2B

B2B、Healthcare

ソースまたはターゲットを取引パートナのチャネルまたはエンドポイントとして認識するように統合アプリケーションを構成します。

各テクノロジの統合アプリケーションはそれぞれに異なる方法でOracle Managed File Transferを認識します。いくつか例を挙げます。

  • Oracle Managed File TransferのSOAソースは、SOAのMFT参照バインディング・コンポーネントに対応します。

  • Oracle Managed File TransferのSOAターゲットは、SOAのMFTサービス・バインディング・コンポーネントに対応します。

  • Oracle Managed File TransferのService Busソースは、Oracle Service Busのビジネス・サービスに対応します。

  • Oracle Managed File TransferのService Busターゲットは、Oracle Service Busのプロキシ・サービスに対応します。

SOAなどの一部の統合アプリケーションは、特定のコンポーネントまたは設定によってOracle Managed File Transferを認識します。Oracle Service Busなどのその他の統合アプリケーションは、テクノロジに従ってOracle Managed File Transferを認識します。

4.2 ドメインの管理

SOA、Service Bus、B2B、HealthcareおよびODIが同じOracle WebLogic Serverインスタンスに配置されていない場合やOracle Managed File Transferによってクラスタ化されていない場合は、これらの統合アプリケーションのソースおよびターゲットのドメインを構成する必要があります。

ドメインを構成するには、次の手順を実行します。

  1. 「管理」ページの「ドメイン」タブを開きます。

  2. 「追加」アイコンをクリックします。

    ドメイン表に空の行が追加されます。

  3. 表のセルに次の情報を入力します。

    • ドメインの別名: ドメインに接続するためのホスト名。

      ソースまたはターゲットの「ドメインの別名」設定は、この別名にマッピングされます。

    • 接続URL: リモート・サーバー上で実行されているB2BおよびHealthcareアプリケーションに接続するためのサービス・エンドポイントURL。これらのサーバーは、Oracle Managed File Transferと同じOracle WebLogic Serverドメイン内または別のドメインで実行できます。B2BおよびHealthcareターゲットへのメッセージの送信に使用されます。

    • ユーザー: ドメインにアクセスするために使用するユーザー。

    • パスワード: ユーザー・パスワード。

    • パスワードの確認: ユーザー・パスワードの確認。

    • トラッキングURL: ファイルの転送のソースまたはターゲットのURL (そのURLが「接続URL」と異なる場合)。詳細は、「トラッキングURLの指定」を参照してください。

    • タイプ: ドメイン・タイプ(「B2B」、「Healthcare」、「SOA」、「Service Bus」または「ODI」)。

      これは単なるオプションのラベルです。ソースおよびターゲット・タイプに使用可能なドメインは決定しません。

    • 摘要: ドメインのテキスト説明。

    • 例: t3://host:port (B2Bを実行中のWLSサーバーのホストおよびポートの詳細)。

  4. 「ドメイン詳細の表示」をクリックして、選択したドメインの参照ソースおよびターゲットのリストの表示します。

    デフォルトでは、すべてのソースとターゲットのタイプがリストされます。「B2B」「Healthcare」「SOA」「Service Bus」または「ODI」のチェックを解除すると、そのタイプのソースおよびターゲットを非表示にすることができます。

  5. 「保存」をクリックします。

ドメインを削除するには、表の行を選択し、「削除」アイコンをクリックします。前回保存以降の変更をすべて取り消すには、「元に戻す」をクリックします。

ドメインの別名を参照するソースおよびターゲットを作成した後、ドメインを選択して「ドメイン詳細の表示」をクリックすると、それらの参照ソースおよびターゲットを表示できます。

4.2.1 トラッキングURLの指定

「トラッキングURL」は、ファイルの転送のソースまたはターゲットの場所のURL (そのURLが「接続URL」と異なる場合)です。

すべてのドメイン・タイプにおいて、トラッキングURLは統合される製品の各レポート・モジュールへのアクセスに使用されるコンソールURLです。このURLには、ロード・バランサのIPまたはサーバー・アドレスを指定できます。Oracle Managed File Transfer監視モジュールから各レポート・ページを開くための動的URLの生成で使用されます。サンプルは、「連結されたSOAレポートとMFTレポート」「連結されたB2BレポートとMFTレポート」「連結されたHealthcareレポートとMFTレポート」などを参照してください。

ソースまたはターゲットの「ドメインの別名」を選択すると、すべての構成済ドメインをB2BおよびHealthcareターゲットで使用可能ですが、B2BおよびHealthcareのソースと、SOA、Service BusおよびODIのソースとターゲットに対してはトラッキングURLが指定されたドメインのみを使用できます。

B2Bリモート統合の接続URLはB2B管理対象サーバーを指します 。ただし、リモートB2Bレポート統合は、かわりにロード・バランサのHTTP URLを使用することがあります。その場合は、トラッキングURLを指定する必要があります。

Oracle SOA Suite用の接続URLは、SOA管理対象サーバーを指します。ただし、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlは管理サーバーで実行されるため、フロー・トレース・ナビゲーションのURLは異なります。したがって、「連結されたSOAレポートとMFTレポート」の説明どおりにレポートの連結が確実に機能するようにするために、トラッキングURLを指定する必要があります。

トラッキングURLの構文は次のとおりです。

http://host:port#domain_name#domain_type

オプションのdomain_typeのデフォルトは、weblogic_domainです。

たとえば、MFTコンソールURLがmft.example.com:8001で、MFTとSOA用のFusion Middleware Controlの両方が同じmft_domainにある場合は、次のURLをトラッキングURLとして使用します。

http://mft.example.com:8001#mft_domain

Fusion Middleware ControlコンソールURLがsoa.example.com:21374で、Fusion Middleware ControlがWLS_SOAドメインにある場合は、次のURLをトラッキングURLとして使用します。

http://soa.example.com:21374#WLS_SOA

4.3 Oracle SOA Suiteとの統合

Oracle JDeveloperの「BPELサービス」にはBPELプロセスでOracle Managed File Transferソースまたはターゲットを表す専用のMFTコンポーネントがあります。Oracle Managed File TransferでタイプがSOAのソースまたはターゲットを作成した後、SOAアプリケーションで対応するMFTコンポーネントを作成します。

SOAとMFTの間の統合では、複数のWSDLファイルが使用されます。詳細は、「MFT WSDLファイル」を参照してください。

Oracle SOA SuiteがMFTと同じ場所に配置されていない場合は、Oracle Managed File TransferでSOAドメインを構成する必要があります。「連結されたSOAレポートとMFTレポート」の説明どおりにレポートの連結が確実に機能するようにするために、トラッキングURLを指定する必要があります。詳細は、「トラッキングURLの指定」を参照してください。

4.3.1 SOAソースのMFT参照の作成

Oracle Managed File TransferのSOAソースは、SOAのMFT参照バインディング・コンポーネントに対応します。SOAアプリケーションはファイルを送信します。

このプロセスの手順は次のとおりです。

  1. Oracle JDeveloperで新しいSOAアプリケーションとSOAプロジェクトを作成します。

  2. プロジェクトを開いて、「コンポーネント・パレット」の「テクノロジ」セクションを表示します。

  3. MFTコンポーネント・アイコンを右の「パートナ」スイムレーンにドラッグ・アンド・ドロップします。MFT構成ウィザードが開きます。

  4. MFTアダプタ参照ページで、mftReferencenumberの名前を指定するか、デフォルト名を受け入れます。バインディングとして「参照」が選択されます。「次へ」をクリックします。

  5. 「アダプタ・インタフェース」ページで、「新規MFT参照を使用して定義」を選択します。「次へ」をクリックします。

  6. 「サービス接続」ページで、「AppServer接続」ドロップダウン・リストからOracle Managed File TransferがインストールされているOracle WebLogic Serverへの接続を選択します。Oracle Managed File Transferが実行される管理対象サーバーが自動入力されない場合は、「SOAサーバー」ドロップダウン・リストからその管理対象サーバーを選択します。「MFTのテスト」をクリックして、Oracle Managed File Transferとの通信をテストします。「次へ」をクリックします。

  7. 「参照構成」ページで、「ソース」ドロップダウン・リストからMFTソース名を選択します。エンドポイントの場所は、「エンドポイント」フィールドに自動入力されます。「終了」をクリックします。

  8. BPELプロセスにMFTコンポーネントが表示されます。他の外部参照と同じようにこれを使用します。

4.3.2 SOAターゲットのMFTサービスの作成

Oracle Managed File TransferのSOAターゲットは、SOAのMFTサービス・バインディング・コンポーネントに対応します。SOAアプリケーションはファイルを受信します。

このプロセスの手順は次のとおりです。

  1. Oracle JDeveloperで新しいSOAアプリケーションとSOAプロジェクトを作成します。
  2. プロジェクトを開いて、「コンポーネント・パレット」の「テクノロジ」セクションを表示します。
  3. MFTコンポーネント・アイコンを左の「パートナ」スイムレーンにドラッグ・アンド・ドロップします。MFT構成ウィザードが開きます。
  4. MFTアダプタ参照ページで、mftServicenumberの名前を指定するか、デフォルト名を受け入れます。バインディングとして「サービス」が選択されます。「終了」をクリックします。
  5. BPELプロセスにMFTコンポーネントが表示されます。他の公開されたサービスと同じようにこれを使用します。

4.3.3 連結されたSOAレポートとMFTレポート

SOAソースまたはターゲットのOracle Managed File Transferインスタンス・レポートには、「相関フローID」リンクが含まれています。このリンクをクリックすると、SOAインスタンスのOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの対応する「フローのトレース」ページが開きます。

同様に、Oracle Managed File TransferのFusion Middleware Controlフロー・トレースの「転送」セクションには「Managed File Transfer」リンクが含まれています。このリンクをクリックすると、対応するOracle Managed File Transferインスタンスのレポートが開きます。

Oracle SOA SuiteがMFTと同じ場所に配置されていない場合にレポートの連結が確実に機能するようにするために、トラッキングURLを指定する必要があります。詳細は、「トラッキングURLの指定」を参照してください。

Oracle Managed File Transferインスタンスのレポートの詳細は、「ソース、転送およびターゲットのレポートの解釈」を参照してください。

4.4 Oracle Service Busとの統合

Oracle Service Busは、発信データにビジネス・サービスを使用し、着信データにプロキシ・サービスを使用します。Oracle Managed File Transferの対応するエンドポイントは、それぞれ、Service BusソースとService Busターゲットです。

Oracle Service BusがMFTと同じ場所に配置されていない場合は、Oracle Managed File TransferでService Busドメインを構成する必要があります。詳細は、「ドメインの管理」を参照してください。

4.4.1 Service Busソースのビジネス・サービスの作成

Oracle Managed File TransferのService Busソースは、Oracle Service Busのビジネス・サービスに対応します。Oracle Service BusがOracle Managed File Transferをコールし、Oracle Service Busがファイルを送信します。ビジネス・サービスは、Oracle JDeveloperまたはOracle Service Busコンソールから作成できます。

詳細は、Oracle Service Busでのサービスの開発のビジネス・サービスの作成と構成に関する項を参照してください。

4.4.1.1 Oracle JDeveloperでのビジネス・サービスの作成

このプロセスの手順は次のとおりです。

  1. ビジネス・サービスを追加するアプリケーションおよびプロジェクトを開くか作成します。
  2. アプリケーション・ナビゲータで、プロジェクトを右クリックし、「新規」「ビジネス・サービス」を選択して、ビジネス・サービスの作成ウィザードを表示します。説明されていないウィザード・ページについては、デフォルト値を受け入れて「次」をクリックします。
  3. 「ビジネス・サービス」の「サービスの作成」ページで、名前を入力し、「定義」「WSDL」に設定します。
  4. 「参照」をクリックします。WLS_Home/mft/integration/wsdlディレクトリに移動し、MFTSOAService.wsdlファイルを選択します。「OK」をクリックします。

    このファイルの詳細は、「MFT WSDLファイル」を参照してください。

  5. 「サービスの作成」ページに「WSDL設定」が表示されます。「次へ」をクリックします。
  6. 「ビジネス・サービス」の「トランスポート構成」ページで、「プロトコル」httpに設定します。Service Busソースの「URL」設定と一致するように「エンドポイントURI」を設定します。「作成」をクリックします。
  7. 新しいビジネス・サービスの一般構成が表示されたビジネス・サービス定義エディタが開きます。

4.4.1.2 Oracle Service Busコンソールでのビジネス・サービスの作成

このプロセスの手順は次のとおりです。

  1. Oracle Managed File TransferのWSDLファイルをOracle Service Busプロジェクトにインポートします。このファイルのフルパスは、WLS_Home/mft/integration/wsdl/ MFTSOAService.wsdlです。

    このファイルの詳細は、「MFT WSDLファイル」を参照してください。

    Service Bus側の手順は、Oracle Service Busでのサービスの開発のリソースと構成のインポートおよびエクスポートに関する項を参照してください。

  2. 「リソース」パネルで、ビジネス・サービスを追加するプロジェクトを選択し、「作成」アイコンの横にある下矢印をクリックします。
  3. 「ビジネス・サービス」を選択して、ビジネス・サービスの作成ウィザードを表示します。
  4. 「作成」ページの「サービスの作成」セクションで、ビジネス・サービスの名前を入力します。
  5. 「作成」ページの「サービス定義」セクションで、「WSDLベース・サービス」を選択します。
  6. 「検索」アイコンをクリックしてWSDLリソースを検索します。すべてのフィールドを空白にして、「検索」をクリックします。これにより、すべてのインポート済WSDLファイルが検索されます。検索結果表でOracle Managed File TransferのWSDLファイルを選択します。「OK」をクリックします。
  7. WSDLファイルを指定したら、「ポート/バインド」フィールドから、使用するポートまたはバインディングを選択します。「次へ」をクリックします。
  8. 「トランスポート」ページで、「プロトコル」httpに設定します。Service Busターゲットの「URL」設定と一致するように「エンドポイントURI」を設定します。「作成」をクリックします。
  9. 新しいビジネス・サービスの一般構成が表示されたビジネス・サービス定義エディタが開きます。

4.4.2 Service Busターゲットのプロキシ・サービスの作成

Oracle Managed File TransferのService Busターゲットは、Oracle Service Busのプロキシ・サービスに対応します。Oracle Managed File TransferがOracle Service Busをコールし、Oracle Service Busがファイルを受信します。プロキシ・サービスは、Oracle JDeveloperまたはOracle Service Busコンソールから作成できます。

詳細は、Oracle Service Busでのサービスの開発のプロキシ・サービスの作成と構成に関する項を参照してください。

4.4.2.1 Oracle JDeveloperでのプロキシ・サービスの作成

このプロセスの手順は次のとおりです。

  1. プロキシ・サービスを追加するアプリケーションおよびプロジェクトを開くか作成します。

  2. アプリケーション・ナビゲータで、プロジェクトを右クリックし、「新規」「プロキシ・サービス」を選択して、プロキシ・サービスの作成ウィザードを表示します。説明されていないウィザード・ページについては、デフォルト値を受け入れて「次」をクリックします。

  3. 「プロキシ・サービス」の「サービスの作成」ページで、名前を入力し、「定義」「WSDL」に設定します。

  4. 「参照」をクリックします。WLS_Home/mft/integration/wsdlディレクトリに移動し、MFTAnyTypeService.wsdlファイルを選択します。「OK」をクリックします。

    このファイルの詳細は、「MFT WSDLファイル」を参照してください。

  5. 「サービスの作成」ページに「WSDL設定」が表示されます。「次へ」をクリックします。

  6. 「プロキシ・サービス」の「トランスポート構成」ページで、「プロトコル」「WS」に設定します。Service Busターゲットの「URL」設定と一致するように「エンドポイントURI」を設定します。「作成」をクリックします。

  7. 新しいプロキシ・サービスの一般構成が表示されたプロキシ・サービス定義エディタが開きます。

4.4.2.2 Oracle Service Busコンソールでのプロキシ・サービスの作成

このプロセスの手順は次のとおりです。

  1. Oracle Managed File TransferのWSDLファイルをOracle Service Busプロジェクトにインポートします。このファイルのフルパスは、WLS_Home/mft/integration/wsdl/ MFTAnyTypeService.wsdlです。

    このファイルの詳細は、「MFT WSDLファイル」を参照してください。

    Service Bus側の手順は、Oracle Service Busでのサービスの開発のリソースと構成のインポートおよびエクスポートに関する項を参照してください。

  2. 「リソース」パネルで、プロキシ・サービスを追加するプロジェクトを選択し、「作成」アイコンの横にある下矢印をクリックします。
  3. 「プロキシ・サービス」を選択して、「プロキシ・サービスの作成」ウィザードを表示します。
  4. 「作成」ページの「サービスの作成」セクションで、プロキシ・サービスの名前を入力します。
  5. 「作成」ページの「サービス定義」セクションで、「WSDLベース・サービス」を選択します。
  6. 「検索」アイコンをクリックしてWSDLリソースを検索します。すべてのフィールドを空白にして、「検索」をクリックします。これにより、すべてのインポート済WSDLファイルが検索されます。検索結果表でOracle Managed File TransferのWSDLファイルを選択します。「OK」をクリックします。
  7. WSDLファイルを指定したら、「ポート/バインド」フィールドから、使用するポートまたはバインディングを選択します。「次へ」をクリックします。
  8. 「トランスポート」ページで、「プロトコル」「WS」に設定します。Service Busターゲットの「URL」設定と一致するように「エンドポイントURI」を設定します。「作成」をクリックします。
  9. 新しいプロキシ・サービスの一般構成が表示されたプロキシ・サービス定義エディタが開きます。

4.5 B2Bとの統合

B2Bは、Oracle Managed File Transferをリモート取引パートナとして認識します。B2Bは、外部デリバリ・チャネルを使用してOracle Managed File Transferにファイルを送信します。

B2Bは、ファイルを受信するために特別な構成を必要としません。かわりに、Oracle Managed File TransferでB2Bドメインを構成します。

4.5.1 B2Bソースのリモート取引パートナ・チャネルの作成

Oracle Managed File TransferのB2Bソースは、B2Bのリモート取引パートナの外部デリバリ・チャネルに対応します。Oracle Managed File TransferでB2Bドメインを構成するか(「ドメインの管理」を参照)、B2Bでチャネルを構成します。

このプロセスの手順は次のとおりです。

  1. B2Bの「パートナ」に移動します。

  2. 「パートナ」ペインでリモート取引パートナを選択するか、新しいリモート取引パートナを作成します。

  3. 「チャネル」タブを選択します。

  4. 「名前」に新しいチャネルの名前を入力します。

  5. 「プロトコル」ドロップダウン・リストで汎用MFT-1.0を選択します。

  6. トランスポート制御パラメータ・タブで、次のパラメータを設定します。

    • URL: Oracle Managed File Transferに接続するためのURL。

    • ユーザー名: Oracle Managed File Transferに接続するためのユーザー名。

    • 「パスワード」、「パスワードの確認」: Oracle Managed File Transferに接続するためのパスワード。

    • ソース: Oracle Managed File TransferのB2Bソースの名前。

    • 転送: B2Bソースに関連付けられている転送の名前。これはオプションです。

    • ターゲット: B2Bソースに関連付けられているターゲットの名前。これはオプションです。

    「ソース」は常に必須です。「URL」「ユーザー名」および「パスワード」は、B2Bが別のサーバー上にあるOracle Managed File Transferに接続する必要がある場合にのみ必要です。

  7. 「保存」をクリックします。

  8. 外部デリバリ・チャネルは、Oracle Managed File Transferにファイルを送信する準備が整いました。

詳細は、Oracle B2Bユーザーズ・ガイドのチャネルの構成に関する項を参照してください。

4.5.2 B2BターゲットのB2Bドメインの構成

Oracle Managed File TransferのB2Bターゲットは、B2Bのホスト取引パートナのEJBをコールします。B2B構成は必要ありません。ただし、B2Bが同じ場所に配置されていない場合は、Oracle Managed File TransferでB2Bドメインを構成する必要があります。詳細は、「ドメインの管理」を参照してください。

4.5.3 連結されたB2BレポートとMFTレポート

B2BソースまたはターゲットのOracle Managed File Transferインスタンス・レポートには、「相関フローID」リンクが含まれています。このリンクをクリックすると、対応するB2Bインスタンスのビジネス・メッセージ・レポートが開きます。

同様に、Oracle Managed File TransferのB2Bビジネス・メッセージ・レポートの結果表の「フローのトレース」列には「MFTフロー」リンクが含まれています。このリンクをクリックすると、対応するOracle Managed File Transferインスタンスのレポートが開きます。

Oracle Managed File Transferインスタンスのレポートの詳細は、「ソース、転送およびターゲットのレポートの解釈」を参照してください。

4.6 Healthcareとの統合

Oracle SOA Suite for healthcare統合(Healthcare)は、Oracle Managed File Transferをリモートエンドポイントとして認識します。Healthcareは、アウトバウンド・エンドポイントを使用してOracle Managed File Transferにファイルを送信し、インバウンド・エンドポイントを使用してファイルを受信します。Oracle Managed File TransferでHealthcareドメインを構成する必要があります。

HealthcareがMFTと同じ場所に配置されていない場合は、Oracle Managed File TransferでHealthcareドメインを構成する必要があります。詳細は、「ドメインの管理」を参照してください。

4.6.1 Healthcareソースのアウトバウンド・エンドポイントの作成

Oracle Managed File TransferのHealthcareソースは、Healthcareのリモート・エンドポイントのアウトバウンド・エンドポイントに対応します。

このプロセスの手順は次のとおりです。

  1. Healthcareの「設計」タブの下の「構成」タブで、「エンド・ポイント」フォルダをクリックし、「作成」アイコンをクリックします。

  2. 「作成」ウィンドウで、次を入力して「OK」をクリックします。

    • 名前: 新しいエンドポイントの名前を入力します。

    • トランスポート・プロトコル: 「MFT」を選択します。

    • 方向: 「アウトバウンド」を選択します。

    • ソース: MFTソース名を入力します。

    Healthcareユーザー・インタフェースの右パネルにエンドポイントが表示されます。

  3. 「ドキュメント・プロトコル」フォルダの下で転送するドキュメントを見つけます。

  4. 転送するドキュメントを「送信するドキュメント」表にドラッグ・アンド・ドロップします。

  5. エンドポイントを保存します。

詳細は、Oracle SOA Suite Healthcare Integrationユーザーズ・ガイドのエンドポイントの使用に関する項を参照してください。

4.6.2 Healthcareターゲットのインバウンド・エンドポイントの作成

Oracle Managed File TransferのHealthcareターゲットは、Healthcareのリモート取引パートナのインバウンド・エンドポイントに対応します。

このプロセスの手順は次のとおりです。

  1. Healthcareの「設計」タブの下の「構成」タブで、「エンド・ポイント」フォルダをクリックし、「作成」アイコンをクリックします。
  2. 「作成」ウィンドウで、次を入力して「OK」をクリックします。
    • 名前: 新しいエンドポイントの名前を入力します。

    • トランスポート・プロトコル: 「MFT」を選択します。

    • 方向: 「インバウンド」を選択します。

    Healthcareユーザー・インタフェースの右パネルにエンドポイントが表示されます。

  3. 「トランスポートの詳細」ボタンをクリックします。
  4. 「トランスポート・プロトコル・パラメータ」ウィンドウで、次を入力して「OK」をクリックします。
    • ソース: MFTソース名を入力します。

    • URL: MFTソースのURLを入力します。

    • ユーザー名: MFTユーザー名を入力します。

    • 「パスワード」、「パスワードの確認」: MFTユーザー名のパスワードを入力します。

    エンドポイントが更新されます。

  5. 「ドキュメント・プロトコル」フォルダの下で転送するドキュメントを見つけます。
  6. 転送するドキュメントを「受信するドキュメント」表にドラッグ・アンド・ドロップします。
  7. エンドポイントを保存します。

詳細は、Oracle SOA Suite Healthcare Integrationユーザーズ・ガイドのエンドポイントの使用に関する項を参照してください。

4.6.3 連結されたHealthcareレポートとMFTレポート

HealthcareソースのOracle Managed File Transferインスタンス・レポートには、「相関フローID」リンクが含まれています。このリンクをクリックすると、Healthcareエンドポイントの対応するレポートが開きます。

同様に、Oracle Managed File TransferのHealthcareエンドポイント・インスタンス・レポートには「MFTソース」アイコンまたは「MFTターゲット」アイコンが含まれています。このアイコンをクリックすると、対応するOracle Managed File Transferインスタンス・レポートが開きます。

Oracle Managed File Transferインスタンスのレポートの詳細は、「ソース、転送およびターゲットのレポートの解釈」を参照してください。

4.7 Oracle Data Integratorとの統合

Oracle Managed File Transferは、様々な統合方法を使用してOracle Data Integrator (ODI)と統合できます。

Oracle Managed File Transferは、次の2つの方法でOracle Data Integrator (ODI)と統合できます。

  • ファイルFTPまたはsFTPを使用。

    ファイル・システムを使用する方法が最も簡単かつ一般的な統合方法です。

  • Webサービスを使用(ODIソースの場合はOdiInvokeWebServiceツールを使用し、ODIターゲットの場合はデータ・サービスを構成する)。

    Webサービス統合方法では、Oracle Data IntegratorがMFTと同じ場所に配置されていない場合はOracle Managed File TransferでODIドメインを構成する必要があります。詳細は、「ドメインの管理」を参照してください。

ファイル・システムを使用する方法は、大きなファイルやバッチ処理に最も適しています。一方、Webサービスを使用する方法は、更新やトリクル・フィードのより小さいペイロードに適しています。

4.7.1 ODI統合でのファイル・システムとFTPおよびSFTPの使用

ODI統合にファイルFTPまたはsFTPを使用する場合、バインディング・タイプとして「ファイル」、「FTPリモート」、「sFTPリモート」を選択して、ODIソースまたはターゲット・タイプを使用します。ユースケースは、次のとおりです。

ODIからMFT: トリガー・イベント・サービスが、トリガーベースのコンテンツ配信機能の一部として公開されます。ODIは、ODI/JCAソース名その他の必須パラメータを指定してそのサービスを呼び出し、その応答として一意のMFT IDEventSessionIdが返されます。ソースは、イベント呼出しに対して検証および確認され、ファイル転送が始まります。ODIは、前の手順で返されたEventSessionIdを提供する同じトリガー・サービスで、他の操作getInstanceDetailsを呼び出して、MFTインスタンスのステータスを問い合せることができます。

MFTからODI: odiInvokeサービスは、後処理関数として機能します。この後処理関数は、odiInvokeサービスを構成するために使用され、ODIターゲットで構成されたJCAバインディングにペイロードを配信した後で呼び出されます。odiInvokeサービスは、ODIターゲットで構成されているJCAバインディング・ターゲット・タイプからペイロードを取得します。この取得処理は、MFTの範囲外です。ペイロードの配信が完了してodiInvokeサービスが呼び出されるとすると、MFTメッセージは完了としてマークされます。

これらのODI転送は次のようなMFT機能を使用できます。

  • 前処理(暗号化、復号化、ペイロードを変更するカスタム・コールアウトなど)

  • スケジュール

  • 再送信

4.7.2 ODIソースのWebサービスの起動

Oracle Managed File TransferのODIソースは、ODIがOdiInvokeWebServiceツールを使用して起動できるWebサービスとして公開されます。

ODIソースの使用には次の制限があります。

  • MFTは同期起動をサポートしていません。

  • MFTがODIに送信するレスポンスにはMFTメッセージIDのみが含まれています。

  • MFTは転送が成功したかどうかをODIに通知しません。

    ただし、通知を送信するためのカスタム・コールアウトを作成できます。詳細は、「カスタム・コールアウトによる転送の処理」を参照してください。

このプロセスの手順は次のとおりです。

  1. MFTで、ODIソースを作成し、その場所のURLを入力します。

  2. ODIのデザイナ・ナビゲータの「プロジェクト」ツリーで、ファイルをMFTに送信するプロジェクトとパッケージを選択します。

  3. パッケージにOdiInvokeWebServiceツールのステップを作成し、それを選択します。

  4. 「プロパティ」の下の「一般」タブをクリックします。

  5. 次のパラメータの値を指定します。

    • WSDL URL: MFT ODIソースのWSDLファイルのURLを指定します。これは、?WSDL接尾辞を付けたODIソースURLです。次に例を示します。

      http://www.example.com:7001/mftapp/services/transfer/odi-src-name?WSDL
      

      詳細は、「MFT WSDLファイル」を参照してください。

    • ポート・タイプ: MFTServicePortTypeを指定します。

    • 操作: submitを指定します。

    • XMLリクエスト: SOAPヘッダーと転送するファイルを含むWebサービス・ペイロードを入力します。

  6. 「ファイル」→「保存」を選択し、パッケージを保存します。

詳細は、Oracle Data Integratorによるデータ統合の開発のOdiInvokeWebServiceツールの使用方法に関する項を参照してください。

4.7.3 ODIターゲットのデータ・サービスの作成

Oracle Managed File TransferのODIターゲットは、ODIのデータ・サービスに対応します。ODIデータ・サービスは、データストア内のデータへのアクセスを提供する専用のWebサービスです。ODIはこれらのデータ・サービスを生成して、Oracle WebLogic ServerのWebサービス・コンテナにデプロイします。

ODIターゲットの使用には次の制限があります。

  • MFTソースからの入力は、ODIデータ・サービス・スキーマに準拠する必要があります。

  • メッセージ・タイプはXMLで、ODI WSDL形式と一致する必要があります。MFTは、この検証を実行できません。

  • MFTは、同期メッセージングをサポートしていません。

  • MFTは、ODIデータ・サービスによって公開されたデータにアクセスできません。

  • 「添付」の「ペイロード・タイプ」と「参照による」の「配信方法」はサポートされていません。

  • 大きなファイルではなく、小さいペイロードをお薦めします。

このプロセスの手順は次のとおりです。

  1. ODIのデザイナ・ナビゲータの「モデル」ツリーで、データストアが含まれているモデルを選択します。

  2. そのモデルをクリックして、編集します。

  3. 「サービス」を選択します。

  4. 次のプロパティに値を指定します。

    • アプリケーション・サーバー: Oracle WebLogic Serverのホストとポートを指定します。次に例を示します。

      localhost:7003
      
    • ネームスペース: 次のようにMFTネームスペースを指定します。

      http://xmlns.oracle.com/fmw/mft/soap
      
    • パッケージ名: 次のようにパッケージ名を指定します。

      com.oracle.mft
      
    • データ・ソースの名前: データ・ソース名を入力します。

    • データ・サービスの名前: データ・サービス名を入力します。

    • アクティブ: Webサービスとして公開するデータストアの横の「アクティブ」ボックスを選択します。

      「Webサービス名」「公開済エンティティ」を書き留めます。これらの情報は、MFTターゲットを構成するときに必要になります。

  5. 「ファイル」→「保存」を選択し、モデルを保存します。

詳細は、Oracle Data Integratorの管理のデータ・サービスの生成およびデプロイに関する項を参照してください。

データ・サービスがOracle WebLogic Serverでデプロイされると、MFT ODIターゲットはデータ・サービスによって公開される変更操作を起動できます。

このプロセスの手順は次のとおりです。

  1. MFTで、タイプODIのターゲットを作成します。

  2. MFTターゲットURLとしてデータ・サービスURLを指定します。次に例を示します。

    http://www.example.com:15101/model-name/web-svc-name
    
  3. 「拡張プロパティ」の左にある矢印をクリックして、プロパティを表示します。

  4. 次のプロパティに値を指定します。

    • サービス: ODIモデルの「Webサービス名」を指定します。

    • ポート: ポートを指定します。デフォルトでは、これは、SoapPort接尾辞が付いたWebサービス名です。

    • アクション: 転送されたファイルの取得に使用するWebサービス・メソッドを指定します。デフォルトでは、これはadd接頭辞とList接尾辞を持つ、ODIモデルからの公開済エンティティです。

      Webサービス情報は、Oracle WebLogic ServerまたはOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlで表示できます。詳細は、Oracle WebLogic Server JAX-WS Webサービスの開発のJAX-WS Webサービスの開発に関する項を参照してください。

    • ペイロード・タイプ: 「インライン」を選択します。

    • メッセージ・タイプ: 「Xml」を選択します。

  5. ターゲットを「保存」します。

  6. ターゲットを転送に追加します。

  7. 転送構成で、「配信プリファレンス」の左にある矢印をクリックしてオプションを表示します。

  8. 「配信方法」として「インライン」を選択します。

  9. 転送を保存してデプロイします。

4.8 Webサービスとの統合

Webサービスと統合できるアプリケーションはすべて、Oracle Managed File Transferと統合できます。タイプがSOAPのソースおよびターゲットは、標準Webサービス・エンドポイントとして公開されます。

Oracle Managed File Transferで指定するソース設定とターゲット設定は統合アプリケーションでの指定と同じ設定であるため、統合アプリケーションはソースまたはターゲットを認識できます。MFTAnyTypeService.wsdlファイルは、Webサービスと統合するすべてのアプリケーション・タイプ用です。詳細は、「MFT WSDLファイル」を参照してください。

Webサービスとの詳細は、Webサービスの理解のOracle Fusion Middleware 12cのWebサービスの概要に関する項を参照してください。

4.9 Oracle WebCenter Contentとの統合

Oracle Managed File Transferを使用すると、Remote Intradoc Client (RIDC)クライアントjarを使用してOracleコンテンツ・サーバーに対してデータをダウンロードおよびアップロードできます。jarはOracle WebCenter Contentによって提供され、様々なアクションを接続して実行できます。

RIDCは、Oracle WebCenter Content Serverとの通信のためのシン通信APIを提供します。このAPIは、Oracle WebCenter Content Serverへのデータ抽象化を除去する一方で、接続のプーリング、セキュリティおよびプロトコルの固有情報を処理するためのラッパーを引き続き提供します。RIDCでは、Intradocソケット・ベースの通信およびHTTPプロトコルがサポートされます。

HTTPプロトコルを使用して、RIDCクライアント経由でWebCenter Contentに接続すると、MFTはHTTPプロトコルに対して次のプロパティをサポートします。

  • ConnectionUrl

  • ユーザー名

  • パスワード

  • プロキシ・サーバー名

  • プロキシ・ユーザー名

  • isSecure

  • socketTimeout

  • connectionWaitTime

  • contentType

  • useSystemProxy

MFTは、次の3つのコンテンツ・サーバーを公開します。

  • GET_FILE: コンテンツ・アイテムのリビジョンの特定のレンディションを返すサービス。チェックアウトを実行せずにファイルのコピーを取得します。

  • CHECKIN_UNIVERSAL: Oracle Content Serverで制御されるチェックインを実行するサービス。

  • GET_SEARCH_RESULTS: 特定の検索条件に一致するコンテンツ・アイテムのリストを返すサービス。

Oracle WebCenter Contentの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentでの開発』を参照してください。

4.10 Oracle Storage Cloud Serviceとの統合

Oracle Storage Cloud ServiceはInfrastructure as a Service (IaaS)オファリングの一部です。ファイルと非構造化データのための、エンタープライズクラスの大規模オブジェクト格納ソリューションです。格納された顧客データは、データ損失が発生しないように自動的に格納されます。このサービスを使用すると、オフサイトの場所にコンテンツをバックアップし、プログラム的にコンテンツを格納して、コンテンツを同僚と共有することができます。

Oracle Storage Cloud Serviceでは、データはオブジェクトの形式で格納されます。オブジェクトを作成する最も一般的な方法は、ファイルをアップロードすることですが、一時的な非構造化データから作成することもできます。オブジェクトは、コンテナ内に作成する必要があります。コンテナは、無制限の数のオブジェクトを保持できるユーザー作成リソースです。ただし、コンテナに他のコンテナを格納することはできません。オブジェクトもコンテナも、カスタム・メタデータを関連付けることができます。

Oracle Storage Cloud Serviceの詳細は、『Oracle Storage Cloud Serviceの使用』Oracle Storage Cloud Serviceに関する項を参照してください。

MFTを使用すると、クラウドとオンプレミス環境の間でデータのアップロードとダウンロードが可能です。Oracle MFTを使用して、これらの転送を自動化できます。

4.11 MFT WSDLファイル

Oracle Managed File Transferには、統合アプリケーションがOracle Managed File TransferとのWebサービス・インタフェースの作成に使用できるWSDLファイルが用意されています。

これらのファイルは、WLS_Home/mft/integration/wsdlにあります。表4-2でこれらのファイルを説明します。

表4-2 MFT WSDLファイル

WSDLファイル名 目的 操作 使用方法

MFTAnyTypeService.wsdl

MFT SOAPソースおよびターゲットで使用されます。一般メッセージなどのSOAPメッセージを受け入れます。

submitReference

submitInline

どちらの操作もMFTメッセージIDやその他のトラッキング・パラメータで応答します。

submitReferenceの場合、SOAP本文のMFTServiceInput要素にFTPまたはFILE参照が必要です。TargetFileNamecontentIdentifierはオプションです。

submitInlineの場合は、ペイロードはSOAP本文に直接埋め込まれた有効なXMLコードにできます。

MFTService.wsdl

MFT SOAソースおよびターゲットで使用されます。SOAメッセージを受け入れます。

submit

メッセージIDやその他のトラッキング・パラメータで応答します。

SOAP本文のMFTServiceInput要素にFTPまたはFILE参照かインライン・ペイロードまたはバイナリ・ペイロードが必要です。TargetFileNamecontentIdentifierはオプションです。

MFTSOAService.wsdl

Oracle JDeveloper統合の抽象WSDL。MFT参照WSDLの作成に使用されます。

submit

メッセージIDやその他のトラッキング・パラメータで応答します。

MFTService.wsdlと同じです。

MFTDiscoveryService.wsdl

Oracle JDeveloperによってすべてのMFT SOAソースの問合せに使用されます。MFT SOAソースの選択時、MFT SOA参照の設計時およびSOAコンポジット・アプリケーションのビルド時に使用されます。

getSources

タイプと一致するソースのリストで応答します。

SOAP本文のMFTServiceInput要素にソース・タイプを表す単一文字列パラメータが必要です。MFTServiceInputの可能な値は、SOAPSOAOSB (Service Busの場合)またはODIです。

ODIは、FILEのサブタイプをとることができます。FTP、またはSFTP。

ODIでこの操作を呼び出し、定義のJCAソースを持つODIソースをすべてリストできます。

MFTResubmitService.wsdl

MFTソース・インスタンス・メッセージ、転送インスタンス・メッセージおよびターゲット・インスタンス・メッセージの再送信のサポートに使用されます。

resubmitMessage

成功または失敗を示すtrueまたはfalseで応答します。

必須の入力パラメータは、MessageTypeMessageIDです。MessageTypeの可能な値は、SOURCETARGETまたはTRANSFERです。ユーザー・コメントはオプションです。

これらのWSDLファイルのヘッダーは、「監視」ページからアクセスできる転送のソース・レポートおよびターゲット・レポートに表示されます。これらのレポートの詳細は、「ソース、転送およびターゲットのレポートの解釈」を参照してください。WSDLファイル・ヘッダーの詳細は、Oracle Fusion Middleware MFTコンポーザ・ヘルプ・オンライン・ヘルプのソース・プロトコル・ヘッダーに関する項とターゲット・プロトコル・ヘッダーに関する項を参照してください。

MFT WSIL URLは次のとおりです。

http://host:port/inspection.wsil/?appname=mft-app

MFT検出サービスURLは次のとおりです。

http://host:port/mftapp/services/MFTDiscoveryService?WSDL

注意:

一部のSOAPクライアントは、MFTがペイロードとして解釈し、転送されるファイルに追加するinputタグを自動的にWSDLファイルに生成します。このタグが必要ない場合は、削除できます。

注意:

WSDLファイルにMFTServicePortの有効な値を必ず含めてください。有効な値が含まれていないと、次のエラー・メッセージが表示されることがあります。

oracle.jdeveloper.webservices.model.WebServiceException: Service MFTService_soap contains no SOAP ports and cannot be used.