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Oracle® Fusion Middleware Oracle SOA SuiteでのSOAアプリケーションの開発
12c (12.2.1.2.0)
E82771-02
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47 SOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ

この章では、SOAコンポジット・アプリケーションのデプロイメントのライフ・サイクルについて説明します。さらに、Oracle JDeveloperおよびantスクリプト・ツールを使用して1つのコンポジット、複数のコンポジット、およびWSDL、XSD、他のファイル・タイプなどの共有データを使用するコンポジットをデプロイする方法、および異なる環境の間でSOAコンポジット・アプリケーションを移動するための構成プランを作成する方法についても説明します。ここでは、デプロイメントの前提条件、パッケージ化、準備および構成タスクについても説明します。また、Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)ユーティリティを使用したデプロイに関するドキュメントへの参照についても記載します。

この章の内容は次のとおりです。

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlからSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイする手順の詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』を参照してください。WLSTユーティリティを使用してSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイする手順の詳細は、SOA Suite用WLSTコマンド・リファレンスを参照してください。

47.1 デプロイメントの概要

この章では、デプロイメントのライフ・サイクルに関する次の項目について説明します。

  • デプロイメントの前提条件

  • パッケージ化の詳細

  • コンポジットの構造

  • ターゲット環境の準備

  • ターゲット環境の構成タスク

  • コンポジットのデプロイメント

  • デプロイメント後の構成タスク

  • コンポジット・アプリケーションのテストおよびトラブルシューティング

デプロイメントのライフ・サイクルの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』を参照してください。

47.2 デプロイメントの前提条件

この項では、SOAコンポジット・アプリケーションの作成とデプロイに必要な基本的な前提条件を説明します。

47.2.1 Oracle SOA Suiteスキーマの作成

Oracle SOA Suiteコンポーネントにはスキーマが必要です。このスキーマはOracleまたはMicrosoft SQL Serverのデータベースにインストールされている必要があります。スキーマの作成とロードは、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用してデータベース内で行います。スキーマのインストールおよび構成の詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびBusiness Process Managementのインストールと構成』および『リポジトリ作成ユーティリティを使用したスキーマの作成』を参照してください。

開発環境でOracle SOA Suiteのクイック・スタート・インストールを使用する場合は、スキーマはJavaデータベースに自動的に作成されます。詳細は、『SOA SuiteおよびBusiness Process Management SuiteのQuick Start for Developersのインストール』を参照してください。

47.2.2 SOAドメインの作成

インストール後は、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用して、新しいOracle WebLogic Serverドメインを作成および構成し、そのドメイン内で構成する製品(Oracle SOA Suiteなど)を選択します。この新しいドメインには、構成するように選択した製品に応じて、管理サーバーおよびその他の管理対象サーバーが含まれます。

詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびBusiness Process Managementのインストールと構成』を参照してください。

Oracle SOA Suiteのクイック・スタートをインストールした場合は、Oracle JDeveloperで統合WebLogic Serverのデフォルト・ドメインを構成できます。詳細は、『SOA SuiteおよびBusiness Process Management SuiteのQuick Start for Developersのインストール』のドメインの構成に関する項を参照してください。

47.2.3 SOAクラスタの構成

SOAコンポジット・アプリケーションはクラスタ化された環境にもデプロイできます。クラスタ化された環境の作成および構成の詳細は、『高可用性ガイド』を参照してください。

47.3 パッケージ化による影響の理解

SOAコンポジット・アプリケーションのプロジェクト内で必要なすべてのアーティファクト・ファイルは、次のツールを使用してSOAアーカイブ(SAR) JARファイルに個別にパッケージ化できます。

SARファイルは、sca_という接頭辞(たとえばsca_HelloWorld_rev1.0.jar)を必要とする特殊なJARファイルです。

さらに、Oracle JDeveloperの「デプロイメント・アクション」ページで「アプリケーション・サーバーへのデプロイ」オプションを選択してSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイする場合、プロジェクト内で必要なすべてのアーティファクト・ファイルは次のいずれかのファイルに自動的にパッケージ化されます。

47.4 コンポジットの構造

Oracle JDeveloperでSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイすると、そのコンポジットはJARファイル(単一のコンポジット・アプリケーションの場合)またはZIPファイル(複数のSOAコンポジット・アプリケーションの場合)にパッケージ化されます。これらのファイルには、次のアーティファクトを含めることができます。

  • バインディング・コンポーネントおよびサービス・コンポーネント。

  • Oracle B2Bアグリーメント、Oracle Web Service Manager (OWSM)のポリシー、およびヒューマン・ワークフロー・タスク・フローへの参照。

  • WSDLファイル、XSDファイルなどの共有データ。すべての共有データは、サーバー上の既存のSOAインフラストラクチャ・パーティションにデプロイされます。このデータは、/appsネームスペースの下にデプロイされます。Oracle JDeveloperでSOA-MDS接続を使用してこのアーティファクトを参照する場合、URLには接頭辞oramdsが付加されます。

47.5 ターゲット環境の準備

ターゲット環境とは、SOAコンポジット・アプリケーションをデプロイする先のSOAインフラストラクチャ環境です。この環境は通常、開発、テストまたは本番の環境です。あるターゲット環境から別のターゲット環境にアプリケーションを移動するときは、コンポジット・アプリケーションで使用しているコンポーネント、アイデンティティ・サービス・プロバイダおよびセキュリティ・ポリシーに応じて、追加の構成ステップが必要になる場合があります。この項では、それらのタスクについて説明します。

47.5.1 データ・ソースおよびキューの作成方法

Java Database Connectivity (JDBC)データ・ソースは、JDBC接続のプールが含まれているJava Naming and Directory Interface (JNDI)ツリーにバインドされているオブジェクトです。アプリケーションでは、JNDIツリーでデータ・ソースを参照し、そのデータ・ソースからのデータベース接続を予約できます。送信メッセージをエンキューしたり受信メッセージをデキューするためのキューを作成します。表47-1に示すOracle JCAアダプタには、デプロイメントの前に、JDBCデータ・ソースおよびキューを構成する必要があります。

表47-1 Oracle JCAアダプタのタスク

アダプタ 構成タスク 関連項目

データベース・アダプタ

JDBCデータ・ソース

『テクノロジ・アダプタの理解』のデプロイメントに関する項

AQアダプタ

JDBCデータ・ソース

『テクノロジ・アダプタの理解』のOracle WebLogic Server管理コンソールでのデータ・ソースの構成に関する項

JMSアダプタ

キュー

『テクノロジ・アダプタの理解』のアダプタ構成ウィザードを使用したOracle JMSアダプタの構成に関する項

47.5.1.1 JMSリソースの作成およびJMSアダプタの再デプロイメント用のスクリプト

次の例は、JMSリソースの作成およびJMSアダプタの再デプロイメント用のスクリプトを示しています。

注意:

このスクリプトはデモ用です。使用する環境に応じて、このスクリプトの変更が必要になる場合があります。

# lookup the JMSModule 
    jmsSOASystemResource = lookup("SOAJMSModule","JMSSystemResource")
        
    jmsResource = jmsSOASystemResource.getJMSResource()
    
    cfbean = jmsResource.lookupConnectionFactory('DemoSupplierTopicCF')
    if cfbean is None:
        print "Creating DemoSupplierTopicCF connection factory"
        demoConnectionFactory =
 jmsResource.createConnectionFactory('DemoSupplierTopicCF')
        demoConnectionFactory.setJNDIName('jms/DemoSupplierTopicCF')
        demoConnectionFactory.setSubDeploymentName('SOASubDeployment')

    topicbean = jmsResource.lookupTopic('DemoSupplierTopic')
    if topicbean is None:
        print "Creating DemoSupplierTopic jms topic"
        demoJMSTopic = jmsResource.createTopic("DemoSupplierTopic")
        demoJMSTopic.setJNDIName('jms/DemoSupplierTopic')
        demoJMSTopic.setSubDeploymentName('SOASubDeployment')
        
try:
    save()
    # activate the changes
    activate(block="true")
    print "jms topic and factory for SOA Fusion Order Demo successfully created"
except:
    print "Error while trying to save and/or activate!!!"
    dumpStack()
    
print "Creating jms adapter connection factory information"
try:
     redeploy('JmsAdapter', '@deployment.plan@', upload='true', stageMode='stage') 
    
except:
    print "Error while modifying jms adapter connection factory"

JMSキューとトピックおよびコネクション・ファクトリの詳細は、『Oracle WebLogic Server JMSリソースの管理』の基本JMSシステム・リソースの構成に関する項を参照してください。

47.5.1.2 データベース・リソースの作成およびデータベース・アダプタの再デプロイメント用のスクリプト

次の例は、データベース・リソースの作成およびデータベース・アダプタの再デプロイメント用のスクリプトを示しています。

注意:

このスクリプトはデモ用です。使用する環境に応じて、このスクリプトの変更が必要になる場合があります。

import os
connect(userName,passWord,'t3://'+wlsHost+':'+adminServerListenPort)
edit()
startEdit()

soaJDBCSystemResource1 = create('DBAdapterTestDataSource',"JDBCSystemResource")
soaJDBCResource1 = soaJDBCSystemResource1.getJDBCResource()
soaJDBCResource1.setName('DBAdapterDataSource')

soaConnectionPoolParams1 = soaJDBCResource1.getJDBCConnectionPoolParams()
soaConnectionPoolParams1.setTestTableName("SQL SELECT 1 FROM DUAL")

soaConnectionPoolParams1.setInitialCapacity(10)
soaConnectionPoolParams1.setMaxCapacity(100)

soaDataSourceParams1 = soaJDBCResource1.getJDBCDataSourceParams()
soaDataSourceParams1.addJNDIName('jdbc/dbSample')
soaDriverParams1 = soaJDBCResource1.getJDBCDriverParams()
soaDriverParams1.setUrl('jdbc:oracle:thin:@'+db_host_name+':'+db_port+':'+db_sid)
soaDriverParams1.setDriverName('oracle.jdbc.xa.client.OracleXADataSource')
soaDriverParams1.setPassword('my_password')

soaDriverProperties1 = soaDriverParams1.getProperties()
soaProperty1 = soaDriverProperties1.createProperty("user")
soaProperty1.setValue('scott')

varSOAServerTarget = '/Servers/'+serverName
soaServerTarget = getMBean(varSOAServerTarget)

soaJDBCSystemResource1.addTarget(soaServerTarget)

dumpStack()

try : 

save()

activate(block="true")

except:
    print "Error while trying to save and/or activate!!!"
    dumpStack()

print "Creating DB adapter resource  information"
try:
     redeploy('DBAdapter', '@deployment.plan@', upload='true', stageMode='stage') 
    
except:
    print "Error while modifying db adapter connection factory"

JDBCデータ・ソースの詳細は、『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの管理』のJDBCデータ・ソースの構成に関する項を参照してください。

47.5.2 コネクション・ファクトリおよび接続プールの作成方法

Oracle JCAアダプタは、JCA 1.5リソース・アダプタとしてOracle WebLogic Serverコンテナにデプロイされます。アダプタは、JAR形式を使用して、リソース・アダプタ・アーカイブ(RAR)ファイルとしてパッケージ化されます。このRARファイルはアダプタのデプロイ時に使用され、アダプタはOracle WebLogic Serverまたは中間層プラットフォームにコネクタとして登録されます。RARファイルの内容は次のとおりです。

  • ra.xmlファイル。これは、リソース・アダプタに関するデプロイメント固有の情報を含むデプロイメント記述子XMLファイルです。

  • Oracle WebLogic Serverとリソース・アダプタ間の規定に関する宣言情報

アダプタは、接続ファクトリのエンドポイントを定義するweblogic-ra.xmlテンプレート・ファイルもパッケージ化します。

コネクション・ファクトリおよび接続プールの作成の詳細は、『テクノロジ・アダプタの理解』を参照してください。

47.5.3 セキュリティを有効化する方法

ヒューマン・ワークフローでアイデンティティ・サービス・プロバイダを使用したり、認証および認可ポリシーを添付する場合は、次の追加設定タスクを実行する必要があります。

  • ヒューマン・ワークフローのアイデンティティ・サービス・プロバイダ

    デフォルトでは、アイデンティティ・サービスでは、Oracle WebLogic Serverの組込みLDAPサーバーがデフォルトの認証プロバイダとして使用されます。ヒューマン・ワークフローを使用する場合は、Oracle Internet Directory、Microsoft Active Directory、Oracle iPlanetなどの代替アイデンティティ・サービス・プロバイダを使用するようにOracle WebLogic Serverを構成できます。詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』を参照してください。組込みLDAPサーバーは、クラスタ化された環境ではサポートされません。

  • 認証プロバイダ(OWSMポリシー)

    特定タイプのトークン(例: ユーザー名トークン、X.509トークン、SAMLトークンなど)を使用するポリシーには、認証プロバイダが必要です。認証プロバイダの選択と構成の詳細は、『Webサービスの管理』を参照してください。

  • 認可プロバイダ(OWSMポリシー)

    ユーザーが認証された後は、認可ポリシーを使用して、そのユーザーがWebサービスへのアクセスを認可されていることを検証する必要があります。認可ポリシーは、いくつかのタイプのアサーション・テンプレートを使用して作成できます。認可ポリシーおよび保護するリソースの詳細は、『Webサービスの管理』を参照してください。

47.5.4 設計時のビジネス・フロー・インスタンス名またはコンポジット・インスタンス名の設定方法

Oracle MediatorおよびOracle BPEL Process Managerでは、設計時にSOAコンポジット・アプリケーションのビジネス・フロー・インスタンス名またはコンポジット・インスタンス名を設定できます。この名前は、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlでSOAコンポジット・アプリケーションの「フロー・インスタンス」ページの「名前」列に表示されます。Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlで、SOAコンポジット・アプリケーション、パーティションまたはSOAインフラストラクチャの「フロー・インスタンス」ページに検索基準を指定するときに、この名前を「名前」フィールドに指定できます。

47.5.4.1 Oracle Mediatorでのビジネス・フロー・インスタンス名の設定

Oracle Mediatorでビジネス・フロー・インスタンス名を設定する手順は、次のとおりです。

assignアクティビティでXPath式関数oraext:setFlowInstanceTitle()を使用します。次に例を示します。

<assign>
   <copy
      target="$out.property.tracking.setFlowInstanceTitle"
      expression="oraext:setFlowInstanceTitle("sample")"
      xmlns:med="http://schemas.oracle.com/mediator/xpath"/>
</assign> 

47.5.4.2 BPELプロセスでのビジネス・フロー・インスタンス名の設定

1つのビジネス・フロー・インスタンスは、1つのエンドツーエンド・ビジネス・トランザクションに相当します。ビジネス・フローは、単一のSOAコンポジット・アプリケーションまたは特定のビジネス・プロセスを実現するために組み合された複数のSOAコンポジット・アプリケーションで構成されます。

BPELプロセスでビジネス・フロー・インスタンス名を設定する手順は、次のとおりです。

  1. Java BPEL exec拡張要素bpelx:execを使用します。この拡張要素には組込みメソッドsetFlowInstanceTitle(String title)が含まれており、ビジネス・フロー・インスタンス名を設定できます。

    ビジネス・フロー・インスタンス名の詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』の「ビジネス・フロー・インスタンスのトラッキング」を参照してください。

47.5.4.3 BPELプロセスでのコンポジット・インスタンス名の設定

setCompositeInstanceTitleメソッドは下位互換性を維持するために提供されています。コンポジット・インスタンス名は、ビジネス・フロー・インスタンス名とは異なります。1つのビジネス・フロー・インスタンスには、複数のコンポジット・インスタンスが参加できます。フロー・インスタンス名とコンポジット・インスタンス名の間には、1対多の関係が構成されます。

BPELプロセスにコンポジット・インスタンス名を設定する手順は、次のとおりです。

  1. Java BPEL exec拡張要素bpelx:execを使用します。この拡張要素には組込みメソッドsetCompositeInstanceTitle(String title)が含まれており、インスタンス名を設定できます。

    詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』を参照してください。

47.5.5 取引パートナ・アグリーメントおよびタスク・フローのデプロイ方法

Oracle B2Bまたはヒューマン・タスクを使用する場合は、次の追加設定タスクを実行する必要があります。

取引パートナ・アグリーメントおよびタスク・フローをデプロイする手順は、次のとおりです。

  • 取引パートナ・アグリーメントのデプロイ

    取引パートナ・アグリーメントには、2つの取引パートナ、つまりイニシエータと応答者がビジネス文書を交換する際の条件が定義されています。これによって、取引パートナ、取引パートナID、ドキュメント定義およびチャネルが識別されます。アグリーメントは、設計時リポジトリから実行時リポジトリにデプロイする必要があります。詳細は、『Oracle B2Bユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  • タスク・フローのデプロイ

    Oracle BPM Worklistでタスク・フローを使用するには、そのタスク・フローをデプロイする必要があります。詳細は、「プロファイルのデプロイ」を参照してください。

47.5.6 アプリケーション・サーバー接続の作成方法

データを他のコンポジットと共有しないSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイするには、「アプリケーション・サーバー接続の作成」ウィザードを使用して、アプリケーション・サーバー接続を作成します。詳細は、「アプリケーション・サーバー接続の作成」を参照してください。

47.5.7 SOA-MDS接続の作成方法

データを他のコンポジットと共有するSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイするには、「SOA-MDS接続の作成」ウィザードを使用して、データベース・ベースのOracle MDSリポジトリ・サーバーへの接続を作成します。詳細は、「SOA-MDS接続の作成」を参照してください。

47.5.7.1 SOA-MDS接続によるcomposite.xmlファイルのオープンに関する必知事項

Oracle JDeveloperでSOA-MDS接続を作成し、接続を展開し、「リソース」ウィンドウからコンポジットのcomposite.xmlファイルを開く場合、ファイルが正しくロードされない場合があります。コンポジットは「アプリケーション」ウィンドウでのみ開けます。

Oracle MDSリポジトリの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』を参照してください。

47.6 デプロイメント前にターゲット環境に応じてアプリケーションをカスタマイズする方法

開発、テストおよび本番環境間を移動するとき、すべてのカスタマイズ・タスクを手動で実行する必要はありません。この項では、構成プランを使用して、次に進むターゲット環境に応じてSOAコンポジット・アプリケーションを自動的に構成する方法について説明します。

47.6.1 ターゲット環境に応じてSOAコンポジット・アプリケーションをカスタマイズするための構成プランの使用方法

通常、プロジェクトをある環境から別の環境に(たとえば、テスト環境から本番環境に)移動する場合は、JDBC接続文字列や様々なサーバーのホスト名など、環境固有の値をいくつか変更する必要があります。構成プランと呼ばれる単一のテキスト(XML)ファイルを使用して、これらの値を変更できます。構成プランは、Oracle JDeveloper内で作成するか、またはWLSTコマンドを使用して作成します。プロセスのデプロイメント時に、構成プランを使用してSOAプロジェクトを検索し、プロジェクトを次に進むターゲット環境に適応させるために置換する必要がある値を検索します。

47.6.1.1 構成プランの概要

この項では、構成プランの作成方法と添付方法の概要を説明します。

  • 次の属性やプロパティを置換できる構成プラン・ファイルを作成して編集します。

    • SOAコンポジット・アプリケーション・ファイル(composite.xml)内のすべてのコンポジット、サービス・コンポーネント、参照、サービスおよびバインディング・プロパティ

    • バインディング用の属性値(例: binding.wsの場所)

    • WSDLファイル内のインポートのschemaLocation属性

    • WSDLファイル内のインクルードのlocation属性

    • XSDファイル内のインクルード、インポートおよび再定義のschemaLocation属性

    • JCAアダプタ・ファイル内のすべてのプロパティ

    • 次のもののためのポリシー参照

      • サービス・コンポーネント

      • サービス・バインディング・コンポーネントおよび参照バインディング・コンポーネント

    注意:

    構成プランは、SOAコンポジット・アプリケーションのXSLTアーティファクトを変更しません。XSLを変更するには、XSLTマップ・エディタを使用します。構成プランの使用は有効ではありません。たとえば、構成プラン・ファイルを使用してXSLの参照を変更することはできません。かわりに、テスト、開発および本番環境の間を移動するときに、Oracle JDeveloperのXSLTマップ・エディタで参照を手動で変更する必要があります。これにより、設計時にXSLTマップ・エディタが問題なく開きます。ただし、参照を未変更のままにしても実行時の動作に影響はありません。トランスフォーメーションおよびXSLTマップ・エディタの詳細は、「XSLTマップ・エディタを使用したトランスフォーメーションの作成」を参照してください。

  • デプロイメント時には、次のいずれかのツールを使用して、構成プラン・ファイルをSOAコンポジット・アプリケーションのJARファイルまたはZIPファイル(SOAバンドルをデプロイする場合)に添付します。

  • デプロイメント時に、構成プラン・ファイルを使用して、SOAコンポジット・アプリケーションのJARまたはZIPファイルにあるcomposite.xml、WSDLおよびXSDファイルを検索し、プロジェクトを次に進むターゲット環境に適応させるために置換する必要がある値を検索します。

47.6.1.2 構成プラン・ファイルの概要

次の例は、次の項目を変更する構成プランを示しています。

  • コンポジットFileAdaptorCompositeinFileFolderプロパティは、mytestserver/newinFileFolderで置換されます。

  • 次の場所のホスト名(myserver17)は、test-serverで置換され、ポート88888198で置換されます。

    • すべてのインポートWSDL

    • すべての参照binding.wsの場所

composite.xmlファイルは次の例のようになります。

<composite .....>
  <import namespace="http://example.com/hr/"
 location="http://myserver17.us.example.com:8888/hrapp/HRAppService?WSDL"
 importType="wsdl"/>
  <service name="readPO">
    <interface.wsdl
interface="http://xmlns.oracle.com/pcbpel/adapter/file/readPO/#wsdl.interface(Read
_ptt)"/>
    <binding.jca config="readPO_file.jca"/>
    <property name="inFileFolder" type="xs:string" many="false"
 override="may">/tmp/inFile</property>
  </service>
  <reference name="HRApp">
    <interface.wsdl
 interface="http://example.com/hr/#wsdl.interface(HRAppService)"/>
    <binding.ws
port="http://example.com/hr/#wsdl.endpoint(HRAppService/HRAppServiceSoapHttpPort)"
 location="http://myserver17.us.example.com:8888/hrapp/HRAppService?WSDL"/>
    <binding.java serviceName="{http://example.com/hr/}HRAppService"
 registryName="HRAppCodeGen_JBOServiceRegistry"/>
  </reference>
</composite>

構成プラン・ファイルは次の例のようになります。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<SOAConfigPlan
 xmlns:jca="http://platform.integration.oracle/blocks/adapter/fw/metadata"
 xmlns:wsp="http://schemas.xmlsoap.org/ws/2004/09/policy"
 xmlns:orawsp="http://schemas.oracle.com/ws/2006/01/policy"
 xmlns:edl="http://schemas.oracle.com/events/edl"
 xmlns="http://schemas.oracle.com/soa/configplan">
  <composite name="FileAdaptorComposite">
    <service name="readPO">
      <binding type="*">
        <property name="inFileFolder">
          <replace>/mytestserver/newinFileFolder</replace>
        </property>
      </binding>
    </service>
  </composite>
  <!-- For all composite replace host and port in all imports wsdls -->
  <composite name="*">
    <import>
      <searchReplace>
        <search>myserver17</search>
        <replace>test-server</replace>
      </searchReplace>
      <searchReplace>
        <search>8888</search>
        <replace>8198</replace>
      </searchReplace>
    </import>
    <reference name="*">
      <binding type="ws">
        <attribute name="location">
          <searchReplace>
            <search>myserver17</search>
            <replace>test-server</replace>
          </searchReplace>
          <searchReplace>
            <search>8888</search>
            <replace>8198</replace>
          </searchReplace>
        </attribute>
      </binding>
    </reference>
  </composite>
</SOAConfigPlan>

ポリシーは、同じURIに対するポリシーが使用可能な場合は置換されます。それ以外の場合は追加されます。これは、変更されるが追加はされないプロパティとは異なります。

47.6.1.3 構成プランのユースケースの概要

次の手順では、開発環境からテスト環境に移動するときに構成プランを使用する方法の概要を説明します。

  1. ユーザーAはSOAコンポジット・アプリケーションFooを作成します。

  2. ユーザーAはFooを開発サーバーにデプロイし、ステージング領域でテストする準備が整うまで不具合を修正してプロセスを調整します。

  3. ユーザーAはFoo用の構成プランを作成して編集します。これにより、テスト環境に適合するようにアプリケーション内のURLおよびプロパティを変更できます。

  4. ユーザーAは、Oracle JDeveloperまたは一連のコマンドライン・スクリプト(WLSTベース可能)を使用して、Fooをテスト・サーバーにデプロイします。ステップ3で作成した構成プランにより、Foo内のURLおよびプロパティが変更されます。

  5. ユーザーAは、今後、SOAコンポジット・アプリケーションBarをデプロイし、デプロイメント時に同じプランを適用します。URLおよびプロパティも変更されます。

47.6.1.3.1 環境に依存しないプロセスを作成するときに構成プランを使用する方法

次の手順では、環境に依存しないプロセスを作成するときに構成プランを使用する方法の概要を説明します。

注意:

このユースケースは、独自の開発サーバー、および共通の開発およびテスト・サーバーを持つユーザーが、同じプロセスの開発を共有している場合に役立ちます。同じデプロイメント環境(つまり、同じ開発サーバー)を共有するユーザーには、このユースケースは参考にならない場合があります。

  1. ユーザーAはSOAコンポジット・アプリケーションFooを作成します。

  2. ユーザーAはFooを開発サーバーにデプロイし、ステージング領域でテストする準備が整うまで不具合を修正してプロセスを調整します。

  3. ユーザーAはFoo用の構成プランを作成します。これにより、ユーザーAの環境の設定に適合するようにプロセス内のURLおよびプロパティを変更できます。

  4. ユーザーAは、ソース・コントロール・システムに対して、Fooおよびステップ3で作成した構成プランをチェックインします。

  5. ユーザーBは、ソース・コントロールからFooをチェックアウトします。

  6. ユーザーBは、環境に適合する構成プランのコピーを作成し、新規の構成プランをFooのアーティファクトに適用します。

  7. ユーザーBはアプリケーションをOracle JDeveloperにインポートし、いくつかの変更を行います。

  8. ユーザーBは、Fooおよび(ユーザーBの環境に適合する)構成プランBの両方をチェックインします。

  9. ユーザーAは、両方の構成プランとともに、Fooを再度チェックアウトします。

47.6.1.4 Oracle JDeveloperでの構成プランの作成方法

この項では、構成プランの作成方法と使用方法を説明します。特に、次の項目について説明します。

  • 構成プランの作成および編集

  • SOAコンポジット・アプリケーションのJARファイルへの構成プランの添付

  • 構成プランの検証

  • 構成プランが含まれるSOAコンポジット・アプリケーションのJARまたはZIPファイルのデプロイ

Oracle JDeveloperで構成プランを作成する手順は、次のとおりです。

  1. Oracle JDeveloperを開きます。
  2. 「アプリケーション」ウィンドウで、構成プランを作成するプロジェクトのcomposite_nameファイル(composite.xmlとも呼ばれます)を右クリックして、「構成プランの生成」を選択します。図47-1に詳細を示します。

    図47-1 構成プランの生成

    図47-1の説明が続きます
    「図47-1 構成プランの生成」の説明

    図47-2に示すように、「コンポジット構成プラン・ジェネレータ」が表示されます。

    図47-2 「コンポジット構成プラン・ジェネレータ」ダイアログ

    図47-2の説明が続きます
    「図47-2 「コンポジット構成プラン・ジェネレータ」ダイアログ」の説明
  3. 表47-2に示すように、構成プラン・ファイルを作成して編集します。

    表47-2 構成プランの生成

    フィールド 説明

    構成プランのファイル名(.xml)を指定してください

    構成プランの特定の名前を入力するか、またはデフォルト名をそのまま使用します。ファイルはプロジェクトのディレクトリ内に作成され、SOAコンポジット・アプリケーションのJARまたはZIPファイルにパッケージ化されます。

    注意: デプロイメント時にプロンプトが表示された時点で、デプロイメント・ウィザードの「構成のデプロイ」ページで別の構成ファイルを指定できます。詳細は、「プロファイルのデプロイ」を参照してください。

    既存ファイルの上書き

    既存の構成プラン・ファイルをプロジェクト・ディレクトリ内の別のファイルで上書きする場合に選択します。

  4. 「OK」をクリックします。

    これにより、単一の構成プラン・ファイルが作成され、編集のために開かれます。SOAコンポジット・アプリケーションのcomposite.xml、WSDLおよびスキーマ・ファイルのURLとプロパティを変更できます。図47-3に詳細を示します。

    図47-3 構成プラン・エディタ

    図47-3の説明が続きます
    「図47-3 構成プラン・エディタ」の説明
  5. サーバー名、ポート番号などの値を既存の構文に追加します。また、新しい値を指定するときは、置換専用の構文を追加できます。各セクションに複数の検索コマンドや置換コマンドを追加できます。
  6. 「ファイル」メニューから「すべて保存」を選択します。
  7. エディタの上部で、ファイル名の右側にあるxをクリックして構成プラン・ファイルを閉じます。
  8. 「アプリケーション」ウィンドウで、composite_nameファイルを再度右クリックして、「構成プランを検証します」を選択します。

    図47-4に示すように、「コンポジット構成プラン・バリデータ」が表示されます。

    図47-4 構成プランの検証

    図47-4の説明が続きます
    「図47-4 構成プランの検証」の説明
  9. 検証する構成プランを選択します。この手順では、デプロイメント中に行われた検索および置換による変更がすべて識別されます。このオプションをデバッグのためにのみ使用します。
  10. 検証結果が記述されたレポートが作成されたディレクトリをメモし、「OK」をクリックします。

    Oracle JDeveloperの「ログ」ウィンドウには、検証が成功したかどうかが表示され、SOAコンポジット・アプリケーションのデプロイメント中に実行された検索コマンドと置換コマンドがすべてリストされます。この情報は検証レポートにも書き込まれます。

    注意:

    古いcomposite.xml、WSDLおよびXSDファイルは、次に進む環境に適したURLおよびプロパティの新しい値を含むファイルに置換されません。このような置換は、SOAコンポジット・アプリケーションがデプロイされた場合のみ発生します。

  11. 次のいずれかの項で説明する手順に従って、SOAコンポジット・アプリケーションをデプロイします。

    Oracle JDeveloperでデプロイメント中に、「プロファイルのデプロイ」の手順4に示されている「構成のデプロイ」ページで、SOAコンポジット・アプリケーション・アーカイブを含める構成プランを選択するよう促されます。

  12. SOAコンポジット・アプリケーションとともに含める構成プランを選択します。
  13. 「OK」をクリックします。

47.6.1.5 WLSTユーティリティを使用した構成プランの作成方法

Oracle JDeveloperのかわりにWLSTコマンドライン・ユーティリティを使用して、次の構成プラン管理タスクを実行できます。

  • 構成プランの生成および編集

    sca_generatePlan(configPlan, sar, composite, overwrite, verbose)
    
  • SOAコンポジット・アプリケーションのJARファイルへの構成プラン・ファイルの添付

    sca_attachPlan(sar, configPlan, overwrite, verbose)
    
  • 構成プランの検証

    sca_validatePlan(reportFile, configPlan, sar, composite, overwrite, verbose)
    
  • JARファイルにパッケージ化された構成プランの抽出および編集

    sca_extractPlan(sar, configPlan, overwrite, verbose)
    

これらのコマンドの使用方法の詳細は、SOA Suite用WLSTコマンド・リファレンスを参照してください。

47.6.1.6 スクリプトを使用した構成プランの添付方法

デプロイメント時には、Oracle JDeveloperのかわりにantスクリプトを使用して、構成プラン・ファイルをSOAコンポジット・アプリケーションのJARまたはZIPファイルに添付できます。手順は、「SOAコンポジット・アプリケーションをデプロイするためのantの使用方法」を参照してください。

47.6.1.7 グローバル・トークン変数の作成方法

SOAコンポジット・アプリケーションの特定のURIに対してグローバル・トークン変数を定義できます。たとえば、10個の異なる構成プランでSOAコンポジット・アプリケーション名を更新するかわりに、その名前をグローバルに設定できます。値が取得され、その値で、デプロイ済SOAコンポジット・アプリケーションのcomposite.xmlファイルのコンポジット名に対するグローバル・トークン変数の値が置換されます。

詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』を参照してください。

47.7 Oracle JDeveloperでのSOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ

この項では、次のタイプのSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイする方法について説明します。

  • Oracle JDeveloperでの単一のコンポジットのデプロイ

  • Oracle JDeveloperでの複数のコンポジットのデプロイ

  • Oracle JDeveloperでの共有データのデプロイおよび使用

  • Oracle JDeveloperでの既存のSOAアーカイブのデプロイ

  • WLSTおよびantスクリプトを使用したSOAコンポジット・アプリケーションの管理

  • Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlからのデプロイ

  • クラスタへのSOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ

  • 実行中のサーバーがない状態でのSOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ

47.7.1 Oracle JDeveloperでの単一のSOAコンポジットのデプロイ方法

Oracle JDeveloperでは、SOAプロジェクトとアプリケーションをOracle WebLogic Serverにデプロイするためにプロファイルを使用する必要があります。

47.7.1.1 アプリケーション・サーバー接続の作成

SOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ先となるアプリケーション・サーバーへの接続を作成する必要があります。次の手順は、Oracle WebLogic Serverへの接続の作成方法です。Oracle SOA Suiteクイック・インストールで使用可能なIntegratedWebLogicServer接続の使用方法の詳細は、『SOA SuiteおよびBusiness Process Management SuiteのQuick Start for Developersのインストール』を参照してください。

注意:

アプリケーション・サーバー接続は、「ウィンドウ」「アプリケーション・サーバー」の順に選択してから、「アプリケーション」ウィンドウで「アプリケーション・サーバー」ノードを右クリックして、「新規アプリケーション・サーバー」を選択することでも作成できます。このオプションでは、スタンドアロン・サーバー接続または統合WebLogic Server接続を作成することを求めるプロンプトが表示されます。

アプリケーション・サーバー接続を作成するには:

  1. 「ファイル」メイン・メニューから、「新規」を選択します。
  2. 「一般」リストから、「接続」を選択します。
  3. 「アプリケーション・サーバー接続」を選択し、「OK」をクリックします。

    「名前とタイプ」ページが表示されます。

  4. 「接続名」フィールドに、接続の名前を入力します。
  5. 「接続タイプ」リストで「WebLogic 12.x」を選択して、Oracle WebLogic Serverへの接続を作成します。
  6. 「次へ」をクリックします。

    「認証」ページが表示されます。

  7. 「ユーザー名」フィールドに、アプリケーション・サーバーにアクセスする権限があるユーザーを入力します。
  8. 「パスワード」フィールドに、このユーザーのパスワードを入力します。
  9. 「次へ」をクリックします。

    「構成」ページが表示されます。

  10. 「Weblogicホスト名(管理サーバー)」フィールドに、Oracle WebLogic Serverがインストールされているホストを入力します。
  11. 「ポート」および「SSLポート」フィールドに適切なポート値を入力するか、デフォルト値をそのまま使用します。
  12. Secure Sockets Layer (SSL)を使用する場合は、「常にSSLを使用」チェック・ボックスを選択します。表47-3は、このチェック・ボックスを選択したときの動作について説明しています。

    表47-3 HTTPSおよびHTTPサーバーへのデプロイ

    このチェック・ボックスの状態 結果

    選択済

    SSLでコンポジットをデプロイするには、HTTPSサーバーURLが存在している必要があります。そうでない場合、デプロイメントは失敗します。

    サーバーにHTTP URLのみがある場合もデプロイメントは失敗します。このオプションにより、SSLデプロイメントが確実に非SSL HTTP URLでは行われず、HTTPS URLでのみ行われるようにします。

    選択解除

    非SSL環境にデプロイするには、HTTPサーバーURLが存在している必要があります。そうでない場合、デプロイメントは失敗します。

    サーバーにHTTPSとHTTPの両方のURLがある場合、デプロイメントは非SSL接続で行われます。このオプションは、サーバーがSSL対応であってもOracle JDeveloperからの非SSLデプロイメントを強制的に行えるようにするためのオプションです。

  13. 「WebLogicドメイン」フィールドに、Oracle SOA Suiteのドメインを入力します。ドメインの指定の詳細は、「ヘルプ」をクリックしてください。図47-5に詳細を示します。

    図47-5 サーバー名およびドメインの選択

    図47-5の説明が続きます
    「図47-5 サーバー名およびドメインの選択」の説明
  14. 「次へ」をクリックします。
  15. 「接続のテスト」をクリックして、サーバー接続をテストします。
  16. 接続が成功したら「終了」をクリックします。それ以外の場合は、「戻る」をクリックして前のダイアログで修正を行います。接続テストに失敗しても、接続は作成されます。図47-6に詳細を示します。

    図47-6 アプリケーション・サーバー接続のテスト

    図47-6の説明が続きます
    「図47-6 アプリケーション・サーバー接続のテスト」の説明

47.7.1.2 (オプション)プロジェクト・デプロイメント・プロファイルの作成

必要なデプロイメント・プロファイルは、プロジェクトに対して自動的に作成されます。アプリケーション・プロファイルには、SOAプロジェクトのJARファイルが含まれています。必要に応じて、追加のプロファイルを作成できます。

プロジェクト・デプロイメント・プロファイルを作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「アプリケーション」ウィンドウで、「SOA」プロジェクトを右クリックします。
  2. 「プロジェクト・プロパティ」を選択します。

    「プロジェクト・プロパティ」ダイアログが表示されます。

  3. 「デプロイメント」をクリックします。
  4. 「新規プロファイル」アイコンをクリックします。

    「デプロイメント・プロファイルの作成」ダイアログが表示されます。

  5. 表47-4に示されている値を入力します。

    表47-4 「デプロイメント・プロファイルの作成」ダイアログのフィールドと値

    フィールド 説明

    プロファイル・タイプ

    「SOA-SARファイル」を選択します。

    SARは、SOAコンポジット・アプリケーションを記述するデプロイメント・ユニットです。SARは、BPELプロセス、ビジネス・ルール、ヒューマン・タスクおよびOracle Mediatorルーティング・サービスなどのサービス・コンポーネントを単一のアプリケーションにパッケージ化します。SARファイルは、以前のリリースのBPELスーツケース・アーカイブと類似していますが、上位のコンポジット・レベルで対応し、アプリケーションに含まれる追加サービス・コンポーネント(ヒューマン・タスク、ビジネス・ルールおよびOracle Mediatorルーティング・サービスなど)があります。

    デプロイメント・プロファイル名

    デプロイメント・プロファイル名を入力します。

    説明

    プロファイル名の説明を入力します。

  6. 「OK」をクリックします。

    図47-7に示すような、「SARデプロイメント・プロファイルのプロパティ」ダイアログが表示されます。

    図47-7 SARデプロイメント・プロファイルのプロパティ

    図47-7の説明が続きます
    「図47-7 SARデプロイメント・プロファイルのプロパティ」の説明
  7. 必要に応じて、SARファイルを保存するターゲット・フォルダを指定します。
  8. 「OK」をクリックして「SARデプロイメント・プロファイルのプロパティ」ダイアログを閉じます。

    図47-8に示すデプロイメント・プロファイルが、「プロジェクト・プロパティ」ダイアログに表示されます。

    図47-8 プロジェクト・プロファイル

    図47-8の説明が続きます
    「図47-8 プロジェクト・プロファイル」の説明

47.7.1.3 プロファイルのデプロイ

次に、プロジェクト・プロファイルをOracle WebLogic Serverにデプロイします。デプロイメントを実行するには、アプリケーション・サーバー接続の作成が必要です。デプロイメント時に接続を作成するには、ステップ10「追加」アイコンをクリックします。またはデプロイメント前に接続を作成するには、「アプリケーション・サーバー接続の作成」の手順に従います。

プロファイルをデプロイする手順は、次のとおりです。

  1. 「アプリケーション」ウィンドウで、「SOA」プロジェクトを右クリックします。

  2. 「デプロイ」→「project_name」の順に選択します。

    project_nameの値は、SOAプロジェクト名です。

    Project_Nameのデプロイ」ウィザードの「デプロイメント・アクション」ページが表示されます。図47-9に例を示します。

    図47-9 「デプロイメント・アクション」ページ

    図47-9の説明が続きます
    「図47-9 「デプロイメント・アクション」ページ」の説明
  3. 次のいずれかのデプロイメント・オプションを選択します。

    • アプリケーション・サーバーへのデプロイ

      選択したSOAプロジェクトのJARファイルが作成され、Oracle WebLogic Serverなどのアプリケーション・サーバーにデプロイされます。

    • SARファイルの生成

      選択したSOAプロジェクトのSAR (JAR)ファイルが作成されますが、Oracle WebLogic Serverなどのアプリケーション・サーバーにはデプロイされません。このオプションは次のような環境に便利です。

      • Oracle WebLogic Serverは実行中でないが、アーティファクトJARファイルを作成する場合。

      • バッチ・スクリプトから複数のJARファイルをOracle WebLogic Serverにデプロイする場合。このオプションは、Oracle JDeveloperですべてのプロジェクト・プロファイル(所有権がないものが含まれている可能性があります)を開いて、それらをデプロイする方法の代替手段として提供されています。

    表示されるページは、選択内容によって異なります。

  4. 環境に適したデプロイメント・オプションを選択します。表47-5に詳細を示します。

    表47-5 デプロイメント・ターゲット

    選択 次のステップ

    アプリケーション・サーバーへのデプロイ

    ステップ44.a

    SARファイルの生成

    ステップ44.b

    1. 図47-10に示す「構成のデプロイ」ページが表示されていることを確認します。

      図47-10 アプリケーション・サーバーへのデプロイメント用の「構成のデプロイ」ページ

      図47-10の説明が続きます
      「図47-10 アプリケーション・サーバーへのデプロイメント用の「構成のデプロイ」ページ」の説明
    2. 図47-11に示す「構成のデプロイ」ページが表示されていることを確認します。

      図47-11 SARファイルの生成の「構成のデプロイ」ページ

      図47-11の説明が続きます
      「図47-11 SARファイルの生成の「構成のデプロイ」ページ」の説明
  5. 表47-6に従って、手順4で選択したデプロイメント・オプションに適した値を指定します。アプリケーション・サーバーにデプロイすることを選択した場合は、追加のフィールドが表示されます。

    表47-6 「SOAデプロイメントと構成ダイアログ」

    フィールド 説明

    コンポジット・リビジョンID

    プロジェクトの詳細を展開表示します。

    • プロジェクト

    プロジェクト名が表示されます。

    • 現在のリビジョンID

    プロジェクトの現在のリビジョンIDが表示されます。

    • 新規リビジョンID

    必要に応じて、SOAコンポジット・アプリケーションのリビジョンIDを変更します。新しい値を指定するか、現在の値を引き続き使用することもできます。このリビジョンIDは、アプリケーション名の${composite.revision_id}変数の値になります。たとえば、OrderBookingという名前のコンポジットの新しいリビジョンIDとして2.0を入力した場合、${composite.revision_id}_rev2.0 (sca_OrderBooking_rev2.0.jar)に置換されます。

    SOA構成プラン

    構成プランの詳細を展開表示します。

    構成プランを使用して、異なる環境で使用するURLおよびプロパティ値を定義できます。構成プランは、プロセスのデプロイメント時に、プロジェクトを別のターゲット環境に適合させるために置換する必要のある値に関するSOAプロジェクトを検索する際に使用されます。

    • 添付不可

    構成プランをSOAコンポジット・アプリケーションのJARファイルに含めない場合に選択します。構成プランを作成していない場合、このフィールドは無効化されています。これはデフォルト選択です。

    • Configuration_plan.xml

    特定の計画を選択します。この選択を使用できるようにするには、SOAプロジェクトに構成プランが存在している必要があります。

    構成プランの作成手順は、「ターゲット環境に応じてSOAコンポジット・アプリケーションをカスタマイズするための構成プランの使用方法」を参照してください。

    BPELモニター

    BPELモニターに関する詳細を表示する場合に展開します。

    • BPELモニターのデプロイメント・エラーを無視します

    注意: このチェック・ボックスは、アプリケーションに少なくとも1つの.monitorファイルがある場合のみ表示されます。

    BPELモニターのデプロイメント・エラーを表示する場合は、このチェック・ボックスの選択を解除します。このチェック・ボックスは、monitor.config BPELプロジェクト・ファイルのignoreErrorsプロパティに対応しています。このファイルには、Oracle BAMサーバーに接続してOracle BAMデータ・オブジェクトとダッシュボードを作成するために必要なランタイム・プロパティとデプロイメント・プロパティが定義されています。Oracle BAMサーバーに接続できないときに、ignoreErrorstrueに設定されていると、コンポジットのデプロイメントは停止しません。falseに設定され、Oracle BAMサーバーが使用できない場合は、デプロイメントに失敗します。

    コンポジット・リビジョンをデフォルトとしてマークします。

    新規リビジョンをデフォルトにしない場合は、このボックスの選択を解除できます。デフォルトでは、新しくデプロイしたコンポジット・リビジョンがデフォルトになります。新しい要求が受信される場合に、このリビジョンはインスタンス化されます。

    このオプションは、「デプロイメント・アクション」ページで「アプリケーション・サーバーにデプロイ」を選択した場合のみ表示されます。

    同じリビジョンIDで既存のコンポジットを上書きします。

    同じリビジョン値を持つ既存のSOAコンポジット・アプリケーションを上書きする場合に選択します。

    このオプションは、「デプロイメント・アクション」ページで「アプリケーション・サーバーにデプロイ」を選択した場合のみ表示されます。

    再デプロイ後にインスタンスの実行を続行します。

    注意: このオプションはOracle JDeveloperにOracle BPM Suiteがインストールされている場合にのみ表示され、Oracle BPMコンポジットのデプロイに対してのみサポートされます。次をデプロイする場合はこのオプションを選択しないでください

    • Oracle BPM SuiteもインストールされているOracle JDeveloper環境のSOAコンポジット・アプリケーション

    • 永続的なBPELプロセスが含まれているOracle BPMコンポジット(そのプロセスが変更されているかどうかにかかわらず)。永続的なBPELプロセスとは、実行が完了するまで時間がかかるプロセスです。永続的なBPELプロセスの例には、非同期プロセス(非同期プロセスは常に永続プロセスです)や、waitアクティビティなどの永続的なアクティビティが含まれる同期プロセスがあります。

      このオプションを選択して永続的なBPELプロセスを再デプロイしようとすると、デプロイメントは失敗します。

    上書きされたリビジョンの既存のインスタンスを有効にして、中断するのではなく実行を継続する場合に選択します。これらのインスタンスは、Oracle BPMコンポジット・アプリケーションの新規リビジョンで作成した新規インスタンスと並んで実行されます。

    互換性のないプロセスのデプロイメントを強制します

    このオプションは、Oracle BPM Suiteコンポジットに対してのみ表示されます。

    「再デプロイ後にインスタンスの実行を続行します。」が選択されている場合、このオプションが表示されます。互換性のないBPMプロセスのデプロイメントを強制するには、このチェック・ボックスを選択します。BPMプロセスを含むコンポジットが上書きされる場合、上書きされるBPMプロセスがデプロイされるプロセスと互換性があるかどうかがチェックされます。互換性がある場合、これらのプロセスのインスタンスの実行は中断としてマークされず、デプロイメントは正常に実行されます。互換性がない場合は、このチェック・ボックスを選択しないとデプロイメントは失敗します。

    すべてのコンポジットにSOA構成プランを使用します

    「参照」をクリックして、すべてのコンポジット・アプリケーションに対して使用する同じ構成プランを選択します。このオプションは、複数のコンポジット・アプリケーションをデプロイする場合に使用します。

  6. 終了したら、「次へ」をクリックします。

  7. デプロイメント対象として選択したSOAプロジェクトに、ヒューマン・タスク用に定義したタスク・フロー・プロジェクトが含まれている場合は、図47-12に示すように、「タスクフロー・デプロイメント」ダイアログが表示されます。

    保存しない場合は、手順10に進みます。

    ヒューマン・タスクのタスク・フロー・フォームに対するEnterprise Resource Archive (EAR)ファイルを作成または構成します。EARファイルは、このダイアログの「デプロイ可能なタスクフロー・プロジェクト」表で選択したWeb Resource Archive (WAR)プロファイルで構成されます。

    図47-12 「タスクフロー・デプロイメント」ページ

    図47-12の説明が続きます
    「図47-12 「タスクフロー・デプロイメント」ページ」の説明
  8. 表47-7の説明に従って、環境に適した値を指定します。

    表47-7 「タスクフロー・デプロイメント」ダイアログ

    フィールド 説明

    アプリケーション名

    デプロイメントに含めるEARファイルを選択します。このリストには、現行のOracle JDeveloperアプリケーションで使用可能なすべてのEARプロファイルが表示されます。これらのEARプロファイルは、EARプロファイルを作成し、「デプロイ可能なタスクフロー・プロジェクト」表で選択したWARプロファイルに基づいてデプロイする際に、テンプレートとして使用されます。デプロイする任意のEARプロファイル名を入力することもできます。

    特定のコンポジット・リビジョンおよびパーティションにデプロイ

    コンポジットのリビジョン番号をEARファイル名に追加する場合に選択します。このチェック・ボックスを選択すると、コンポジット・リビジョンがEAR名、WARプロファイルおよびコンテキスト・ルートに含められます。このオプションによって、コンポジット・リビジョン固有のアプリケーションをデプロイできます。

    生成されたプロファイルをアプリケーションに追加

    生成されたEARプロファイルを現行のSOAコンポジット・アプリケーションのEARデプロイメント・プロファイル・リストに追加する場合に選択します。生成されたEARプロファイルを保持するには、アプリケーションの保存が必要になる場合があります。デプロイメント・プロファイルが使用可能になると、「アプリケーション」「デプロイ」の順に選択してEARプロファイルをデプロイできます。タスク・フロー・アプリケーションのデプロイメントのみが必要な場合は、このオプションを使用すると、「SOAデプロイ」ウィザードを使用する必要がありません。

    既存のアプリケーションを上書き

    サーバー上のEARファイルの既存のバージョンを上書きする場合に選択します。

    デプロイ可能なタスクフロー・プロジェクト

    EARファイルに含めるタスク・フロー・プロジェクトのWARプロファイルを選択します。タスク・フロー・プロジェクトのWARプロファイルは、そのタスク・フロー・プロジェクトに関連するヒューマン・タスクを含むコンポジットに従ってグループ化されます。「生成されたプロファイルをアプリケーションに追加」チェック・ボックスが選択されている場合は、WARのコンテキスト・ルートが変更されます。

    注意: WARプロファイルを選択しないと、タスク・フローはデプロイされません。

    • プロジェクト

    「デプロイ可能なタスクフロー・プロジェクト」リストから選択するか、または「プロジェクト」チェック・ボックスを選択して使用可能なすべてのタスク・フローを選択します。タスク・フローは、デプロイメント対象として選択したSOAプロジェクトまたはバンドルに含まれるコンポジットに基づいて表示されます。

    • WARプロファイル

    タスク・フロー・プロジェクトのWARファイルを選択します。選択できるのは、最近作成または変更されたヒューマン・タスクのタスク・フローのみです。

    • アプリケーション・コンテキスト・ルート

    WARプロファイルの選択内容に基づいて、アプリケーション・コンテキスト・ルート・ディレクトリが表示されます。

    ヒューマン・タスク用のタスク・フォームをデプロイすると、通知の一部として、タスク・フォームの詳細が電子メールに含められます。動的なペイロードの場合、この電子メールに含まれるペイロードの内容は、特定の時点のものとなります。

    タスク・フローのあるSOAコンポジット・アプリケーションの複数パーティション環境へのデプロイの詳細は、「タスク・フローのあるヒューマン・タスク・コンポジットのパーティションへのデプロイに関する必知事項」を参照してください。

  9. 「次へ」をクリックします。

  10. 手順3で、アプリケーション・サーバーへのデプロイを選択した場合は、「サーバーの選択」ページが表示されます。このページでは、Oracle WebLogic Serverなどのアプリケーション・サーバーへの既存の接続をリストから選択するか、または「追加」アイコンをクリックしてサーバーへの新規接続を作成します。図47-13に詳細を示します。

    手順3でSARファイルを生成することを選択した場合は、手順15に進みます。

    図47-13 「サーバーの選択」ページ

    図47-13の説明が続きます
    「図47-13 「サーバーの選択」ページ」の説明
  11. 「次へ」をクリックします。

  12. このアーカイブをデプロイするターゲットSOAサーバーを選択します。複数のサーバーまたはクラスタ・ノードがある場合は、1つまたは複数のサーバーあるいはノードへのデプロイを選択します。図47-14に詳細を示します。

  13. このアーカイブをデプロイするパーティションを選択します。サーバーにパーティションがない場合、このアーカイブはデプロイできません。また、サーバーが実行中の状態でない場合も、このアーカイブはデプロイできません。デフォルトでは、Oracle SOA Suiteには、defaultという名前のパーティションが自動的に含まれています。パーティションは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの「パーティションの管理」ページで作成します。

    注意:

    タスク・マップ属性(以前のフレックス・フィールド・マッピング)およびルール(例: 休暇ルール)などのヒューマン・ワークフロー・アーティファクトは、タスク定義のネームスペースに基づいて定義されます。そのため、ヒューマン・ワークフロー・タスクのあるSOAコンポジット・アプリケーションを複数のパーティションにデプロイする場合は、次の問題が発生します。

    • タスク定義タイプが同じ場合は、あるパーティションで定義されたマップ属性は他のパーティションでも参照できます。

    • あるパーティションのタスク定義で定義されたルールは、他のパーティションの同じ定義に適用できます。

    図47-14 「SOAサーバー」ページ

    図47-14の説明が続きます
    「図47-14 「SOAサーバー」ページ」の説明
  14. 「次へ」をクリックします。

  15. 図47-15に示されている「サマリー」ページでアーカイブの詳細を確認し、「終了」をクリックします。

    図47-15 「サマリー」ページ

    図47-15の説明が続きます
    「図47-15 「サマリー」ページ」の説明
  16. 手順3で、アプリケーション・サーバーへのデプロイを選択した場合は、Oracle JDeveloperの下部にあるデプロイメント・ログ・ウィンドウに表示されるメッセージを確認します。

  17. ユーザー名とパスワードを入力し、「OK」をクリックします。

    デプロイメントに成功した場合は、次の処理が実行されます。

    • SOAプロジェクト用のJARファイルが、sca_composite_name_revrevision_number.jarの命名規則で作成されます。

    • プロジェクトが、「リソース」ウィンドウの「application_server_connection_name」「SOA」「SOA_server_name」「partition_name」の下に表示されます。

    • プロジェクトが、「application_server_connection_name」「SOA」「SOA_server_name」「partition_name」の下の「アプリケーション・サーバー」ウィンドウに表示されます。

    これで、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlからアプリケーションを監視できるようになります。詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』を参照してください。

    デプロイメントに失敗した場合は、デプロイメント・ログ・ウィンドウに表示されているメッセージを確認して、修正処理を実行してください。詳細は、「テストおよびトラブルシューティング」を参照してください。

    パーティションの作成の詳細は、次のドキュメントを参照してください。

    注意:

    同じバージョンのSOAコンポジット・アプリケーションを再デプロイする場合、コンポジット名は変更できません。「構成のデプロイ」ページで「同じリビジョンIDで既存のコンポジットを上書きします。」チェック・ボックスを選択した場合は、同じリビジョン番号でデプロイできます。

47.7.1.4 タスク・フローのあるヒューマン・タスク・コンポジットのパーティションへのデプロイに関する注意事項

タスク・フローのあるSOAコンポジット・アプリケーションをOracle JDeveloperから複数パーティション環境にデプロイするには、デプロイ先パーティションがSOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ先と同じであるタスク・フローを選択します。

EARプロファイル(EARデプロイヤを使用してタスク・フローをデプロイ)のみを使用してデプロイしたタスク・フローの場合、そのタスク・フローはパーティションに非対応です。したがって、生成されるEARファイルにパーティション名が含まれるように、hwtaskflow.xmlファイルを変更する必要があります(ファイルのプロジェクト・バージョンは変更されずに残ります)。このファイルは、TaskFormプロジェクトのadfmsrcディレクトリ(たとえば、HelpDeskRequestTaskFlow\adfmsrc\hwtaskflow.xml)にあります。次の例に詳細を示します。

<hwTaskFlows
 xmlns="http://xmlns.oracle.com/bpel/workflow/hwTaskFlowProperties">
   <ApplicationName>worklist</ApplicationName>
   <LookupType>LOCAL</LookupType>
   <TaskFlowDeploy>false</TaskFlowDeploy>
   <PartitionName>partition2</PartitionName> 

すべてのパーティションでSOAコンポジット・アプリケーションのタスク・フローをデプロイする場合は、PartitionNameを空白のままにします。異なるパーティション上のコンポジットにそれぞれ異なるタスク・フローを使用する場合は、PartitionNameを指定する必要があります。

なお、別のパーティションで同じタスク・フロー・プロジェクトを再利用する場合は、Webコンテキスト・ルートを変更する必要があります。

47.7.2 Oracle JDeveloperでの複数のSOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ方法

SOAバンドル・プロファイルを使用して、複数のSOAコンポジット・アプリケーションをOracle WebLogic Serverなどのアプリケーション・サーバーに同時にデプロイできます。このプロファイルにより、1つ以上のSARプロファイルをバンドルに含めて、そのバンドルをアプリケーション・サーバーにデプロイできます。

注意:

  • この項では、アプリケーション・サーバー接続が作成済であることを前提にしています。作成していない場合は、「アプリケーション・サーバー接続の作成」で手順を参照してください。

  • 同じSOAバンドル・プロファイル内で相互に依存している複数のSOAアプリケーションはデプロイできません。たとえば、アプリケーションAがアプリケーションBをコールする場合は、最初にアプリケーションBを個別にデプロイする必要があります。

複数のSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイする手順は、次のとおりです。

  1. 図47-16に示すように、「アプリケーション」メニューから「アプリケーション・プロパティ」を選択します。

    図47-16 「アプリケーション・プロパティ」

    図47-16の説明が続きます
    「図47-16 「アプリケーション・プロパティ」」の説明
  2. 「アプリケーション・プロパティ」ダイアログで、「デプロイメント」をクリックします。
  3. 「新規」をクリックします。

    「デプロイメント・プロファイルの作成」ダイアログが表示されます。

  4. 「アーカイブ・タイプ」リストから、「SOAバンドル」を選択します。
  5. 「名前」フィールドに、名前を入力します。

    図47-17に詳細を示します。

    図47-17 「SOAバンドル」の選択

    図47-17の説明が続きます
    「図47-17 「SOAバンドル」の選択」の説明
  6. 「OK」をクリックします。
  7. 左側のナビゲータで、「依存性」ノードを選択します。
  8. 図47-18に示すように、このバンドルに含めるSARを選択します。
  9. 「OK」をクリックします。
  10. 「OK」をクリックして「アプリケーション・プロパティ」ダイアログを閉じます。
  11. 「アプリケーション」メニューを再度選択し、「デプロイ」「SOA_Bundle_Name」の順に選択します。

    これによりデプロイメント・ウィザードが起動します。

  12. 指定する値に関する詳細は、ステップ3を参照してください。

47.7.3 Oracle JDeveloperでの複数のSOAコンポジット・アプリケーション間の共有データのデプロイ方法および使用方法

この項では、複数のSOAコンポジット・アプリケーション間でWSDL、XSD、および他のファイル・タイプなど共有データをデプロイおよび使用する方法について説明します。

共有データは、アプリケーション・サーバー上のSOAインフラストラクチャにJARファイルとしてデプロイされます。JARファイルには、共有するすべてのリソースが含まれている必要があります。Oracle JDeveloperでは、共有アーティファクト・アーカイブを作成するためのJARプロファイルを作成できます。

すべての共有データは、サーバー上の既存のSOAインフラストラクチャ・パーティションにデプロイされます。このデータは、/appsネームスペースの下にデプロイされます。たとえば、JARファイルにMyProject/xsd/MySchema.xsdファイルがある場合、このファイルはサーバー上の/appsネームスペースの下にデプロイされます。Oracle JDeveloperでSOA-MDS接続を使用してこのアーティファクトを参照する場合、URLはoramds:/apps/MyProject/xsd/MySchema.xsdになります。

注意:

  • 常に、/appsの場所にデプロイします。ディレクトリ階層は、デプロイするJARファイル内に存在している必要があります。最初にOracle MDSリポジトリ内にディレクトリ階層を作成してから、その場所にJARファイルをデプロイしないでください。たとえば、/apps/demo/credit cardにデプロイするには、JARファイル内にdemo/credit cardディレクトリ階層が含まれている必要があります。

  • ピリオドから始まるファイル(.designerなど)は、複数のSOAコンポジット・アプリケーション間で共有できません。

この項では、次のタスクの実行方法について説明します。

  • JARプロファイルの作成および共有するアーティファクトの組込み

  • JARプロファイルを組み込むSOAバンドルの作成

  • アプリケーション・サーバーへのSOAバンドルのデプロイ

47.7.3.1 JARプロファイルの作成および共有するアーティファクトの組込み

JARプロファイルを作成し、共有するアーティファクトを組み込む手順は、次のとおりです。

  1. 「アプリケーション」ウィンドウで、「SOA」プロジェクトを右クリックします。
  2. 「プロジェクト・プロパティ」を選択します。

    「プロジェクト・プロパティ」ダイアログが表示されます。

  3. 左側のナビゲーション・ツリーにある「デプロイメント」をクリックします。
  4. 「新規」をクリックします。

    「デプロイメント・プロファイルの作成」ダイアログが表示されます。

  5. 「アーカイブ・タイプ」リストから、「JARファイル」を選択します。
  6. 「名前」フィールドに、名前を入力します(この例ではshared_archiveが入力されています)。

    「デプロイメント・プロファイルの作成」ダイアログは、図47-19のようになります。

    図47-19 JARファイルの選択

    図47-19の説明が続きます
    「図47-19 JARファイルの選択」の説明
  7. 「OK」をクリックします。

    「JARデプロイメント・プロファイルのプロパティ」ダイアログが表示されます。

  8. 左側のナビゲーション・ツリーから「JARオプション」を選択します。
  9. 図47-20に示すように、「manifestファイルを含める(META-INF/MANIFEST.MF)」の選択を解除します。

    選択を解除すると、アーカイブ・ジェネレータによってmanifestファイル(META-INF/MANIFEST.MF)がJARファイルに追加されることはありません。

    図47-20 JARファイルのオプション

    図47-20の説明が続きます
    「図47-20 JARファイルのオプション」の説明
  10. 左側のナビゲーション・ツリーから、「ファイル・グループ」「プロジェクトの出力」「コントリビュータ」の順に選択します。
  11. 図47-21に示すように、「プロジェクトの出力ディレクトリ」および「プロジェクトの依存性」オプションの選択を解除します。

    選択を解除すると、アーカイブ・ジェネレータによって、プロジェクトの出力およびプロジェクトの依存性の内容がアーカイブに追加されることはありません。

    図47-21 「コントリビュータ」

    図47-21の説明が続きます
    「図47-21 「コントリビュータ」」の説明
  12. 「追加」をクリックして、新しいコントリビュータを追加します。

    「コントリビュータの追加」ダイアログが表示されます。このダイアログで、アーティファクトをアーカイブに追加できます。

  13. 「参照」をクリックします。
  14. 図47-22に示すように、アーティファクトが存在するフォルダを選択します。この選択によって、アーカイブ内のアーティファクトの階層も決まります。

    図47-22 アーティファクトの選択

    図47-22の説明が続きます
    「図47-22 アーティファクトの選択」の説明
  15. 「選択」をクリックして、「ディレクトリの選択」ダイアログを閉じます。
  16. 「OK」をクリックして「コントリビュータの追加」ダイアログを閉じます。
  17. 左側のナビゲーション・ツリーから、「ファイル・グループ」「プロジェクトの出力」「フィルタ」の順に選択します。
  18. 図47-23に示すように、アーカイブに組み込むアーティファクトのみ選択します。この例では、次のXSDファイルが含まれます。
    • SOADemoComposite/xsd/DemoProcess.xsd

    • SOADemoComposite/xsd/Quote.xsd

    • SOADemoComposite/xsd/VacationRequest.xsd

    図47-23 アーカイブに組み込むアーティファクト

    図47-23の説明が続きます
    「図47-23 アーカイブに組み込むアーティファクト」の説明
  19. 「OK」をクリックして、変更内容をJARデプロイメント・プロファイルに保存します。
  20. 「OK」をクリックして、新規デプロイメント・プロファイルを保存します。
  21. 「ファイル」メイン・メニューから、「すべて保存」を選択します。

47.7.3.2 JARプロファイルを組み込むSOAバンドルの作成

JARプロファイルを組み込むSOAバンドルを作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「アプリケーション・メニュー」から、「アプリケーション・プロパティ」「デプロイメント」の順に選択します。
  2. 「新規」をクリックして、SOAバンドル・プロファイルを作成します。

    「デプロイメント・プロファイルの作成」ダイアログが表示されます。

  3. 「アーカイブ・タイプ」リストから、「SOAバンドル」を選択します。バンドルは、複数のSOAコンポジット・アプリケーションの集まりです。
  4. 「名前」フィールドに名前(例ではsharedArtifactBundle)を入力します。図47-24に詳細を示します。

    図47-24 SOAバンドルの作成

    図47-24の説明が続きます
    「図47-24 SOAバンドルの作成」の説明
  5. 「OK」をクリックします。
  6. 左側のナビゲーション・ツリーから「依存性」を選択します。
  7. 以前に作成したJARファイルおよびSOA-SARプロファイルを選択します(この例では、それぞれshared_archiveおよびsharedArtifactBundle)。JAR、SOA-SARまたは両方のいずれかを選択できます。図47-25に詳細を示します。

    図47-25 デプロイメント・プロファイルの依存性

    図47-25の説明が続きます
    「図47-25 デプロイメント・プロファイルの依存性」の説明
  8. 「OK」をクリックして、SOAバンドル・デプロイメント・プロファイルの変更内容を保存します。
  9. 「OK」をクリックして、新規デプロイメント・プロファイルを保存します。
  10. 「ファイル」メイン・メニューから、「すべて保存」を選択します。

47.7.3.3 Oracle JDeveloperでのSOAバンドルのデプロイ

Oracle JDeveloperでSOAバンドルをデプロイする手順は、次のとおりです。

  1. 「アプリケーション」メニューを右クリックし、「デプロイ」「SOA_Bundle_Name」の順に選択します。

    これによりデプロイメント・ウィザードが起動します。

  2. 指定するレスポンスの詳細は、「プロファイルのデプロイ」の手順3を参照してください。

    これによって、SOAバンドルがアプリケーション・サーバーにデプロイされます(共有アーティファクトがOracle SOA SuiteのOracle MDSリポジトリ・データベースにデプロイされます)。

47.7.3.3.1 antでSOAバンドルをデプロイする手順:

47.7.3.4 共有データの使用

この項では、「Oracle JDeveloperでの複数のSOAコンポジット・アプリケーション間の共有データのデプロイ方法および使用方法」で作成した共有データを参照および選択する方法について説明します。

47.7.3.4.1 SOA-MDS接続の作成

SOA-MDS接続を作成するには:

  1. 「ファイル」メニューから、「新規」「アプリケーション」「接続」「SOA-MDS接続」を選択します。

    図47-26に示す「SOA-MDS接続の作成」ダイアログが表示されます。

    図47-26 「SOA-MDS接続の作成」ダイアログ

    図47-26の説明が続きます
    「図47-26 「SOA-MDS接続の作成」ダイアログ」の説明
  2. 表47-8に示すように、環境に適した値を指定します。

    表47-8 「SOA-MDS接続の作成」ダイアログ

    フィールド 説明

    接続の作成場所

    「IDE接続」が選択されていることを確認します。このオプションを選択すると、「リソース」ウィンドウに接続が表示され、複数のアプリケーションで接続が使用できるようになります。

    「アプリケーション・リソース」オプションで接続を作成することはできません。この選択は無効化されています。

    接続名

    接続名を入力します。この接続の作成が正常に完了すると、この名前が「リソース」ウィンドウのSOA-MDSの下に表示されます。

    接続タイプ

    接続タイプを選択します。Oracle MDSリポジトリはファイル・ベースまたはデータベース・ベースのいずれかです。選択内容に基づいてダイアログがリフレッシュされます。

    • DBベースMDS

      ほとんどの本番環境では、データベース・ベース・リポジトリを使用します。Oracle SOA Suiteなど、ほとんどのコンポーネントではスキーマがデータベースにインストールされている必要があるため、データベース・ベース・リポジトリを使用する必要があります。データベース・ベース・リポジトリを使用するには、最初に、このリポジトリをリポジトリ作成ユーティリティを使用して作成する必要があります。

    • ファイル・ベースMDS

    データベース接続を選択します。

    既存の接続を選択するか、MDSスキーマが含まれているOracle SOA Suiteデータベースへの新規接続を作成します。

    MDSパーティションの選択

    MDSパーティション(例: soa-infra)を選択します。

    接続のテスト

    SOA-MDS接続をテストする場合にクリックします。

    注意: 接続テストに失敗した場合でも接続は作成されます。

    ステータス

    接続テストのステータスが表示されます。

  3. 「OK」をクリックします。

    これで、「リソース」ウィンドウ内の接続を参照し、/appsノードの下の共有アーティファクトを表示できます。

47.7.3.4.2 BPELプロセスの作成

これで、様々なSOAコンポジット・アプリケーションから共有データを参照し、使用できる状態になりました。この例では、様々なアプリケーションにBPELプロセス・サービス・コンポーネントを作成します。

BPELプロセスを作成する手順は、次のとおりです。

  1. 様々なアプリケーションに新規BPELプロセス・サービス・コンポーネントを作成します。
  2. 「BPELプロセスの作成」ダイアログで、「入力」フィールドの右側にある「参照」アイコンをクリックします。

    「タイプ・チューザ」ダイアログが表示されます。

  3. 右上隅にある「スキーマ・ファイルのインポート」アイコンをクリックします。

    「スキーマ・ファイルのインポート」ダイアログが表示されます。

  4. 「URL」フィールドの右側にある「参照」アイコンをクリックします。

    「SOAリソース・ブラウザ」ダイアログが表示されます。

  5. ダイアログの最上部で「SOA-MDS」を選択します。
  6. 共有データを選択します。この例では、「JARプロファイルの作成および共有するアーティファクトの組込み」の手順18でアーカイブへの組込みを選択したQuote.xsdファイルが選択されています。
  7. 「OK」をクリックします。
  8. 「スキーマ・ファイルのインポート」ダイアログで「OK」をクリックします。
  9. 「タイプ・チューザ」ダイアログで、Quote.xsdのノード(この例ではQuoteRequest)を選択し、「OK」をクリックします。
  10. 「BPELプロセスの作成」ダイアログで、「OK」をクリックして作成を完了します。
  11. 「アプリケーション」ウィンドウで、BPELプロセスのWSDLファイルを選択します。
  12. 「ソース」をクリックします。

    WSDLファイルには、次の定義が含まれています。

    <wsdl:types>
      <schema xmlns="http://www.w3.org/2001/XMLSchema">
        <import namespace="http://www.mycompany.com/ns/salesquote"
     schemaLocation="oramds:/apps/SOADemoComposite/xsd/Quote.xsd" />
      </schema>
    </wsdl:types>
    
  13. 必要に応じて、BPELプロセスのモデル化を続行します。
  14. BPELプロセスを組み込んだSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイします。

    「タイプ・チューザ」ダイアログには「最近使用したファイル」フォルダが含まれ、このフォルダの情報はOracle JDeveloperセッションの間保持されます。たとえば、新しいBPELプロセスを作成し、SOAデザインタイムMDSリポジトリのスキーマから入力変数を定義する場合は、一度このスキーマに移動します。同じスキーマから出力変数を定義する場合は、そのスキーマは「最近使用したファイル」フォルダに引き続き表示されています。

47.7.4 Oracle JDeveloperでの既存のSOAアーカイブのデプロイ方法

Oracle JDeveloperの「アプリケーション・サーバー」ウィンドウから、既存のSOAアーカイブをデプロイできます。

注意:

  • アーカイブは存在している必要があります。「SOAアーカイブのデプロイ」ダイアログではアーカイブを作成できません。

  • ここで説明する手順は、SOAインフラストラクチャがデプロイされたOracle WebLogic管理サーバーまたはその他のサポートされているアプリケーション・サーバーへのアプリケーション・サーバー接続が作成済であることを前提にしています。Oracle WebLogic管理サーバーへの接続を作成すると、同じドメインにデプロイされたSOAコンポジット・アプリケーションを参照できます。「ファイル」メイン・メニューから、「新規」「アプリケーション」「接続」「アプリケーション・サーバー接続」を選択して、接続を作成します。

Oracle JDeveloperから既存のSOAアーカイブをデプロイする手順は、次のとおりです。

  1. 「ウィンドウ」メニューから、「アプリケーション・サーバー」を選択します。
  2. 「アプリケーション」ウィンドウで、接続名を開きます。
  3. 「SOA」フォルダを右クリックします。
  4. 「SOAアーカイブのデプロイ」を選択します。

    図47-27 「アプリケーション」ウィンドウからのSOAアーカイブ・デプロイメント

    図47-27の説明が続きます
    「図47-27 「アプリケーション」ウィンドウからのSOAアーカイブ・デプロイメント」の説明

    図47-28に示す「SOAアーカイブのデプロイ」ダイアログが表示されます。

    図47-28 「SOAアーカイブのデプロイ」ダイアログ

    図47-28の説明が続きます
    「図47-28 「SOAアーカイブのデプロイ」ダイアログ」の説明
  5. 表47-9の説明に従って、環境に適した値を指定します。

    表47-9 「SOAアーカイブのデプロイ」ダイアログのフィールドと値

    フィールド 説明

    SOAサーバー

    アーカイブをデプロイするSOAサーバーを選択します。

    パーティション

    アーカイブをデプロイするパーティションを選択します。サーバーにパーティションがない場合、このアーカイブはデプロイできません。デフォルトでは、Oracle SOA Suiteには、defaultという名前のパーティションが自動的に含まれています。

    ステータス

    サーバーのステータスが表示されます。サーバーが実行中の状態でない場合、このアーカイブはデプロイできません。

    サーバーURL

    サーバーのURLが表示されます。

    アーカイブの場所

    「参照」をクリックして、ビルトインのSOAコンポジット・アプリケーション・アーカイブを選択します。アーカイブは、単一アプリケーションのJARファイル、または複数のアプリケーションを含むSOAバンドルZIPファイルで構成されています。

    構成プラン(オプション)

    「参照」をクリックして、SOAコンポジット・アプリケーション・アーカイブに添付する構成プランを選択します。構成プランを使用して、異なる環境で使用するURLおよびプロパティ値を定義できます。構成プランは、プロセスのデプロイメント時に、プロジェクトを別のターゲット環境に適合させるために置換する必要のある値に関するSOAプロジェクトを検索する際に使用されます。

    構成プランの作成方法の詳細は、「Oracle JDeveloperでの構成プランの作成方法」または「WLSTユーティリティを使用した構成プランの作成方法」を参照してください。

    コンポジット・リビジョンをデフォルトとしてマークします。

    新規リビジョンをデフォルトにしない場合は、このボックスの選択を解除できます。デフォルトでは、新しくデプロイしたコンポジット・リビジョンがデフォルトになります。新しい要求が受信される場合に、このリビジョンはインスタンス化されます。

    同じリビジョンIDで既存のコンポジットを上書きします。

    同じリビジョンIDを持つ既存のSOAコンポジット・アプリケーションを上書き(再デプロイ)する場合に選択します。このアクションの結果は次のようになります。

    • SOAコンポジット・アプリケーションの新規バージョン1.0が再デプロイされ、以前にデプロイした1.0バージョンが上書きされます。

    • 現在デプロイされているこのリビジョンの古いバージョンは削除(上書き)されます。

    • 古い方のバージョン、つまりこのリビジョンの現在デプロイされているバージョンがインスタンスを実行している場合、インスタンスの状態が中止になります。

  6. 「OK」をクリックします。

「アプリケーション・サーバー」ウィンドウからSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイおよびテストする方法の詳細は、「SOAコンポジット・アプリケーションの管理とテスト」を参照してください。

47.8 WLSTユーティリティを使用したSOAコンポジット・アプリケーションのデプロイおよび管理

WLSTユーティリティを使用して、SOAコンポジット・アプリケーションを管理できます。このユーティリティは、自動化に適しており、既存リリースのプロセスに容易に統合できます。手順は、SOA Suite用WLSTコマンド・リファレンスを参照してください。

47.9 antスクリプトを使用したSOAコンポジット・アプリケーションのデプロイおよび管理

antユーティリティを使用して、SOAコンポジット・アプリケーションを管理できます。antはJavaベースのビルド・ツールであり、SOAコンポジット・アプリケーションを管理するためにOracle SOA Suiteで使用されます。構成ファイルはXMLベースであり、様々なタスクが実行されるターゲット・ツリーをコールします。 ant ユーティリティは、自動化に適しており、既存リリースのプロセスに容易に統合できます。

注意:

Oracle SOA Suiteのantスクリプトを使用する前に、setDomainEnv.shスクリプト(Linuxの場合)またはsetDomainEnv.cmdスクリプト(Windowsの場合)を実行する必要があります。このスクリプトによって、antを使用するために必要なJARファイルがクラスパスに追加されます。

表47-10に、Middleware_Home\SOA_Suite_Home\binディレクトリで使用可能なantスクリプトを示します。

表47-10 ant管理スクリプト

スクリプト 説明

ant-sca-test.xml

SOAコンポジット・アプリケーションのテストを自動化します。

ant-sca-compile.xml

SOAコンポジット・アプリケーションをコンパイルします。

ant-sca-package.xml

SOAコンポジット・アプリケーションをコンポジットSARファイルにパッケージ化します。

ant-sca-deploy.xml

SOAコンポジット・アプリケーションをデプロイします。

ant-sca-deploy.xml undeploy

SOAコンポジット・アプリケーションをアンデプロイします。

ant-sca-deploy.xml exportComposite

コンポジットをSARファイルにエクスポートします。

ant-sca-deploy.xml exportUpdates

コンポジットのデプロイメント後の変更をJARファイルにエクスポートします。

ant-sca-deploy.xml importUpdates

コンポジットのデプロイメント後の変更をインポートします。

ant-sca-deploy.xml exportSharedData

指定されたパターンの共有データをJARファイルにエクスポートします。

ant-sca-deploy.xml removeSharedData

最上位の共有データ・フォルダを削除します。

ant-sca-mgmt.xml startComposite

SOAコンポジット・アプリケーションを起動します。

ant-sca-mgmt.xml stopComposite

SOAコンポジット・アプリケーションを停止します。

ant-sca-mgmt.xml activateComposite

SOAコンポジット・アプリケーションをアクティブ化します。

ant-sca-mgmt.xml retireComposite

SOAコンポジット・アプリケーションをリタイアします。

ant-sca-mgmt.xml assignDefaultComposite

デフォルトのリビジョン・バージョンを割り当てます。

ant-sca-mgmt.xml listDeployedComposites

デプロイ済のSOAコンポジット・アプリケーションが一覧表示されます。

ant-sca-mgmt.xml listPartitions

SOAインフラストラクチャで使用可能なすべてのパーティションが一覧表示されます。

ant-sca-mgmt.xml listCompositesInPartition

パーティション内のすべてのコンポジットを一覧表示します。

ant-sca-mgmt.xml createPartition

SOAインフラストラクチャにパーティションを作成します。

ant-sca-mgmt.xml deletePartition

パーティションを削除する前に、パーティション内のすべてのコンポジットをアンデプロイします。

ant-sca-mgmt.xml startCompositesInPartition

パーティション内のすべてのコンポジットを起動します。

ant-sca-mgmt.xml stopCompositesInPartition

パーティション内のすべてのコンポジットを停止します。

ant-sca-mgmt.xml activateCompositesInPartition

パーティション内のすべてのコンポジットをアクティブ化します。

ant-sca-mgmt.xml retireCompositesInPartition

パーティション内のすべてのコンポジットをリタイアします。

ant-sca-upgrade.xml

BPELおよびOracle Enterprise Service Bus (ESB)リリース10.1.3のメタデータをリリース11gに移行します。

注意: プロジェクト内にJavaコードが含まれている場合、11gのコンパイラで正常にコンパイルするには、コードを手動で変更する必要があります。BPELプロセスのインスタンス・データについては、10.1.3 Oracle BPEL Serverで使用されるアクティブ・データは移行されません。

antの詳細は、次のURLを参照してください。

http://ant.apache.org

47.9.1 SOAコンポジット・アプリケーションのテストを自動化するためのantの使用方法

次に、テスト・ケースの実行例を示します。テスト・ケースを使用すると、SOAコンポジット・アプリケーションのテストを自動化できます。

ant -f ant-sca-test.xml -Dscatest.input=MyComposite
-Djndi.properties=/home/jdoe/jndi.properties 

表47-11に、構文を示します。

表47-11 antテスト・コマンド

引数 定義
scatest

使用可能な入力は、次のとおりです。

  • java.passed.home

    JAVA_HOMEの環境値から取得されます。オーバーライドする場合は、この入力を指定します。

  • wl_home

    Oracle WebLogic Serverホームの場所です(デフォルトはOracle_Home/.../wlserver_10.3)。

  • scatest.input

    テストするコンポジットの名前。

  • scatest.format

    出力ファイルのフォーマット(デフォルトはnative。他のオプションはjunit)。

  • scatest.result

    出力ファイルを格納する結果のディレクトリ(デフォルトはtemp_dir/out)。

  • jndi.properties.input

    使用するjndi.propertiesファイル。

jndi. properties

JNDIプロパティ・ファイルの絶対パス。これは、サーバーに接続するためのJNDIプロパティが含まれているプロパティ・ファイルです。次に例を示します。

java.naming.factory.initial=weblogic.jndi.WLInitialContextFactory
java.naming.provider.url=t3://myserver.us.example.com:8001/soa-infra
java.naming.security.principal=weblogic
dedicated.connection=true
dedicated.rmicontext=true

(テスト・スイート内の)コンポジット・テストはSOAインフラストラクチャで実行されるため、このプロパティ・ファイルには接続情報が含まれています。この例では、これらのプロパティによって、myserver.us.example.com、ポート8001でホストされるSOAインフラストラクチャへの接続が作成され、ユーザー名weblogicが使用されます。パスワードについては、指定を求めるプロンプトが表示されます。

通常は、1つのjndi.propertiesファイルを(たとえば/home/myhome/jndi.propertiesに)作成し、そのファイルをすべてのテスト実行に対して使用します。

SOAコンポジット・アプリケーションにおけるテストの作成方法および実行方法の詳細は、「SOAコンポジット・アプリケーションのテストの自動化」および『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』を参照してください。

47.9.2 SOAコンポジット・アプリケーションをコンパイルするためのantの使用方法

次に、SOAコンポジット・アプリケーションのコンパイル例を示します。このコンパイルでは、アプリケーションの構造および構文が検証されます。

ant -f ant-sca-compile.xml
-Dscac.input=/myApplication/myComposite/composite.xml 

表47-12に、構文を示します。

表47-12 antコンパイル・コマンド

引数 定義
scac

使用可能な入力は、次のとおりです。

  • java.passed.home

    JAVA_HOMEの環境値から取得されます。オーバーライドする場合は、この入力を指定します。

  • wl_home

    これはOracle WebLogic Serverホームの場所です。

  • scac.input

    コンパイルするcomposite.xmlファイル。

  • scac.output

    scacの結果が格納される出力ファイル(デフォルトはtemp_dir/out.xml)。

  • scac.error

    scacのエラーが格納されるファイル(デフォルトはtemp_dir/out.err)。

  • scac.application.home

    .adfディレクトリが内部に含まれている、コンパイル中のSOAコンポジット・アプリケーションのOracle JDeveloperアプリケーション・ホーム・ディレクトリ。

  • scac.displayLevel

    scac.outputファイルに書き込まれるログのレベルを制御します。値は、12または3のいずれかです(デフォルトは1)。

47.9.3 コンポジットSARファイルにSOAコンポジット・アプリケーションをパッケージ化するためのantの使用方法

次に、SOAコンポジット・アプリケーションをコンポジットSARファイルにパッケージ化する例を示します。このコマンドの結果はSOAアーカイブです。結果ファイルの正確な場所については、コマンドの出力を確認してください。

ant -f ant-sca-package.xml 
-DcompositeDir=C:\demo\end2end-105-POProcessing\po\solutions\ch9\POProcessing\POPr
ocessing 
-DcompositeName=POProcessing 
-Drevision=6-cmdline 
-Dsca.application.home=C:\demo\end2end-105-POProcessing\po\solutions\ch9\POProces
sing

表47-13に、構文を示します。

表47-13 antパッケージ化コマンド

引数 定義
compositeDir

コンポジット・アーティファクトを含むディレクトリの絶対パス。

compositeName

コンポジットの名前。

revision

コンポジットのリビジョンID。

sca.application.home

アプリケーション・ホーム・ディレクトリの絶対パス。このプロパティは、SOAコンポジット・アプリケーションがMDSリポジトリ内の共有アーティファクトにアクセスする場合に必要です。それ以外の場合は、オプションです。

oracle.home

オプション。oracle.homeプロパティ。

47.9.4 SOAコンポジット・アプリケーションをデプロイするためのantの使用方法

次に、SOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ例を示します。このコマンドを使用して、複数のSOAコンポジット・アプリケーション間でWSDL、XSD、および他のファイル・タイプなど共有データをデプロイすることもできます。共有データの詳細は、「Oracle JDeveloperでの複数のSOAコンポジット・アプリケーション間の共有データのデプロイ方法および使用方法」を参照してください。

ant -f ant-sca-deploy.xml 
-DserverURL=http://localhost:8001 
-DsarLocation=C:\demo\end2end-105-POProcessing\po\solutions\ch9\POProcessing\POPro
cessing\deploy\sca_POProcessing_rev6-cmdline.jar 
-Doverwrite=true 
-Duser=weblogic 
-DforceDefault=true 
-Dconfigplan=C:\demo\end2end-105-POProcessing\po\solutions\ch9\POProcessing\POProc
 essing\demed_cfgplan.xml
-Dscac.user.classpath=C:\jarfolder\custom.jar
-Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-14に、構文を示します。

表47-14 antデプロイメント・コマンド

引数 定義

serverURL

SOAインフラストラクチャ・アプリケーションをホストするサーバーのURL(例: http://myhost10:8001)。

sarLocation

次のいずれかの絶対パス。

  • SARファイル

  • 複数のSARを含むZIPファイル

overwrite

オプション。サーバー上の既存のSOAコンポジット・アプリケーションを上書きするかどうかを指定します。

  • false (デフォルト): ファイルは上書きされません。

  • true: ファイルは上書きされます。

user

オプション。基本認証が構成される場合、コンポジット・デプロイヤ・サーブレットにアクセスするためのユーザー名。

password

オプション。基本認証が構成される場合、コンポジット・デプロイヤ・サーブレットにアクセスするためのパスワード。

ユーザー名を入力した場合、ここでパスワードを指定しないとパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。

forceDefault

オプション。デプロイするバージョンを、そのコンポジット・アプリケーションに対するデフォルト・バージョンとして設定するかどうかを指定します。

  • true (デフォルト): そのコンポジットをデフォルト・コンポジットにします。

  • false: そのコンポジットをデフォルト・コンポジットにしません。

configplan

ZIPファイルに含まれる特定のSARファイルまたはすべてのSARファイルに適用される構成プランの絶対パス。

sysPropFile

デバッグ用、SSL構成用など、特別なシステム・プロパティの設定に有効なシステム・プロパティ・ファイルを渡します。

ファイル名(例: tmp-sys.properties)を指定した場合は、プロパティを次のように定義できます。

javax.net.debug=all 

scac.user.classpath

オプション。外部カスタム・ライブラリの名前。SOAコンポジット・アプリケーションのBPELプロセス・サービス・コンポーネントでカスタムJARファイルを参照している場合は、このプロパティを設定します。

partition

オプション。SOAコンポジット・アプリケーションをデプロイするパーティションの名前。デフォルト値はdefaultです。パーティションを指定しないと、コンポジットはdefaultパーティションに自動的にデプロイされます。

注意:

タスク・マップ属性(以前のフレックス・フィールド・マッピング)およびルール(例: 休暇ルール)などのヒューマン・ワークフロー・アーティファクトは、タスク定義のネームスペースに基づいて定義されます。そのため、ヒューマン・ワークフロー・タスクのあるSOAコンポジット・アプリケーションを複数のパーティションにデプロイする場合は、次の問題が発生します。

  • タスク定義タイプが同じ場合は、あるパーティションで定義されたマップ属性は他のパーティションでも参照できます。

  • あるパーティションのタスク定義で定義されたルールは、他のパーティションの同じ定義に適用できます。

47.9.5 SOAコンポジット・アプリケーションをアンデプロイするためのantの使用方法

次に、SOAコンポジット・アプリケーションのアンデプロイ例を示します。

ant -f ant-sca-deploy.xml undeploy 
-DserverURL=http://localhost:8001 
-DcompositeName=POProcessing 
-Drevision=rev6-cmdline
-Duser=weblogic 
-Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-15に、構文を示します。

表47-15 antアンデプロイメント・コマンド

引数 定義

serverURL

SOAインフラストラクチャ・アプリケーションをホストするサーバーのURL(例: http://myhost10:7001)。

compositeName

SOAコンポジット・アプリケーションの名前。

revision

SOAコンポジット・アプリケーションのリビジョンID。

user

オプション。基本認証が構成される場合、コンポジット・デプロイヤ・サーブレットにアクセスするためのユーザー名。

ユーザー名を入力すると、対応するパスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。

password

オプション。基本認証が構成される場合、コンポジット・デプロイヤ・サーブレットにアクセスするためのパスワード。

partition

オプション。SOAコンポジット・アプリケーションが置かれているパーティションの名前。デフォルト値はdefaultです。パーティションを指定しないと、SOAコンポジット・アプリケーションのdefaultパーティションが検索されます。他のパーティションは検索されません。

47.9.6 SARファイルにコンポジットをエクスポートするためのantの使用方法

次に、SARファイルへのコンポジットのエクスポート例を示します。

ant -f ant-sca-deploy.xml exportComposite -DserverURL=server.url
 -DupdateType=update.type -DsarFile=sar.file
 -DcompositeName=composite.name -Drevision=revision -Duser=user

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-16に、構文を示します。

表47-16 antエクスポート・コマンド

引数 定義

serverURL

SOAインフラストラクチャ・アプリケーションをホストするサーバーのURL(例: http://myhost:8001)。

updateType

エクスポートに含めるデプロイメント後の変更のタイプ。

  • none: デプロイメント後の変更を含めません。

  • all: デプロイ後の変更がすべて含まれます。

  • property: プロパティの変更が含まれます(バインディング・コンポーネント・プロパティ、監査レベル設定やペイロード検証ステータスなどのコンポジット・プロパティ、およびポリシー・アタッチメント)。

  • runtime: デプロイ後の実行時の変更が含まれます(ルール・ディクショナリおよびドメイン値マップ(DVM))。

sarFile

生成されるSARファイルの絶対パス。

compositeName

エクスポートするコンポジットの名前。

revision

エクスポートするコンポジットのリビジョン。

user

オプション。サーバーにアクセスするためのユーザー名(基本構成が行われている場合)。

password

オプション。サーバーにアクセスするためのパスワード(基本構成が行われている場合)。

次の例は、デプロイメント後の変更を含めずにコンポジットをエクスポートする方法を示しています。

ant -f ant-sca-deploy.xml exportComposite -DserverURL=http://myhost:8001
 -DupdateType=none
 -DsarFile=/tmp/sca_HelloWorld_rev1.0.jar -DcompositeName=HelloWorld
 -Drevision=1.0

次の例は、デプロイメント後のすべての変更を含めてコンポジットをエクスポートする方法を示しています。

ant -f ant-sca-deploy.xml exportComposite -DserverURL=http://myhost:8001
 -DupdateType=all
 -DsarFile=/tmp/sca_HelloWorld_rev1.0-all.jar -DcompositeName=HelloWorld
 -Drevision=1.0

次の例は、デプロイメント後のプロパティ更新を含めてコンポジットをエクスポートする方法を示しています。

ant -f ant-sca-deploy.xml exportComposite -DserverURL=http://myhost:8001
 -DupdateType=property
 -DsarFile=/tmp/sca_HelloWorld_rev1.0-prop.jar -DcompositeName=HelloWorld
 -Drevision=1.0

次の例は、デプロイメント後のランタイム/メタデータ更新を含めてコンポジットをエクスポートする方法を示しています。

ant -f ant-sca-deploy.xml exportComposite -DserverURL=http://myhost:8001
 -DupdateType=runtime
 -DsarFile=/tmp/sca_HelloWorld_rev1.0-runtime.jar
 -DcompositeName=HelloWorld -Drevision=1.0

47.9.7 JARファイルにコンポジットのデプロイメント後の変更をエクスポートするためのantの使用方法

次に、コンポジットのデプロイメント後の変更をJARファイルにエクスポートする例を示します。

ant -f ant-sca-deploy.xml exportUpdates -DserverURL=server.url
 -DupdateType=update.type -DjarFile=jar.file
 -DcompositeName=composite.name -Drevision=revision -Duser=user

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-17に、構文を示します。

表47-17 antデプロイメント後エクスポート・コマンド

引数 定義

serverURL

SOAインフラストラクチャ・アプリケーションをホストするサーバーのURL(例: http://myhost:8001)。

updateType

エクスポートするデプロイ後の変更のタイプ。

  • all: デプロイ後の変更をすべて含みます。

  • property: プロパティのデプロイ後の変更のみを含みます(バインディング・コンポーネント・プロパティ、監査レベル設定やペイロード検証ステータスなどのコンポジット・プロパティ、およびポリシー・アタッチメント)。

  • runtime: ランタイム変更のみを含めます(ルール・ディクショナリおよびドメイン値マップ(DVM))。

jarFile

生成されるJARファイルの絶対パス。

compositeName

エクスポートするコンポジットの名前。

revision

エクスポートするコンポジットのリビジョン。

user

オプション。サーバーにアクセスするためのユーザー名(基本構成が行われている場合)。

password

オプション。サーバーにアクセスするためのパスワード(基本構成が行われている場合)。

次の例は、デプロイメント後のすべての更新をエクスポートする方法を示しています。

ant -f ant-sca-deploy.xml exportUpdates -DserverURL=http://myhost:8001
 -DupdateType=all
 -DjarFile=/tmp/all-HelloWorld_rev1.0.jar -DcompositeName=HelloWorld
 -Drevision=1.0

次の例は、デプロイメント後のプロパティ更新をエクスポートする方法を示しています。

ant -f ant-sca-deploy.xml exportUpdates -DserverURL=http://myhost:8001
 -DupdateType=property
 -DjarFile=/tmp/prop-HelloWorld_rev1.0.jar -DcompositeName=HelloWorld
 -Drevision=1.0

次の例は、デプロイメント後のランタイム/メタデータ更新をエクスポートする方法を示しています。

ant -f ant-sca-deploy.xml exportUpdates -DserverURL=http://myhost:8001
 -DupdateType=runtime
 -DjarFile=/tmp/runtime-HelloWorld_rev1.0.jar -DcompositeName=HelloWorld
 -Drevision=1.0

47.9.8 コンポジットのデプロイメント後の変更をインポートするためのantの使用方法

次に、コンポジットのデプロイメント後の変更をインポートする例を示します。

ant -f ant-sca-deploy.xml importUpdates -DserverURL=server.url -DjarFile=jar.file
 -DcompositeName=composite.name -Drevision=revision -Duser=user

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-18に、構文を示します。

表47-18 antデプロイメント後インポート・コマンド

引数 定義

serverURL

SOAインフラストラクチャ・アプリケーションをホストするサーバーのURL(例: http://myhost:8001)。

jarFile

デプロイメント後の変更が含まれるJARファイルの絶対パス。

compositeName

デプロイメント後の変更をインポートするコンポジットの名前。

revision

デプロイメント後の変更をインポートするコンポジットのリビジョン。

user

オプション。サーバーにアクセスするためのユーザー名(基本構成が行われている場合)。

password

オプション。サーバーにアクセスするためのパスワード(基本構成が行われている場合)。

次の例は、コンポジットのデプロイメント後の変更をインポートする方法を示しています。

ant -f ant-sca-deploy.xml importUpdates -DserverURL=http://myhost:8001
 -DjarFile=/tmp/prop-HelloWorld_rev1.0.jar -DcompositeName=HelloWorld
 -Drevision=1.0

47.9.9 JARファイルへ指定したパターンの共有データをエクスポートするためのantの使用方法

次に、指定したパターンの共有データをJARファイルにエクスポートする例を示します。

ant -f ant-sca-deploy.xml exportSharedData -DserverURL=server.url
 -DjarFile=jar.file -Dpattern=pattern -Duser=user

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-19に、構文を示します。

表47-19 ant共有データ・エクスポート・コマンド

引数 定義

serverURL

SOAインフラストラクチャ・アプリケーションをホストするサーバーのURL(例: http://myhost:8001)。

jarFile

生成されるJARファイルの絶対パス。

pattern

Oracle MDSリポジトリ転送APIによってサポートされているファイル・パターン。複数のパターンを指定する場合はデリミタとしてセミコロン(;)を使用します。パターンでは、共有データ・ネームスペース/appsを除外します。次に例を示します。

/Project1/**;/Project2/**

この例では、/apps/Project1および/apps/Project2にあるすべてのドキュメントをエクスポートします。

user

オプション。サーバーにアクセスするためのユーザー名(基本構成が行われている場合)。

password

サーバーにアクセスするためのパスワード(基本構成が行われている場合)。このパラメータはオプションです。

次の例は、指定したパターンの共有データをJARファイルにエクスポートする方法を示しています。

ant -f ant-sca-deploy.xml exportSharedData -DserverURL=http://myhost:8001
 -DjarFile=/tmp/MySharedData.jar
 -Dpattern="/Project1/**"

47.9.10 トップレベルの共有データ・フォルダを削除するためのantの使用方法

次に、トップレベルの共有データ・フォルダを削除する例を示します(サービス・エンジンにデプロイされたコンポジットがある場合を含む)。

ant -f ant-sca-deploy.xml removeSharedData -DserverURL=server.url
 -DfolderName=folder.name -Duser=user

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-20に、構文を示します。

表47-20 ant共有データ・フォルダ削除コマンド

引数 定義

serverURL

SOAインフラストラクチャ・アプリケーションをホストするサーバーのURL(例: http://myhost10:8001)。

foldername

削除するトップレベルの共有データ・フォルダの名前。

user

オプション。サーバーにアクセスするためのユーザー名(基本構成が行われている場合)。

password

オプション。サーバーにアクセスするためのパスワード(基本構成が行われている場合)。

次の例は、Project1という名前のトップレベルの共有データ・フォルダを削除する方法を示しています。

ant -f ant-sca-deploy.xml removeSharedData -DserverURL=http://myhost:8001
 -DfolderName=Project1

47.9.11 SOAコンポジット・アプリケーションを起動するためのantの使用方法

次に、SOAコンポジット・アプリケーションの起動例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml startComposite -Dhost=myhost -Dport=8001 -Duser=weblogic
  -DcompositeName=HelloWorld -Drevision=1.0 -Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-21に、構文を示します。

表47-21 ant SOAコンポジット・アプリケーション起動コマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

compositeName

SOAコンポジット・アプリケーションの名前。

revision

SOAコンポジット・アプリケーションのリビジョン。

label

オプション。SOAコンポジット・アプリケーションのラベル。ラベルは、アプリケーションに関連付けられるMDSアーティファクトを識別します。ラベルを指定しない場合、システムによって最新のラベルが取得されます。

partition

オプション。SOAコンポジット・アプリケーションが置かれているパーティションの名前。デフォルト値はdefaultです。パーティションを指定しないと、SOAコンポジット・アプリケーションのdefaultパーティションが検索されます。他のパーティションは検索されません。

47.9.12 SOAコンポジット・アプリケーションを停止するためのantの使用方法

次に、SOAコンポジット・アプリケーションの停止例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml stopComposite -Dhost=myhost -Dport=8001 -Duser=weblogic
-DcompositeName=HelloWorld -Drevision=1.0 -Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-22に、構文を示します。

表47-22 ant SOAコンポジット・アプリケーション停止コマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

compositeName

SOAコンポジット・アプリケーションの名前。

revision

SOAコンポジット・アプリケーションのリビジョン。

label

オプション。SOAコンポジット・アプリケーションのラベル。ラベルは、アプリケーションに関連付けられるMDSアーティファクトを識別します。ラベルを指定しない場合、システムによって最新のラベルが取得されます。

partition

オプション。SOAコンポジット・アプリケーションが置かれているパーティションの名前。デフォルト値はdefaultです。パーティションを指定しないと、SOAコンポジット・アプリケーションのdefaultパーティションが検索されます。他のパーティションは検索されません。

47.9.13 SOAコンポジット・アプリケーションをアクティブ化するためのantの使用方法

次に、SOAコンポジット・アプリケーションのアクティブ化の例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml activateComposite -Dhost=myhost -Dport=8001
-Duser=weblogic-DcompositeName=HelloWorld -Drevision=1.0 -Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-23に、構文を示します。

表47-23 ant SOAコンポジット・アプリケーション・アクティブ化コマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

compositeName

SOAコンポジット・アプリケーションの名前。

revision

SOAコンポジット・アプリケーションのリビジョン。

label

オプション。SOAコンポジット・アプリケーションのラベル。ラベルは、アプリケーションに関連付けられるMDSアーティファクトを識別します。ラベルを指定しない場合、システムによって最新のラベルが取得されます。

partition

オプション。SOAコンポジット・アプリケーションが置かれているパーティションの名前。デフォルト値はdefaultです。パーティションを指定しないと、SOAコンポジット・アプリケーションのdefaultパーティションが検索されます。他のパーティションは検索されません。

47.9.14 SOAコンポジット・アプリケーションをリタイアするためのantの使用方法

次に、SOAコンポジット・アプリケーションのリタイア例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml retireComposite -Dhost=myhost -Dport=8001 -Duser=weblogic
-DcompositeName=HelloWorld -Drevision=1.0 -Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-24に、構文を示します。

表47-24 ant SOAコンポジット・アプリケーション・リタイア・コマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

compositeName

SOAコンポジット・アプリケーションの名前。

revision

SOAコンポジット・アプリケーションのリビジョン。

label

オプション。SOAコンポジット・アプリケーションのラベル。ラベルは、アプリケーションに関連付けられるMDSアーティファクトを識別します。ラベルを指定しない場合、システムによって最新のラベルが取得されます。

partition

オプション。SOAコンポジット・アプリケーションが置かれているパーティションの名前。デフォルト値はdefaultです。パーティションを指定しないと、SOAコンポジット・アプリケーションのdefaultパーティションが検索されます。他のパーティションは検索されません。

47.9.15 SOAコンポジット・アプリケーションにデフォルト・バージョンを割り当てるためのantの使用方法

次に、デフォルト・バージョンをSOAコンポジット・アプリケーションに割り当てる例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml assignDefaultComposite -Dhost=myhost -Dport=8001
-Duser=weblogic -DcompositeName=HelloWorld -Drevision=1.0 -Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-25に、構文を示します。

表47-25 ant SOAコンポジット・アプリケーション・デフォルト・バージョン割当てコマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

compositeName

SOAコンポジット・アプリケーションの名前。

revision

SOAコンポジット・アプリケーションのリビジョン。

partition

オプション。SOAコンポジット・アプリケーションが置かれているパーティションの名前。デフォルト値はdefaultです。パーティションを指定しないと、SOAコンポジット・アプリケーションのdefaultパーティションが検索されます。他のパーティションは検索されません。

47.9.16 デプロイ済SOAコンポジット・アプリケーションを一覧表示するためのantの使用方法

次に、デプロイされたSOAコンポジット・アプリケーションを一覧表示する例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml listDeployedComposites -Dhost=myhost -Dport=8001
-Duser=weblogic

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-26に、構文を示します。

表47-26 ant SOAコンポジット・アプリケーション・デプロイメント一覧表示コマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

47.9.17 SOAインフラストラクチャで使用可能なすべてのパーティションを一覧表示するためのantの使用方法

次に、SOAインフラストラクチャで使用可能なすべてのパーティションを一覧表示するための構文を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml listPartitions -Dhost=host -Dport=port -Duser=user

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-27に、構文を示します。

表47-27 ant SOAインフラストラクチャ・パーティション一覧表示コマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

次に、SOAインフラストラクチャで使用可能なすべてのパーティションを一覧表示する例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml listPartitions -Dhost=myhost10 -Dport=8001

47.9.18 パーティション内のすべてのコンポジットを一覧表示するためのantの使用方法

次に、パーティション内のすべてのコンポジットを一覧表示するための構文を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml listCompositesInPartition -Dhost=host -Dport=port -Duser=user -Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-28に、構文を示します。

表47-28 ant コンポジット・パーティション一覧表示コマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

partition

パーティションの名前。

次に、myPartitionというパーティション内のすべてのコンポジットを一覧表示する例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml listCompositesInPartition -Dhost=myhost10 -Dport=8001 -Dpartition=myPartition

47.9.19 SOAインフラストラクチャでパーティションを作成するためのantの使用方法

次に、SOAインフラストラクチャにパーティションを作成するための構文を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml createPartition -Dhost=host -Dport=port -Duser=user
-Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-29に、構文を示します。

表47-29 antパーティション作成コマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

partition

作成するパーティションの名前。

次に、SOAインフラストラクチャにmyPartitionというパーティションを作成する例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml createPartition -Dhost=myhost10 -Dport=8001
-Dpartition=myPartition

47.9.20 SOAインフラストラクチャでパーティションを削除するためのantの使用方法

次に、SOAインフラストラクチャのパーティションを削除するための構文を示します。このコマンドは、パーティションを削除する前に、パーティション内のすべてのコンポジットをアンデプロイします。

ant -f ant-sca-mgmt.xml deletePartition -Dhost=host -Dport=port -Duser=user
-Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-30に、構文を示します。

表47-30 antパーティション削除コマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

partition

削除するパーティションの名前。

次に、SOAインフラストラクチャにあるmyPartitionというパーティションを削除する例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml deletePartition -Dhost=myhost10 -Dport=8001
-Dpartition=myPartition

47.9.21 パーティション内のすべてのコンポジットを起動するためのantの使用方法

次に、パーティション内のすべてのコンポジットを起動するための構文を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml startCompositesInPartition -Dhost=host -Dport=port
-Duser=user -Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-31に、構文を示します。

表47-31 antパーティション起動コマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

partition

パーティションの名前。

次に、myPartitionというパーティション内のすべてのコンポジットを起動する例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml startCompositesInPartition -Dhost=myhost10 -Dport=8001
-Dpartition=myPartition

47.9.22 パーティション内のすべてのコンポジットを停止するためのantの使用方法

次に、パーティション内のすべてのコンポジットを停止するための構文を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml stopCompositesInPartition -Dhost=host -Dport=port
-Duser=user -Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-32に、構文を示します。

表47-32 antパーティション・コンポジット停止コマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

partition

パーティションの名前。

次に、myPartitionというパーティション内のすべてのコンポジットを停止する例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml stopCompositesInPartition -Dhost=myhost10 -Dport=8001
-Dpartition=myPartition

47.9.23 パーティション内のすべてのコンポジットをアクティブ化するためのantの使用方法

次に、パーティション内のすべてのコンポジットをアクティブ化するための構文を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml activateCompositesInPartition -Dhost=host -Dport=port
-Duser=user -Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-33に、構文を示します。

表47-33 antパーティション・コンポジット・アクティブ化コマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

partition

パーティションの名前。

次に、myPartitionというパーティション内のすべてのコンポジットをアクティブ化する例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml activateCompositesInPartition -Dhost=myhost10 -Dport=8001
-Dpartition=myPartition

47.9.24 パーティション内のすべてのコンポジットをリタイアするためのantの使用方法

次に、パーティション内のすべてのコンポジットをリタイアするための構文を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml retireCompositesInPartition -Dhost=host -Dport=port
 -Duser=user -Dpartition=partition.name

注意:

ユーザー名の指定後、プロンプトが表示された場合はパスワードを入力してください。

表47-34に、構文を示します。

表47-34 antパーティション・コンポジット・リタイア・コマンド

引数 定義

host

Oracle WebLogic Serverのホスト名(例: myhost)。

port

Oracle WebLogic Serverのポート(例: 7001)。

user

実行中のサーバーに接続しMBean情報を取得するためのユーザー名(たとえば、weblogic)。

password

ユーザー名のパスワード。

partition

パーティションの名前。

次に、myPartitionというパーティション内のすべてのコンポジットをリタイアする例を示します。

ant -f ant-sca-mgmt.xml retireCompositesInPartition -Dhost=myhost10 -Dport=8001
-Dpartition=myPartition

47.9.25 SOAコンポジット・アプリケーションを管理するためのantの使用方法

antスクリプトを使用して、アプリケーションをコンパイル、パッケージ化、およびデプロイできます。初期antビルド・ファイルを作成するには、「ファイル」メイン・メニューから、「新規」「アプリケーション」「Ant」「プロジェクトからのビルドファイル」の順に選択します。

図47-29に、作成後に「アプリケーション」ウィンドウに表示されるbuild.propertiesファイルおよびbuild.xmlファイルを示します。

図47-29 antビルド・ファイル

図47-29の説明が続きます
「図47-29 antビルド・ファイル」の説明
  • build.properties

    環境を反映するために編集するファイル(例: OracleホームおよびJavaホーム・ディレクトリの指定、デプロイメントに使用するホスト名やポート番号などのサーバー・プロパティの設定、デプロイするアプリケーションの指定など)。

  • build.xml

    antによって、build.propertiesファイルで指定したコンポジット・アプリケーションのコンパイル、ビルド、およびサーバーへのデプロイのために使用されます。

  1. 環境を反映するようにbuild.propertiesファイルを変更します。
  2. 「ビルド」メニューから、project_nameでAntを実行」を選択します。

    この結果、現在のプロジェクトのビルド・ファイルに定義されているターゲットがビルドされます。

47.10 SOAコンポジット・アプリケーションのOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlからのデプロイ

SOAコンポジット・アプリケーションは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlからデプロイできます。最初に、デプロイ可能なアーカイブをOracle JDeveloperで作成するか、antやWLSTコマンドライン・ツールを使用して作成する必要があります。このアーカイブは、JARファイル内の単一のSOAコンポジット・アプリケーションのリビジョン、またはZIPファイル内の複数のコンポジット・アプリケーションのリビジョン(SOAバンドルと呼ばれます)で構成できます。詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』を参照してください。

47.11 クラスタへのSOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ

SOAコンポジット・アプリケーションはクラスタ化された環境にもデプロイできます。詳細は、『高可用性ガイド』の「Oracle Fusion Middleware SOA Suiteの高可用性の構成」を参照してください。

47.12 実行中のサーバーがない状態でのSOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ

管理対象のSOAサーバーまたは管理サーバーが実行されていない状態で、SOAコンポジット・アプリケーションと共有データ(たとえば、WSDLファイルとXSDファイル)をデプロイできます。これは、オフライン・デプロイメント・モードと呼ばれます。サーバーを再起動すると、SOAコンポジット・アプリケーションと共有データがデプロイされます。

オフライン・デプロイメントは、次のユース・ケースで役に立ちます。

  • 共有データと新規SOAコンポジット・アプリケーション(たとえば、システムが新しく、デプロイされたコンポーネントが存在しない)。

  • 単一のSOAコンポジット・アプリケーション(新規またはパッチ適用)、共有データのリソース・バンドルなどを含む、単発のパッチ。

オフライン・デプロイメントの使用時には、次のガイドラインに注意してください。

  • SOAコンポジット・アプリケーションと共有データは、Oracleホーム・ディレクトリに読取り専用フォーマットで提供されます。コンポジットを削除または更新できません。

  • オフライン・デプロイメントを行う際には、サポートされるユース・ケースの1つまたはすべてに同じSOAコンポジット・アプリケーション、または共有データ・ファイルを含めることができます。ただし、SOAコンポジット・アプリケーションによっては、ただ1つのコンポジットSARまたは共有データ・ファイルが、製品データ・ルート・ディレクトリを基準とした相対データ・ロケーションに存在します。すべてのケースで、同じルート製品データ・ディレクトリを指定する必要があります。適用されたユース・ケースの順序によって、同じコンポジット・データが上書きされます。

  • オフライン・デプロイメントでは、SOAコンポジット・アプリケーションを再デプロイまたはアンデプロイできません。

  • 共有データにはリビジョンの概念がないので、共有データ(リソース・バンドル)の再デプロイメントはサポートされます。

  • オフライン・デプロイメントに対して、個々のSOAコンポジット・アプリケーションおよび共有データの追加と削除を行うためのWLSTコマンドが提供されています。詳細は、SOA Suite用WLSTコマンド・リファレンスのSOAコンポジット・アプリケーションのオフライン管理デプロイメントに関する項を参照してください。

  • オフライン・デプロイメントでは、構成プランはサポートされません。

SARファイルの命名規則の詳細は、「デプロイ済サービス・アーカイブ」を参照してください。

共有データの詳細は、「Oracle JDeveloperでの複数のSOAコンポジット・アプリケーション間の共有データのデプロイ方法および使用方法」を参照してください。

注意:

  • オフライン・モードでZIPファイルをデプロイできません。これは、ZIPファイルに他のアーカイブが含まれているからです。

  • オフライン・デプロイメントでは、特定のコンポジットSARファイルを1つのパーティションにのみデプロイできます。

47.12.1 オフライン・デプロイメント構成ファイル

次の2つの構成ファイルがオフライン・デプロイメントを制御します。

  • soa-configuration.xml (オフライン・デプロイメント構成リスト・ファイル)

  • composite-offline-deployments-version_number.xml (オフライン・デプロイメント構成ファイル)。version_numberには任意の値を指定できますが、composite-offline-deployments-部分は固定で必須です。

47.12.1.1 オフライン・デプロイメント構成リスト・ファイル

オフライン・デプロイメント構成リスト・ファイルは、オフライン・デプロイメント構成ファイルを読み取るロケーションを指定します。ファイルの名前はsoa-configuration.xmlで、$DOMAIN/config/fmwconfigディレクトリ内にあります。オフライン・デプロイメント処理は、この構成ファイルを使用して、オフライン・デプロイメントに使用する統合構成リストを生成します。次の例は、2つのディレクトリ・ロケーションがリストされているsoa-configuration.xmlファイルを示しています。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<soa-configuration xmlns="http://xmlns.oracle.com/config/soa">
    <soa-directories>
<soa-directory>/scratch/aime/appTop/common/soa-composiste/soa1</soa-directory>
<soa-directory>/scratch/aime/appTop/common/soa-composiste/soa2</soa-directory>
    </soa-directories>
</soa-configuration>

47.12.1.2 オフライン・デプロイメント構成ファイル

オフライン・デプロイメント構成ファイルは、オフライン・デプロイメントに関する次の要素を指定します。

  • SOAコンポジット・アプリケーションと共有リソースをデプロイする前に、必要に応じてパーティションが作成されます。パーティションの使用には次の優先順位があることに注意してください。

    • <partition>要素に指定されたパーティションが作成されます。

    • <composite-deployment>で使用されるパーティションが<partition>要素に指定されていない場合は、暗黙的に作成されます。

    • partition属性が<composite-deployment>要素に指定されていない場合、コンポジットはdefaultパーティションにデプロイされます。

  • 共有リソース

    共有リソースは、SOAコンポジット・アプリケーションより前にデプロイされます。

  • SOAコンポジット・アプリケーション

    ファイルに複数のSOAコンポジット・アプリケーションをリストできます。ただし、これらはファイル内にリストされている順序ではデプロイされません。

ファイルの命名規則はcomposite-offline-deployments-version_number.xmlで、version_numberには任意の値を指定できますが、composite-offline-deployments-部分は固定で必須です。

次の例は、オフライン・デプロイメント・ファイルの構造を示しています。ファイルは、パーティション、SOAコンポジット・アプリケーション、および共有データを表す3つのセクションに分割されます。

<offline-configuration>
    <partitions>?
        <partition name="partition_name"/>*
    </partitions>
    <composite-deployments>?
        <composite-deployment location="/some/path" partition="partition_name"?>*
    </composite-deployments>
    <shared-resources>?
        <shared-resource location="/some/path"/>*
    </shared-resources>
</offline-configuration>

次の例は、次の項目を定義するオフライン・デプロイメント構成ファイルを示しています。

  • パーティションonetwoが作成されます。

  • コンポジットSARファイル/some/path/sca_composite1.jarは、パーティションoneにデプロイされます。

  • コンポジットSARファイル/another/path/sca_composite2.jarは、パーティションtwoにデプロイされます。

  • コンポジットSARファイル/yet/another/path/sca_composite3.jarは、defaultパーティションにデプロイされます。

  • 共有データJARファイル/some/path/shareddata1.jarおよび/another/path/shareddata2.jarは、共有データ・ロケーションにデプロイされます。

<offline-configuration>
    <composite-deployments>
        <composite-deployment location="/some/path/sca_composite1.jar"
 partition="one">
        <composite-deployment location="/another/path/sca_composite2.jar"/
 partition="two">
        <composite-deployment location="/yet/another/path/sca_composite3.jar"/>
    </composite-deployments>
    <shared-resources>
        <shared-resource location="/some/path/shareddata1.jar"/>
        <shared-resource location="/another/path/shareddata2.jar"/>
    </shared-resources>
</offline-configuration>

次の例は、オフライン構成デプロイメント・ファイルを示しています。このファイルには、次の内容が指定されています。

  • 共有データJARファイルshareddata.jarがデプロイされます。

  • コンポジットSARファイルsca_soaApp1.jarは、myPartitionパーティションにデプロイされます。

  • コンポジットSARファイルsca_soaApp2.jarは、明示的に定義されたパーティションがないので、デフォルトでdefaultパーティションにデプロイされます。

<offline-configuration>
    <composite-deployments> 
        <composite-deployment
            location="/scratch/aime/appTop/soa1/sca_soaApp1.jar“ 
            partition=“myPartition“/>
        <composite-deployment
            location="/scratch/aime/appTop/soa1/sca_soaApp2.jar“/>
           </composite-deployments> 
    <shared-resources> 
        <shared-resource location="/scratch/aime/appTop/soa1/shareddata.jar"/> 
    </shared-resources> 
</offline-configuration>

次の例は、定義された2つのディレクトリ内にある共有データのみをデプロイする場合のオフライン・デプロイメント構成ファイルを示しています。

<offline-configuration>
    <shared-resources>
        <shared-resource location="/some/path/shareddata1.jar"/>
        <shared-resource location= "/another/path/shareddata2.jar"/>
    </shared-resources>
</offline-configuration>

次の例は、パーティションonetwoを作成する場合のオフライン・デプロイメント・ファイルを示しています。SOAコンポジット・アプリケーションまたは共有データはデプロイされません。

<offline-configuration>
    <partitions>
        <partition name="one"/>
        <partition name="two"/>
    </partitions>
</offline-configuration>

47.12.1.3 構成ファイルの相対パス

オフライン・デプロイメント構成ファイルでは、相対パスもサポートされています。次の例は、soa-configuration.xmlファイルを示しています。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<soa-configuration xmlns="http://xmlns.oracle.com/config/soa">
    <soa-directories>
<soa-directory>/scratch/aime/appTop/common/soa-composiste/soa1</soa-directory>
    </soa-directories>
</soa-configuration>

次の例は、オフライン・デプロイメントのcomposite-offline-deployments-1.0.xmlファイルを示しています。2つのコンポジットSARファイル、および1つの共有データJARファイルは、すべて前の例に示すsoa1ディレクトリに配置されます。

<offline-configuration>
    <composite-deployments>
        <composite-deployment location="sca_soaApproval.jar" >
        <composite-deployment location="sca_soaNotification.jar">
    </composite-deployments>
    <shared-resources>
        <shared-resource location="soashareddata.jar"/>
    </shared-resources>
</offline-configuration>

47.12.1.4 デプロイメントの順序

オフライン・デプロイメントは、次の順序で処理されます。

  • soa-configuration.xmlオフライン・デプロイメント構成リスト・ファイルが読み取られ、オフライン・デプロイメント構成ファイル(composite-offline-deployments-version.xml)のロケーションが識別されます。

  • composite-offline-deployments-version.xmlファイルが読み取られ、ファイル・ロケーションに基づいて統合されたリストが作成されます。統合されたリストには、パーティション、共有データ・ファイル、およびSOAコンポジット・アプリケーション・ファイルが含まれます。

  • 統合されたリストは、次の順序で処理されます。

    • パーティション

    • 共有データファイル

    • SOAコンポジット・アプリケーション・ファイル

47.12.2 実行中のサーバーがない状態でSOAコンポジット・アプリケーションと共有データをデプロイする方法

この項では、実行中のサーバーがない状態でSOAコンポジット・アプリケーションと共有データをデプロイする手順を概説します。

実行中のサーバーがない状態でSOAコンポジット・アプリケーションと共有データをデプロイする手順は、次のとおりです。

  1. オフライン・デプロイメント構成リスト・ファイルを作成します。このファイルは、オフライン・デプロイメント構成ファイルを読み取るロケーションを指定します。このファイルの内容の例は、「オフライン・デプロイメント構成リスト・ファイル」を参照してください。
  2. オフライン・デプロイメント構成ファイルを作成します。このファイルは、オフライン・デプロイメントに含める要素(パーティション、共有データ、またはSOAコンポジット・アプリケーション)を指定します。このファイルの内容の例は、「オフライン・デプロイメント構成ファイル」を参照してください。
  3. SOAサーバーを再起動します。

    コンポジットのデプロイと表示は、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの「SOAインフラストラクチャ」の「デプロイ済コンポジット」タブで行います。詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』のSOAインフラストラクチャ・レベルでのすべてのアプリケーションの状態管理に関する項を参照してください。

    トラブルシューティングが必要な場合は、SOAサーバー診断ログ・ファイルでデプロイメント結果を確認できます。

47.12.3 クラスタ環境でのオフライン・コンポジット・デプロイメントに関する必知事項

オフライン・コンポジット・デプロイメント時にサーバーが起動すると、SOAコンポジット・アプリケーションがクラスタ内のすべてのノードにデプロイされます。登録ファイルは、1つの物理ドメイン・ロケーションでサポートされ、クラスタ内のすべての物理ドメイン・ロケーションでファイルは同期されません。ドメイン・ロケーションが様々な物理ホストに存在するようにクラスタが構成されている場合、1つのホスト上でドメイン・ディレクトリを選択し、そのディレクトリをオフライン登録ロケーションとして使用します。

47.12.4 MDSリポジトリにない共有データを参照するSOAコンポジット・アプリケーションのデプロイに関する必知事項

オフライン・デプロイメントを行うと、共有データがMDSリポジトリに存在しなくても、MDSリポジトリ内の共有アーティファクトを参照するSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイできます。

これは予想された動作です。サーバーの起動時間を節約するために、オフライン・デプロイメントはデフォルトで遅延ロードを使用します。遅延ロードを行うと、コンポジットが存在しない共有データを参照している場合、サーバー起動時にコンポジットがデプロイされるときにデプロイメント・エラーは表示されません。ただし、コンポジットの初回起動時に障害が発生します。存在しない共有データをコンポジットが参照すると障害が発生します。遅延ロードでは障害ポイントが異なり、デプロイメント時ではなく初回起動時になります。

47.13 デプロイメント後の構成

この項では、デプロイメント後の構成タスクについて説明します。

47.13.1 セキュリティ

SOAコンポジット・アプリケーションの保護の詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』を参照してください。

47.13.2 接続の更新

アプリケーション・サーバーまたはMDSリポジトリに対して作成したすべての接続が、次のターゲット環境に適用可能なサーバーを指すように再作成されていることを確認します。詳細は、「アプリケーション・サーバー接続の作成」および「SOA-MDS接続の作成」を参照してください。

47.13.3 データ・ソースおよびキューの更新

構成済のすべてのJDBCデータ・ソース、キューおよびコネクション・ファクトリの場所が、次に進むターゲット環境に適用可能であることを確認します。詳細は、「データ・ソースおよびキューの作成方法」および「コネクション・ファクトリおよび接続プールの作成方法」を参照してください。

47.13.4 ポリシーの添付

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlでの実行中に、デプロイ済SOAコンポジット・アプリケーションにポリシーを添付できます。詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』を参照してください。

47.14 テストおよびトラブルシューティング

この項では、SOAコンポジット・アプリケーションのテストおよびトラブルシューティングの方法について説明します。

47.14.1 デプロイメントの検証

SOAコンポジット・アプリケーションがSOAインフラストラクチャに正常にデプロイされたことを検証できます。正常にデプロイされた場合は、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの「SOAインフラストラクチャ」ページの「デプロイ済コンポジット」タブにデプロイされたコンポジットが表示されます。詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』を参照してください。

47.14.2 デプロイ済コンポジットのインスタンスの開始

デプロイ済SOAコンポジット・アプリケーションのインスタンスは、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlの「Webサービスのテスト」ページから開始できます。詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』を参照してください。

47.14.3 デプロイ済コンポジットのテストの自動化

SOAコンポジット・アプリケーションのテストを自動化するテスト・ケースを作成、デプロイおよび実行できます。テスト・ケースを使用すると、本番環境へのデプロイメントの前に、SOAコンポジット・アプリケーションとWebサービス・パートナ間の相互作用をシミュレートできます。Oracle JDeveloperでテスト・ケースを作成し、SOAコンポジット・アプリケーションに組み込みますが、このアプリケーションは、その後、Oracle JDeveloperまたはOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlのいずれかからデプロイされて実行されます。

Oracle JDeveloperからのテスト・ケースの作成および実行の詳細は、「SOAコンポジット・アプリケーションのテストの自動化」を参照してください。

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlからのテスト・ケースの実行の詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』を参照してください。

47.14.4 デプロイメント・エラー受取り後のプロジェクトの再コンパイル

Oracle JDeveloperからのSOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ時に次の例に示すエラーを受け取った場合は、プロジェクトを再コンパイルし、コンポジットを再デプロイします。このエラーは断続的に発生するため、再度発生しないようにする必要があります。

Error deploying BPEL suitcase.
error while attempting to deploy the BPEL component file
"/scratch/aime1/work/mw9507/user_projects/domains/WLS_SOAWC/deployed-composites
/ManagementChainParticipantRuleComposite_rev1.0/sca_ManagementChainParticipantR
uleComposite_rev1.0/soa_59d10d76-08a5-41f0-ba89-32dcc2250002";
the exception reported is: java.lang.Exception: BPEL 1.1 compilation failed
 
This error contained an exception thrown by the underlying deployment module.
Verify the exception trace in the log (with logging level set to debug mode).
 
at
com.collaxa.cube.engine.deployment.DeploymentManager.deployComponent(Deployment
Manager.java:197)
at
com.collaxa.cube.ejb.impl.CubeServerManagerBean._deployOrLoadComponent(CubeServ
erManagerBean.java:820)
at
com.collaxa.cube.ejb.impl.CubeServerManagerBean.deployComponent(CubeServerManag
erBean.java:119)

47.14.5 Javaのコンパイル・エラーを解決するためのJavaコード・サイズの削減

次の例に示すJavaのコンパイル・エラーがサーバーのログ・ファイルに表示された場合は、Javaクラス内のコードが多すぎる可能性があります。

Failed to compile bpel generated classes.
failure to compile the generated BPEL classes for BPEL process
"Review_Supply_Plan_ProcessProcess" of composite "default/Review_Supp
ly_Plan_Process!1.0*a9ca2907-8540-4375-b672-ceb560d7b826"
The class path setting is incorrect.
Ensure that the class path is set correctly. If this happens on the server
side, verify that the custom classes or jars which this BPEL process is
depending on are deployed correctly. Also verify that the runtime is using
the same release/version.
. . .
. . .
        at
com.collaxa.cube.lang.compiler.template.CubeProcessGenerator.compile(CubeProce
ssGenerator.java:304)
        at
com.collaxa.cube.lang.compiler.template.CubeProcessGenerator.generate(CubeProc
essGenerator.java:164)
        at
com.collaxa.cube.lang.compiler.BPEL1Processor.transform(BPEL1Processor.java:25
7)
        at
com.collaxa.cube.lang.compiler.BPEL1Processor.process(BPEL1Processor.java:161)

Javaのコンパイル・エラーを解決するためにJavaコード・サイズを削減する手順は、次のとおりです。

  1. $MIDDLEWARE_HOME/user_projects/domains/domain_name/bin/SetDomainEnv.shファイル(Linux)またはSetDomainEnv.batファイル(Windows)を開きます。
  2. このファイルでEXTRA_JAVA_PROPERTIES="-Dorabpel.codegen.density"プロパティを見つけます。このプロパティが明示的に設定されていない場合、デフォルトで64,32の値に設定されます。
  3. 次のように値を削減します。
    EXTRA_JAVA_PROPERTIES="-Dorabpel.codegen.density=32,16" 
    

    これらの2つの値を削減することによって、コンパイルされたプロセス・マップに対して生成されるクラスおよびメソッドの数を増やします。デフォルト設定を使用したコンパイルのプロセスが失敗した場合は、ベスト・プラクティスとして、プロパティをより小さい値に設定します。次の値の組合せを試してみることをお薦めします。

    32,16
    16,8
    8,4
    4,2 
    
  4. 変更を保存します。
  5. サーバーを再起動します。
  6. SOAコンポジット・アプリケーションを再コンパイルします。

47.14.6 デプロイメントに関する共通のエラーのトラブルシューティング

この項では、デプロイメントに関する共通のエラーのトラブルシューティング方法について説明します。

コンポジット・アプリケーションの一般的なトラブルシューティングの問題は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteの管理』を参照してください。

47.14.6.1 Oracle JDeveloperでのデプロイメントに関する共通の問題

この項では、チェックが必要なデプロイメントに関する共通の問題について説明します。

  • 単一のコンポジット・アプリケーションをデプロイする場合は、「プロジェクト」メニューからデプロイしていることを確認してください。「アプリケーション」ウィンドウでプロジェクト名を右クリックして、「デプロイ」「SOA_profile_name」の順に選択します。

  • 複数のコンポジット・アプリケーションをデプロイする場合は、「アプリケーション」メニューからデプロイしていることを確認してください(「アプリケーション」ウィンドウでアプリケーション名を右クリックして、「デプロイ」「SOA_bundle_profile_name」の順に選択します。)

  • 「デプロイ」をクリックしてプロファイル名を選択した後に、デプロイメント・ウィザードの「デプロイメント・アクション」ページが表示されることを確認してください。

  • 必要に応じて、新規リビジョンID(オプション)を入力し、構成プラン(ある場合)を選択します。

  • デプロイするコンポジット・アプリケーションが同じリビジョンIDでサーバー上にすでに存在している場合は、デプロイメント・ウィザードの「構成のデプロイ」ページで「同じリビジョンIDで既存のコンポジットを上書きします。」チェック・ボックスを選択します。このオプションを選択しないと、デプロイメントは失敗します。

  • コンパイルが失敗すると、デプロイメント・エラーではなくコンパイル・エラーが発生します。このエラーは、プロジェクトのコンパイル時にのみ表示されます。

  • コンパイラのメッセージで不十分な場合は、コンパイラ・ログを確認してください。このログ・ファイル(scac.log)へのリンクは、「メッセージ」タブに表示されます。このメッセージは次の例のようになります。

    Compilation of project 'FirstComposite.jpr' finished. Check '/scratch/myhome/
    jdevWorkarea/mywork/Application11/FirstComposite/SCA-INF/classes/scac.log' for
    details.
    
  • コンパイルが成功すると、コンポジットに対してSAR/SOAバンドル・アーカイブが作成されます。SARアーカイブの場合は、次の例に示すメッセージが「デプロイメント」タブに表示されます。

    Wrote Archive Module to
    /scratch/myhome/jdevWorkarea/mywork/Application11/FirstComposite/deploy/sca_
    FirstComposite_rev1.0.jar
    

    SOAバンドル・アーカイブの場合は、次の例に示すメッセージが「デプロイメント」タブに表示されます。

    Wrote Archive Module to
    /scratch/myhome/jdevWorkarea/mywork/Application11/SecondComposite/deploy/sca_
    SecondComposite_rev1.0.jar
    Wrote Archive Module to
    /scratch/myhome/jdevWorkarea/mywork/Application11/FirstComposite/deploy/sca_
    FirstComposite_rev1.0.jar
    Wrote Archive Module to
    /scratch/myhome/jdevWorkarea/mywork/Application11/deploy/soabundle1.zip
    
  • SARファイルのすべてのURLが、次の形式であることを確認します。

    sca_CompositeName_revRevisionID.jar
    

    たとえば、sca_FirstComposite_rev1.0.jarのようになります。

  • この後、Oracle JDeveloperはサーバーにアーカイブ・バイナリを送信します。次のメッセージが「デプロイメント」タブに表示されます。この時点で、Oracle JDeveloperのデプロイメント・ロールは終了し、サーバー(SOAインフラストラクチャ)がデプロイメントを制御します。

    Deploying sca_FirstComposite_rev1.0.jar to myhost19:7001
    
  • デプロイメントが成功すると、次の例に示すメッセージが「デプロイメント」タブに表示されます。

    Received HTTP response from the server, response code=200 Successfully deployed
    archive soa_bundle_name.zip to soa_server_name
    
  • デプロイメントが失敗すると、次の例に示すメッセージ、およびサーバーからのエラー・メッセージ(ある場合)が「デプロイメント」タブに表示されます。

    Error deploying the archive. Check server log for more details.
    Connection refused.
    Elapsed time for deployment: 8 seconds
    
  • ほとんどの場合、サーバー上で発生したエラーに関する情報はサーバーから提供されます。サーバーからのエラー・メッセージが表示されない場合は、サーバーでsoa_server1-diagnostic.logをチェックして追加情報を検索してください(soa_server1は管理対象サーバーの名前です)。このファイルは、サーバーのdomain_home/servers/soa_server1/logsにあります。

47.14.6.2 構成プランに関する共通の問題

この項では、チェックが必要な構成プランに関する共通の問題について説明します。

  • デプロイするために選択した構成プランがサーバー上で有効にならない場合は、その構成プランが含まれているSARファイルを開きます。ファイルの場所は、Oracle JDeveloper「デプロイメント」タブで検索できます。次の例に詳細を示します。

    Wrote Archive Module to
    /scratch/myhome/jdevWorkarea/mywork/Application11/FirstComposite/deploy/sca_
    FirstComposite_rev1.0.jar
    
  • JARファイルを開き、soaconfigplan.xmlファイルが含まれていることを確認します。このファイルは、選択した構成プランに基づいてデプロイメント時に生成されます。

  • このファイルが存在しない場合は、コンポジット・アプリケーションを再度デプロイして、デプロイメント・ウィザードの「構成のデプロイ」ページで構成プランを正しく選択したことを確認してださい。

47.14.6.3 管理対象Oracle WebLogic Serverへのデプロイ

Oracle WebLogic管理サーバーを起動せずに管理対象Oracle WebLogic Serverを起動し(独立モードでの実行と呼ばれます)、Oracle JDeveloperからSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイしようとすると、次のエラーが発生します。

Deployment cannot continue! No SOA Configured target servers found

Oracle WebLogic管理サーバーは実行中である必要があります。デプロイメントでは、Oracle SOA Suiteを実行しているサーバーの識別にOracle WebLogic管理サーバー接続が使用されます。さらに、管理対象サーバーへのアプリケーション・サーバー接続は作成しないでください。Oracle WebLogic管理サーバーへの接続のみ作成してください。

また、SOA構成済Oracle WebLogic Serverの状態が正常でない場合も同様のエラーが発生する場合があります。この状態は、Oracle WebLogic Server管理コンソールの「サーバー」ページの「ヘルス」列に表示されます。

WLSTを使用すると、Oracle WebLogic管理サーバーを起動せずに、SOAコンポジット・アプリケーションを管理対象Oracle WebLogic Serverにデプロイできます。詳細は、「WLSTユーティリティを使用したSOAコンポジット・アプリケーションのデプロイおよび管理」を参照してください。

47.14.6.4 双方向のSSL対応Oracle WebLogic Serverへのデプロイ

Oracle JDeveloperから双方向のSSL対応Oracle WebLogic Serverへのデプロイメントは、サポートされていません。

47.14.6.5 接続できないプロキシ・サーバーを使用したデプロイ

Oracle JDeveloperで設定したプロキシ・サーバーがホストから接続できない場合は、SOAコンポジット・アプリケーションのデプロイメント時に、図47-30に示すようなエラーが表示されます。

図47-30 デプロイメント・エラー・メッセージ

図47-30の説明が続きます
「図47-30 デプロイメント・エラー・メッセージ」の説明

ネットワークの外部にあるSOAインフラストラクチャ(例: soa_server1)にアクセスするには、有効なプロキシ設定が必要です。SOAインフラストラクチャがネットワーク内にある場合は、次のいずれかの処理を実行します。

プロキシ設定を変更する手順は、次のとおりです。

  1. 「ツール」メニューから、「プリファレンス」「Webブラウザとプロキシ」の順に選択します。

  2. SOAサーバーがネットワーク内にある場合は、次のいずれかのタスクを実行します。

    1. プロキシを使用せずにSOAインフラストラクチャに直接アクセスする場合は、「HTTPプロキシ・サーバーを使用」の選択を解除します。

    2. 「例外」フィールドに、接続できないSOAサーバーのホスト名を入力します。

47.14.6.6 ADFタスク・フォームのEARファイルのデプロイメント・エラーを解決するためのロックの解放

SOAコンポジット・アプリケーションのJARファイルおよびADFタスク・フォームのEARファイルをデプロイする場合、SOA JARファイルは正常にデプロイされますが、EARファイルのデプロイ時に次のエラーが表示されます。

[wldeploy] weblogic.management.ManagementException: [Deployer:149163]The
domain edit lock is owned by another session in non-exclusive mode - this
deployment operation requires exclusive access to the edit lock and hence
cannot proceed. If you are using "Automatically Aquire Lock and Activate
Changes" in the console, then the lock will expire shortly so retry this
operation.

このエラーは、EARファイルを正常にデプロイするには、最初にOracle WebLogic Server管理コンソールでロックを解放する必要があることを示しています。

ADFタスク・フォームのEARファイルのデプロイメント・エラーを解決するためにロックを解放する手順は、次のとおりです。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
  2. ページの一番上にあるコンソール・バナーの下で、「プリファレンス」「ユーザー・プリファレンス」をクリックします。
  3. 「ロックを自動取得して変更をアクティブ化」の選択を解除します。
  4. 「保存」をクリックすると、「ロックして編集」「構成の解放」などのボタンが表示されます。

    Oracle WebLogic Server管理コンソールに次の説明が表示されます。

    Automatically acquire the lock that enables configuration editing and
    automatically activate changes as the user modifies, adds and deletes items
     (for example, when the user clicks the 'Save' button). This feature is not
     available in production mode.
    

このエラーは、使用しているデプロイ方法(Oracle JDeveloperを使用したデプロイや、antスクリプトを使用したデプロイなど)とは無関係に発生します。

47.14.6.7 メモリー増加によるコンパイル・エラーのリカバリ

SOAコンポジット・アプリケーションのコンパイル中にメモリー不足のエラーが発生した場合は、次の手順を実行してメモリーを増やします。

  1. $ORACLE_HOME/binディレクトリのant-sca-compile.xmlファイルを開きます。
  2. scac要素下のメモリー設定を増やします。次に例を示します。
    <jvmarg value="-Xmx512M"/>

47.14.6.8 相関セットを使用したreceiveアクティビティのプロパティ・エイリアス定義が存在しないときのOracle JDeveloperコンパイル・エラー

相関セットを使用したreceiveアクティビティのプロパティ・エイリアス定義が存在しない場合、Oracle JDeveloperコンパイラはSCAC-50012エラーで失敗します。

47.14.6.9 ADFバインディング・サービス名は、デプロイされたすべてのSOAコンポジット・アプリケーション間で一意であることが必要

すべてのADFバインディングのサービス名は、デプロイされたすべてのSOAコンポジット・アプリケーション間で一意であることが必要です。

たとえば、次のような場合を考えてみます。

  1. SOAサーバーに複数のコンポジットを組み込むSOAコンポジット・アプリケーションをビルドし、正常にデプロイします。
  2. 新規のコンポーネントとアウトバウンド外部参照を追加して、SOAコンポジット・アプリケーション内のコンポジットの1つを変更します。
  3. 更新したSOAコンポジットをリビジョン2.0としてコンパイルし、正常にビルドします。
  4. 更新したSOAコンポジット・アプリケーションを、同じパーティションまたは別のパーティションにデプロイします。

    次のエラーが出されることがあります。

    <Oct 7, 2013 11:52:01 AM EDT> <Error> <ServletContext-/soa-infra>
    <BEA-000000> <Error during deployment
    oracle.fabric.common.FabricException: Deployment Failed: The serviceName
    attribute "OrderProcessorService" has already been used.   ServiceName must
    be unique among all deployed composites.  The new service will overwrite the
    old one.
            at
    oracle.integration.platform.blocks.deploy.StandaloneCompositeDeploymentCoordin
    atorImpl.coordinateCompositeDeployment(StandaloneCompositeDeploymentCoordinato
    rImpl.java:99) 
    . . .
    . . .
    

    このエラーが発生した理由は、すべてのADFバインディングのサービス名が、デプロイされたすべてのSOAコンポジット・アプリケーション間で一意であることが必要だからです。

  5. 回避策として、composite.xmlファイルを編集して、binding.adfセクションでサービスに別の名前を割り当てる必要があります。次に例を示します。
    <binding.adf serviceName="OrderProcessorService_v2" registryName=""/>
        <!-- exposed for using via direct binding api --> 

47.15 SOAコンポジットの実行中のインスタンスへのパッチ適用

Oracle SOA Suite 12c (12.2.1)では、コンポジット・インスタンスへのパッチ適用がサポートされており、コンポジットの実行中のインスタンスにパッチを適用したり、ランタイムにパッチを適用した後にフォルトが発生したインスタンスをリカバリできます。これらの修正は、コンポジット・インスタンスへのパッチ適用と互換性のあるパッチにのみ含めることができます。Oracle JDeveloperで「SOAパッチ開発者」ロールを使用して、修正を行い、パッチを作成します。

コンポジット・インスタンスへのパッチ適用により、長時間実行中のインスタンスが選択可能な緊急のコンポジット修正を配信できます。進行中のインスタンスを中断せずに、互換性のある/許可された変更を行うことができます。パッチが適用された実行中のインスタンスが、パッチによって修正されたBPELトランスフォーメーションなどのビジネス・プロセスに遭遇した場合、インスタンスはビジネス・プロセスに適用された修正を取得します。

注意:

このSOA Suite機能は、Oracle Integration Continuous Availabilityの一部です。Oracle SOA Suite for Middlewareのオプションの詳細は、Oracle Fusion Middlewareライセンス情報を参照してください。

パッチを設計する場合、JDeveloperの「SOAパッチ開発者」モードによって、パッチに対して行うことができない変更は自動的に無効化されます。行うことができる互換性のある変更には、次のものがあります。

  • スキーマ関連でないXSLT変更、フォルト・ポリシー、センサー・データおよび分析データに対する変更。

  • トランスフォーメーション・アクティビティ、割当て操作などの互換性があるBPEL変更。

  • JCAアダプタ構成プロパティ。

デプロイメント時にはコンポジット・バージョンを指定しません。Oracle JDeveloperでは、パッチを作成するコンポジット・リビジョンがパッチのデプロイ先のコンポジット・リビジョンとなります。

パッチをデプロイする前に検証できます。

次の手順を使用して、パッチを作成し、ランタイムにデプロイします。

  1. Oracle JDeveloperで「SOAパッチ開発者」ロールを使用して、コンポジットに変更を加え、パッチを作成します。
  2. WLSTコマンドライン・ユーティリティを使用してパッチを検証し、デプロイします。
    詳細は、「WLSTを使用したパッチの検証およびデプロイ」を参照してください。

    パッチにコンポジットに対する修正が含まれている場合は、パッチのデプロイ後にEnterprise Manager Fusion Middleware Controlでフォルトが発生したインスタンスをリカバリできます。

47.15.1 JDeveloperでの「SOAパッチ開発者」モードの使用

JDeveloperで「SOAパッチ開発者」モードを使用して、デプロイ済コンポジットに対して修正を含むパッチを作成します。このモードで作成したパッチは、デプロイ済コンポジットのバージョン番号を変更せずに、現在デプロイされているコンポジットに適用できます。コンポジットに実行中のインスタンスがある場合でも、ランタイムにパッチを適用できます。

JDeveloperで「SOAパッチ開発者」モードを使用する手順は、次のとおりです。
  • JDeveloperですでにプロジェクトを開いている場合は、「SOAパッチ開発者」モードに切り替える必要があります。Oracle JDeveloperのメニュー・バーから「ツール」→「ロールの切替え」→「SOAパッチ開発者」の順に選択します。
    「ツール」→「ロールの切替え」→「SOAパッチ開発者」
    「再起動の確認」ダイアログが表示されます。

    「再起動の確認」ダイアログ

    ダイアログによって、「SOAパッチ開発者」モードでは限定的な編集のみを行えることが示されます。「OK」をクリックしてJDeveloperを再起動します。

  • Oracle JDeveloperを開いていない場合は、JDeveloperを起動し、「ロールの選択」ダイアログで「SOAパッチ開発者」ロールを選択します。
    「ロールの選択」ダイアログ
JDeveloperが「SOAパッチ開発者」モードで起動した後、コンポジット・エディタには「SOAパッチ・モード」ラベルが付いています。これは、パッチ・モードと互換性がある編集のみを行えることを示しています。

SOAパッチ・モードが、上部右に表示されます。

また、たとえば、BPELコンポーネントを編集する場合にも、BPELエディタに「パッチ・モード」ラベルが付きます。

パッチ・モード・ラベルが、BPELエディタに表示されます。

BPELプロセスの特定のアクティビティのみが編集可能であり、それ以外はグレーで表示されます。また、「コンポーネント」ウィンドウには「SOAパッチ開発者」モードで使用可能なコンポーネントのみが表示されることにも注意してください。多数のプロパティは読取り専用モードで表示されます。

47.15.1.1 パッチXMLファイルの生成

Oracle JDeveloperの「SOAパッチ開発者」モードでコンポジットに変更を加え、変更を保存すると、patch.xmlファイルが自動的に生成されます。patch.xmlファイルは、コンポジットに加えた変更を示します。

次の手順では、JDeveloperでのpatch.xmlファイルの作成および表示について説明します
「SOAパッチ開発者」モードを開始し、編集用にSOAコンポジットを開いていることを確認します。
  1. コンポジットに必要な変更または修正を適用します。
    「SOAパッチ開発者」モードでは、限定的な変更のみが許可されます。実行中のインスタンスに影響を与えずにランタイムにデプロイできる変更があります。
    たとえば、BPELトランスフォーメーション・アクティビティに関連付けられているXSLTマップに修正を加えることができます。
  2. JDeveloperですべてのファイルを保存します。
    たとえば、JDeveloperメイン・ツールバーで「すべて保存」ボタンをクリックできます。
    patch.xmlファイルがproject_directory/SOA/SCA-INFディレクトリに自動的に作成されます。patch.xmlファイルは、「SOAパッチ開発者」モードでコンポジットに変更を加えて保存するたびに更新されます。
  3. 必要に応じて、patch.xmlファイルを表示します。
    メイン・メニュー・バーから「アプリケーション」→「概要」を選択し、「XMLファイル」の下で「patch.xml」を選択できます。「編集」をクリックしてpatch.xmlファイルを開きます。
    次の図は、patch.xmlファイルのサンプルを示しています。XSLトランスフォーメーションおよびBPELプロセスにパッチが適用されていることを確認できます。

    patch.xmlのサンプル

    注意:

    パッチにはセンサー情報も含まれます。これにより、すべての実行時デザインタイム(DT@RT)関連の変更が確実に保持されます。

47.15.1.2 スパース・デプロイメント・プロファイルの作成

「SOAパッチ開発者」モードでパッチを作成した後、ランタイムに変更をデプロイするためのスパース・デプロイメント・プロファイルを作成します。これにより、ランタイムにデプロイできるdeployディレクトリにパッチjarファイルが作成されます。

次の手順を使用して、JDeveloperを使用してスパース・デプロイメント・プロファイルを作成します。
  1. 「アプリケーション」ウィンドウでプロジェクト名を右クリックして、「デプロイ」→「Your_Project_Name」の順に選択します。
    新しいデプロイメント・プロファイルを作成することもできます。
    Project_Nameのデプロイウィザードが表示されます。
  2. プロジェクトをデプロイする場合と同様に、ウィザードの手順を完了します。
    「構成のデプロイ」画面では、新しいバージョンを作成したり、既存のバージョンを上書きできないことに注意してください。これは、パッチは別のバージョンを作成せず、実行中のインスタンスに影響を与えずにランタイムにデプロイされるためです。

    「構成のデプロイ」画面

    「サマリー」画面に、deployディレクトリに作成されるsca_projectname_patch.jarファイルの名前とパスが表示されます。

  3. 「終了」をクリックして、パッチjarファイルを作成します。
    project_name/deployディレクトリに、元のプロジェクトjarに加えてパッチjarが含められます。

    パッチjarを開き、含まれているコンポーネントを表示できます。パッチjarには、「SOAパッチ開発者」モードで変更したコンポーネントのみが含まれています。

47.15.2 WLSTを使用したパッチの検証およびデプロイ

WLSTコマンドライン・ツールを使用して、パッチjarファイルを検証し、デプロイできます。sca_validatePatchコマンドおよびsca_patchCompositeコマンドを使用して、パッチ・ファイルをそれぞれ検証し、デプロイします。

次の手順を使用して、パッケージ化されたjar (コンポジットSAR)を検証し、ランタイムにデプロイします。
  1. sca_validatePatchコマンドを使用して、パッチjarファイルを検証します。
    help('sca_validatePatch')を使用して、sca_validatePatchコマンド構文および引数に関する詳細を取得できます。
    次に例を示します。
    sca_validatePatch('http://my_soa_server:8001', 'weblogic', 'welcome', '/home/sca_HelloWorld_patch.jar')

    前述のコマンドでは、sca_HelloWorld_patch.jarパッチ・ファイルをmy_soa_server SOAサーバー・ランタイムに正常にデプロイできるかどうかが検証されます。

    次のメッセージは、パッチが正常に検証されたことを示しています。
    Composite patch has been validated successfully.
  2. sca_patchCompositeコマンドを使用して、パッチjarファイルをランタイムにデプロイします。
    help('sca_patchComposite')を使用して、sca_patchCompositeコマンド構文および引数に関する詳細を取得できます。
    次に例を示します。
    sca_patchComposite('http://my_soa_server:8001', 'weblogic', 'welcome', '/home/sca_HelloWorld_patch.jar')

    前述のコマンドでは、sca_HelloWorld_patch.jarパッチ・ファイルを使用して、my_soa_serverランタイムのHelloWorldコンポジットにパッチを適用します。

    次のメッセージは、パッチが正常に適用されたことを示しています。
    Composite has been patched successfully.
ランタイムのコンポジットに正常にパッチが適用されました。Enterprise Manager Fusion Middleware Controlで、このパッチの適用後にリカバリできるフォルトが発生したフロー・インスタンスが以前にあった場合は、リカバリを試すことができます。

47.15.3 パッチ・ファイルの削除

JDeveloperで「SOAパッチ開発者」以外のロールを使用してSOAプロジェクトを開こうとしたときに、コンポジットに既存のパッチ・ファイルがあった場合、プロジェクトを編集する前にpatch.xmlファイルを削除する必要があることを示す警告が表示されます。

すでにパッチを適用した場合は、patch.xmlファイルを削除するオプションを問題なく選択できます。

「パッチ・ファイルが見つかりません」ダイアログ

これで、引き続きSOAプロジェクトを編集できます。