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Oracle® Fusion Middleware Oracle TopLink Java Persistence API (JPA)拡張機能リファレンス
12c (12.2.1.2.0)
E82670-01
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2 注釈の拡張機能リファレンス

この章では、EclipseLinkのJava Persistence API (JPA)注釈の拡張機能について説明します。EclipseLinkでは、Java Persistence API (JPA) 2.0仕様がサポートされています。多くの拡張機能も含まれています。

この章の内容は次のとおりです。

2.1 注釈の拡張機能の機能リスト

次に、機能ごとにカテゴリ化されたEclipseLinkの注釈の拡張機能を示します。

2.1.1 マッピング注釈

EclipseLinkには、次のマッピングに関する注釈の拡張機能が含まれています。

2.1.2 エンティティ注釈

EclipseLinkには、次のエンティティに関する注釈の拡張機能が含まれています。

2.1.3 コンバータ注釈

EclipseLinkには、次のデータ変換に関する注釈の拡張機能が含まれています。

2.1.4 キャッシング注釈

EclipseLinkには、次のキャッシングに関する注釈の拡張機能が含まれています。

2.1.5 カスタマイズ注釈および最適化注釈

EclipseLinkには、次のカスタマイズおよび最適化に関する注釈の拡張機能が含まれています。

2.1.6 コピー・ポリシー注釈

EclipseLinkには、次のコピー・ポリシーに関する注釈の拡張機能が含まれています。

2.1.7 リターン・ポリシー注釈

EclipseLinkには、次のリターン・ポリシーに関する注釈の拡張機能が含まれています。

2.1.8 ストアド・プロシージャ注釈およびストアド・ファンクション注釈

EclipseLinkには、次のストアド・プロシージャおよびストアド・ファンクションに関する注釈の拡張機能が含まれています。

2.1.9 パーティション化注釈

EclipseLinkには、次のパーティションの使用に関する注釈の拡張機能が含まれています。

2.1.10 非リレーショナル(NoSQL)注釈

EclipseLinkには、次の非リレーショナル・データ・ソースに関する注釈の拡張機能が含まれています。

2.2 注釈の拡張機能のアルファベット順リスト

次に、EclipseLinkの注釈の拡張機能を示します。

@AdditionalCriteria

@AdditionalCriteriaを使用して、データに対するパラメータ化された表示を定義します。

エンティティまたはマップされたスーパークラスに対して、追加基準を定義できます。追加基準の定義は、マップされたスーパークラス・レベルで指定すると、エンティティによって独自の追加基準が定義されている場合(この場合、マップされたスーパークラスに定義された基準は無視されます)を除き、すべての継承エンティティに適用されます。

注釈要素

表2-1は、この注釈の要素を示しています。

表2-1 @AdditionalCriteriaの注釈要素

属性 説明 デフォルト

value

(必須)追加基準として使用するJPQLフラグメント



使用方法

追加基準により、問合せに追加のフィルタリング・メカニズムを提供できます。このフィルタリング・オプションには、たとえば、エンティティまたはマップされたスーパークラスに定義された、既存の追加のJOIN式を使用したり、パラメータを渡すことができます。

追加基準のパラメータは、エンティティ・マネージャ・ファクトリまたはエンティティ・マネージャのプロパティを介して設定します。エンティティ・マネージャで設定されたプロパティは、エンティティ・マネージャ・ファクトリで設定された同じ名前のプロパティ・セットをオーバーライドします。問合せを実行する前に、エンティティ・マネージャでプロパティを設定する必要があります。エンティティ・マネージャの存続期間のプロパティは変更しないでください。


注意:

追加基準は、ネイティブSQL問合せではサポートされていません。

@AdditionalCriteria注釈または<additional-criteria>要素を使用して、追加基準を指定します。追加基準の定義では、すべての有効なJPQL文字列がサポートされており、追加基準を形成するために、別名としてthisを使用する必要があります。次に例を示します。

@AdditionalCriteria("this.address.city IS NOT NULL")

例2-1に、エンティティEmployeeに対して定義された追加基準を示し、次に、エンティティ・マネージャに対して設定された追加基準のパラメータを示します。

例2-1 @AdditionalCriteria注釈の使用

次のように、Employeeに対して追加基準を定義します。

package model;
 
@AdditionalCriteria("this.company=:COMPANY")
public class Employee {

  ...
}

EntityManagerに対してプロパティを設定します。この例では、MyCompanyのすべての従業員が戻されます。

entityManager.setProperty("COMPANY", "MyCompany");

例2-2では、前と同じ例を示しますが、eclipselink-orm.xmlマッピング・ファイルの<additional-criteria>要素を使用します。

例2-2 <additional-criteria> XMLの使用

<additional-criteria>
  <criteria>this.address.city IS NOT NULL</criteria>
</additional-criteria>

追加基準の用途

追加基準には、次のような用途があります。

マルチテナンシ

マルチテナンシ環境では、テナント(ユーザー、クライアント、組織、アプリケーション)はデータベース表を共有できますが、データの表示は、テナントがそれ自身のデータにのみアクセスできるように制限されます。追加基準を使用して、そのような制限を構成できます。


注意:

ほとんどの場合、次に示すとおり、マルチテナンシ環境では、かわりに@Multitenant注釈を使用します。

例2-3 マルチテナンシの例1

次の例では、請求アプリケーションまたは請求組織などのBillingクライアントのデータを制限します。

@AdditionalCriteria("this.tenant = 'Billing'")

例2-4 マルチテナンシの例2

次の例は、同時に複数のテナントによって使用されるアプリケーションで使用できます。追加基準は、次のように定義されます。

@AdditionalCriteria("this.tenant = :tenant")

テナントがEntityManagerFactoryまたはEntityManagerを取得すると、永続性/エンティティ・マネージャ・プロパティのテナントが、それを取得しているテナントの名前に設定されます。次に例を示します。

Map properties = new HashMap();
properties.put("tenant", "ACME");
EntityManagerFactory emf = Persistence.createEntityManagerFactory(properties);

または

Map properties = new HashMap();
properties.put("tenant", "ACME");
EntityManager em = factory.createEntityManager(properties);

ソフト削除

次の例では、削除するようにマークされている(ものの、表に存在する)データを問合せからフィルタリングします。

@AdditionalCriteria("this.isDeleted = false")

データ履歴

次の例では、問合せから最新データを戻すことによって、履歴表に格納されているデータなどの最新でないデータをフィルタリングします。

@AdditionalCriteria("this.endDate is null")

注意:

EclipseLinkは、HistoryPolicy経由で特定の履歴サポートも提供しています。詳細は、EclipseLinkの理解の履歴ポリシーに関する項を参照してください。

一時的なフィルタリング

次の例では、特定の日付にフィルタリングします。

@AdditionalCriteria("this.startDate <= :viewDate and this.endDate >= :viewDate")

共有表

共有表では、表に継承があり、オブジェクト・モデルにはない場合があります。たとえば、SavingsAccountクラスがACCOUNT表にマップされており、ACCOUNT表には預金口座データ(SAVINGS)と当座預金口座データ(CHECKING)の両方が含まれている場合があります。追加基準を使用して、当座預金口座データをフィルタリングできます。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Array

@Arrayを使用して、OracleのVARRAY型やPostgreSQL JDBCのArray型など、特定のデータベースによってサポートされるオブジェクト・リレーショナル・データ・タイプを定義します。

注釈要素

表2-2は、この注釈の要素を示しています。

表2-2 @Arrayの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

databaseType

(必須)データベースの配列の構造型の名前


targetClass

(Javaの汎用型を使用してコレクション・フィールドまたはプロパティが定義される場合のみオプション、それ以外の場合は必須)コレクションの要素タイプであるクラス(基本または埋込み可能)

コレクションのパラメータ化型


使用方法

@Arrayは、Array型に永続化されるコレクション属性に対して使用します。コレクションは、基本タイプまたはStructを使用してマップされる埋込み可能クラスにできます。

例2-5に、Oracle VARRAY型とともにこの注釈を使用する方法を示します。

例2-5 @ArrayとOracle VARRAYの使用

VARRAY DDL:
CREATE TYPE TASKS_TYPE AS VARRAY(10) OF VARCHAR(100)
@Struct
@Entity
public class Employee {
    @Id
    private long id;
    @Array(databaseType="TASKS_TYPE")
    private List<String> tasks;
}

例2-6に、PostgreSQL Struct型とともにこの注釈を使用する方法を示します。

例2-6 @ArrayとPostgreSQL Structの使用

DDL:
CREATE TABLE EMPLOYEE (ID BIGINT, TASKS TEXT[])
@Struct
@Entity
public class Employee {
    @Id
    private long id;
    @Array(databaseType="TEXT[]")
    private List<String> tasks;
}

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • 「@Struct」

  • EclipseLinkの理解

  • EclipseLinkソリューション・ガイド

@BatchFetch

@BatchFetchを使用して、単一の問合せで読み取られる関連マッピング(@OneToOne@OneToMany@ManyToMany@ElementCollectionなど)に関連するオブジェクトを読み取ります。

注釈要素

表2-3は、この注釈の要素を示しています。

表2-3 @BatchFetchの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

size

バッチ・フェッチのデフォルトのサイズ。BatchFetchType=INが各IN句のキーの数を定義する場合にのみ使用されます。

256または問合せのpageSize (カーソル問合せの場合)

BatchFetchType

(オプション)使用するバッチ・フェッチのタイプは、次のとおりです。

  • JOIN: 元の問合せの選択基準は、バッチ問合せと結合されます。

  • EXISTS: バッチ問合せでJOINではなくSQL EXISTS句と下位選択を使用します。

  • IN: バッチ問合せでSQL IN句を使用し、ソース・オブジェクトIDを渡します。

JOIN


使用方法

バッチ・フェッチにより、ツリーの最適なロードが可能になります。@BatchFetch注釈をツリー構造の関係で設定すると、EclipseLinkは、各レベルに対して1つのSQL文を使用します。たとえば、PHONEEMPLOYEEに対する外部キーがあるEMPLOYEE表およびPHONE表を使用してオブジェクトについて考えます。デフォルトでは、従業員のアドレス・リストを読み取るには、従業員のアドレスごとの、n回の問合せが必要になります。バッチ・フェッチでは、すべてのアドレスに対して1つの問合せを使用します。

BatchFetchType=EXISTSの使用にはSQL DISTINCT文(LOBに関する問題が発生する可能性があります)が必要ないため、一部のタイプの問合せや、特定のデータベースでは、より効率的である場合があります。

BatchFetchType=INを使用すると、EclipseLinkでは、まだキャッシュにないオブジェクトのみを選択します。この方法は、カーソルやページ区切りに対して、またはJOINを使用できない状況において、より役立つ場合があります。一部のデータベースでは、シングルトンIDに対してのみ機能します。

次の例では、様々なバッチ・フェッチ・タイプとともにこの注釈(およびXML)を使用する方法を示します。

例2-7 JOIN BatchFetchタイプの使用

@OneToOne
@BatchFetch(BatchFetchType.JOIN)
private Address address;
<one-to-one name="address">
    <batch-fetch type="JOIN" />
</one-to-one>

 

例2-8 EXISTS BatchFetchタイプの使用

@BatchFetch(BatchFetchType.EXISTS)
@OneToOne
public Map<String, String> getStringMap() {
return stringMap;
}
<one-to-one name="StringMap">
    <batch-fetch type="EXISTS"/>
</one-to-one>

例2-9 IN BatchFetchタイプの使用

@BatchFetch(BatchFetchType.IN, size=50)
@OneToOne
public Map<String, String> getStringMap() {
return stringMap;
}
 
<one-to-one name="StringMap">
    <batch-fetch type="IN" size="50" />
</one-to-one>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • 「@JoinFetch」

  • EclipseLinkの理解

  • EclipseLinkソリューション・ガイド

@Cache

@Cacheを(JPA @Cachable注釈のかわりに)使用して、EclipseLinkオブジェクト・キャッシュを構成します。デフォルトでは、EclipseLinkは、共有オブジェクト・キャッシュを使用してすべてのオブジェクトをキャッシュします。最適なキャッシングを可能にするために、クラスごとにキャッシュのタイプとオプションを構成できます。

注釈要素

表2-4は、この注釈の要素を示しています。

表2-4 @Cacheの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

type

(オプション)この属性を、次の項目を使用するキャッシュのタイプ(org.eclipse.persistence.annotations.CacheType列挙型)に設定します。

  • FULL

  • WEAK

  • SOFT

  • SOFT_WEAK

  • HARD_WEAK

  • CACHE (非推奨)

  • NONE (非推奨、かわりにisolation=ISOLATEDを使用)

次の永続性ユニット・プロパティで、この属性をオーバーライドできます。

  • eclipselink.cache.type.<ENTITY>

  • eclipselink.cache.type.default

CacheType.SOFT_WEAK

size

(オプション) int値にこの属性を設定して、使用するキャッシュ・サイズ(オブジェクト数)を定義します。

100

isolation

(オプション)エンティティのキャッシュ・レベル。

  • shared: エンティティ・インスタンスは、EntityManagerFactory/ServerSessionレベル内でキャッシュされます

  • isolated: エンティティとそのデータは、共有キャッシュに格納されるのではなく、永続性コンテキスト/UnitOfWorkまたはIsolatedClientSessionに分離されます

  • protected: エンティティの状態情報は共有キャッシュにキャッシュされますが、エンティティ・インスタンスは共有されません

shared

expiry

(オプション)int値(ミリ秒)で指定し、キャッシュされるインスタンスの失効が一定期間後に有効になるようにします。その後、キャッシュに対して実行される問合せは、コピーがリフレッシュされるように、データベースに強制的に戻されます。

失効なし

expiryTimeOfDay

(オプション)キャッシュされるインスタンスの有効期限が切れる特定の時刻(org.eclipse.persistence.annotations.TimeOfDay)。その後、キャッシュに対して実行される問合せは、コピーがリフレッシュされるように、データベースに強制的に戻されます。

失効なし

alwaysRefresh

(オプション) trueのブール値に設定すると、データベースにアクセスするすべての問合せによって、常にキャッシュがリフレッシュされます。

false

refreshOnlyIfNewer

(オプション) trueのブール値に設定すると、問合せがデータベースから受け取るデータがキャッシュのデータよりも新しい(オプティミスティック・ロック・フィールドによって判別)場合にのみ、データベースにアクセスするすべての問合せによって、キャッシュがリフレッシュされます

注意:

  • このオプションは、alwaysRefreshなどの他のリフレッシュ・オプションのいずれかがすでに有効になっている場合にのみ適用されます。

  • この機能を適用するには、バージョン・フィールドが必要となります。

false

disableHits

(オプション) trueのブール値に設定すると、すべての問合せに対して、キャッシュでのヒットを取得しない一方で、アイデンティティはキャッシュに対して解決することが強制されます。これにより、すべての問合せによってデータベースのヒットが取得されます。

false

coordinationType

(オプション)この属性をキャッシュ・コーディネーション・モード(org.eclipse.persistence.annotations.CacheCoordinationType列挙型)に設定します。

  • SEND_OBJECT_CHANGES: 変更に関するデータを含む、変更されたオブジェクトのリストが送信されます。このデータは、受信キャッシュにマージされます。

  • INVALIDATE_CHANGED_OBJECTS: 変更されたオブジェクトのIDリストが送信されます。受信キャッシュでは、データを変更するのではなく、オブジェクトが無効にされます。

  • SEND_NEW_OBJECTS_WITH_CHANGES: トランザクションで新規作成されたオブジェクトも含まれる点以外はSEND_OBJECT_CHANGESオプションと同じです。

  • NONE: キャッシュ・コーディネーションは行われません。

永続性ユニット・プロパティでもキャッシュ・コーディネーションを構成する必要があります。「キャッシング」を参照してください。

SEND_OBJECT_CHANGES

databaseChangeNotificationType

(オプション)データベース変更通知モード。

  • Invalidate: データベース変更イベントをオブジェクトに対して受信した場合に、EclipseLinkキャッシュを無効にします。

  • None: データベース変更イベントは処理されません。永続性ユニット/セッションにもデータベース・イベント・リスナーを構成する必要があります。

INVALIDATE


使用方法

JPA @Cachable注釈のかわりに@Cache注釈を使用して、キャッシュ構成を追加します。

@Cache注釈は、次のものに定義できます。

  • @Entity

  • @MappedSuperclass

  • 継承階層のルート(該当する場合)

継承サブクラスで@Cache注釈を定義すると、注釈は無視されます。@Embeddable@Cache注釈を定義すると、EclipseLinkは例外をスローします。

EclipseLinkでのキャッシング

EclipseLinkキャッシュは、クラスと主キーの値に基づいて最近読み取られたり書き込まれたオブジェクトが格納される、インメモリー・リポジトリです。EclipseLinkでは、次の目的でこのキャッシュが使用されます。

  • 最近読み取られたり書き込まれたオブジェクトを保持し、メモリー内でそれらにアクセスしてデータベースへのアクセスを最小限にすることで、パフォーマンスを向上させます。

  • ロックと分離レベルを管理します。

  • オブジェクト・アイデンティティを管理します。

EclipseLinkキャッシュとそのデフォルトの動作の詳細は、次を参照してください。

  • EclipseLinkの理解のキャッシングの理解に関する項

  • EclipseLinkソリューション・ガイドのオブジェクト・キャッシングに関する項

  • EclipseLinkには、次のエンティティ・キャッシング注釈が定義されています。

    EclipseLinkにより、キャッシュを構成するために指定できる多数の永続性ユニット・プロパティも提供されます。これらのプロパティを注釈のかわりに使用したり、注釈を補完できる場合があります。

    詳細は、「キャッシング」を参照してください。

例2-10では、@Cache注釈を示します。

例2-10 @Cache注釈の使用

...
@Entity
@Cache(
  type=CacheType.SOFT, // Cache everything until the JVM decides memory is low.
  size=64000  // Use 64,000 as the initial cache size.
  expiry=36000000,  // 10 minutes
  coordinationType=CacheCoordinationType.INVALIDATE_CHANGED_OBJECTS  // if cache coordination is used, only send invalidation messages.
)
public class Employee {
  ...
} 

例2-11に、eclipselink-orm.xmlファイルのこの注釈を使用する方法を示します。

例2-11 <cache> XMLの使用

<entity-mappings
  xmlns="http://www.eclipse.org/eclipselink/xsds/persistence/orm"
  xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
  xsi:schemaLocation="http://www.eclipse.org/eclipselink/xsds/persistence/orm 
  http://www.eclipse.org/eclipselink/xsds/eclipselink_orm_2_4.xsd"
  version="2.4">
    <entity name="Employee" class="org.acme.Employee" access="FIELD">
      <cache type="SOFT" size="64000" expiry="36000000" coordination-type="INVALIDATE_CHANGED_OBJECTS"/>
    </entity>
</entity-mappings>

また、ここに示すように、永続性ユニット・レベル(persistence.xmlファイル)でキャッシング・プロパティを指定することもできます。

例2-12 persistence.xmlでのキャッシングの指定

<persistence xmlns="http://java.sun.com/xml/ns/persistence"
  xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
  xsi:schemaLocation="http://java.sun.com/xml/ns/persistence persistence_2_0.xsd"
  version="2.0">
    <persistence-unit name="acme" transaction-type="RESOURCE_LOCAL">
      <provider>org.eclipse.persistence.jpa.PersistenceProvider</provider>
        <exclude-unlisted-classes>false</exclude-unlisted-classes>
        <properties>
          <property name="eclipselink.cache.shared.default" value="false"/>
          <property name="eclipselink.cache.shared.Employee" value="true"/>
          <property name="eclipselink.cache.type.Employee" value="SOFT"/>
          <property name="eclipselink.cache.size.Employee" value="64000"/>
        </properties>
    </persistence-unit>
</persistence>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@CacheIndex

@CacheIndexを使用して、キャッシュされる索引を定義します。キャッシュ索引は、キャッシングが有効なときにのみ使用されます。

注釈要素

表2-5は、この注釈の要素を示しています。

表2-5 @CacheIndexの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

columnNames

(オプション)索引を定義する一連の列。フィールド/メソッドに注釈が付けられている場合は不要です。


updateable

(オプション)索引付きのフィールドが更新可能かどうかを指定します。

trueの場合、各更新またはリフレッシュでオブジェクトを再度索引付けします。

true


使用方法

キャッシュ索引により、索引付きのフィールドで問合せするときに、singleResult問合せでキャッシュ・ヒットを取得できます。すべてのオブジェクトがメモリー内にあるかどうかは不明なため(キャッシュ使用率の問合せヒントが使用されない場合)、resultList問合せではキャッシュ・ヒットを取得できません。

索引は、一意である必要があります。一意でない場合、最初の索引付きオブジェクトが戻されます。

エンティティ・クラスまたは属性で@CacheIndexを使用できます。属性で定義される場合、列がデフォルトに設定されます。

例2-13に、@CacheIndex注釈の使用例を示します。

例2-13 @CacheIndex注釈の使用

@Entity
@CacheIndex(columnNames={"F_NAME", "L_NAME"}, updateable=true)
public class Employee {
  @Id
  private long id;
  @CacheIndex
  private String ssn;
  @Column(name="F_NAME")
  private String firstName;
  @Column(name="L_NAME")
  private String lastName;
}

例2-14に、eclipselink-orm.xmlファイルの<cache-index> XML要素の使用例を示します。

例2-14 <cache-index> XMLの使用

<?xml version="1.0"?>
<entity-mappings
  xmlns="http://www.eclipse.org/eclipselink/xsds/persistence/orm"
  xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
  xsi:schemaLocation="http://www.eclipse.org/eclipselink/xsds/persistence/orm http://www.eclipse.org/eclipselink/xsds/eclipselink_orm_2_4.xsd"
  version="2.4">
    <entity name="Employee" class="org.acme.Employee" access="FIELD">
        <cache-index updateable="true">
            <column-name>F_NAME</column-name>
            <column-name>L_NAME</column-name>
        </cache-index>
        <attributes>
            <id name="id"/>
            <basic name="ssn">
                <cache-index/>
            </basic>
            <basic name="firstName">
                <column name="F_NAME"/>
            </basic>
            <basic name="lastName">
                <column name="L_NAME"/>
            </basic>
        </attributes>
    </entity>
</entity-mappings>

例2-15に、キャッシュ索引を使用する問合せの例を示します。

例2-15 索引問合せのキャッシング

Query query = em.createQuery("Select e from Employee e where e.firstName = :firstName and e.lastName = :lastName");
query.setParameter("firstName", "Bob");
query.setParameter("lastName", "Smith");
Employee employee = (Employee)query.getSingleResult();

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • 「@Cache」

  • EclipseLinkの理解のキャッシュ索引に関する項

@CacheIndexes

@CacheIndexesを使用して、エンティティに一連の@CacheIndexを定義します。

注釈要素

表2-6は、この注釈の要素を示しています。

表 2-6 @CacheIndexesの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

CacheIndex[]

キャッシュ索引の配列



@CacheIndexes注釈の使用例は、「@CacheIndex」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@CacheInterceptor

エンティティで@CacheInterceptorを使用して、イベントを通じてキャッシュ操作に応答するかわりに、エンティティに対するすべてのEclipseLinkのキャッシュ・アクセスをインターセプトします。

注釈要素

表2-7は、この注釈の要素を示しています。

表2-7 @CacheInterceptorの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

value

EclipseLinkのキャッシュ・アクセスのインターセプトに使用されるクラス



使用方法

一度設定すると、指定されたクラスがすべてのキャッシュ・コールを受信します。既存のEclipseLinkのキャッシュ設定は引き続き使用され、EclipseLinkキャッシュに対して継続できるすべてのコールは構成されたキャッシュに対して実行されます。

継承でエンティティとともに使用する場合、継承階層のルート@CacheInterceptorを定義する必要があります。

例2-16に、外部キャッシュをEclipseLinkと統合する方法を示します。

例2-16 Using @CacheInterceptor注釈の使用

この例では、Employeeクラスが、EclipseLinkの内部キャッシュに対するすべてのEclipseLinkコールをインターセプトし、Oracle Coherence Gridのキャッシュ(CoherenceInterceptor)にリダイレクトします。

import oracle.eclipselink.coherence.integrated.cache.CoherenceInterceptor;
import org.eclipse.persistence.annotations.Customizer;
 
@Entity
@CacheInterceptor(value = CoherenceInterceptor.class)
public class Employee {
...
}

例2-17に、eclipselink-orm.xmlファイルの<cache-interceptor> XML要素の使用例を示します。

例2-17 <cache-interceptor> XMLの使用

<entity class="Employee">
    <cache-interceptor class="CoherenceInterceptor"/>
...
</entity>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • EclipseLinkの理解

  • Oracle Coherence Oracle ToplinkおよびCoherence Grid統合ガイド

  • 「@Cache」

@CascadeOnDelete

@CascadeOnDelete注釈を使用して、データベース・オブジェクトで実行される削除操作をセカンダリ表または関連表にカスケードするように指定します。

ON DELETE CASCADEは、データベースの外部キーの制約オプションで、依存行を自動的に削除します。

注釈要素

この注釈の要素はありません。

使用方法

ターゲットがソース・エンティティに対する外部キーとして定義されているすべてのリレーションシップに@CascadeOnDeleteを置くことができます。

次のソース・リレーションシップに注釈を追加します。@OneToOne@OneToMany@ManyToManyおよび@ElementCollection。また、@SecondaryTableまたはJOINED継承のあるエンティティに@CascadeOnDeleteを追加することもできます。表2-8では、次の異なる要素に@CascadeOnDeleteを置くことによって、どのような影響があるかについて説明します。

表2-8 異なる要素での@Cascadeの使用

要素 @CascadeOnDeleteの影響

エンティティ

セカンダリ表または結合された継承表がデータベースに削除をカスケードすることを定義します。

OneToOneマッピング

関連オブジェクトの削除は、データベースにカスケードされます。

このことは、mappedBy/ターゲット外部キーのOneToOneマッピングにのみ許可されます(制約方向のため)。

OneToManyマッピング

mappedByまたはJoinColumnを使用するOneToManyでは、関連オブジェクトの削除がデータベースにカスケードされます。

JoinTableを使用するOneToManyでは、結合表の削除がデータベースにカスケードされます(制約方向により、プライベートでも、ターゲット・オブジェクトはカスケードできません)。

ManyToManyマッピング

結合表の削除がデータベースにカスケードされます(制約方向により、プライベートでもターゲット・オブジェクトはカスケードできません)。

ElementCollectionマッピング

コレクション表の削除が、データベースにカスケードされます。


@CascadeOnDeleteには、次の動作があります。

  • DDL生成: DDL生成を使用して生成された制約には、カスケード削除オプションが含められます。

  • エンティティ: セカンダリ表または結合された継承表からの削除では、SQLは実行されません(制約によって削除が処理されるため)。

  • OneToOne: マッピングでカスケードまたはorphanRemovalが使用される場合、ターゲット・オブジェクトを削除するためのSQLは実行されません。

  • OneToMany: マッピングでカスケードまたはorphanRemovalが使用される場合、ターゲット・オブジェクトを削除するためのSQLは実行されません。

  • ManyToMany: 結合表から削除するためのSQLは実行されません。

  • ElementCollection: コレクション表から削除するためのSQLは実行されません。

  • キャッシュ: カスケードされたオブジェクトが、キャッシュまたは永続性コンテキストから削除されます。

  • バージョン・ロック: カスケードされたオブジェクトの削除時に、バージョンは確認されません。

  • イベント: オブジェクトがロードされていない場合、カスケードされたオブジェクトで削除イベントが実行されないことがあります。

  • カスケード: CascadeOnDeleteを使用する場合、マッピングでカスケードするように削除操作を構成する必要があります。

例2-18に、従業員のセカンダリ表およびすべての所有されたリレーションシップのカスケード削除を示します。

例2-18 @CascadeOnDelete注釈の使用

@Entity
@SecondaryTable(name="EMP_SALARY")
@CascadeOnDelete
public class Employee{
    @Id
    private long id;
    private String firstName;
    private String lastName;
    @Column(table="EMP_SALARY")
    private String salary;
    @OneToOne(mappedBy="owner", orphanRemoval=true, cascade={CascadeType.ALL})
    @CascadeOnDelete
    private Address address;
    @OneToMany(mappedBy="owner", orphanRemoval=true, cascade={CascadeType.ALL})
    @CascadeOnDelete
    private List<Phone> phones;
    @ManyToMany
    @JoinTable(name="EMP_PROJ")
    @CascadeOnDelete
    private List<Project> projects;
    ...
}

eclipselink-orm.xmlディスクリプタ・ファイルで、例2-19に示すとおり削除時のカスケードを指定します。

例2-19 <cascade-on-delete> XMLの使用

...
<cascade-on-delete>true</cascade-on-delete>
...

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • EclipseLinkソリューション・ガイドのパフォーマンスの拡張に関する項

@ChangeTracking

@ChangeTrackingを使用して、org.eclipse.persistence.descriptors.changetracking.ObjectChangePolicyを指定します。このポリシーでは、EclipseLinkのコミット処理の変更セットを計算し、変更される属性が1つ以上ある変更セットの計算にオブジェクトを含めることによって、トランザクションを最適化します。

注釈要素

表2-9は、この注釈の要素を示しています。

表2-9 @ChangeTrackingの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

ChangeTrackingType

(オプション)使用する変更追跡ポリシーは、次のとおりです。

  • ATTRIBUTE: オブジェクトのsetメソッドをウィービングして、変更が行われるときに変更を収集するための変更イベントを発生させます。

    ウィービングの使用、およびLAZYコレクション・リレーションシップ、または即時ウィービングが必要です。

  • OBJECT: オブジェクトのsetメソッドをウィービングして、オブジェクトをダーティとしてマークします。ダーティ・オブジェクトは、コミットまたはフラッシュ操作において、変更の元の状態のコピーと比較されます。

    ウィービングの使用、およびLAZYコレクション・リレーションシップ、または即時ウィービングが必要です。

  • DEFERRED: 管理されているすべてのオブジェクトは、コミットまたはフラッシュにおいて、変更の元の状態のコピーと比較されます。

    ウィービングは必要ありません。

  • AUTO: 変更追跡ポリシーを設定しません。変更追跡は、実行時に決定されます。

AUTO


使用方法

自動ポリシーを使用すると問題があるアプリケーションの場合は、この注釈を使用して、別の変更ポリシーを構成します。@ChangeTrackingを使用すると、いくつかの属性を持つオブジェクトや多数の変更された属性を持つオブジェクトのコミット・パフォーマンスが向上することがあります。


注意:

ATTRIBUTEまたはOBJECTとともに変更追跡を使用する場合に、リフレクションを介してオブジェクトのフィールドを変更すると、EclipseLinkによって変更が検出されなくなります。ただし、DEFERREDを使用すると、EclipseLinkによって変更が検出されます

例2-20に、@ChangeTrackingを使用して、作業ユニットの変更ポリシーを設定する方法を示します。

例2-20 @ChangeTracking注釈の使用

@ChangeTracking(DEFERRED)
@Entity
public class Employee {
    ...
}

例2-21に、eclipselink-orm.xmlファイルの<change-tracking>要素を使用する方法を示します。

例2-21 <change-tracking> XMLの使用

<entity class="Employee"
    <change-tracking type="DEFERRED"/>
...
</entity>

例2-22に、永続性ユニットのpersistence.xmlファイルで、またはpropertyマップをインポートすることによって、変更追跡を構成する方法を示します。

例2-22 persistence.xmlでの変更追跡の指定

persistence.xmlファイルを使用する場合:

<property name="eclipselink.weaving.changetracking" value="false"/>

propertyマップを使用する場合:

import org.eclipse.persistence.config.PersistenceUnitProperties;
propertiesMap.put(PersistenceUnitProperties.WEAVING_CHANGE_TRACKING, "false");

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • 「weaving」

  • EclipseLinkソリューション・ガイドのパフォーマンスの拡張に関する項

@ClassExtractor

@ClassExtractorを使用して、識別子列を提供するかわりに、カスタム・クラス・インジケータを定義します。

注釈要素

表2-10は、この注釈の要素を示しています。

表2-10 @ClassExtractorの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

java.lang.Class

(必須)エンティティのディスクリプタに適用するクラス・エクストラクタの名前



使用方法

既存のデータベースにマップしており、表に識別子列がない場合、@ClassExtractor注釈または<class-extractor>要素を使用して継承を定義できます。クラス・エクストラクタは、ClassExtractorインタフェースを実装するクラスを取得します。このクラスのインスタンスは、データベース行に使用するクラス・タイプの決定に使用されます。クラス・エクストラクタは、データベースRecordおよびSessionを取得するextractClassFromRowメソッドを定義する必要があります。

クラス・エクストラクタがSINGLE_TABLE継承とともに使用される場合、問合せでクラス・タイプの行をフィルタリングできる必要があります。これは、ブランチ・クラスのonlyInstancesExpressionまたはwithAllSubclassesExpressionを設定することによって実現できます。これらは、DescriptorCustomizerを使用してExpressionオブジェクトに設定できます。

例2-23に、ClassExtractorを使用して継承を定義する例を示します。

例2-23 @ClassExtractor注釈の使用

@Entity
@Table(name="MILES_ACCOUNT")
@Inheritance(strategy=InheritanceType.SINGLE_TABLE)
@ClassExtractor(AirMilesClassExtractor.class)
@Customizer(AirMilesCustomizer.class)
public class AirMilesAccount implements Serializable {
    @Id
    private Long id;
    @Basic
    private String totalMiles;
    @Basic
    private String milesBalance;
    ...
}
 
@Entity
@Customizer(PreferredCustomizer.class)
public class PreferredAccount extends AirMilesAccount {
    ...
}
 
public class AirMilesClassExtractor implements ClassExtractor {
    public void extractClassFromRow(Record row, Session session) {
        if (row.get("TOTALMILES").lessThan(100000)) {
            return AirMilesAccount.class;
        } else {
            return PreferredAccount.class;
        }
    }
}
 
public class AirMilesCustomizer implements DescriptorCustomizer {
    public void customize(ClassDescriptor descriptor) {
        ExpressionBuilder account = new ExpressionBuilder();
        Expression expression = account.getField("TOTALMILES").lessThan(100000);
        descriptor.getInheritancePolicy().setOnlyInstancesExpression(expression);
    }
}
 
public class PreferredCustomizer implements DescriptorCustomizer {
    public void customize(ClassDescriptor descriptor) {
        ExpressionBuilder account = new ExpressionBuilder();
        Expression expression = account.getField("TOTALMILES").greaterThanEqual(100000);
        descriptor.getInheritancePolicy().setOnlyInstancesExpression(expression);
    }
}

例2-24に、eclipselink-orm.xmlファイルの<class-extractor>要素を使用する方法を示します。

例2-24 <class-extractor> XMLの使用

<entity class="AirMilesAccount">
    <table name="MILES_ACCOUNT"/>
    <inheritance strategy="SINGLE_TABLE"/>
    <class-extractor class="AirMilesClassExtractor"/>
...
</entity>
 
<entity class="PreferredAccount">
    <customizer class="PreferredCustomizer"/>
...
</entity>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@CloneCopyPolicy

@CloneCopyPolicyを使用して、エンティティにorg.eclipse.persistence.descriptors.copying.CloneCopyPolicyを指定します。

注釈要素

表2-11は、この注釈の要素を示しています。

表2-11 @CloneCopyPolicyの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

method

(オプション) methodは、EclipseLinkのDeferredChangeDetectionPolicyと比較するクローンの作成に使用されます


workingCopyMethod

(オプション) workingCopyoMethodは、EclipseLinkのUnitOfWorkにオブジェクトを登録するときに使用されるクローンの作成に使用されます




注意:

methodまたはworkingCopyMenthodのいずれかを指定する必要があります。

使用方法

クローンmethodでは、オブジェクトのシャロー・クローンを実行します。これは、共有キャッシュ内のインスタンスから非永続フィールドをクローニングするために使用できます。

@CloneCopyPolicyは、エンティティ、MappedSuperclassまたは埋込み可能クラスに指定できます。

例2-25および例2-26に、@CloneCopyPolicy注釈および<clone-copy-policy> XML要素の様々な例をそれぞれ示します。

例2-25 @CloneCopyPolicy注釈の使用

@CloneCopyPolicy(method="myClone")
@CloneCopyPolicy(method="myClone", workingCopyMethod="myWorkingCopyClone")
@CloneCopyPolicy(workingCopyMethod="myWorkingCopyClone")

例2-26 <clone-copy-policy> XMLの使用

<clone-copy-policy type="copy" method="myClone" workingCopyMethod="myWorkingCopyClone"/>
<clone-copy-policy type="copy" workingCopyMethod="myWorkingCopyClone"/>
<clone-copy-policy type="copy" method="myClone"/>
 

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@CompositeMember

@CompositeMemberを使用して、クラスがコンポジット永続性ユニットに属すことを示します。

ターゲット・タイプがプリミティブ型であり、かつ、ソース・コンポジット・メンバー永続性ユニット以外のコンポジット・メンバー永続性ユニットに属する表が@CollectionTableによって指定される場合に使用します。これにより、ソースおよびターゲットを様々なデータベースにマップできます。

注釈要素

表2-12は、この注釈の要素を示しています。

表2-12 @CompositeMemberの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

value

要素表が属するターゲット・コンポジット・メンバー永続性ユニットの名前(ソース・コンポジット・メンバー永続性ユニットと異なる場合)



使用方法

@CompositeMember注釈は、コンポジット・メンバー永続性ユニットにない場合は無視されます。@ElementCollection注釈および@CollectionTable注釈とともに使用される場合があります。

次の例に示すとおり、注釈またはeclipselink-orm.xmlファイルを使用してCompositeMemberを構成できます。

例2-27 @CompositeMember注釈の使用

@ElementCollection()
@CollectionTable(name = "MBR1_RESPONS", joinColumns=@JoinColumn(name="EMP_ID"))
@CompositeMember("branch-database")
@Column(name = "DESCRIPTION")
public Collection<String> getResponsibilities() {
    return responsibilities;
}

例2-28 <composite-member> XMLの使用

<element-collection name="responsibilities" composite-member="branch-database">
  <column name="DESCRIPTION"/>
  <collection-table name="XML_MBR3_RESPONS">
    <join-column name="EMP_ID"/>
  </collection-table>
</element-collection>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@ConversionValue

@ConversionValueを使用して、ObjectTypeConverterのデータベース値およびオブジェクト値を指定します。

注釈要素

表2-13は、この注釈の要素を示しています。

表2-13 @ConversionValueの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

dataValue

(必須)データベース値


objectValue

(必須)オブジェクト値



使用方法

JPA仕様により、データベース値がEnumの名前または序数値のいずれかである場合、@Enumerated注釈を使用してEnumをデータベース列にマップできます。EclipseLinkでは、コンバータを使用してEnumをコード化された値にマップすることもできます。

例2-29では、enum Gender(MALE, FEMALE)がデータベースの単一文字(M=MALEおよびF=FEMALE)にマップされます。

例2-29 @ConversionValue注釈の使用

@ObjectTypeConverter(name = "gender", objectType = Gender.class, dataType = String.class, conversionValues = {
  @ConversionValue(objectValue = "Male", dataValue = "M"),
  @ConversionValue(objectValue = "Female", dataValue = "F") })

...

@Basic
@Convert("gender")
private Gender gender = Gender.Male;

例2-30では、XMLを使用する同じ機能を示します。

例2-30 <conversion-value> XMLの使用

<object-type-converter name="gender" object-type="model.Gender "data-type="java.lang.String">
  <conversion-value object-value="Male" data-value="M" />
  <conversion-value object-value="Female" data-value="F" />
</object-type-converter>

...

<basic name="gender">
  <column name="GENDER" />
  <convert>gender</convert>
</basic>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Convert

@Convertを使用して、名前付きコンバータを対応するマップ済属性とともに使用する必要があることを指定します。

注釈要素

表2-14は、この注釈の要素を示しています。

表2-14 @Convertの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

value

(オプション)コンバータのStringの名前

none


使用方法

@Convertには、次の予約名があります。

  • serialized: 関連付けられたマッピングにorg.eclipse.persistence.mappings.converters.SerializedObjectConverterを配置します。

  • class-instance: 関連付けられたマッピングでClassInstanceConverterを使用します。ClassInstanceConverterを使用する場合、データベース表現はクラス名を表すStringになり、オブジェクト・モデル表現は引数なしのコンストラクタで構築されたクラスのインスタンスになります。

  • none: 関連付けられたマッピングにコンバータを配置しません。

例2-31に、@Convert注釈を使用してgenderフィールドを定義する方法を示します。

例2-31 @Convert注釈の使用

@Entity
 @Table(name="EMPLOYEE")
 @Converter(
     name="genderConverter",
         converterClass=org.myorg.converters.GenderConverter.class
 )
 public class Employee implements Serializable{
     ...
     @Basic
     @Convert("genderConverter")
     public String getGender() {
         return gender;
     }
     ...
 }

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Converter

@Converter注釈を使用して、マップ済属性の読取りおよび書込み中にデータ値を変更するための、カスタム・コンバータを指定します。

注釈要素

表2-15は、この注釈の要素を示しています。

表2-15 @Converterの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

コンバータのStringの名前。永続性ユニットで一意である必要があります。

なし

converterClass

コンバータのクラス。このクラスは、org.eclipse.persistence.mappings.converters.Converterインタフェースを実装する必要があります。

なし


使用方法

@Converterを使用して、マッピングとともに使用できる名前付きコンバータを定義します。コンバータは、エンティティ・クラス、メソッドまたはフィールドに定義できます。基本またはElementCollectionマッピングで@Convert注釈を使用してコンバータを指定します。

非JPAコンバータ注釈の使用

EclipseLinkは、(JPAのデフォルト・タイプ・マッピングに加えて)次の一連の非JPAコンバータ注釈を提供します。

永続性プロバイダは、次の順序でコンバータ注釈を検索します。

  1. @Convert

  2. @Enumerated

  3. @Lob

  4. @Temporal

  5. シリアライズ(自動)

次のクラスでコンバータを指定します。

  • @Entity

  • @MappedSuperclass

  • @Embeddable

次のマッピングとともにコンバータを使用します。

  • @Basic

  • @Id

  • @Version

  • @ElementCollection

コンバータがその他のタイプのマッピング注釈によって指定されている場合、例外がスローされます。

例2-32に、@Converter注釈を使用してgenderフィールドのコンバータ・クラスを指定する方法を示します。

例2-32 @Converter注釈の使用

@Entity
 public class Employee implements Serializable{
    ...
     @Basic
     @Converter (
         name="genderConverter",
         converterClass=org.myorg.converters.GenderConverter.class
     )
     @Convert("genderConverter")
     public String getGender() {
         return gender;
     }
     ...
 }

例2-33に、eclipselink-orm.xmlファイルの<converter>要素を使用する方法を示します。

例2-33 <converter> XMLの使用

<entity class="Employee">
...
    <attributes>
    ...
      <basic name="gender">
        <convert>genderConverter</convert>
        <converter name="genderConverter" class="org.myorg.converters.GenderConverter"/>
      </basic>
    ...
    </attributes>
</entity>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Converters

@Converters注釈を使用して、複数の@Converter要素を定義します。

注釈要素

表2-16は、この注釈の要素を示しています。

表2-16 @Convertersの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

Converter[]

(必須)コンバータの配列



この注釈の例は、「@Converter」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@CopyPolicy

@CopyPolicyを使用して、エンティティにorg.eclipse.persistence.descriptors.copying.CopyPolicyを設定し、永続性要素のコピーを作成します。

注釈要素

表2-17は、この注釈の要素を示しています。

表2-17 @CopyPolicyの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

java.lang.Class

(必須)コピー・ポリシーのクラス。クラスは、org.eclipse.persistence.descriptors.copying.CopyPolicyを実装する必要があります。



使用方法

@CopyPolicyは、エンティティ、MappedSuperclassまたは埋込み可能クラスに指定できます。

例2-34に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-34 @CopyPolicy注釈の使用

@Entity
  @Table(name="EMPLOYEE")
  @CopyPolicy(mypackage.MyCopyPolicy.class)
  public class Employee implements Serializable {
    ...
  }

例2-35に、eclipselink-orm.xmlファイルの<copy-policy>要素を使用する方法を示します。

例2-35 <copy-policy> XMLの使用

<entity class="Employee">
  <table name="EMPLOYEE"/>
  <copy-policy class="mypackage.MyCopyPolicy"/>
...
</entity>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Customizer

@Customizerを使用して、org.eclipse.persistence.config.DescriptorCustomizerを実装し、すべてのメタデータ処理が完了した後にエンティティのクラス・ディスクリプタに対して実行するクラスを指定します。

注釈要素

表2-18は、この注釈の要素を示しています。

表2-18 @Customizerの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

java.lang.Class

(必須)エンティティのディスクリプタに適用するディスクリプタ・カスタマイザの名前



使用方法

この注釈を使用して、EclipseLinkネイティブAPIによってマッピング・メタデータをカスタマイズまたは拡張します。@Customizerを使用すると、その他のEclipseLink機能および構成にアクセスできます。

@Customizerは、エンティティ、MappedSuperclassまたは埋込み可能クラスに指定できます。


注意:

@Customizerは、親クラスから継承されません。

例2-36に、次のDescriptorCustomerとともに@Customizer注釈を使用する方法を示します。

public class MyCustomizer implements DescriptorCustomizer {
  public void customize(ClassDescriptor descriptor) {
    DirectToFieldMapping genderMapping = (DirectToFieldMapping)descriptor.getMappingForAttributeName("gender");
    ObjectTypeConverter converter = new ObjectTypeConverter();
    convert.addConversionValue("M", Gender.MALE);
    convert.addConversionValue("F", Gender.FEMALE);
    genderMapping.setConverter(converter);
  }
}

例2-36 @Customizer注釈の使用

@Entity
 @Table(name="EMPLOYEE")
 @Customizer(mypackage.MyCustomizer.class)
 public class Employee implements Serializable {
     ...
 }

例2-37に、eclipselink-orm.xmlファイルの<customizer>要素を使用する方法を示します。

例2-37 <customizer> XMLの使用

<entity class="Employee">
  <table name="EMPLOYEE"/>
  <customizer class="mypackage.MyCustomizer"/>
...
</entity>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • 「descriptor.customizer」

  • EclipseLinkソリューション・ガイドのJPAエンティティのXMLへのバインドに関する項

@DeleteAll

@DeleteAllを使用して、リレーションシップを削除するときに、EclipseLinkがすべて削除問合せを使用する必要があることを示します。このことは、通常、リレーションシップがPrivateOwnedのであり、その所有者が削除されている場合に発生します。その場合、リレーションシップのメンバーは読み込まれることなく削除されます。

注釈要素

この注釈の要素はありません。

使用方法


警告:

この注釈の使用には注意が必要です。EclipseLinkでは、すべて削除が機能するようにターゲット・エンティティがマップされているかどうかを確認しません。


例2-38に、リレーションシップ・マッピングで@DeleteAllを使用する方法を示します。

例2-38 @DeleteAll注釈の使用

@Entity
public class Department {
  ...
  @OneToMany(mappedBy = "department")
  @PrivateOwned
  @DeleteAll
  public List<Equipment> getEquipment() {
    return equipment;
    }
  ...
  }
 

例2-38に、eclipselink-orm.xmlファイルの<delete-all>要素を使用する方法を示します。

例2-39 <delete-all> XMLの使用

<entity class="Department">
  ...
  <attributes>
    <one-to-many name="equipment" target-entity="Equipment" mapped-by="department">
      <private-owned/>
      <delete-all/>
    </one-to-many>
...
</attributes>
</entity>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@DiscriminatorClass

@DiscriminatorClass@VariableOneToOne注釈とともに使用して、マッピングのタイプのリストに追加されるエンティティを決定します。

注釈要素

表2-19は、この注釈の要素を示しています。

表2-19 @DiscriminatorClassの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

discriminator

(必須)データベースに格納される識別子


value

(必須)discriminatorを使用してインスタンス化されるクラス



使用方法

@DiscriminatorClass注釈は、@VariableOneToOneマッピング内でのみ指定できます。

@DiscriminatorClassを使用した可変1対1マッピングの例は、「@VariableOneToOne」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@ExcludeDefaultMappings

@ExcludeDefaultMappingsを使用して、特定のクラスにデフォルト・マッピングを追加しないことを指定します。かわりに、EclipseLinkは、注釈またはXMLマッピング・ファイルによって明示的に定義されているマッピングのみを使用します。

注釈要素

この注釈の要素はありません。

使用方法

@ExcludeDefaultMappingsは、エンティティ、MappedSuperclassまたは埋込み可能クラスに指定できます。

例2-40に、@ExcludeDefaultMapping注釈を使用する方法を示します。

例2-40 @ExcludeDefaultMappings注釈の使用

@ExcludeDefaultMappings
@Entity
public class Dealer {
    @Id
    private long id;
    @Basic
    private String name;
    // These would be ignored
    private List<Card> deck;
    private List<Card> hand;
    ...
}

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • EclipseLinkの理解のEclipseLinkプロジェクトのビルディング・ブロックに関する項

@ExistenceChecking

@ExistenceCheckingを使用して、エンティティが新しいか、または存在するかをEclipseLinkがどのような方法で確認するかを指定します。

merge()操作では、@ExistenceCheckingを使用して、オブジェクトが存在するかどうか、つまり、オブジェクトを(データベースまたはキャッシュから)読み取る必要があるかどうかを決定するために、EclipseLinkがキャッシュのみを使用するかどうかを指定します。デフォルトでは、オブジェクトはデータベースから読み取られます。

注釈要素

表2-20は、この注釈の要素を示しています。

表2-20 @ExistenceCheckingの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

ExistenceType

(オプション)次の存在チェック・タイプを設定します。

  • ASSUME_EXISTENCE

  • ASSUME_NON_EXISTENCE

  • CHECK_CHACHE

  • CHECK_DATABASE

CHECK_CACHE


使用方法

@ExistenceCheckingは、エンティティまたはMappedSuperclassに指定できます。

EclipseLinkでは、次の存在チェック・タイプがサポートされています。

  • ASSUME_EXISTENCE: オブジェクトの主キーにnullが含まれていない場合、その主キーが存在する必要があります。アプリケーションが存在チェックを保証する場合または存在チェックを考慮しない場合に、このオプションを使用できます。

  • ASSUME_NON_EXISTENCE: オブジェクトは存在しないと想定します。アプリケーションが存在チェックを保証する場合または存在チェックを考慮しない場合に、このオプションを使用できます。常にINSERT操作が強制されます。

  • CHECK_CHACHE: オブジェクトの主キーにnullが含まれておらず、キャッシュに含まれている場合、その主キーが存在する必要があります。

  • CHECK_DATABASE: データベースでSELECTを実行します。

例2-41に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-41 @ExistenceChecking注釈の使用

@Entity
@Cache(type=CacheType.HARD_WEAK,  expiryTimeOfDay=@TimeOfDay(hour=1))
@ExistenceChecking(ExistenceType.CHECK_DATABASE)
public  class  Employee  implements  Serializable  { 
...
}

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • 「@Cache」

  • EclipseLinkソリューション・ガイドのパフォーマンスの拡張に関する項

@FetchAttribute

@FetchAttributeを使用して、フェッチ・グループ内のパフォーマンスを向上させます。オブジェクトの属性のグループをオンデマンドでロードできるようにします。その結果、明示的なアクセス・コールが発生するまで、属性のデータをデータソースからロードする必要がなくなります。

これにより、ユーザーが一部の属性のみを必要とする場合に、オブジェクトの属性のすべてのデータをロードする必要がなくなります。

注釈要素

表2-21は、この注釈の要素を示しています。

表2-21 @FetchAttributeの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

(必須)フェッチ属性の名前



使用方法

EclipseLinkには、次の2つのタイプのフェッチ・グループがあります。

  • エンティティまたはMappedSuperclassレベルの事前定義済フェッチ・グループ

  • 問合せレベルの動的(ユースケース)フェッチ・グループ

フェッチ・グループを使用する場合、広範囲にわたってユースケースを確認する必要があります。多くの事例では、追加のラウンドトリップにより、遅延したロードによって得られるメリットが相殺されます。

例2-42に、@FetchGroup注釈内で@FetchAttributeを使用する方法を示します。

例2-42 @FetchAttribute注釈の使用

@Entity
@FetchGroup(name="basic-fetch-group", attributes={
        @FetchAttribute(name="id"), 
        @FetchAttribute(name="name"),
        @FetchAttribute(name="address")}) 
public class Person {
 
   @Id
   private int id;
 
   private String name;
 
   @OneToOne(fetch=LAZY)
   private Address address;
 
   @ManyToOne(fetch=EAGER)
   private ContactInfo contactInfo;

例2-43 <fetch-group> XMLの使用

<fetch-group name="basic-fetch-group">
    <attribute name="id"/>
    <attribute name="name"/>
    <attribute name="address"/>
</fetch-group>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@FetchGroup

@FetchGroupを使用して、必要に応じて属性のグループをオンデマンドでロードします。

これにより、ユーザーがオブジェクトの属性の一部のみを必要とする場合に、そのすべてのデータをロードする無駄を回避できます。属性に対して明示的なアクセス・コールが最初に発生するまで、基礎となるデータ・ソースから属性のデータをロードする必要がなくなることも意味します。

注釈要素

表2-22は、この注釈の要素を示しています。

表2-22 @FetchGroupの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

FetchAttribute[] attributes

(必須)フェッチする属性のリスト

なし

java.lang.String name

(必須)フェッチ・グループ名

なし

boolean load

(オプション)フェッチ・グループで指定されたすべてのリレーションシップ属性をロードする必要があるかどうかを示します。

false


使用方法

@FetchGroupを使用する場合は、ユースケース分析を入念に実行する必要があります。遅延したロードによって得られるメリットは、追加のラウンドトリップによって相殺される場合があります。

EclipseLinkでは、次の2つのレベルのフェッチ・グループがサポートされています。

  • エンティティまたはMappedSuperclassレベルの事前定義済フェッチ・グループ

  • 問合せレベルの動的(ユースケース)フェッチ・グループ

ウィービングを使用する場合、またはフェッチ・グループを定義する個々のクラスがorg.eclipse.persistence.queries.FetchGroupTrackerインタフェースを明示的に実装する場合にのみ、フェッチ・グループを使用できます。

フェッチ・グループを使用すると、オブジェクトの属性のサブセットを定義したり、フェッチ・グループを問合せに関連付けることができます。問合せを実行すると、EclipseLinkによりフェッチ・グループ内の属性のみが取得されます。除外された属性のいずれかに関するgetメソッドをコールすると、EclipseLinkでは、このサブセットから除外されたすべての属性をフェッチする問合せが自動的に実行されます。

1つのクラスに対して、複数のフェッチ・グループを定義できます。オプションで、その中で最大で1つのフェッチ・グループをデフォルト・フェッチ・グループとして指定できます。フェッチ・グループを指定しないで問合せを実行すると、EclipseLinkでは、その他に問合せが構成されていないかぎり、デフォルト・フェッチ・グループを使用します。

フェッチ・グループを使用する前に、システムの使用状況を綿密に分析しておくことをお薦めします。多くの事例では、フェッチ・グループに含まれない属性をロードするために必要な追加の問合せにより、部分的な属性のロードによって得られるメリットがかなり相殺されているためです。

例2-44に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-44 Using @FetchGroup注釈の使用

@FetchGroup(name="names", attributes={
    @FetchAttribute(name="firstName"), 
    @FetchAttribute(name="lastName")})

例2-45に、eclipselink-orm.xmlファイルでこの機能を使用する方法を示します。

例2-45 <fetch-group> XMLの使用

<entity class="model.Employee">
    <secondary-table name="SALARY" />
    <fetch-group name="names">
        <attribute name="firstName" />
        <attribute name="lastName" />
    </fetch-group>
...

例2-46に示すとおり、名前付きフェッチ・グループを問合せとともに使用することもできます。

例2-46 問合せでの名前付きフェッチ・グループの使用

TypedQuery query = em.createQuery("SELECT e FROM Employee e", Employee.class);
 
query.setHint(QueryHints.FETCH_GROUP_NAME, "names");

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@FetchGroups

@FetchGroupsを使用して、@FetchGroupのグループを定義します。

注釈要素

表2-23は、この注釈の要素を示しています。

表2-23 @FetchGroupsの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

FetchGroup

(必須)フェッチ・グループの配列(@FetchGroup)



使用方法

@FetchGroupsは、エンティティまたはMappedSuperclassに指定できます。

永続性ユニットのウィービングによって、フェッチ・グループを有効または無効にすることもできます。

フェッチ・グループの使用例は、「@FetchGroup」を参照してください。

例2-47に、永続性ユニットのpersistence.xmlファイルで、またはpropertyマップをインポートすることによって、フェッチ・グループを構成する方法を示します。

例2-47 persistence.xmlでのフェッチ・グループの指定

persistence.xmlファイルを使用する場合:

<property name="eclipselink.weaving.fetchgroups" value="false"/>

propertyマップを使用する場合:

import org.eclipse.persistence.config.PersistenceUnitProperties;
propertiesMap.put(PersistenceUnitProperties.WEAVING_FETCHGROUPS, "false");

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Field

@Fieldを使用して、NoSqlデータにマップされるオブジェクトの構造化データ型のフィールド名を定義します。

注釈要素

表2-24は、この注釈の要素を示しています。

表2-24 @Fieldの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

(オプション)フィールドのデータ・タイプの名前



使用方法

@Field注釈は、@Column注釈の汎用形式であり、リレーショナル・データベースに固有ではありません。@Fieldを使用して、EISおよびNoSQLデータをマップできます。

@Field注釈の例は、「@NoSql」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@HashPartitioning

@HashPartitioningを使用して、オブジェクト(オブジェクトの場所またはテナントなど)からのフィールド値のハッシュによって、データベース・クラスタへのアクセスをパーティション化します。ハッシュによって、接続プールのリストに索引が付けられます。

注釈要素

表2-25は、この注釈の要素を示しています。

表2-25 @HashPartitioningの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

(必須)パーティション・ポリシーの名前。名前は、永続性ユニット内で一意である必要があります。


partitionColumn

(必須)問合せをパーティション化するためのデータベース列または問合せパラメータ


connectionPools

(オプション)パーティション化するための接続プール名のリスト

ServerSessionのすべての定義済プール

unionUnpartitionableQueries

(オプション)パーティション・ハッシュを含まない問合せをすべてのデータベースに送信し、結果を統合するかどうかを指定します。

False


使用方法

ハッシュ値を持つオブジェクトに対するすべての書込みまたは読取り要求は、サーバーに送信されます。パラメータとしてフィールドを含まない問合せは、次のように処理されます。

  • すべてのサーバーに送信され、統合されます。

    または

  • セッションのデフォルトの動作に基づいて処理されます。

パーティション化は、エンティティ、リレーションシップ、問合せ、またはセッション/永続性ユニットで有効にできます。パーティション・ポリシーは、グローバルに名付けられ(再利用を可能にするため)、@Partitioned注釈を使用して設定する必要があります。

永続性ユニット・プロパティは、読取り/書込み/シーケンスの既存の構成に加えて、名前付き接続プールの追加をサポートします。名前付き接続プールは、データベース・クラスタの各ノードに対して定義される必要があります。

トランザクションによって複数のパーティションからのデータが変更される場合、JTAを使用してデータの適切な2フェーズ・コミットを確認する必要があります。1つのトランザクションに1つのノードのみが使用されるように、EntityManagerで排他接続を構成することもできます。

EclipseLinkを使用したパーティション化の例は、「@Partitioned」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Index

索引は、表に対して定義されるデータベース構造であり、これにより一連の列に対する問合せと検索のパフォーマンスが向上します。eclipselink-orm.xmlディスクリプタ内のコードまたは<index>要素で@Index注釈を使用して、表に索引を作成します。

エンティティまたは属性で索引を定義できます。エンティティの場合、索引に対して一連の列を定義する必要があります。

索引の作成はデータベース固有です。一部のデータベースは索引をサポートしていない可能性があります。ほとんどのデータベースでは、主キーと外部キーの列が自動的に索引付けされます。一部のデータベースでは、高度な索引DDLオプションがサポートされています。より高度な索引DDLを作成するために、DDLスクリプトまたはネイティブ問合せを使用できます。

注釈要素

表2-26は、この注釈の要素を示しています。

表2-26 @Indexの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

java.lang.String catalog

(オプション) INDEXのカタログ

デフォルトのカタログ

java.lang.String[] columnNames

(フィールド/メソッドに注釈が付けられている場合は不要)索引を定義する一連の列を指定します。

エンティティの場合は、なし。

属性の場合は、その属性の列。

java.lang.String name

(オプション) INDEXの名前

<table>_<column>_INDEX (ただし、名前を指定する必要があります)

java.lang.String schema

(オプション) INDEXのスキーマ

デフォルトのスキーマ

java.lang.String table

(オプション)索引を定義する表。デフォルトはエンティティのプライマリ表です。

エンティティのプライマリ表。

boolean unique

(オプション)索引が一意か、または非一意であるかを指定します。

false


使用方法

@Index注釈を使用して、問合せでよく使用される任意の属性または列の索引を作成します。

この例では、に1つ、に1つ、およびに複数列の索引、という3つの索引を定義します。

例2-48 @Index注釈の使用

@Entity
@Index(name="EMP_NAME_INDEX", columns={"F_NAME","L_NAME"})
public class Employee{
    @Id
    private long id;
    @Index
    @Column(name="F_NAME")
    private String firstName;
    @Index
    @Column(name="L_NAME")
    private String lastName;
    ...
}

次の例に示すように、<index>を使用してeclipselink-orm.xmlディスクリプタに索引を作成することもできます。<column>サブ要素を使用して列を定義します。@Index注釈でサポートされるすべての属性は、<index>要素でもサポートされます。

例2-49 <index> XMLの使用

<index name="EMP_NAME_INDEX" table="EMPLOYEE" unique="true">
    <column>F_NAME</column>
    <column>L_NAME</column>
</index>

関連項目

詳細は、次のドキュメントを参照してください。

@Indexes

@Indexesを使用して、エンティティ用のデータベース索引のセットを定義します。

注釈要素

表2-27は、この注釈の要素を示しています。

表2-27 @Indexesの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

Index[]

データベース索引の配列



@Index注釈の使用例は、「@Index」を参照してください。

関連項目

詳細は、次のドキュメントを参照してください。

@InstantiationCopyPolicy

@InstantiationCopyPolicyを使用して、エンティティにorg.eclipse.persistence.descriptors.copying.InstantiationCopyPolicyを設定します。

注釈要素

この注釈の要素はありません。

使用方法

コピー・ポリシーによって、EclipseLinkが共有キャッシュとの間でオブジェクトをクローニングする方法が指定されます。@InstantiationCopyPolicyによって、EclipseLinkは、オブジェクトをクローニングするために、オブジェクトの新規インスタンスを作成し、各永続属性をコピーします。代替メソッドには@CloneCopyPolicyがあり、これはオブジェクトをクローニングします。

クローニングは、新規インスタンスの作成よりも効率的で、一時属性値または非永続属性値を維持します。共有キャッシュに一時属性値または非永続属性値が必要ない場合は、@InstantiationCopyPolicyを使用します。

デフォルトのEclipseLinkコピー・ポリシーは、構成によって異なります。

  • weaving.internal (およびフィールド・アクセス)を使用する場合、EclipseLinkはオブジェクトをコピーする特別なクローン・メソッドを生成します。

  • ウィービングを使用しない場合、EclipseLinkはインスタンス化を使用してオブジェクトをコピーします。

@InstantiationCopyPolicyは、エンティティ、MappedSuperclassまたは埋込み可能エンティティに指定できます。

例2-50に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-50 @InstantiationCopyPolicy注釈の使用

@Entity
@InstantiationCopyPolicy
public class Employee {
    ...
    transient List events = new ArrayList();
}

例2-51に、eclipselink-orm.xmlファイルでこの拡張を使用する方法を示します。

例2-51 <instantiation-copy-policy> XMLの使用

<entity name="Employee" class="org.acme.Employee" access="FIELD">
    <instantiation-copy-policy/>
    ...
</entity>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@JoinFetch

@JoinFetch注釈を使用して、ソース・オブジェクトと同じ問合せにある関連オブジェクトの結合および読取りを有効にします。


注意:

すべての問合せで結合が必要となるわけではないため、結合フェッチは問合せレベルで設定してください。

注釈要素

表2-28は、この注釈の要素を示しています。

表2-28 @JoinFetchの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

value

(オプション)この属性を、使用するフェッチのorg.eclipse.persistence.annotations.JoinFetchType列挙型に設定します。

JoinFetchTypeの有効な値は次のとおりです。

  • INNER: このオプションにより、関連オブジェクトの内部結合フェッチが実現されます。

    注意: 内部結合では、nullまたは空の値を使用できません。

  • OUTER: このオプションにより、関連オブジェクトの外部結合フェッチが実現されます。

    注意: 外部結合では、nullまたは空の値を使用できます。

JoinFetchType.INNER


使用方法

@JoinFetch注釈は、次のマッピングに指定できます。

  • @OneToOne

  • @OneToMany

  • @ManyToOne

  • @ManyToMany

  • @ElementCollection

また、特にコレクション・リレーションシップには、より効率的なバッチ・フェッチを使用できます。

次の例では、@JoinFetch注釈を使用して、従業員フィールドmanagedEmployeesを指定する方法を示します。

例2-52 @JoinFetch注釈の使用

@Entity
 public class Employee implements Serializable {
    ...
    @OneToMany(cascade=ALL, mappedBy="owner")
    @JoinFetch(value=OUTER)
    public Collection<Employee> getManagedEmployees() {
        return managedEmployees;
    }
    ...
 }

例2-53に、eclipselink-orm.xmlファイルでこの拡張を使用する方法を示します。

例2-53 XMLでの<join-fetch>の使用

<one-to-many name="managedEmployees">
    <join-fetch>OUTER</join-fetch>
</one-to-many>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • EclipseLinkの理解

  • EclipseLinkソリューション・ガイドのパフォーマンスの拡張に関する項

  • 「@BatchFetch」

@JoinField

@JoinFieldを使用して、NoSqlデータにマップされるオブジェクトの構造化データ型の外部キーを定義します。

注釈要素

表2-29は、この注釈の要素を示しています。

表2-29 @JoinFieldの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

(オプション)ソース・レコード内の外部キー/ID参照フィールドの名前


referencedFieldName

(オプション)ターゲット・レコード内のIDフィールドの名前



使用方法

@JoinField注釈は、@JoinColumn注釈の汎用形式であり、リレーショナル・データベースに固有ではありません。@JoinFieldを使用して、EISおよびNoSQLデータをマップできます。

次の例では、注釈として、XMLでこの拡張を使用する方法を示します。

例2-54 @JoinField注釈

@Entity
@NoSql
public class Order {
    ...
    @ManyToOne
    @JoinField(name="customerId")
    private Customer customer;
}

例2-55 XMLでの<join-field>の使用

<entity name="Order" class="org.acme.Order">
    <no-sql/>
    ...
    <many-to-one name="customer">
        <join-field name="customerId"/>
    </many-to-one>
</entity>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@JoinFields

@JoinFieldsを使用して、リレーションシップに一連の@JoinField注釈を定義します。

注釈要素

表2-30は、この注釈の要素を示しています。

表2-30 @JoinFieldsの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

JoinField[]J

結合フィールドの配列



@Index注釈の使用例は、「@JoinField」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@MapKeyConvert

@MapKeyConvertを使用して、対応するマップ済属性のキー列とともに使用される名前付きコンバータを指定します。

注釈要素

表2-31は、この注釈の要素を示しています。

表2-31 @MapKeyConvertの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

value

(オプション)使用するコンバータの名前

  • serialized

  • class-instance

  • none

  • カスタム・コンバータ

なし


使用方法

@MapKeyConvertを使用して、@MapKeyColumnで使用されるキー値を変換し、データベース列とは異なる型または値を持つようにします。

@MapKeyConvert注釈には、次の予約名があります。

  • serialized: 関連付けられたマッピングでSerializedObjectConverterを使用します。SerializedObjectConverterを使用する場合、データベース表現はオブジェクトのシリアライズされたバージョンを保持するバイナリ・フィールドになり、オブジェクト・モデル表現は実際のオブジェクトになります。

  • class-instance: 関連付けられたマッピングでClassInstanceConverterを使用します。ClassInstanceConverterを使用する場合、データベース表現はクラス名を表す文字列になり、オブジェクト・モデル表現は引数なしのコンストラクタで構築されたクラスのインスタンスになります。

  • none: 関連付けられたマッピングにコンバータを配置しません。別のコンバータがデフォルトで設定されているか、または別のコンバータが設定されている状況をオーバーライドするために使用できます。

これらの予約名のいずれかを使用しない場合は、@Converter注釈を使用してカスタム・コンバータを定義する必要があります。

例2-56に、@MapKeyConvert注釈を使用して、コンバータをマップのキーに適用します。

例2-56 @MapKeyConvert注釈の使用

@Entity
public class Entity
 …
    @ElementCollection
    @MapKeyColumn(name=”BANK”)
    @Column(name=”ACCOUNT”)
    @Convert(”Long2String”)
    @MapKeyConvert(”CreditLine”)
    public Map<String,Long> getCreditLines() {
        return creditLines;
    }

例2-57に、eclipselink-orm.xmlファイルの<map-key-convert>要素を使用する方法を示します。

例2-57 <map-key-convert> XMLの使用

<element-collection name="creditLines">
  <map-key-convert>CreditLine</map-key-convert>
  <map-key-column name="BANK"/>
  <column name="ACCOUNT"/>
  <convert>Long2String</convert>
  <object-type-converter name="CreditLine">
    <conversion-value data-value="RBC" object-value="RoyalBank"/>
    <conversion-value data-value="CIBC" object-value="CanadianImperial"/>
    <conversion-value data-value="SB" object-value="Scotiabank"/>
    <conversion-value data-value="TD" object-value="TorontoDominion"/>
  </object-type-converter>
  <type-converter name="Long2String" data-type="String" object-type="Long"/>
  <collection-table name="EMP_CREDITLINES">
    <join-column name="EMP_ID"/>
  </collection-table>
</element-collection>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Multitenant

@Multitenant注釈は、指定のエンティティがアプリケーションの複数のテナント間で共有されることを指定します。マルチテナント・タイプは、これらのエンティティのデータを各テナントのデータベースに格納する方法を指定します。エンティティ・レベルまたはマップされたスーパークラス・レベルでマルチテナンシを指定できます。

注釈要素

表2-32は、この注釈の要素を示しています。

表2-32 @Multitenantの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

boolean includeCriteria

SELECTUPDATEおよびDELETE問合せにテナント基準を追加することが、データベースによって要求されるかどうかを示します。

true

MultitenantType value

使用するマルチテナント方針(SINGLE_TABLETABLE_PER_TENANTまたはVPD)を指定します。

SINGLE_TABLE


使用方法

@Multitenant注釈を使用する場合は、@Entityまたは@MappedSuperclass注釈とともにこの注釈を指定します。次に例を示します。

@Entity
@Multitenant
...
public class Employee() {
  ...
}
 

次の3種類のマルチテナンシを使用できます。

例2-58に、@Multitenant注釈の簡単な例を示します。この例では、PlayerエンティティにはデフォルトのPLAYER表に格納された複数のテナントの行があり、デフォルトのTENANT_ID列はデフォルトのコンテキスト・プロパティeclipselink.tenant-idとともに識別子として使用されます。

例2-58 最小の@Multitenant注釈

@Entity
@Multitenant
public class Player  {
}

アプリケーションで共有のEntityManagerFactoryを使用し、EntityManagerをテナント固有にする場合、ランタイム・コードは次のようになります。

Map<String, Object> emProperties = new HashMap<String, Object>();

emProperties.set("eclipselink.tenant-id", "HTHL");

EntityManager em = emf.createEntityManager(emProperties);

詳細な例は、「単一表マルチテナンシ」「テナントごとの表マルチテナンシ」および「VPDマルチテナンシ」を参照してください。

単一表マルチテナンシ

SINGLE_TABLEマルチテナント・タイプは、エンティティまたはマップされたスーパークラスがマップする表に複数のテナントの行を含めることができることを指定します。テナント固有の行へのアクセスは、テナントに限定されます。

テナント固有の行は、テナント識別子列を使用することによってテナントに関連付けられます。識別子列は、アプリケーション・コンテキスト値とともに使用され、永続性コンテキストがアクセスできる対象を制限します。

マップされた表での問合せの結果は、プロパティ値として提供されるテナント識別子値に制限されます。これは、表のすべての挿入、更新および削除操作に適用されます。マルチテナント・メタデータがマップされたスーパークラス・レベルで適用される場合、サブエンティティによって独自のマルチテナント・メタデータが指定されていないかぎり、すべてのサブエンティティに適用されます。


注意:

単一表マルチテナンシのコンテキストでは、「単一表」は、複数のテナントが1つの表を共有できること、および各テナントのデータが識別子列によって他のテナントのデータと区別されることを意味します。単一表マルチテナンシとともに複数の表を使用できますが、その場合、エンティティの永続データは複数の表(TableおよびSecondaryTable)に格納され、複数のテナントがすべての表を共有できます。

テナント識別子列を使用して単一表マルチテナンシを構成する方法の詳細は、「@TenantDiscriminatorColumn」を参照してください。

次の例では、@Multitenant@TenantDiscriminatorColumnおよびコンテキスト・プロパティを使用して、エンティティに単一表マルチテナンシを定義します。

例2-59 @Multitenantの使用例

@Entity 
@Table(name=”EMP”) 
@Multitenant(SINGLE_TABLE) 
@TenantDiscriminatorColumn(name = ”TENANT_ID”, 
   contextProperty = "employee-tenant.id")

次の例では、<multitenant>要素を使用して、最小の単一表マルチテナンシを指定します。SINGLE_TABLEはデフォルト値のため、指定する必要はありません。

例2-60 <multitenant>の使用例

<entity class="model.Employee">
  <multitenant/>
  <table name="EMP"/>
  ...
</entity>

テナントごとの表マルチテナンシ

TABLE_PER_TENANTマルチテナント・タイプは、エンティティの表(TableおよびSecondaryTable)がテナント・コンテキストに基づいたテナント固有の表であることを指定します。これらの表へのアクセスは、指定のテナントに限定されます。結合表またはコレクション表を使用するエンティティ内のリレーションシップも、そのコンテキスト内に存在すると想定されます。

他のマルチテナント・タイプと同様に、エンティティ・レベルまたはマップされたスーパークラス・レベルで、テナントごとの表マルチテナンシを指定できます。エンティティ・レベルでは、トランザクションが開始した後、各エンティティ・マネージャでテナント・コンテキスト・プロパティを提供する必要があります。

テナントごとの表エンティティは、同じ永続性ユニット内の他のマルチテナント・タイプのエンティティと混在できます。

テナントのすべての読取り、挿入、更新および削除操作は、テナントの表にのみ適用されます。

テナントは、デフォルトで同じサーバー・セッションを共有します。各エンティティ・マネージャに対して、テナントごとの表の識別子を設定または更新する必要があります。ID生成は、テナントごとの表の方針に該当する、すべてのテナントで一意であると想定されます。

テナントごとの表マルチテナンシを構成する場合は、次を指定する必要があります。

  • ユーザーを特定するテナントごとの表のプロパティ。エンティティ・マネージャごとに設定するか、永続性ユニット当たりのテナントごとの表を分離するために、エンティティ・マネージャ・ファクトリで設定できます。

  • 他のテナントの表からテナントの表を特定および分離するためのテナント表識別子。識別子タイプは、SCHEMASUFFIXおよびPREFIXです。テナント識別子タイプの詳細は、「@TenantTableDiscriminator」を参照してください。

次の例では、エンティティでテナントごとの表マルチテナンシを定義するために使用される@Multitenant注釈を示します。@TenantTableDiscriminator(SCHEMA)は、識別子表がスキーマによって特定されることを指定します。

例2-61 @Multitenantと@TenantTableDiscriminatorの使用例

@Entity
@Table(name=”EMP”)
@Multitenant(TABLE_PER_TENANT)
@TenantTableDiscriminator(SCHEMA)
public class Employee {
    ...
}

次の例では、最小のテナントごとの表マルチテナンシを定義するために使用される<multitenant>要素および<tenant-table-discriminator>要素を示します。

例2-62 <multitenant>と<tenant-table-discriminator>の使用例

<entity class="Employee">
  <multitenant type="TABLE_PER_TENANT">
    <tenant-table-discriminator type="SCHEMA"/>
  </multitenant>
  <table name="EMP">
  ...
</entity>

VPDマルチテナンシ

VPD (仮想プライベート・データベース)マルチテナンシ・タイプは、データベースがすべてのSELECT、UPDATEおよびDELETE問合せでテナントのフィルタリングを処理することを指定します。このタイプを使用する場合、永続性ユニットとともに使用されるプラットフォームでVPDがサポートされている必要があります。

EclipseLink VPDマルチテナンシを使用する場合、@Multitenantおよび@TenantDiscriminatorColumnを使用して、最初にデータベースでVPDを構成してから、エンティティまたはマップされたスーパークラスでマルチテナンシを指定する必要があります。

例2-63に、エンティティに定義されたVPDマルチテナンシを示します。前述のとおり、データベースのVPDもVPDマルチテナンシを有効にするように構成する必要があります。この場合、VPDデータベースは、USER_ID列を使用して指定クライアントによる指定行へのアクセスを制限するように構成されています。そのため、USER_IDは、EclipseLinkマルチテナント操作のテナント識別子列としても指定されます。

例2-63 @Multitenant(VPD)の使用例

例は次のとおりです。

@Entity
@Multitenant(VPD)
@TenantDiscriminatorColumn(name = "USER_ID", contextProperty = "tenant.id")
@Cacheable(false)
 
public class Task implements Serializable {
...
...

例は次のとおりです。

例2-64 <multitenant>の使用例

<entity class="model.Employee"> 
  <multitenant type="VPD">
    <tenant-discriminator-column name="USER_ID" context-property="tenant.id"/> 
  </multitenant>
  <table name="EMPLOYEE"/>
  ...
</entity>

関連項目

@Mutable

@Basicマッピングで@Mutableを使用して、複合フィールド・タイプの値を置換するのではなく、変更できる(または変更できない)かどうかを指定します。可変マッピングは、変更追跡のパフォーマンスに影響する場合があります。属性変更追跡は、非可変マッピングを使用する場合にのみウィービングできます。

注釈要素

表2-33は、この注釈の要素を示しています。

表2-33 @Mutableの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

boolean value

(オプション)マッピングが可変かどうかを指定します。

true


使用方法

ほとんどの基本タイプ(intlongfloatdoubleStringBigDecimalなど)は、可変ではありません。

デフォルトでは、DateおよびCalendarタイプは可変ではないと想定されます。これらのタイプを可変にするには、@Mutable注釈を使用します。グローバルな永続性プロパティeclipselink.temporal.mutableを使用して、マッピングを可変として設定することもできます。

デフォルトでは、シリアライズされたタイプは可変と想定されます。@Mutable注釈をfalseに設定して、これらのタイプを可変でなくすることができます。

persistence.xmlファイルにある永続性ユニットのDateおよびCalendarフィールドの可変マッピングも構成できます。

例2-65に、@Mutable注釈を使用してEmployeeフィールドのhireDateを指定する方法を示します。

例2-65 @Mutable注釈の使用

@Entity
public class Employee implements Serializable {

    ...

    @Temporal(DATE)
    @Mutable
    public Calendar getHireDate() {
        return hireDate;
    }

..
}

例2-66に、永続性ユニットのpersistence.xmlファイルで、またはpropertyマップをインポートすることによって、可変マッピングを構成する方法を示します。

例2-66 persistence.xmlでの可変マッピングの指定

persistence.xmlファイルを使用する場合:

<property name="eclipselink.temporal.mutable" value="true"/>

propertyマップを使用する場合:

import org.eclipse.persistence.config.PersistenceUnitProperties;
propertiesMap.put(PersistenceUnitProperties.TEMPORAL_MUTABLE, "false");

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@NamedPLSQLStoredFunctionQueries

@NamedPLSQLStoredFunctionQueries注釈を使用して、複数のNamedPLSQLStoredFunctionQuery項目を定義します。

注釈要素

表2-34は、この注釈の要素を示しています。

表2-34 @NamedPLSQLStoredFunctionQueriesの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

NamedStoredFunctionQuery[]

(必須)名前付きストアド・プロシージャ問合せの配列



関連項目

詳細は、次を参照してください。

@NamedPLSQLStoredFunctionQuery

@NamedPLSQLStoredFunctionQuery注釈を使用して、名前付き問合せとしてOracle PLSQLストアド・ファンクションをコールする問合せを定義します。

注釈要素

表2-36は、この注釈の要素を示しています。

表2-35 @NamedPLSQLStoredFunctionQueryの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

functionName

(必須)ストアド・ファンクションの名前


name

(必須)このストアド・ファンクション問合せを参照する一意の名前


returnParamter

(必須)ストアド・ファンクションの戻り値


hints

(オプション)問合せヒント


parameters

(オプション)ストアド・ファンクションのパラメータ


resultSetMapping

(オプション)SQLResultMappingの名前



使用方法

この注釈は、JDBCからアクセスできないRECORDおよびTABLEなどの複合PLSQLタイプのサポートを追加します。

@NamedPLSQLStoredFunctionQueryは、エンティティまたはMappedSuperclassに指定できます。

例2-67に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-67 @NamedPLSQLStoredFunctionQuery注釈の使用

@NamedPLSQLStoredFunctionQuery(
    name="getEmployee", 
    functionName="EMP_PKG.GET_EMP",
    returnParameter=@PLSQLParameter(
        name="RESULT", 
        databaseType="EMP_PKG.EMP_TABLE"
    )
)
@Embeddable
@Struct(name="EMP_TYPE", fields={"F_NAME", "L_NAME", "SALARY"})
@PLSQLRecord(
    name="EMP_PKG.EMP_REC", 
    compatibleType="EMP_TYPE",
    javaType=Employee.class,
    fields={
        @PLSQLParameter(name="F_NAME"), 
        @PLSQLParameter(name="L_NAME"),
        @PLSQLParameter(
            name="SALARY", 
            databaseType="NUMERIC_TYPE"
        )
    }
)

public class Employee { ...}

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@NamedPLSQLStoredProcedureQueries

@NamedPLSQLStoredProcedureQueries注釈を使用して、複数のNamedPLSQLStoredProcedureQuery項目を定義します。

注釈要素

表2-36は、この注釈の要素を示しています。

表2-36 @NamedPLSQLStoredProcedureQueriesの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

value

(必須)名前付きストアド・プロシージャ問合せの配列



例2-68に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-68 @NamedPLSQLStoredProcedureQueries注釈の使用

@NamedPLSQLStoredProcedureQueries({ 
    @NamedPLSQLStoredProcedureQuery(name="getEmployee", 
    functionName="EMP_PKG.GET_EMP", 
    parameters={ @PLSQLParameter( name="EMP_OUT", direction=:Direction.OUT, databaseType="EMP_PKG.EMP_REC") } )
    })

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@NamedPLSQLStoredProcedureQuery

@NamedPLSQLStoredProcedureQuery注釈を使用して、名前付き問合せとしてOracle PLSQLストアド・プロシージャをコールする問合せを定義します。

注釈要素

表2-37は、この注釈の要素を示しています。

表2-37 @NamedPLSQLStoredProcedureQueryの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

procedureName

(必須)ストアド・プロシージャの名前


name

(必須)このストアド・プロシージャ問合せを参照する一意の名前


resultClass

(オプション)結果のクラス。


hints

(オプション)問合せヒント


parameters

(オプション)ストアド・プロシージャのパラメータ


resultSetMapping

(オプション)SQLResultMappingの名前



使用方法

この注釈は、JDBCからアクセスできないRECORDおよびTABLEなどの複合PLSQLタイプのサポートを追加します。

@NamedPLSQLStoredProcedureQueryは、エンティティ、埋込み可能またはMappedSuperclassに指定できます。

例2-69に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-69 @NamedPLSQLStoredProcedureQuery注釈の使用

@NamedPLSQLStoredProcedureQuery(
    name="getEmployee",
    procedureName="MyStoredProcedure",
    functionName="EMP_PKG.GET_EMP", 
    parameters={
        @PLSQLParameter(
            name="EMP_OUT", 
            direction=Direction.OUT,
            databaseType="EMP_PKG.EMP_REC"
        )
    }
)
@Embeddable
@Struct(name="EMP_TYPE", fields={"F_NAME", "L_NAME", "SALARY"})
@OracleObject(
    name="EMP_PKG.EMP_REC",
    compatibleType="EMP_TYPE",
    javaType=Employee.class,
    fields={
        @PLSQLParameter(name="F_NAME"),
        @PLSQLParameter(name="L_NAME"),
        @PLSQLParameter(
            name="SALARY",
            databaseType="NUMERIC_TYPE"
        )
    }
)
 
public class Employee { ...}

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@NamedStoredFunctionQueries

@NamedStoredFunctionQueries注釈を使用して、複数のNamedStoredFunctionQuery項目を定義します。

注釈要素

表2-38は、この注釈の要素を示しています。

表2-38 @NamedStoredFunctionQueriesの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

NamedStoredFunctionQuery[]

(必須)名前付きストアド・プロシージャ問合せの配列



例2-70に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-70 @NamedStoredFunctionQueries注釈の使用

@NamedStoredFunctionQueries{(
    @NamedStoredFunctionQuery(
        name="StoredFunction_In",
        functionName="StoredFunction_In",
        parameters={
            @StoredProcedureParameter(direction=IN, name="P_IN", queryParameter="P_IN", type=Long.class)
        },
        returnParameter=@StoredProcedureParameter(queryParameter="RETURN", type=Long.class)
    )
)}

複数の名前付きストアド・プロシージャをeclipselink-orm.xmlファイルで定義する場合、複数の<named-stored-function_query>要素のリストを作成します。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@NamedStoredFunctionQuery

@NamedStoredFunctionQueryを使用して、名前付き問合せとしてストアド・ファンクションをコールする問合せを定義します。

注釈要素

表2-39は、この注釈の要素を示しています。

表2-39 @NamedStoredFunctionQueryの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

functionName

(必須)ストアド・ファンクションの名前


name

(必須)このストアド・ファンクション問合せを参照する一意の名前


returnParamter

(必須)ストアド・ファンクションの戻り値


callByIndex

(オプション)ストアド・ファンクションを索引で、または名前でコールすることを指定します。

  • 索引の場合、データベースのプロシージャと同じ順序でパラメータを定義する必要があります。

  • 名前の場合、プロシージャ・パラメータに名前を付けるデータベース・プラットフォーム・サポートを使用する必要があります。

false

hints

(オプション)問合せヒント


parameters

(オプション)ストアド・ファンクションのパラメータ


resultSetMapping

(オプション)SQLResultMappingの名前



使用方法

@NamedStoredFunctionQueryは、エンティティまたはMappedSuperclassに指定できます。

例2-71に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-71 @NamedStoredFunctionQuery注釈の使用

@Entity
@Table(name="CMP3_ADDRESS")
 
@NamedStoredFunctionQuery(
  name="StoredFunction_In",
  functionName="StoredFunction_In",
  parameters={
    @StoredProcedureParameter(direction=IN, name="P_IN", queryParameter="P_IN", type=Long.class)
    },
  returnParameter=@StoredProcedureParameter(queryParameter="RETURN", type=Long.class)
  )
public class Address implements Serializable {
...
}

例2-72に、eclipselink-orm.xmlファイルの<named-stored-function-query>要素を使用する方法を示します。

例2-72 <named-stored-function-query> XMLの使用

<named-stored-function-query name="StoredFunction_In" procedure-name="StoredFunction_In">
    <parameter direction="IN" name="P_IN" query-parameter="P_IN" type="Long"/>
</named-stored-function-query>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@NamedStoredProcedureQueries

@NamedStoredProcedureQueries注釈を使用して、複数のNamedStoredProcedureQuery項目を定義します。

注釈要素

表2-40は、この注釈の要素を示しています。

表2-40 @NamedStoredProcedureQueriesの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

value

(必須)名前付きストアド・プロシージャ問合せの配列



例2-73に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-73 @NamedStoredProcedureQueries注釈の使用

@Entity
@Table(name="EMPLOYEE")
@NamedStoredProcedureQueries({
  @NamedStoredProcedureQuery(
    name="ReadEmployeeInOut",
     resultClass=org.eclipse.persistence.testing.models.jpa.customfeatures.Employee.class,
    procedureName="Read_Employee_InOut",
    parameters={
      @StoredProcedureParameter(direction=IN_OUT, name="employee_id_v", queryParameter="ID", type=Integer.class),
      @StoredProcedureParameter(direction=OUT, name="nchar_v", queryParameter="NCHARTYPE", type=Character.class)}
    ),
    @NamedStoredProcedureQuery(
      name="ReadEmployeeCursor",
      resultClass=org.eclipse.persistence.testing.models.jpa.customfeatures.Employee.class,
      procedureName="Read_Employee_Cursor",
      parameters={
        @StoredProcedureParameter(direction=IN, name="employee_id_v", queryParameter="ID", type=Integer.class),
        @StoredProcedureParameter(direction=OUT_CURSOR, queryParameter="RESULT_CURSOR")})
})
public class Employee implements Serializable {

複数の名前付きストアド・プロシージャ問合せをeclipselink-orm.xmlファイルで定義する場合、複数の<named-stored-procedure_query>要素のリストを簡単に作成します。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@NamedStoredProcedureQuery

@NamedStoredProcedureQuery注釈を使用して、名前付き問合せとしてストアド・プロシージャをコールする問合せを定義します。

注釈要素

表2-41は、この注釈の要素を示しています。

表2-41 @NamedStoredProcedureQueryの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

(必須)このストアド・プロシージャ問合せを参照する一意の名前


procedureName

(必須)ストアド・プロシージャの名前。


callByIndex

(オプション)ストアド・プロシージャを名前でコールするかどうかを指定します。

  • trueの場合、データベースのプロシージャと同じ順序でStoredProcedureParametersを定義する必要があります。

  • falseの場合、データベース・プラットフォームはプロシージャ・パラメータへの名前付けをサポートしている必要があります。

false

hints

(オプション)問合せヒントの配列


multipleResultSets

(オプション)ストアド・プロシージャが複数の結果セットを戻すかどうかを指定します。

これは、ストアド・プロシージャからの複数の結果セットをサポートしているデータベースにのみ適用されます。

false

parameters

(オプション)ストアド・プロシージャのパラメータの配列。


resultClass

(オプション)結果のクラス。

void.class

resultSetMapping

(オプション)SQLResultMappingの名前。


returnsResultSet

(オプション)ストアド・プロシージャが結果セットを保持するかどうかを指定します。

このことは、ストアド・プロシージャからの結果セットがサポートされているデータベースにのみ適用されます。

false


使用方法

EntityまたはMappedSuperクラスに@NamedStoredProcedureQueryを指定できます。

例2-74に、@NamedStoredProcedureQueryを使用してストアド・プロシージャを定義する方法を示します。

例2-74 @NamedStoredProcedureQuery注釈の使用

@NamedStoredProcedureQuery(name="findAllEmployees", procedureName="EMP_READ_ALL", resultClass=Employee.class, parameters={
    @StoredProcedureParameter(queryParameter="result", name="RESULT_CURSOR", direction=Direction.OUT_CURSOR})
@Entity
public class Employee {
 ...
}

例2-75に、eclipselink-orm.xmlファイルの<named-stored-procedure-query>要素を使用する方法を示します。

例2-75 <named-stored-procedure-query> XMLの使用

<named-stored-procedure-query name="SProcXMLInOut" result-class="Address" procedure-name="SProc_Read_XMLInOut">
    <parameter direction="IN_OUT" name="address_id_v" query-parameter="ADDRESS_ID" type="Long"/>
    <parameter direction="OUT" name="street_v" query-parameter="STREET" type="String"/>
</named-stored-procedure-query>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Noncacheable

@Noncacheableを使用して、リレーションシップのキャッシュ動作を構成します。リレーションシップで使用される場合、親エンティティがキャッシュされても、そのリレーションシップはキャッシュされません

注釈要素

この注釈の要素はありません。

使用方法

EclipseLinkがエンティティを取得するたびに、リレーションシップはデータソースからリロードされます。リレーションシップのキャッシングが望ましくない状況において、または、異なるEclipseLinkキャッシュ・タイプを使用したり、参照をキャッシュしていることによって、異なるキャッシュ・スキームを使用する関連エンティティのキャッシュ存続期間が延長される場合に、このことが役立つことがあります。たとえば、エンティティAはエンティティBを参照し、エンティティAはFullで、エンティティBはWeakになります。リレーションシップのキャッシングを削除しない場合、エンティティBのキャッシュは、実質的にFullになります。

例2-76に、@Noncacheableを使用して保護されたキャッシュを作成する方法を示します。

例2-76 @Noncacheable注釈の使用

@Entity
@Cache(
  isolation=CacheIsolationType.PROTECTED
)
public class Employee {
  @Id
  private long id;
  ...
  @OneToMany(mappedBy="manager")
  @Noncacheable
  private List<Employee> managedEmployees;
  ...
}

例2-77に、eclipselink-orm.xmlファイルの<noncacheable> XML要素の使用を示します。

例2-77 <noncacheable> XMLの使用

<?xml version="1.0"?>
<entity-mappings
    xmlns="http://www.eclipse.org/eclipselink/xsds/persistence/orm"
    xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
    xsi:schemaLocation="http://www.eclipse.org/eclipselink/xsds/persistence/orm http://www.eclipse.org/eclipselink/xsds/eclipselink_orm_2_4.xsd"
    version="2.4">
    <entity name="Employee" class="org.acme.Employee" access="FIELD">
        <cache isolation="PROTECTED"/>
        <attributes>
            <id name= "id"/>
            <one-to-many name="managedEmployees" mapped-by="manager">
                <noncacheable/>
            </one-to-many>
        </attributes>
    </entity>
</entity-mappings

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • EclipseLinkの理解のEclipseLinkキャッシュに関する項

  • EclipseLinkソリューション・ガイドのクラスタ内のEclipseLinkアプリケーションのスケーリングに関する項

@NoSql

@NoSqlを使用して、リレーショナルでない(つまり、SQLではない)データソースを指定します。EclipseLinkは、非リレーショナル・データをオブジェクトにマップし、JPAを介してそのデータにアクセスできます。

注釈要素

表2-42は、この注釈の要素を示しています。

表2-42 @NoSqlの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

dataType

エンティティ構造の名前。dataTypeの目的は、使用されるNoSQLプラットフォームによって異なります。

  • MongoDBでは、JSONドキュメントが格納されるコレクション名です。

  • Oracle NoSQLでは、主なキー値の最初の部分です。

  • XMLファイルでは、ファイル名およびXMLメッセージングであり、XMLを使用します。


dataFormat

(オプション)データがデータベース内に格納されるタイプ構造(データ形式)。

  • INDEXED: クラスを値の配列にマップします。

  • MAPPED: クラスを一連のネストされたキー/値ペアにマップし、値は埋込みマップまたはリストになります。

    キー/値ストア、JSONデータベースおよびその他の構造化されたデータ・システムにマップするために使用します。

  • XML: クラスをXMLドキュメントにマップします。

    XMLデータストア、XMLファイル、XMLメッセージング・システムおよびその他のXMLシステムとともに使用します。

XML


使用方法

dataFormatは、使用されるNoSQLプラットフォームによって異なります。

  • MongoDBでは、MAPPEDを使用します。

  • Oracle NoSQLでは、MAPPED (キー/値データ)またはXML (単一XML文書の場合)を使用します。

  • XMLファイルおよびXMLメッセージングでは、XMLを使用します。

サポートされるデータ・ソース

EclipseLinkでは、JavaEE Connector Architecture CCI (Common Client Interface) APIを介した汎用NoSQLおよびEISデータソースと同様に、様々なNoSQLおよびEISプラットフォームがサポートされています。独自のEISPlatformサブクラスおよびJCAアダプタも定義できます。

EclipseLinkでは、次のデータソースがサポートされています。

  • MongoDB

  • Oracle NoSQL

  • XMLファイル

  • JMS

  • Oracle AQ

例2-78に、XMLデータソースとの@NoSqlの使用を示します。

例2-78 @NoSql注釈とXMLの使用

@Entity
@NoSql(dataType="order")
public class Order {
  @Id
  @GeneratedValue
  @Field(name="@id")
  private long id;
  @Basic
  @Field(name="@description")
  private String description;
  @Embedded
  @Field(name="delivery-address")
  private Address deliveryAddress
  @ElementCollection
  @Field(name="orderLines/order-line")
  private List<OrderLine> orderLines;
  @ManyToOne
  @JoinField(name="customer-id")
  private Customer customer;
}
 
@Embeddable
@NoSql
public class OrderLine {
    @Field(name="@line-number")
    private int lineNumber;
    @Field(name="@item-name")
    private String itemName;
    @Field(name="@quantity")
    private int quantity;  
}

これにより、次のXMLデータが作成されます。

<order id="4F99702B271B1948027FAF06" description="widget order">
  <deliveryAddress street="1712 Hasting Street" city="Ottawa" province="ON" postalCode="L5J1H5"/>
  <order-lines>
      <order-line lineNumber="1" itemName="widget A" quantity="5"/>
      <order-line lineNumber="2" itemName="widget B" quantity="1"/>
      <order-line lineNumber="3" itemName="widget C" quantity="2"/>
  <order-lines>
  <customer-id>4F99702B271B1948027FAF08</customer-id>
<order>

例2-79に、JSONデータソースとの@NoSqlの使用を示します。

例2-79 @NoSql注釈とJSONの使用

@Entity
@NoSql(dataType="orders", dataFormat=DataFormatType.MAPPED)
public class Order {
  @Id
  @GeneratedValue
  @Field(name="_id")
  private long id;
  @Basic
  @Field(name="description")
  private String description;
  @Embedded
  @Field(name="deliveryAddress")
  private Address deliveryAddress
  @ElementCollection
  @Field(name="orderLines")
  private List<OrderLine> orderLines;
  @ManyToOne
  @JoinField(name="customerId")
  private Customer customer;
}
 
@Embeddable
@NoSql(dataFormat=DataFormatType.MAPPED)
public class OrderLine {
    @Field(name="lineNumber")
    private int lineNumber;
    @Field(name="itemName")
    private String itemName;
    @Field(name="quantity")
    private int quantity;  
}

これにより、次のJSONドキュメントが作成されます。

{
  "_id": "4F99702B271B1948027FAF06",
  "description": "widget order",
  "deliveryAddress": {
      "street": "1712 Hasting Street",
      "city": "Ottawa",
      "province": "ON",
      "postalCode": "L5J1H5",
  },
  "orderLines": [
      {"lineNumber": "1", "itemName": "widget A", "quantity": "5"},
      {"lineNumber": "2", "itemName": "widget B", "quantity": "1"},
      {"lineNumber": "3", "itemName": "widget C", "quantity": "2"}
  ],
  "customerId": "4F99702B271B1948027FAF08",
}

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • Oracle Coherence Oracle ToplinkおよびCoherence Grid統合ガイド

  • EclipseLinkの理解の非SQLデータベースの使用に関する項

  • EclipseLinkの理解のNoSQLデータベースの使用に関する項

  • EclipseLinkソリューション・ガイドのEclipseLinkと非リレーショナル・データベースの使用に関する項

  • 「nosql.property」

@ObjectTypeConverter

@ObjectTypeConverter注釈は、マップ済属性の読取りおよび書込み中にデータベース・データ値の固定数をJavaオブジェクト値に変換するorg.eclipse.persistence.mappings.converters.ObjectTypeConverterを指定します。

注釈要素

表2-43は、この注釈の要素を示しています。

表2-43 @ObjectTypeConverterの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

この属性をコンバータのStringの名前に設定します。この名前が永続性ユニットで一意であることを確認します。

なし

dataType

(オプション)この属性をデータベースに格納されるタイプに設定します。

void.class 1

objectType

(オプション)この属性の値をエンティティに格納されるタイプに設定します。

void.class 1

conversionValues

この属性の値を変換値(ConversionValue: String objectValueおよびString dataValueのインスタンス)の配列に設定します。

なし

defaultObjectValue

この属性の値をデフォルトのオブジェクト値に設定します。この引数はデータ値がない場合にレガシー・データを処理するためのものであることに注意してください。

空のString


脚注 1 デフォルトは、永続性フィールドまたはプロパティのタイプから推測されます。

使用方法

EclipseLinkには、@TypeConverterおよび@StructConverterコンバータも含まれています。

例2-80に、@ObjectTypeConverter注釈を使用してgenderフィールドのオブジェクト・コンバータを指定する方法を示します。

例2-80 @ObjectTypeConverter注釈の使用

public class Employee implements Serializable{
     ...
     @ObjectTypeConverter (
         name="genderConverter",
         dataType=java.lang.String.class,
         objectType=java.lang.String.class,
         conversionValues={
             @ConversionValue(dataValue="F", objectValue="Female"),
             @ConversionValue(dataValue="M", objectValue="Male")}
     )
     @Convert("genderConverter")
     public String getGender() {
         return gender;
     }
     ...
 }

例2-81に示すように、ソース・コードで@ObjectTypeConverter注釈を使用するかわりにデプロイメント・ディスクリプタで<object-type-converter>要素を使用できます。

例2-81 <object-type-converter> XMLの使用

<object-type-converter name="gender-converter" object-type="model.Gender"     data-type="java.lang.String">
    <conversion-value object-value="Male" data-value="M" />
    <conversion-value object-value="Female" data-value="F" />
</object-type-converter>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@ObjectTypeConverters

@ObjectTypeConvertersを使用して、複数のObjectTypeConverter項目を定義します。

注釈要素

表2-44は、この注釈の要素を示しています。

表2-44 @ObjectTypeConvertersの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

ObjectTypeConverter

(必須) @ObjectTypeConverterの配列



例2-82に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-82 @ObjectTypeConverters注釈の使用

@Entity(name="Employee")
@Table(name="CMP3_FA_EMPLOYEE")
@ObjectTypeConverters({
  @ObjectTypeConverter(
    name="sex",
    dataType=String.class,
    objectType=org.eclipse.persistence.testing.models.jpa.fieldaccess.advanced.Employee.Gender.class,
    conversionValues={
      @ConversionValue(dataValue="F", objectValue="Female"),
      @ConversionValue(dataValue="M", objectValue="Male")
    }
  )
})

複数のオブジェクト・タイプ・コンバータをeclipselink-orm.xmlファイルで定義するには、複数の<object-type-converter>要素のリストを作成するだけです。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@OptimisticLocking

@OptimisticLockingを使用して、エンティティを更新または削除する際にEclipseLinkが使用するオプティミスティック・ロックのタイプを指定します。

注釈要素

表2-45は、この注釈の要素を示しています。

表2-45 @OptimisticLockingの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

cascade

(オプション) オプティミス・ロック・ポリシーがロックをカスケードする必要のある場所を指定します。私有および孤立の削除オブジェクトを変更すると、EclipseLinkでバージョンが更新されます。

この要素は現在、VERSION_COLUMNロックでのみサポートされています。

false

selectedColumns

(オプション)オプティミスティックにロックされる列のリストを指定します。

この要素は、type=SELECTED_COLUMNSの場合に必要です。


type

(オプション)使用するオプティミスティック・ロック・ポリシーのタイプは、次のとおりです。

  • ALL_COLUMNS: EclipseLinkは、更新または削除操作を実行する際に、表内のすべてのフィールドをWHERE句と比較します。

  • CHANGED_COLUMNS: EclipseLinkは、更新を実行する際に、WHERE句の変更されたフィールドのみを比較します。

  • SELECTED_COLUMNS: EclipseLinkは、SelectedColumnsで更新または削除操作を実行する際に、WHERE句の選択したフィールドを比較します。

  • VERSION_COLUMN: EclipseLinkは、更新を実行する際に、WHERE句の単一バージョン番号を比較します。

VERSION_COLUMN


使用方法

エンティティまたはMappedSuperclassに@OptimisticLockingを指定できます。

例2-83に、すべての列に@OptimisticLocking注釈を使用する方法を示します。

例2-83 @OptimisticLocking注釈の使用

@Table(name = "EMPLOYEES")
  @OptimisticLocking(type=OptimisticLockingType.ALL_COLUMNS)
  public class Employee implements Serializable {
      ...
  }

例2-83に、単一列にeclipselink-orm.xmlファイルの<optimistic-locking>要素を使用する方法を示します。

例2-84 <optimistic-locking> XMLの使用

<entity name="Employee" class="my.Employee" access="PROPERTY" change-tracking="DEFERRED">
...
    <optimistic-locking type="SELECTED_COLUMNS" cascade="false">
      <selected-column name="id"/>
      <selected-column name="firstName"/>
    </optimistic-locking>
...
</entity>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • EclipseLinkソリューション・ガイドのクラスタ内のEclipseLinkアプリケーションのスケーリングに関する項

@OracleArray

@OracleArray注釈を使用して、Oracle DatabaseのVARRAYタイプを定義します。これはPLSQLプロシージャ・コール内で使用できます。

注釈要素

表2-46は、この注釈の要素を示しています。

表2-46 @OracleArrayの注釈要素

要素 説明 デフォルト

name

(必須)データベースのVARRAYの名前


nestedType

(必須)VARRAYが保持するデータベース・タイプの名前

VARCHAR_TYPE

javaType

(オプション) VARRAYをマップするJava Collectionクラス

ArrayList


例2-85に、@OracleArray注釈を使用してVARRAYタイプを定義する方法を示します。

例2-85 @OracleArray注釈の使用

@NamedPLSQLStoredFunctionQuery(
name="getEmployee", 
functionName="EMP_PKG.GET_EMP",
parameters={
   @PLSQLParameter(
     name="EMP_OUT",
     direction=Direction.OUT,
     databaseType="EMP_PKG.EMP_REC"
     )
   }
)
@Embeddable
@Struct(name="EMP_TYPE", fields={"F_NAME",
"L_NAME","SALARY"})
@OracleArray(
   name="EMP_PKG.EMP_REC",
   nestedType=VARCHAR_TYPE
   javaType=Employee.class,
)
public class Employee{...}

この例を確認して、変更が必要な点をご連絡ください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@OracleArrays

@OracleArrays注釈を使用して、複数のVARRAYタイプを定義します。

注釈要素

表2-47は、この注釈の要素を示しています。

表2-47 @OracleArraysの注釈要素

要素 説明 デフォルト

value

(必須) Oracle VARRAYタイプの配列



この注釈の使用例は、「@OracleArray」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@OracleObject

@OracleObject注釈を使用して、Oracle DatabaseのOBJECTタイプを定義します。これはPLSQLプロシージャ・コール内で使用できます。

注釈要素

表2-48は、この注釈の要素を示しています。

表2-48 @OracleObjectの注釈要素

要素 説明 デフォルト

name

(必須)データベースのOBJECTタイプの名前


javaType

(オプション) OBJECTタイプをマップするJavaタイプ。このクラスは、@STRUCT注釈を使用してマップする必要があります。

void

fields

(必須)レコード・タイプのパラメータ・フィールドを定義します



例2-86に、@OracleObject注釈を使用してOracle OBJECTタイプを定義する方法を示します。

例2-86 @OracleObject注釈の使用

@NamedPLSQLStoredFunctionQuery(
name="getEmployee",
functionName="EMP_PKG.GET_EMP",
parameters={
   @PLSQLParameter(
     name="EMP_OUT",
     direction=Direction.OUT,
     databaseType="EMP_PKG.EMP_REC"
     )
   }
)
@Embeddable
@Struct(name="EMP_TYPE", fields={"F_NAME",
"L_NAME","SALARY"})
@OracleObject(
   name="EMP_PKG.EMP_REC",
   javaType=Employee.class,
   fields={
     @PLSQLParameter(name="F_NAME"),
     @PLSQLParameter(name="L_NAME"),
     @PLSQLParameter(
      name="SALARY",
      databaseType="NUMERIC_TYPE"
     )
   }
)
public class Employee{...}

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@OracleObjects

@OracleObjects注釈を使用して、複数のOracle OBJECTタイプを定義します。

注釈要素

表2-49は、この注釈の要素を示しています。

表2-49 @OracleObjectsの注釈要素

要素 説明 デフォルト

value

(必須) Oracle OBJECTタイプの配列



この注釈の使用例は、「@OracleObject」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@OrderCorrection

@OrderCorrectionを使用して、データベースから読み取られた順序リストが無効な場合(たとえば、Null、重複、負の値、またはリスト・サイズ以上の値がある場合)に使用する方針を指定します。

有効にするには、n要素の順序リストは{0, 1,..., n-1}である必要があります。

注釈要素

表2-50は、この注釈の要素を示しています。

表2-50 @OrderCorrectionの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

value

(オプション)データベースから読み取られた順序リストが無効な場合に使用する方針を指定します。

  • EXCEPTION

  • READ

  • READ_WRITE

READ_WRITE


使用方法

@OrderCorrectionを使用すると、EclipseLinkが無効なリストの順序を処理する方法を指定できます。

  • EXCEPTION: OrderCorrectionType=EXCEPTIONの場合、EclipseLinkはリストを修正しません。かわりに、EclipseLinkは、エラー・コードQueryException.LIST_ORDER_FIELD_WRONG_VALUEQueryExceptionをスローします。

    たとえば、データベースに次の3つのオブジェクトのリストがあるとします。

    {null, objectA}; {2, objectB}, {5, ObjectC}; 
    

    アプリケーションに読み取る際、EclipseLinkは例外をスローします。

  • READ: OrderCorrectionType=READの場合、EclipseLinkはアプリケーションに読み取られたリストを修正しますが、データベースに残る無効なリストの順序に関する情報は保持しません。これは、リストを読取り専用で使用する場合は問題になりませんが、リストを変更してデータベースに保存する場合は、順序がキャッシュとは異なり、無効になる可能性が高くなります。

    READモードは、マップ済属性がListではない場合にデフォルトとして使用されます。

    たとえば、データベースに次の3つのオブジェクトのリストがあるとします。

    {null, objectA}; {2, objectB}, {5, ObjectC}
    
    • リストとして読み取られる場合: {objectA, objectB, objectC}

    • 新しい要素をリストに追加する場合: {objectA, objectB, objectC, objectD}

    • 更新したリストをデータベースに保存する場合: {null, objectA}, {2, objectB}, {5, objectC}, {3, objectD}

    • リストを再度読み取る場合: {objectA, objectB, objectD, objectC}

  • READ_WRITE: OrderCorrectionType=READ_WRITEの場合、EclipseLinkは、アプリケーションに読み取られるリストの順序を修正しデータベースに残った無効なリストの順序を記憶します。リストが更新されてデータベースに保存される場合、順序索引はデータベースのリスト順序がキャッシュ内とまったく同じになるように保存されます(そのため、有効になります)。

    READ_WRITEモードは、マップ済属性がListまたはVectorのいずれか(つまり、EclipseLinkの内部クラスIndirectListから割当て可能)の場合にデフォルトとして使用されます。JPAでは、モードが指定されなければ、READ_WRITEがデフォルトとして使用されます。

    たとえば、データベースに次の3つのオブジェクトのリストがあるとします。

    {null, objectA}; {2, objectB}, {5, ObjectC}
    
    • リストとして読み取られる場合: {objectA, objectB, objectC}

    • 新しい要素をリストに追加する場合: {objectA, objectB, objectC, objectD}

    • 更新したリストをデータベースに保存する場合: {0, objectA}, {1, objectB}, {2, objectC}, {3, objectD}

    • リストを再度読み取る場合: {objectA, objectB, objectC, objectD}

例2-87に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-87 @OrderCorrection注釈の使用

@OrderColumn(name="ORDER_COLUMN")
@OrderCorrection(EXCEPTION)
List<String> designations;

例2-88に、eclipselink-orm.xmlファイルでこの拡張を使用する方法を示します。

例2-88 XMLでの<element-collection>の使用

<element-collection name="designations">
    <order-column name="ORDER_COLUMN" correction-type="EXCEPTION"/>
</element-collection>

関連項目

詳細は、次のドキュメントを参照してください。

@Partitioned

@Partitionedを使用して、エンティティまたはリレーションシップに使用するパーティション・ポリシーを指定します。

注釈要素

表2-51は、この注釈の要素を示しています。

表2-51 @Partitionedの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

value

(必須)パーティション・ポリシーの名前



使用方法

パーティション化を使用して、複数のデータベースまたはデータベース・クラスタ(Oracle RACなど)間にあるクラスのデータをパーティション化します。パーティション化することで、複数のデータベース・マシンが要求に応えることができるようになり、スケーラビリティを向上できます。

エンティティ、リレーションシップ、問合せ、またはセッション/永続性ユニットで@Partitionedを指定できます。

パーティション・ポリシー

データのパーティション化を構成するには、@Partitioned注釈および1つ以上のパーティション・ポリシーの注釈を使用します。様々な種類のポリシーを定義する注釈は、次のとおりです。

  • @HashPartitioning: オブジェクト(オブジェクトのID、場所、テナントなど)からのフィールド値のハッシュによって、データベース・クラスタへのアクセスをパーティション化します。ハッシュによって、接続プール/ノードのリストに索引が付けられます。ハッシュ値を持つオブジェクトに対するすべての書込みまたは読取り要求は、同じサーバーに送信されます。問合せにハッシュがパラメータとして含まれていない場合は、問合せをすべてのサーバーに送信して統合するか、セッションのデフォルトの動作のままにすることができます。

  • @PinnedPartitioning: 単一の接続プール/ノードへの要求を固定します。これにより、垂直パーティションが可能になります。

  • @RangePartitioning: オブジェクト(オブジェクトのID、場所、テナントなど)からのフィールド値によって、データベース・クラスタへのアクセスをパーティション化します。各サーバーは、値の範囲に割り当てられます。その値を持つオブジェクトに対するすべての書込みまたは読取り要求は、同じサーバーに送信されます。問合せにフィールドがパラメータとして含まれていない場合は、問合せをすべてのサーバーに送信して統合するか、セッションのデフォルトの動作のままにすることができます。

  • @ReplicationPartitioning: 要求を一連の接続プール/ノードに送信します。このポリシーは、データベース・マシンのクラスタ間でデータをレプリケートするためのものです。変更問合せのみがレプリケートされます。

  • @RoundRobinPartitioning: 要求をラウンドロビン方式で一連の接続プール/ノードに送信します。これは、データベース・マシンのクラスタ間で読取り問合せをロード・バランシングするためのものです。パーティション化をサポートしていないため、すべてのデータベースを各マシンでレプリケートする必要があります。データを読取り専用にするか、書込みをレプリケートする必要があります。

  • @UnionPartitioning: 問合せをすべての接続プールに送信し、結果を統合します。これは、パーティション・リレーションシップ間のManyToManyなど、パーティション化を使用する際にパーティションに及ぶ問合せまたはリレーションシップのためのものです。

  • @ValuePartitioning: オブジェクト(オブジェクトの場所またはテナントなど)からのフィールド値によって、データベース・クラスタへのアクセスをパーティション化します。各値は、特定のサーバーに割り当てられます。その値を持つオブジェクトに対するすべての書込みまたは読取り要求は、同じサーバーに送信されます。問合せにフィールドがパラメータとして含まれていない場合は、問合せをすべてのサーバーに送信して統合するか、セッションのデフォルトの動作のままにすることができます。

  • @Partitioning: カスタム・パーティション・ポリシーによって、データベース・クラスタへのアクセスをパーティション化します。PartitioningPolicyクラスを指定および実装する必要があります。

パーティション・ポリシーは、永続性ユニットでグローバルに名付けられたオブジェクトで、複数のディスクリプタまたは問合せ間で再利用できます。特にJPA注釈とXMLを使用することによって、構成のユーザビリティが向上します。

永続性ユニット・プロパティは、読取り/書込み/シーケンスの既存の構成に加えて、名前付き接続プールの追加をサポートします。名前付き接続プールは、データベース・クラスタの各ノードに対して定義される必要があります。

トランザクションによって複数のパーティションからのデータが変更される場合、JTAを使用してデータの2フェーズ・コミットを確認する必要があります。1つのトランザクションに1つのノードのみが使用されるように、EntityManagerで排他接続を構成することもできます。

クラスタ化されたデータベースとOracle RAC

一部のデータベースでは、複数のマシン全体にわたるデータベースのクラスタリングがサポートされます。Oracle RACでは、単一のデータベースを複数の異なるサーバー・ノードに拡張できます。Oracle RACでは、表およびノードでデータのパーティション化もサポートされます。データベース・クラスタでは、クラスタ内の任意のノードからどのデータにもアクセスできます。ただし、一般的に、特定ノードへのデータ・アクセスをパーティション化し、ノード間の通信を削減することがより効率的です。

EclipseLinkのパーティション化をクラスタ・データベースと組み合せると、ノード間通信を減少させ、スケーラビリティを向上できます。

データベース・クラスタとともにパーティション化を使用する場合に必要なことは、次のとおりです。

  • データベース・クラスタによってすべてのノードにデータを使用できるようになるため、パーティション・ポリシーでレプリケーションを有効にしないでください。

  • データベース・クラスタはすべてのノードから完全な問合せ結果を戻すため、パーティション・ポリシーで統合を使用しないでください。

  • データ・ソースおよびEclipseLinkの接続プールは、クラスタ内のノードごとに定義する必要があります。

  • 各トランザクションが単一ノードへのアクセスのみを必要とするように、アプリケーションのデータ・アクセスおよびデータのパーティション化を設計する必要があります。

  • 1つのトランザクションに複数のノードが含まれないようにするために、また2フェーズ・コミットを回避するために、EntityManagerの排他接続の使用をお薦めします。

例2-89に、従業員データを場所別にパーティション化する方法を示します。2つのプライマリ・サイト(オタワおよびトロント)は、異なるデータベースにそれぞれ格納されます。他のすべての場所は、デフォルトのデータベースに格納されます。プロジェクトは、例2-90に示すとおり、IDでレンジ・パーティション化されます。ID値の各範囲は、異なるデータベースに格納されます。従業員/プロジェクト・リレーションシップは、パーティション間リレーションシップの例です。従業員とプロジェクトを異なるデータベースに格納できるようにするには、統合ポリシーを使用して、統合表を各データベースにレプリケートします。

例2-89 パーティション化の使用

@Entity
@IdClass(EmployeePK.class)
@UnionPartitioning(
        name="UnionPartitioningAllNodes",
        replicateWrites=true)
@ValuePartitioning(
        name="ValuePartitioningByLOCATION",
        partitionColumn=@Column(name="LOCATION"),
        unionUnpartitionableQueries=true,
        defaultConnectionPool="default",
        partitions={
            @ValuePartition(connectionPool="node2", value="Ottawa"),
            @ValuePartition(connectionPool="node3", value="Toronto")
        })
@Partitioned("ValuePartitioningByLOCATION")
public class Employee {
    @Id
    @Column(name = "EMP_ID")
    private Integer id;
 
    @Id
    private String location;
    ...
 
    @ManyToMany(cascade = { PERSIST, MERGE })
    @Partitioned("UnionPartitioningAllNodes")
    private Collection<Project> projects;
    ...
}

例2-90 @RangePartitioningの使用

@Entity
@RangePartitioning(
        name="RangePartitioningByPROJ_ID",
        partitionColumn=@Column(name="PROJ_ID"),
        partitionValueType=Integer.class,
        unionUnpartitionableQueries=true,
        partitions={
            @RangePartition(connectionPool="default", startValue="0", endValue="1000"),
            @RangePartition(connectionPool="node2", startValue="1000", endValue="2000"),
            @RangePartition(connectionPool="node3", startValue="2000")
        })
@Partitioned("RangePartitioningByPROJ_ID")
public class Project {
    @Id
    @Column(name="PROJ_ID")
    private Integer id;
    ...
}

@Partitioning

@Partitioningを使用して、カスタムPartitioningPolicyを構成します。

注釈要素

表2-52は、この注釈の要素を示しています。

表2-52 @Partitioningの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

パーティション・ポリシーの名前。名前は、永続性ユニットに一意である必要があります。


partitioningClass

(必須) PartitioningPolicyのサブクラスの完全なpackage.classの名前



使用方法

データのパーティション化により、アプリケーションは1つ以上のデータベース・マシン間でデータを増減できます。EclipseLinkでは、エンティティ・レベルでデータ・パーティション化がサポートされ、同じクラスのエンティティ・インスタンスの異なるセットを、異なる物理データベースまたはデータベース・クラスタ内の異なるノードに格納できます。通常のデータベースとクラスタ化されたデータベースの両方がサポートされています。データは、水平方向と垂直方向の両方でパーティション化できます。

エンティティ、リレーションシップ、問合せまたは永続性ユニットでパーティション化を有効にできます。

例2-91に、カスタム・パーティション・ポリシーを示します。

例2-91 @Partitioning注釈の使用

@Entity
@Partitioning(name="order", partitioningClass=OrderPartitioningPolicy.class)
@public class Order {
    ...
}
 
public class OrderPartitioningPolicy extends PartitioningPolicy {
 
    public List<Accessor> getConnectionsForQuery(AbstractSession session, DatabaseQuery query, AbstractRecord arguments) {
        
        List<Accessor> accessors = new ArrayList<Accessor>(1);
        accessors.add(getAccessor(ACMEPool.leastBusy(), session, query, false));
        return accessors;
    }
}

@PinnedPartitioning

@PinnedPartitionPolicyを使用して、単一の接続プールへの要求を固定し、垂直パーティションを可能にします(つまり、エンティティ、問合せまたはセッションが常に単一データベースにアクセスするようにします)。

注釈要素

表2-53は、この注釈の要素を示しています。

表2-53 @PinnedPartitioningの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

connectionPool

問合せを固定する接続プールの名前


name

パーティション・ポリシーの名前。名前は、永続性ユニットに一意である必要があります。



使用方法

パーティション・ポリシーは、再利用できるようにグローバルに名付けられます。@Partitioned注釈を使用してパーティション・ポリシーを設定する必要もあります。

エンティティ、リレーションシップ、問合せまたはセッション/永続性ユニットで@PinnedPartitioningを指定できます。

永続性ユニット・プロパティは、読取り/書込み/シーケンスの既存の構成に加えて、名前付き接続プールの追加をサポートします。名前付き接続プールは、データベース・クラスタの各ノードに対して定義される必要があります。

トランザクションによって複数のパーティションからのデータが変更される場合、JTAを使用してデータの適切な2フェーズ・コミットを確認する必要があります。1つのトランザクションに1つのノードのみが使用されるように、EntityManagerで排他接続を構成することもできます。

EclipseLinkを使用したパーティション化の例は、「パーティション化の使用」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@PLSQLParameter

NamedPLSQLStoredProcedureQuery注釈またはPLSQLRecord注釈内で@PLSQLParameterを使用します。

注釈要素

表2-54は、この注釈の要素を示しています。

表2-54 @PLSQLParameterの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

(必須)問合せパラメータ名。


direction

(オプション)ストアド・プロシージャ・パラメータの方向。

  • IN: 入力パラメータ。

  • IN_OUT: 入出力パラメータ。

  • OUT: 出力パラメータ。

  • OUT_CURSOR: 出力カーソル。

IN

databaseType

(オプション)パラメータのデータベース・データ型。OraclePLSQLTypesまたはJDBCTypesで定義されたタイプ定数、またはカスタム・レコード名か表タイプ名のいずれかになります。


長さ

(オプション)フィールド値の最大長


name

(オプション)ストアド・プロシージャ・パラメータの名前。


optional

(オプション)パラメータが必須かオプションか、プロシージャでデフォルト設定されるかどうかを指定します。

false

scale

(オプション)最大精度値


precision

(オプション)最大精度値



使用方法

@PLSQLParameter注釈を使用して、Oracle PLSQLストアド・プロシージャのパラメータおよびタイプと、通常のSQLタイプではなく拡張されたPLSQLタイプを使用するレコード・タイプを構成します。PLSQL RECORDTABLEBOOLEANおよびその他の拡張PLSQLタイプがサポートされています。

@PLSQLParameterの使用例は、「@NamedPLSQLStoredProcedureQuery」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@PLSQLRecord

@PLSQLRecordを使用して、PLSQLプロシージャ内で使用するデータベースPLSQL RECORDタイプを定義します。

注釈要素

表2-55は、この注釈の要素を示しています。

表2-55 @PLSQLRecordの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

(必須)データベースの表の名前


compatibileType

(必須)レコードの構造をミラーリングするデータベースOBJECTYPEの名前


fields

(必須)レコード・タイプのフィールド


javaType

(オプション)オブジェクト・タイプのクラス@Struct注釈を使用してこのクラスをマップする必要があります。



使用方法

Oracle PLSQL RECORDタイプは、構造化されたデータベース・タイプです。JDBCはこれらのタイプを戻すメカニズムを提供していませんが、EclipseLinkはこれらのタイプからOBJECTタイプへの変換をサポートしています。データベースでOBJECTタイプを作成してRECORDタイプをミラーリングし、@PLSQLRecordcompatibileTypeとして提供する必要があります。

RECORDをJavaクラスにマップしたり、Javaクラスを@Embeddableとしてマップしたり、@Struct注釈を使用してRECORDタイプをミラーリングするOBJECTタイプにJavaクラスをマップすることができます。

PLSQLストアド・プロシージャ問合せに対するパラメータとして、Javaクラスをコールしたり戻すことができます。

例2-92に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-92 @PLSQLRecord注釈の使用

@NamedPLSQLStoredFunctionQuery(name="getEmployee", functionName="EMP_PKG.GET_EMP",
    returnParameter=@PLSQLParameter(name="RESULT", databaseType="EMP_PKG.EMP_REC"))
@Embeddable
@Struct(name="EMP_TYPE", fields={"F_NAME", "L_NAME", "SALARY"})
@PLSQLRecord(name="EMP_PKG.EMP_REC", compatibleType="EMP_TYPE", javaType=Employee.class,
    fields={@PLSQLParameter(name="F_NAME"), @PLSQLParameter(name="L_NAME"), @PLSQLParameter(name="SALARY", databaseType="NUMERIC_TYPE")})
public class Employee {
 ...
}

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@PLSQLRecords

@PLSQLRecordsを使用して、複数のPLSQLRecordを定義します。

注釈要素

表2-56は、この注釈の要素を示しています。

表2-56 @PLSQLRecordsの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

value

(必須)名前付きPLSQLレコードの配列



この注釈の使用例は、「@PLSQLRecord」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@PLSQLTable

@PLSQLTable注釈を使用して、データベースのPLSQL TABLEタイプを定義します。これはPLSQLプロシージャ・コール内で使用できます。

注釈要素

表2-57は、この注釈の要素を示しています。

表2-57 @PLSQLTableの注釈要素

要素 説明 デフォルト

name

(必須)データベースの表タイプの名前


compatibilityType

(必須)表構造をミラーするデータベースVARRAYタイプの名前。表とこのタイプとの変換は、JDBCを介して受け渡たしできるように行われます。


nestedType

(必須)表のタイプ(EMP_RECTABLEなど)

VARCHAR_TYPE

javaType

(オプション) VARRAYをマップするJava Collectionクラス。このクラスには、任意の有効なCollection実装を指定できます。

ArrayList

isNestedTable

(オプション)非連想(ネストした)表を指定します。通常、この方法は、PL/SQLでコレクションのコンストラクタを生成する場合に使用します。連想配列(VARRAY)のコンストラクタと非連想(ネストした)表のコンストラクタは異なります。

false


例2-93 @PLSQLTable注釈の使用

@Named PLSQLStoredProcedureQuery(
name="getEmployee",
functionName="EMP_PKG.GET_EMP",
parameters={
   @PLSQLParamter(
     name="EMP_OUT",
     direction=Direction.OUT,
     databaseType="EMP_TABLE"
     )
   }
)
@Embeddable
@Struct(name="EMP_TYPE", fields={"F_NAME",
"L_NAME", "SALARY"})
@PLSQLTable(
   name="EMP_PKG.EMP_TABLE",
   compatibilityType="EMP_VARRAY",
   nestedType="EMP_REC"
)
public class Employee{...}

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@PLSQLTables

@PLSQLTables注釈を使用して、複数のPLSQL表を定義します。

注釈要素

表2-58は、この注釈の要素を示しています。

表2-58 @PLSQLTablesの注釈要素

注釈 説明 デフォルト

value

(必須)名前付きPLSQL表の配列



この注釈の使用例は、「@PLSQLTable」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@PrimaryKey

@PrimaryKeyを使用して、IDの拡張構成を可能にします。

検証ポリシーを指定して、ゼロが有効なID値かどうかを指定できます。主キー列のセットも明確に指定できます。

注釈要素

表2-59は、この注釈の要素を示しています。

表2-59 @PrimaryKeyの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

cacheKeyType

(オプション)キャッシュにオブジェクトを格納するキャッシュ・キー・タイプを構成します。このタイプには、単純なシングルトンIDの基本ID値または最適化されたCachedIdタイプを指定できます。この要素は次の値を受け取ります。

  • ID_VALUE: この値は、単純なシングルトンID(long、int、Stringなど)にのみ使用できます。これは、単純なシングルトンIDのデフォルトです。

  • CACHE_ID: コンポジット値と複合値を受け取るために最適化されたキャッシュ・キー・タイプ。これは、コンポジットIDまたは複合IDのデフォルトです。

  • AUTO: このクラスに最適な内容でキャッシュ・キー・タイプが自動的に構成されます。

AUTO

columns

(オプション)主キー列を直接指定します。主キーに外部キー、継承識別子フィールド、埋込みフィールド、トランスフォーメーション・マップ済フィールドなどの基本以外のフィールドが含まれる場合、@Idのかわりに使用できます。


validation

(オプション)実行されるID検証を構成します。

  • NULL: EclipseLinkは、0の値を0として解釈します。この設定により、主キーで0の値を使用できます。

  • ZERO (デフォルト): EclipseLinkは、0をnullとして解釈します。

  • NEGATIVE: EclipseLinkは、負の値をnullとして解釈します。

  • NONE: EclipseLinkは、ID値を検証しません。

デフォルトでは、0は有効なID値ではなく、0 ID値を可能にするために使用できます。

ZERO


使用方法

デフォルトで、EclipseLinkは、nullを使用できないプリミティブ型(intlongなど)で0をnullとして解釈するため、0は主キーにとって無効な値となります。@PrimaryKey注釈を使用してエンティティ・クラスに対してIdValidationを構成することによって、この設定を変更できます。eclipselink.id-validationプロパティを使用して、永続性ユニット全体に対してIdValidationを構成します。

validation要素を設定すると、EclipseLinkがIDを生成する方法にも影響します。新規IDは、無効なID(デフォルトでは、nullまたは0)に対してのみ生成されます。NONEに設定すると、IDの生成が無効になります。

例2-94に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-94 @PrimaryKey注釈の使用

@PrimaryKey(validation=IdValidation.ZERO)
public class Employee implements Serializable, Cloneable {
...
}

例2-95に、eclipselink-orm.xmlファイルの<primary-key>要素を使用する方法を示します。

例2-95 @<primary-key> XMLの使用

<entity name="Employee" class="foo.Employee" access="PROPERTY">
   <primary-key validation="ZERO"/>
...
</entity>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@PrivateOwned

@PrivateOwnedを使用して、リレーションシップが私有されることを指定します。ターゲット・オブジェクトは、ソース・オブジェクトの依存部分であり、その他のオブジェクトから参照されず、単独では存在できません。

注釈要素

@PrivateOwned注釈に属性はありません。

使用方法

@PrivateOwnedを使用すると、多くの操作が、削除、挿入、リフレッシュ、ロック(カスケードされる場合)を含むリレーションシップ間でカスケードされます。コレクションから除去されるプライベート・オブジェクトが削除され、追加されるオブジェクトが挿入されたことも確認します。

@OneToOne@OneToManyおよび@VariableOneToOne注釈とともに@PrivateOwnedを指定できます。私有は、@BasicCollectionおよび@BasicMap注釈で暗黙的に示されます。

参照先のオブジェクトが私有されている場合、参照先の子オブジェクトは親オブジェクトなしでは存在できません。

追加情報

リレーションシップが私有されていることを示すと、次のことを示していることになります。

  • 私有されたリレーションシップのソースが削除されると、EclipseLinkはターゲットを削除します。これは、@CascadeOnDeleteの設定に相当します。

  • ソースからのターゲットの参照が削除されると、EclipseLinkはターゲットを削除します。

通常、共有される可能性のあるオブジェクトに私有されたリレーションシップは構成しないでください。オブジェクトがプライベートに所有されたリレーションシップでターゲットになっている場合は、そのオブジェクトを複数のリレーションシップでターゲットにしないでください。


注意:

私有されたオブジェクトへの参照を「クリーンアップ」することはアプリケーションの責任になるため、私有されたオブジェクトを参照すると望ましくない影響が生じる可能性があります。

オブジェクトを参照解除して削除すると、削除されたオブジェクトを引き続き参照するキャッシュ内のその他のオブジェクトによって制約違反が発生したり、オブジェクトが復活したり(カスケード永続化を使用する場合)、データベースの内容が反映されなくなる可能性があります。


例2-96に、@PrivateOwnedを使用してEmployeeフィールドのphoneNumbers.を指定する方法を示します。

例2-96 @PrivateOwned注釈の使用

@Entity
 public class Employee implements Serializable {
   ...
   @OneToMany(cascade=ALL, mappedBy="employee")
   @PrivateOwned
   public Collection<PhoneNumber> getPhoneNumbers() {
      return phoneNumbers;
   }
   ...
 }

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Properties

@Propertyを使用して、マップ済属性またはget/setメソッドに単一のユーザー定義済プロパティを指定します。@Properties注釈を使用して、複数のプロパティをラップします。

EclipseLinkでは使用されませんが、アプリケーションまたは拡張機能でEclipseLinkメタデータを拡張する必要がある場合は、マッピング・プロパティを指定できます。

注釈要素

表2-60は、この注釈の要素を示しています。

表2-60 @Propertiesの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

Property

Property要素の配列



使用方法

エンティティ、MappedSuperclassまたは埋込みクラス内のマップ済属性(またはget/setメソッド)に@Propertyを指定できます。エンティティ、MappedSuperclassまたは埋込み可能クラスにもこの注釈を指定できます。

MappedSuperclassに定義されたプロパティは、すべての継承エンティティおよびMappedSuperclassに渡されます。競合する場合は、クラスに直接定義されたプロパティがクラスの親から継承された値よりも常に優先されます。

orm.xmlマッピング・ファイルを使用すると、EclipseLinkは、マップ済属性の注釈で指定された@Propertyおよび@Propertiesを無視します。クラスの注釈は、orm.xmlファイルに指定された注釈にマージされ、競合している場合はファイルに指定された注釈が優先されます。

例2-120に、@Transformationマッピング内で@Properties注釈を使用する方法を示します。例2-121に、orm.xmlファイル内の<properties> XML要素を使用する方法を示します。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Property

@Propertyを使用して、マップ済属性またはget/setメソッドに単一のユーザー定義済プロパティを指定します。@Properties注釈を使用して、複数のプロパティをラップします。

注釈要素

表2-61は、この注釈の要素を示しています。

表2-61 @Propertyの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

(必須)プロパティの名前。


value

(必須)プロパティのvalueの文字列表現。valueTypeのインスタンスに変換されます。


valueType

(オプション)プロパティの値タイプ。ConversionManagerによってvalueTypeに変換されます。ConversionManagerで処理できる単純なタイプである必要があります。

String


使用方法

エンティティ、MappedSuperclassまたは埋込みクラス内のマップ済属性(またはget/setメソッド)に@Propertyを指定できます。エンティティ、MappedSuperclassまたは埋込み可能クラスにもこの注釈を指定できます。

MappedSuperclassに定義されたプロパティは、すべての継承エンティティおよびMappedSuperclassに渡されます。競合する場合は、クラスに直接定義されたプロパティがクラスの親から継承された値よりも常に優先されます。

orm.xmlマッピング・ファイルを使用すると、EclipseLinkは、マップ済属性の@Property注釈および@Properties注釈を無視します。クラスの注釈は、orm.xmlファイルに指定された注釈にマージされ、競合している場合はファイルに指定された注釈が優先されます。

例2-120に、@Transformationマッピング内で@Property注釈を使用する方法を示します。例2-121に、orm.xmlファイル内の<property> XML要素を使用する方法を示します。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@QueryRedirectors

@QueryRedirectorsを使用して、前処理および後処理、リダイレクト、または監査などの一部の副次的影響の実行に対するEclipseLink問合せをインターセプトします。

注釈要素

表2-62は、この注釈の要素を示しています。

表2-62 @QueryRedirectorsの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

allQueries

このAllQueries問合せリダイレクタは、より正確なリダイレクタ(ReadObjectQueryリダイレクタなど)または問合せに直接設定されたリダイレクタを持たない実行中のオブジェクト問合せに適用されます。

void.class

delete

デフォルトのDeleteオブジェクト問合せリダイレクタは、問合せに直接設定されたリダイレクタを持たない実行中のDeleteObjectQueryまたはDeleteAllQueryに適用されます。

void.class

insert

デフォルトのInsert問合せリダイレクタは、問合せに直接設定されたリダイレクタを持たない実行中のInsertObjectQueryに適用されます。

void.class

readAll

デフォルトのReadAll問合せリダイレクタは、問合せに直接設定されたリダイレクタを持たない実行中のReadAllQueryに適用されます。

getResultList() APIを介してJPA問合せを実行しているユーザーの場合、このリダイレクタが起動されます。

void.class

readObject

デフォルトのReadObject問合せリダイレクタは、問合せに直接設定されたリダイレクタを持たない実行中のReadObjectQueryに適用されます。

getSingleResult() APIまたはEntityManager.find()を介してJPA問合せを実行しているユーザーの場合、このリダイレクタが起動されます。

void.class

report

デフォルトのReportQueryリダイレクタは、問合せに直接設定されたリダイレクタを持たない実行中のReportQueryに適用されます。

集計関数を含む、または複数のエンティティを選択するJPA問合せを実行しているユーザーの場合、このリダイレクタが起動されます。

void.class

update

デフォルトのUpdate問合せリダイレクタは、問合せに直接設定されたリダイレクタを持たない実行中のUpdateObjectQueryまたはUpdateAllQueryに適用されます。EclipseLinkでは、UpdateObjectQueryは、データ・ソースへの変更をフラッシュするたびに実行されます。

void.class


使用方法

@QueryRedirectorsを使用して、標準のEclipseLink問合せ機能を拡張します。

QueryRedirectorを問合せヒントeclipselink.query.redirectorを介して設定するか、エンティティのデフォルトのリダイレクタとして設定できます。

QueryRedirectorsは、TopLink Gridを統合して、問合せをCoherence Gridにリダイレクトする際に使用されます。

例2-97に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-97 @QueryRedirectors注釈の使用

@QueryRedirectors(
    allQueries=org.queryredirectors.AllQueriesForEntity.class)
@Entity
public class
...

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • EclipseLinkの理解のデータベース問合せに関する項

@RangePartition

@RangePartitionを使用して、接続プールに特定のレンジ・パーティションを作成します。範囲内の値は、指定の接続プールにルーティングされます。

注釈要素

表2-63は、この注釈の要素を示しています。

表2-63 @RangePartitionの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

connectionPool

指定された範囲の問合せをルーティングするための接続プール


startValue

範囲開始値のString表現


endValue

範囲終了値のString表現



EclipseLinkを使用したパーティション化の例は、「@RangePartitioningの使用」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@RangePartitioning

@RangePartitioningを使用して、オブジェクト(オブジェクトのID、場所、テナントなど)からのフィールド値によって、データベース・クラスタへのアクセスをパーティション化します。

EclipseLinkは、各サーバーに値の範囲を割り当てます。サーバーの値を持つオブジェクトに対するすべての書込みまたは読取り要求は、特定サーバーに送信されます。問合せにフィールドがパラメータとして含まれていない場合は、問合せをすべてのサーバーに送信して統合するか、セッションのデフォルトの動作のままにすることができます。

注釈要素

表2-64は、この注釈の要素を示しています。

表2-64 @RangePartitioningの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

(必須)パーティション・ポリシーの名前。永続性ユニット内に対して一意である必要があります。


partitionColumn

(必須)問合せをパーティション化するためのデータベース列または問合せパラメータ。これは表列名であり、クラス属性名ではありません。列値は、問合せに含まれている必要があり、通常はオブジェクトIDの一部です。

これは、問合せパラメータの名前にもなります。問合せにフィールドが含まれていない場合、問合せはパーティション化されません。


partitions

(必須)パーティション化する接続プール名のリスト


partitionValueType

開始値および終了値のタイプ

String

unionunpartionableQueries

パーティション・フィールドを含まない問合せをすべてのデータベースに送信し、結果を統合するかどうかを定義します。

false


使用方法

エンティティ、リレーションシップ、問合せまたはセッション/永続性ユニットでパーティション化を有効にできます。

パーティション・ポリシーは、再利用できるようにグローバルに名付けられ、@Partitioned注釈を使用して設定される必要もあります。

永続性ユニット・プロパティは、読取り/書込み/シーケンスの既存の構成に加えて、名前付き接続プールの追加をサポートします。名前付き接続プールは、データベース・クラスタの各ノードに対して定義される必要があります。

トランザクションによって複数のパーティションからのデータが変更される場合、JTAを使用してデータの適切な2フェーズ・コミットを確認する必要があります。1つのトランザクションに1つのノードのみが使用されるように、EntityManagerで排他接続を構成することもできます。

例2-98に、@RangePartitioning注釈を使用する方法を示します。

例2-98 @RangePartitioning注釈の使用

@Entity
@Table(name="PART_PROJECT")
@RangePartitioning(
  name="RangePartitioningByPROJ_ID",
  partitionColumn=@Column(name="PROJ_ID"),
  partitionValueType=Integer.class,
  unionUnpartitionableQueries=true,
  partitions={
    @RangePartition(connectionPool="default", startValue="0", endValue="1000"),
    @RangePartition(connectionPool="node2", startValue="1000", endValue="2000"),
    @RangePartition(connectionPool="node3", startValue="2000")
  })
@Partitioned("RangePartitioningByPROJ_ID")
public class Project implements Serializable {
...
}

例2-98に、eclipselink-orm.xmlファイルの<range-partitioning>要素を使用する方法を示します。

例2-99 <range-partitioning> XMLの使用

<entity name="Project" class="Project" access="FIELD">
  <table name="PART_PROJECT"/>
  <range-partitioning name="RangePartitioningByPROJ_ID" partition-value-type="java.lang.Integer" union-unpartitionable-queries="true">
    <partition-column name="PROJ_ID"/>
    <partition connection-pool="default" start-value="0" end-value="1000"/>
    <partition connection-pool="node2" start-value="1000" end-value="2000"/>
    <partition connection-pool="node3" start-value="2000"/>
  </range-partitioning>
  <partitioned>RangePartitioningByPROJ_ID</partitioned>
</entity>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@ReadOnly

@ReadOnlyを使用して、クラスが読取り専用であることを指定します。

注釈要素

この注釈に要素は含まれません。

使用方法

エンティティまたはMappedSuperclassに定義できます。

継承の場合、@ReadOnly注釈は継承階層のルートにのみ定義できます。

@ReadOnlyを使用し、EclipseLinkの永続性コンテキストをバイパスしてヒープ領域を節約することもできます(大規模データセットをロードする必要がある場合など)。


注意:

読取り専用エンティティは変更しないでください。変更すると、EclipseLinkのキャッシュが破損する可能性があります。読取り専用エンティティを変更するには、クローニングまたはシリアライズされる必要があります。

例2-100に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-100 @ReadOnly注釈の使用

@ReadOnly
@Entity
@Table(name = "TMP_READONLY")
public class ReadOnlyEntity {
...
}

例2-101に、eclipselink-orm.xmlファイルの<read-only>要素を使用する方法を示します。

例2-101 <read-only> XMLの使用

<entity name="XMLReadOnlyClass" class="ReadOnlyClass" access="PROPERTY" read-only="true">

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@ReadTransformer

トランスフォーメーション・マッピングとともに@ReadTransformerを使用して、データベース列値から属性値への変換を定義します(マッピングが書込み専用ではない場合)。

注釈要素

表2-65は、この注釈の要素を示しています。

表2-65 @ReadTransformerの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

method

マップされるクラスにはこの名前を持つメソッドが必要で、(属性に値を割り当てるのではなく)属性に割り当てられる値を戻します。


transformerClass

org.eclipse.persistence.mappings.transformers.AttributeTransformerインタフェースを実装するユーザー定義済クラス。

クラスはインスタンス化され、そのbuildAttributeValueを使用して属性に割り当てられる値が作成されます。

void.class



注意:

methodまたはtransformerClassいずれか(両方ではない)を指定する必要があります。

使用方法

読取り専用マッピングではない場合も、@WriteTransformer注釈または@WriteTransformers注釈のいずれかを指定する必要があります。各WriteTransformerは、属性値から単一データベース列値への変換を定義します(列はWriteTransformerで指定されます)。

トランスフォーメーション・マッピングとともに@WriteTransformer注釈を使用する方法の例は、「@Transformation注釈の使用」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@ReplicationPartitioning

@ReplicationPartitioningを使用して、要求を一連の接続プールに送信します。これは、データベース・マシンのクラスタ間でデータをレプリケートするためのものです。変更問合せのみがレプリケートされます。

注釈要素

表2-66は、この注釈の要素を示しています。

表2-66 @ReplicationPartitioningの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

パーティション・ポリシーの名前。永続性ユニット内に対して一意である必要があります。


connectionPools

レプリケートする接続プール名のリスト

ServerSessionのすべての定義済プール


使用方法

エンティティ、リレーションシップ、問合せまたはセッション/永続性ユニットでパーティション化を有効にできます。

パーティション・ポリシーは、再利用できるようにグローバルに名付けられ、@Partitioned注釈を使用して設定される必要もあります。

永続性ユニット・プロパティは、読取り/書込み/シーケンスの既存の構成に加えて、名前付き接続プールの追加をサポートします。名前付き接続プールは、データベース・クラスタの各ノードに対して定義される必要があります。

トランザクションによって複数のパーティションからのデータが変更される場合、JTAを使用してデータの適切な2フェーズ・コミットを確認する必要があります。1つのトランザクションに1つのノードのみが使用されるように、EntityManagerで排他接続を構成することもできます。

EclipseLinkを使用したパーティション化の例は、「パーティション化の使用」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@ReturnInsert

@ReturnInsertを使用して、INSERT操作で書込み中のオブジェクトに値を戻します。これにより、表のデフォルト値、トリガー、またはストアド・プロシージャの計算された値をオブジェクトに戻して設定できます。


注意:

戻りは、Oracle Databaseでのみサポートされ、INSERT RETURNING句が必要です。

他のデータベースで戻りを使用する場合、出力パラメータを持つストアド・プロシージャを挿入問合せに使用します。


注釈要素

表2-67は、この注釈の要素を示しています。

表2-67 @ReturnInsertの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

returnOnly

(オプション)指定した場合(trueの場合)、マッピング・フィールドはSQL生成中にINSERT句から除外されます。

false


使用方法

@ReturnInsert注釈は、Basicマッピングにのみ指定できます。

例2-102に、@ReturnInsert注釈を使用する方法を示します。引数を使用しない場合、EclipseLinkはデフォルト値falseを受け入れます。

例2-102 @ReturnInsert注釈の使用

@ReturnInsert(returnOnly=true)
 public String getFirstName() {
     return firstName;
 }

例2-103に、eclipselink-orm.xmlファイルの<return-insert>要素を使用する方法を示します。

例2-103 <return-insert> XMLの使用

<basic name="firstName">
    <column name="FIRST_NAME"/>
    <return-insert read-only="true"/>
</basic>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@ReturnUpdate

@ReturnUpdateを使用して、UPDATE操作で書込み中のオブジェクトに値を戻します。これにより、表のデフォルト値、トリガー、またはストアド・プロシージャの計算された値をオブジェクトに戻して設定できます。


注意:

戻りは、Oracle Databaseでのみサポートされ、INSERT RETURNING句が必要です。

他のデータベースで戻りを使用する場合、出力パラメータを持つストアド・プロシージャを挿入問合せに使用します。


注釈要素

この注釈に要素は含まれません。

使用方法

@ReturnUpdate注釈は、Basicマッピングにのみ指定できます。

例2-104に、@ReturnUpdate注釈を使用する方法を示します。この注釈は、引数を受け入れません。

例2-104 @ReturnUpdate注釈の使用

@ReturnUpdate
public String getFirstName() {
    return firstName;
}

例2-105に前と同じ例を示しますが、eclipselink-orm.xmlマッピング・ファイルの<return-update>要素を使用します。

例2-105 <return-update> XMLの使用

<basic name="firstName">
    <column name="F_NAME"/>
    <return-update/>
</basic>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@RoundRobinPartitioning

@RoundRobinPartitioningを使用して、要求をラウンド・ロビン方式で一連の接続プールに送信します。

注釈要素

表2-68は、この注釈の要素を示しています。

表2-68 @RoundRobinPartitioningの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

(必須)パーティション・ポリシーの名前。名前は、永続性ユニットに一意である必要があります。


connectionPools

(オプション)ロード・バランシングする接続プール名のリスト

ServerSessionのすべての定義済プール

replicateWrite

(オプション)これにより、一連のデータベースを書込み、同期を保持し、データベース間で読取りをロード・バランシングすることができます。

false


使用方法

@RoundRobinPartitioning注釈を使用して、データベース・マシンのクラスタ間で読取り問合せをロード・バランシングします。@RoundRobinPartitioningを使用するには、すべてのデータベースを各マシンでレプリケートする必要があります。

データを読取り専用にするか、データベースで書込みをレプリケートする必要があります。

永続性ユニット・プロパティは、読取り/書込み/シーケンスの既存の構成に加えて、名前付き接続プールの追加をサポートします。名前付き接続プールは、データベース・クラスタの各ノードに対して定義される必要があります。

トランザクションによって複数のパーティションからのデータが変更される場合、JTAを使用してデータの適切な2フェーズ・コミットを確認する必要があります。1つのトランザクションに1つのノードのみが使用されるように、EntityManagerで排他接続を構成することもできます。

EclipseLinkを使用したパーティション化の例は、「@Partitioned」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@SerializedObject

@SerializedObject注釈を使用して、org.eclipse.persistence.descriptors.SerializedObjectPolicyインスタンスをEntityオブジェクトまたはMappedSuperClassオブジェクトに設定します。シリアライズ・オブジェクト・ポリシーが指定されている場合、エンティティ・オブジェクト全体が、私有された(およびネストされた私有の)エンティティと要素コレクションを使用してデータベースの追加フィールドに書き込まれます。

注釈要素

表2-69は、この注釈の要素を示しています。

表2-69 @SerializedObjectの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

column

(オプション)シリアライズ・オブジェクトを保持する列

エンティティのメイン表でSOPの名前が付いたBLOB列。

value

(必須) SerializedObjectPolicyインタフェースを
実装するClass



使用方法

@SerializedObject注釈を使用して、データベースから高速にデータを読み取ります。この使用法の短所は、データベースへの書込みが遅くなる点です。読取り専用またはほとんどが読取りのアプリケーションでは、エンティティと要素コレクションにシリアライズ・オブジェクト・ポリシーを使用します。

シリアライズ・オブジェクトにnullまたは廃止されたバージョンのオブジェクトが含まれる場合、シリアライズ・オブジェクト・ポリシーを使用している問合せは例外をスローするか、他のフィールドすべてが同様に読み込まれている場合は、これらのフィールドを使用してオブジェクトを構築します(シリアライズ・オブジェクト・ポリシーが使用されていない場合も同様)。


注意:

現時点で、SerializedObjectPolicyインタフェースのデフォルト実装はありません。このクラスを作成する必要があります。

例2-106に、@SerializedObject注釈を使用してシリアライズ・オブジェクト・ポリシーを指定する方法およびデフォルトの列名をオーバーライドする方法を示します。

例2-106 シリアライズ・オブジェクト・ポリシーの指定

@Entity
@SerializedObject(MySerializedPolicy.class);
public class Employee {...

@Entity
@SerializedObject(value = MySerializedObjectPolicy.class, column = @Column(name = "SERIALIZED"));
public class Address (...

エンティティ・オブジェクトに@SerializedObject注釈が設定されている場合、検索やリフレッシュに加えて、そのオブジェクトを返す読取り問合せでは、デフォルトでそのシリアライズ・オブジェクト・ポリシーが使用されます。

例2-107に、問合せでシリアライズ・オブジェクト・ポリシーの使用を回避する方法を示します。

例2-107 問合せでのシリアライズ・オブジェクト・ポリシーの使用の回避

Query query = em.createQuery("SELECT e FROM Employee e")
.setHint(QueryHints.SERIALIZED_OBJECT, "false");

例2-108に、シリアライズ・オブジェクト・ポリシー・プロパティを使用して、シリアライズ・オブジェクトの検索を回避する方法を示します。

例2-108 シリアライズ・オブジェクト・プロパティを使用した検索の回避

Map hints = new HashMap();
hints.put("eclipselink.serialized-object", "false");
Address address = em.find(Address.class, id, hints);

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • SerializedObjectPolicy

@StoredProcedureParameter

NamedStoredProcedureQuery注釈内で@StoredProcedureParameterを使用します。

注釈要素

表2-70は、この注釈の要素を示しています。

表2-70 @StoredProcedureParameterの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

queryParameter

(必須)問合せパラメータ名。


direction

(オプション)ストアド・プロシージャ・パラメータの方向。

  • IN: 入力パラメータ。

  • IN_OUT: 入出力パラメータ。

  • OUT: 出力パラメータ。

  • OUT_CURSOR: 出力カーソル。

IN

jdbcType

(オプション) JDBCタイプ・コード。プロシージャから戻されるタイプに依存します。

-1

jdbcTypeName

(オプション) JDBCタイプ名。ARRAYまたはSTRUCTタイプに必要な場合があります。


name

(オプション)ストアド・プロシージャ・パラメータの名前。


optional

(オプション)パラメータが必須かオプションか、プロシージャでデフォルト設定されるかどうかを指定します。

false

type

(オプション)プロシージャから戻されるJavaクラスのタイプ。プロシージャから戻されるtypeに依存します。

void.class


@StoredProcedureParameter注釈の使用例は、「@NamedStoredProcedureQuery」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Struct

@Structを使用して、データベースのStruct型にマップするクラスを定義します。通常、埋込み可能クラスである必要がありますが、オブジェクト表に格納される場合はエンティティも可能です。

注釈要素

表2-71は、この注釈の要素を示しています。

表2-71 @Structの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

(必須)データベース構造型のデータベース名


fields

(オプション)データベース構造型に含まれるフィールドの順序を定義します。



使用方法

Struct型は、一部のデータベースでサポートされる拡張オブジェクト・リレーショナル・データ型です。Struct型は、OracleのOBJECT型など、データベースのユーザー定義型です。Structには通常、Arrays (VARRAY)型またはその他のStruct型が含まれ、Structは列または表に格納できます。

Struct型を使用して、Oracle DatabaseでRECORD型を使用するPL/SQLストアド・プロシージャをコールすることもできます。

例2-109に、@Struct注釈を使用してOBJECT型にマップするJavaクラスを定義する方法を示します。

例2-109 @Struct注釈の使用

@Embeddable
@Struct(name="EMP_TYPE", fields={"F_NAME", "L_NAME", "SALARY"})
public class Employee {
 @Column(name="F_NAME")
 private String firstName;
 @Column(name="L_NAME")
 private String lastName;
 @Column(name="SALARY")
 private BigDecimal salary;
 ...
}

例2-110に、eclipselink-orm.xmlファイルの<struct>要素を使用する方法を示します。

例2-110 <struct> XMLの使用

<embeddable class="Address" access="FIELD">
  <struct name="PLSQL_P_PLSQL_ADDRESS_REC">
    <field>ADDRESS_ID</field>
    <field>STREET_NUM</field>
    <field>STREET</field>
    <field>CITY</field>
    <field>STATE</field>
  </struct>
  <attributes>
    <basic name="id">
      <column name="ADDRESS_ID"/>
    </basic>
    <basic name="number">
      <column name="STREET_NUM"/>
    </basic>
  </attributes>
</embeddable>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@StructConverter

@StructConverterを使用して、空間データ型などの複雑なデータベース・タイプを処理するjava.sql.Structタイプのカスタム処理を有効にします。

EclipseLinkには、Oracle JGeometry空間データ型を変換するJGeometryConverterクラスが含まれています。


注意:

他のコンバータとは異なり、@StructConverterには独自のインタフェースがあります。

注釈要素

表2-72は、この注釈の要素を示しています。

表2-72 @StructConverterの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

コンバータのStringの名前。この名前が永続性ユニットで一意であることを確認します。

なし

converter

Stringとしてのコンバータ・クラス。このクラスは、org.eclipse.persistence.platform.database.converters.StructConverterインタフェースを実装する必要があります。

なし


使用方法

値属性がStructConverter名に設定されている既存の@Convert注釈を使用できます。この場合、適切な設定がマッピングに適用されます。この設定は、StructConverterが定義されているタイプを使用するすべてのマッピングに必要です。@Convertを使用したマッピングの構成に失敗すると、エラーが発生します。

EclipseLinkには、@ObjectTypeConverter@TypeConverterなどのその他のコンバータも含まれます。

例2-111に、@StructConverter注釈を定義する方法を示します。

例2-111 @StructConverter注釈の使用

@StructConverter(
     name="JGeometryConverter"
     converter=JGeometryConverter.class.getName())

すべてのセッションの範囲でエンティティに@StructConverter注釈を指定できます。同じJavaタイプに影響する複数のStructConverter注釈を追加すると、例外がスローされます。@StructConverter注釈は、@Converterと同じネームスペースにあります。@Converterおよび同じ名前の@StructConverterを追加すると、検証の例外がスローされます。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@StructConverters

@StructConvertersを使用して、複数の@StructConverter注釈を定義します。

注釈要素

表2-73は、この注釈の要素を示しています。

表2-73 @StructConvertersの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

StructConverter[]

(必須)構造コンバータの配列



例2-112に、@StructConverters注釈を使用して複数の@StructConverter要素を定義する方法を示します。

例2-112 @StructConverters注釈の使用

@StructConverters{{
  @StructConverter(name="StructConverter1", converter="foo.StructConverter1"),
  @StructConverter(name="StructConverter2", converter="foo.StructConverter2")
  })

例2-113に、eclipselink-orm.xmlファイルの<struct-converters>要素を使用する方法を示します。

例2-113 <struct-converters> XMLの使用

<struct-converters>
  <struct-converter name="StructConverter1" converter="foo.StructConverter1"/>
  <struct-converter name="StructConverter2" converter="foo.StructConverter2"/>
</struct-converters>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Structure

フィールド/メソッドで@Structureを使用して、埋込み可能なStruct型にStructureMappingを定義します。Struct注釈を使用して、ターゲットの埋込み可能クラスをマップする必要があります。

注釈要素

この注釈に要素は含まれません。

使用方法

Struct型は、一部のデータベースでサポートされる拡張オブジェクト・リレーショナル・データ型です。Struct型は、OracleのOBJECT型など、データベースのユーザー定義型です。Structには通常、Arrays (VARRAY)型またはその他のStruct型が含まれ、Structは列または表に格納できます。

例2-114に、@Structure注釈を使用する方法を示します。@Structを使用してターゲットをマップする例は、例2-109を参照してください。

例2-114 @Structure注釈の使用

@Structure
protected Address address;
 

<structure>要素を使用して、eclipselink-orm.xmlファイルの構造マッピングを定義することもできます。

例2-115 <structure> XMLの使用

<structure name="address"/>
 

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@TenantDiscriminatorColumn

@TenantDiscriminator注釈は、@Multitenant注釈およびSINGLE-TABLEマルチテナント・タイプとともに使用され、永続性コンテキストが単一表マルチテナンシでアクセスできる対象を制限します。

注釈要素

表2-74は、この注釈の要素を示しています。

表2-74 @TenantDiscriminatorColumnのプロパティ

注釈要素 説明 デフォルト

java.lang.String columnDefinition

(オプション)識別子列のDDLを生成する際に使用されるSQLフラグメント

指定の識別子タイプの列を作成するプロバイダ生成SQL。

java.lang.String contextProperty

(オプション)テナント識別子列に適用されるコンテキスト・プロパティの名前

eclipselink.tenant-id

DiscriminatorType discriminatorType

(オプション)クラス識別子として使用するオブジェクト/列のタイプ

javax.persistence.DiscriminatorType.STRING

int length

(オプション)文字列ベースの識別子タイプの列長

文字列ベースの識別子タイプの列長。その他の識別子タイプでは無視されます。

java.lang.String name

(オプション)テナント識別子に使用される列の名前

TENANT_ID

boolean primaryKey

テナント識別子列が表の主キーの一部であることを指定します。

false

java.lang.String table

(オプション)列を含む表の名前

列を含む表の名前。存在しない場合、列はプライマリ表にあると想定されます。列がセカンダリ表にある場合は、この属性を指定する必要があります。


使用方法

単一表マルチテナンシを構成する場合は、次の両方を指定する必要があります。

  • 次のとおり、@Multitenant注釈を使用して、単一表マルチテナンシを使用するためにエンティティまたはマップされたスーパークラスに注釈を付与します。

    @Entity
    @Table(name=”EMP”)
    @Multitenant(SINGLE_TABLE)
    

    SINGLE_TABLEは、指定されたエンティティに関連付けられている表(TableおよびSecondaryTable)をテナント間で共有できることを示します。


    注意:

    識別子列はプライマリ表にあると想定されるため、@Table注釈は必要ありません。ただし、識別子列がセカンダリ表に定義されている場合、@SecondaryTableを使用してその表を特定する必要があります。

  • 次のとおり、@TenantDiscriminatorColumn注釈を使用して、識別子列として使用される列を指定します。

    @Entity 
    @Table(name=”EMP”) 
    @Multitenant(SINGLE_TABLE) 
    @TenantDiscriminatorColumn(name = ”TENANT_ID”)
    

    次のとおり、@TenantDiscriminatorColumns注釈を使用することにより、複数の識別子列を指定できます。

    @Entity 
    @Table(name = "EMPLOYEE") 
    @Multitenant(SINGLE_TABLE) 
    @TenantDiscriminatorColumns({ 
        @TenantDiscriminatorColumn(name = "TENANT_ID")
        @TenantDiscriminatorColumn(name = "TENANT_CODE" contextProperty="eclipselink.tenant-code")})
    

識別子列の使用

次の特性が、識別子列に適用されます。

  • 永続化する場合、テナント識別子列の値は、関連付けられたコンテキスト・プロパティから移入されます。

  • テナント識別子列は、アプリケーションで定義できます。つまり、識別子列は、各共有エンティティ表の固有の列に関連付けられません。TENANT_IDT_IDなどを使用できます。

  • アプリケーションが定義できるテナント識別子列の数に制限はありません。

  • 識別子列には任意の名前を使用できます。

  • テナント識別子列は、常に@Multitenant(SINGLE_TABLE)とともに使用される必要があります。テナント識別子列のみを指定することはできません。

  • 生成されたスキーマに指定のテナント識別子列を含めることができます。

  • テナント識別子列をマップまたはマップ解除できます。

    • テナント識別子列がマップされる場合、関連付けられたマッピング属性は読取り専用としてマークする必要があります。この制限により、テナント識別子列をエンティティIDの一部にすることはできず、データベースの主キー仕様の一部にすることだけが可能になります。

  • SELECT問合せを発行する場合、マップされたプロパティとマップ解除されたプロパティの両方を使用して追加基準を作成します。

継承階層での単一表マルチテナンシの使用

継承方針は、継承タイプを指定することによって構成されます(@javax.persistence.Inheritanceを参照してください)。単一表マルチテナンシは、次のとおり、継承階層で使用できます。

  • SINGLE_TABLEまたはJOINED継承方針を使用する場合、マルチテナント・メタデータは継承階層のルート・レベルでのみ適用できます。

  • TABLE_PER_CLASS継承階層内でもマルチテナント・メタデータを指定できます。この場合、すべてのエンティティに、すべてのマッピングデータが含まれた独自の表があります(SINGLE_TABLEまたはJOINED方針の場合はありません)。その結果、TABLE_PER_CLASS方針では、階層の一部のエンティティがマルチテナントになり、その他はマルチテナントにならない場合があります。エンティティを単一表に分離してタイプのみを構築することはできないため、その他の継承方針ではルート・レベルでマルチテナンシのみを指定できます。

表2-74に、テナント識別子列の多くの使用例を示します。

例2-116 @TenantDiscriminatorColumn注釈の使用

/** Single tenant discriminator column **/
 
@Entity
@Table(name = "CUSTOMER")
@Multitenant
@TenantDiscriminatorColumn(name = "TENANT", contextProperty = "multi-tenant.id")
public Customer() {
  ...
}
 
 
/** Multiple tenant discriminator columns using multiple tables **/
 
@Entity
@Table(name = "EMPLOYEE")
@SecondaryTable(name = "RESPONSIBILITIES")
@Multitenant(SINGLE_TABLE)
@TenantDiscriminatorColumns({
    @TenantDiscriminatorColumn(name = "TENANT_ID", contextProperty = "employee-tenant.id", length = 20)
    @TenantDiscriminatorColumn(name = "TENANT_CODE", contextProperty = "employee-tenant.code", discriminatorType = STRING, table = "RESPONSIBILITIES")
  }
)
public Employee() {
  ...
}
 
 
/** Tenant discriminator column mapped as part of the primary key on the database **/
 
@Entity
@Table(name = "ADDRESS")
@Multitenant
@TenantDiscriminatorColumn(name = "TENANT", contextProperty = "tenant.id", primaryKey = true)
public Address() {
  ...
}
 
 
/** Mapped tenant discriminator column **/
 
@Entity
@Table(name = "Player")
@Multitenant
@TenantDiscriminatorColumn(name = "AGE", contextProperty = "tenant.age")
public Player() {
  ...
 
  @Basic
  @Column(name="AGE", insertable="false", updatable="false")
  public int age;
}

例2-117に、eclipselink-orm.xmlファイルの<tenant-disciminator-column> XML要素を使用する同一マッピングを示します。

例2-117 <tenant-discriminator-column> XML注釈の使用

<!-- Single tenant discriminator column -->
 
<entity class="model.Customer">
  <multitenant>
    <tenant-discriminator-column name="TENANT context-property="multi-tenant.id""/>
  </multitenant>
  <table name="CUSTOMER"/>
  ...
</entity>
 
<!-- Multiple tenant discriminator columns using multiple tables -->
 
<entity class="model.Employee">
  <multitenant type="SINGLE_TABLE">
    <tenant-discriminator-column name="TENANT_ID" context-property="employee-tenant.id" length="20"/>
    <tenant-discriminator-column name="TENANT_CODE" context-property="employee-tenant.id" discriminator-type="STRING" table="RESPONSIBILITIES"/>
  </multitenant>
  <table name="EMPLOYEE"/>
  <secondary-table name="RESPONSIBILITIES"/>
  ...
</entity>
 
<!-- Tenant discriminator column mapped as part of the primary key on the database -->
 
<entity class="model.Address">
  <multitenant>
    <tenant-discriminator-column name="TENANT" context-property="multi-tenant.id" primary-key="true"/>
  </multitenant>
  <table name="ADDRESS"/>
  ...
</entity>
 
<!-- Mapped tenant discriminator column -->
 
<entity class="model.Player">
  <multi-tenant>
    <tenant-discriminator-column name="AGE" context-property="tenant.age"/>
  </multi-tenant>
  <table name="PLAYER"/>
  ...
  <attributes>
    <basic name="age" insertable="false" updatable="false">
      <column name="AGE"/>
    </basic>
    ...
  </attributes>
  ...
</entity>

関連項目

@TenantDiscriminatorColumns

複数の@TenantDiscriminatorColumn注釈を含む@TenantDiscriminatorColumns注釈を使用して、複数の識別子列を単一表マルチテナンシに指定します。

注釈要素

表2-75は、この注釈の要素を示しています。

表2-75 @TenantDiscriminatorColumnsの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

TenantDiscriminatorColumn value

(オプション) 1つ以上のTenantDiscriminatorColumn注釈

なし


使用方法

@TenantDiscriminatorColumns注釈を使用して複数の@TenantDiscriminatorColumnを含める必要があります。@TenantDiscriminatorColumns注釈を単独で使用することはできず、複数の@TenantDiscriminatorColumn注釈を@TenantDiscriminatorColumnsなしで単独で使用することはできません。

@Entity 
@Table(name = "EMPLOYEE") 
@Multitenant(SINGLE_TABLE) 
@TenantDiscriminatorColumns({ 
    @TenantDiscriminatorColumn(name = "TENANT_ID", contextProperty = ”tenant-id)
    @TenantDiscriminatorColumn(name = "TENANT_CODE", contextProperty = ”tenant-code)})

@TenantDiscriminatorColumnsの詳細な例は、「@TenantDiscriminatorColumn」を参照してください。

@TenantTableDiscriminator

テナントごとの表マルチテナンシにより、アプリケーションの複数のテナントは、1つ以上のテナント固有の表にデータを分離できます。テナント表識別子は、テナントごとの表マルチテナンシ方針でテナント表と他のテナント表を区別する方法を指定します。

注釈要素

表2-76は、この注釈の要素を示しています。

表2-76 @TenantTableDiscriminatorの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

java.lang.String ContextProperty

(オプション)テナント表識別子として適用されるコンテキスト・プロパティの名前

eclipselink.tenant-id

TenantTableDiscriminator type

(オプション)永続性ユニットの表とともに使用するテナント表識別子のタイプ

  • SCHEMA

  • SUFFIX

  • PREFIX

SUFFIX


使用方法

テナントごとの表マルチテナンシでは、テナントの表は、接頭辞または接尾辞のネーミング・パターンを使用して区別することで同じスキーマに存在できます。または、異なるスキーマに存在できます。テナント表識別子により、テナントの表を特定して他のテナントの表から分離するために、接頭辞または接尾辞のネーミング・パターンを使用するか異なるスキーマを使用するかが特定されます。タイプは次のとおりです。

  • スキーマ: テナント表識別子をスキーマとしてすべてのマルチテナント表に適用します。この方針には、適切なデータベース・プロビジョニングが必要です。

  • 接尾辞: テナント表識別子を接尾辞としてすべてのマルチテナント表に適用します。これはデフォルトの方針です。

  • 接頭辞: テナント表識別子を接頭辞としてすべてのマルチテナント表に適用します。

テナント表識別子は、エンティティ・レベルまたはマップされたスーパークラス・レベルで指定することができ、常にMultitenant(TABLE_PER_TENANT)とともに使用される必要があります。テナント表識別子のみの指定では不十分です。

@TenantTableDiscriminatorおよびテナントごとの表マルチテナンシの使用の詳細は、「@Multitenant」を参照してください。

次の例に、SCHEMAタイプの表識別子を示します。

例2-118 @TenantTableDiscriminator注釈の使用

@Entity
@Table(name=”EMP”)
@Multitenant(TABLE_PER_TENANT)
@TenantTableDiscriminator(type=SCHEMA, contextProperty="eclipselink.tenant-id")
public class Employee {
    ...
}
 

例2-119 <tenant-table-discriminator> XMLの使用

<entity class="Employee">
  <multitenant type="TABLE_PER_TENANT">
    <tenant-table-discriminator type="SCHEMA" context-property="eclipselink.tenant-id"/>
  </multitenant>
  <table name="EMP">
  ...
</entity>

関連項目

@TimeOfDay

@TimeOfDayを使用して、@Cache注釈内で使用されるCalendarインスタンスを使用する特定の時刻を指定します。

注釈要素

表2-77は、この注釈の要素を示しています。

表2-77 @TimeOfDayの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

hour

(オプション)該当日の時間。

0

millisecond

(オプション)該当日のミリ秒。

0

minute

(オプション)該当日の分。

0

second

(オプション)該当日の秒。

0

specified

内部使用向け。変更しないでください。

true


@TimeOfDayの使用例は、「@Cache」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@Transformation

トランスフォーメーション・マッピングとともに@Transformationを使用して、データベース列から属性値への変換を定義します(トランスフォーメーション・マッピングが書込み専用ではない場合。書込み専用の場合、@ReadTransformer注釈が必要です)。

注釈要素

表2-78は、この注釈の要素を示しています。

表2-78 @Transformationの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

fetch

(オプション)フィールドまたはプロパティの値を遅延ロードする必要があるか、または即時にフェッチする必要があるかどうかを定義します。

  • EAGER方針は、値を即時にフェッチする必要がある永続性プロバイダ・ランタイムの要件です。

  • LAZY方針は、永続性プロバイダ・ランタイムのヒントです。

EAGER

optional

(オプション)フィールドまたはプロパティの値がnullかどうかのヒント。プリミティブ型では無視され、オプションではないと見なされます。

true


使用方法

読取り専用マッピングではない場合、WriteTransformer注釈またはWriteTransformers注釈のいずれかを指定する必要があります。各WriteTransformerは、属性値から単一データベース列値への変換を定義します(列はWriteTransformerで指定されます)。

例2-120に、@Transformation注釈を使用する方法を示します。

例2-120 @Transformation注釈の使用

@Transformation(fetch=FecthType.LAZY, optional="true")
@ReadTransformer(class=package.MyNormalHoursTransformer.class)
@WriteTranformers({
   @WriteTranformer(column=@Column(name="START_TIME"), 
      method="getStartDate"),
   @WriteTranformer(column=@Column(name="END_TIME"), 
      class=package.MyTimeTransformer.class)
})
@Mutable
@ReturnUpdate
@Access(AccessType.PROPERTY)
@AccessMethods(get="getNormalHours", set="setNormalHours")
@Properties({
   @Property(name="x", value="y")
})

例2-121に、eclipselink-orm.xmlファイルの<transformation> XML要素を使用する同一マッピングを示します。

例2-121 <transformation> XMLの使用

<transformation name="normalHours" fetch="LAZY" optional="true">
     <read-transformer method="buildNormalHours"/>
     <write-transformer method="getStartTime">
             <column name="START_TIME"/>
     </write-transformer>
     <write-transformer class="package.MyTimeTransformer">
             <column name="END_TIME"/>
     </write-transformer>
     <mutable/>
     <return-update/>
     <access type="PROPERTY"/>
     <access-methods get="getNormalHours" set="setNormalHours"/>
     <properties>
        <property name="x" value="y"/>
     </properties>
</transformation>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@TypeConverter

@TypeConverterを使用して、マップ済属性の読取りおよび書込み中にデータ値を変更します。

注釈要素

表2-79は、この注釈の要素を示しています。

表2-79 @TypeConverterの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

(必須)コンバータのStringの名前。この名前は、永続性ユニット間で一意である必要があります。

なし

dataType

(オプション)データベースに格納されるtype

void.class 1

objectType

(オプション)エンティティに格納されるtype

void.class 1


脚注 1 デフォルトは、永続性フィールドまたはプロパティのタイプから推測されます。

使用方法

TypeConverterは、一意の名前を付ける必要があり、クラス、フィールドおよびプロパティ・レベルで定義でき、エンティティ、MappedSuperclassおよび埋込み可能クラス内で指定できます。TypeConverterは、常に@Convert注釈を使用して指定されます。

@TypeConverterBasicBasicMapまたはBasicCollectionマッピングに配置できます。

EclipseLinkには、@ObjectTypeConverterおよび@StructConverterコンバータも含まれています。

例2-122に、@TypeConverter注釈を使用して、データベースに格納されたDouble値をエンティティに格納されたFloat値に変換する方法を示します。

例2-122 @TypeConverter注釈の使用

@Entity
public class Employee implements Serializable{

...

  @TypeConverter (
    name="doubleToFloat",
    dataType=Double.class,
    objectType=Float.class,
  )
  @Convert("doubleToFloat")
  public Number getGradePointAverage() {
    return gradePointAverage;
  }

...
}

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@TypeConverters

@TypeConvertersを使用して、複数のTypeConverter要素を定義します。

注釈要素

表2-80は、この注釈の要素を示しています。

表2-80 @TypeConvertersの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

TypeConverter[]

(必須)タイプ・コンバータの配列



例2-123に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-123 @TypeConverters注釈の使用

@Entity
@TypeConverters({
    @TypeConverter(name="BigIntegerToString",dataType=String.class,objectType=BigInteger.class)
    })
public class Parameters implements Serializable {
    private static final long serialVersionUID = -1979843739878183696L;
    @Column(name="maxValue", nullable=false, length=512)
    @Convert("BigIntegerToString")
    private BigInteger maxValue;
...
}

例2-123に、eclipselink-orm.xmlファイルの<type-converters>要素を使用する方法を示します。

例2-124 <type-converters> XMLの使用

<type-converters>
    <type-converter name="Long2String" data-type="String" object-type="Long"/>
    <type-converter name="String2String" data-type="String" object-type="String"/>
</type-converters>
<entity class="Employee">
...
</entity>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@UnionPartitioning

@UnionPartitioningを使用して、問合せをすべての接続プールに送信し、結果を統合します。これは、パーティション・リレーションシップ間のManyToManyなど、パーティション化を使用する際にパーティションに及ぶ問合せまたはリレーションシップに使用できます。

注釈要素

表2-81は、この注釈の要素を示しています。

表2-81 @UnionPartitioningの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

パーティション・ポリシーの名前。名前は、永続性ユニットに一意である必要があります。


connectionPools

ロード・バランシングする接続プール名のリスト。

デフォルトでServerSessionのすべての定義済プールに設定されます。

replicateWrite

書込み問合せをレプリケートするかどうかを定義します。

統合時に書込みは通常レプリケートされませんが、結合表をレプリケートする必要がある場合は、ManyToManyリレーションシップのために統合できます。

false


使用方法

エンティティ、リレーションシップ、問合せまたはセッション/永続性ユニットでパーティション化を有効にできます。パーティション・ポリシーは、再利用できるようにグローバルに名付けられ、@Partitioned注釈を使用して設定される必要もあります。

永続性ユニット・プロパティは、読取り/書込み/シーケンスの既存の構成に加えて、名前付き接続プールの追加をサポートします。名前付き接続プールは、データベース・クラスタの各ノードに対して定義される必要があります。

トランザクションによって複数のパーティションからのデータが変更される場合、JTAを使用してデータの適切な2フェーズ・コミットを確認する必要があります。1つのトランザクションに1つのノードのみが使用されるように、EntityManagerで排他接続を構成することもできます。

EclipseLinkを使用したパーティション化の例は、「パーティション化の使用」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@UuidGenerator

@UuidGeneratorを使用して、ジェネレータ要素が@GeneratedValue注釈に指定される際に名前で参照できる主キー・ジェネレータを定義します。UUID (全体の一意識別子)ジェネレータは、エンティティ・クラスまたは主キー・フィールドかプロパティに指定される場合があります。

ジェネレータ名は、永続性ユニットに対して(つまり、すべてのジェネレータ・タイプ間で)グローバルです。

注釈要素

表2-82は、この注釈の要素を示しています。

表2-82 @UuidGeneratorの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

UUIDジェネレータの名前。永続性ユニット内に対して一意である必要があります。



例2-125に、この注釈を使用する方法を示します。

例2-125 @UuidGenerator注釈の使用

@Entity
@UuidGenerator(name="EMP_ID_GEN")
public class Employee {
    @Id
    @GeneratedValue(generator="EMP_ID_GEN")
    private String id;
}

例2-126に示すとおり、eclipselink-orm.xmlファイルでSessionCustomizerを指定して名前付きシーケンスを構成することもできます。

例2-126 <generated-value> XMLの使用

<id name="id">
    <column name="PROJ_ID" />
    <generated-value generator="system-uuid"/>
</id>

例2-127に示すとおり、永続性ユニット・レベル(persistence.xmlファイル)で名前付きシーケンスを指定することもできます。

例2-127 persistence.xmlでのジェネレータの指定

<property name="eclipselink.session.customizer" value="eclipselink.example.UUIDSequence"/>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@UnionPartitioning

@UnionPartitioningを使用して、問合せをすべての接続プールに送信し、結果を統合します。これは、パーティション・リレーションシップ間のManyToManyなど、パーティション化を使用する際にパーティションに及ぶ問合せまたはリレーションシップに使用できます。

注釈要素

表2-81は、この注釈の要素を示しています。

表2-83 @UnionPartitioningの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

パーティション・ポリシーの名前。名前は、永続性ユニットに一意である必要があります。


connectionPools

ロード・バランシングする接続プール名のリスト。

デフォルトでServerSessionのすべての定義済プールに設定されます。

replicateWrite

書込み問合せをレプリケートするかどうかを定義します。

統合時に書込みは通常レプリケートされませんが、結合表をレプリケートする必要がある場合は、ManyToManyリレーションシップのために統合できます。

false


使用方法

エンティティ、リレーションシップ、問合せまたはセッション/永続性ユニットでパーティション化を有効にできます。パーティション・ポリシーは、再利用できるようにグローバルに名付けられ、@Partitioned注釈を使用して設定される必要もあります。

永続性ユニット・プロパティは、読取り/書込み/シーケンスの既存の構成に加えて、名前付き接続プールの追加をサポートします。名前付き接続プールは、データベース・クラスタの各ノードに対して定義される必要があります。

トランザクションによって複数のパーティションからのデータが変更される場合、JTAを使用してデータの適切な2フェーズ・コミットを確認する必要があります。1つのトランザクションに1つのノードのみが使用されるように、EntityManagerで排他接続を構成することもできます。

EclipseLinkを使用したパーティション化の例は、「パーティション化の使用」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@ValuePartition

@ValuePartitionを使用して、特定の接続プールにルーティングされる特定の値パーティションを表現します。

注釈要素

表2-84は、この注釈の要素を示しています。

表2-84 @ValuePartitionの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

connectionPool

valueの問合せをルーティングするための接続プール


value

値のString表現



例2-128に、@ValuePartitionおよび@ValuePartitioning注釈を使用する方法を示します。

例2-128 @ValuePartition注釈の使用

@Entity
@Table(name = "PART_EMPLOYEE")
@IdClass(EmployeePK.class)
@ValuePartitioning(
  name="ValuePartitioningByLOCATION",
  partitionColumn=@Column(name="LOCATION"),
  unionUnpartitionableQueries=true,
  defaultConnectionPool="default",
  partitions={
    @ValuePartition(connectionPool="node2", value="Ottawa"),
    @ValuePartition(connectionPool="node3", value="Toronto")
  })
@Partitioned("ValuePartitioningByLOCATION")
public class Employee implements Serializable, Cloneable {
...
}

例2-129に、eclipselink-orm.xmlファイルの<partition>要素を使用する方法を示します。

例2-129 <partition> XMLの使用

<entity name="Employee" class="Employee" access="FIELD">
  <table name="PART_EMPLOYEE"/>
  <id-class class="EmployeePK"/>
  <value-partitioning name="ValuePartitioningByLOCATION" union-unpartitionable-queries="true" default-connection-pool="default">
    <partition-column name="LOCATION"/>
    <partition connection-pool="node2" value="Ottawa"/>
    <partition connection-pool="node3" value="Toronto"/>
  </value-partitioning>
<partitioned>ValuePartitioningByLOCATION</partitioned>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@ValuePartitioning

@ValuePartitioningを使用して、オブジェクト(オブジェクトの場所、テナントなど)からのフィールド値によって、データベース・クラスタへのアクセスをパーティション化します。各値は、特定のサーバーに割り当てられます。その値を持つオブジェクトに対するすべての書込みまたは読取り要求は、サーバーに送信されます。問合せにフィールドがパラメータとして含まれていない場合は、問合せをすべてのサーバーに送信して統合するか、セッションのデフォルトの動作のままにすることができます。

注釈要素

表2-85は、この注釈の要素を示しています。

表2-85 @ValuePartitioningの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

name

(必須)パーティション・ポリシーの名前。名前は、永続性ユニットに一意である必要があります。


partitionColumn

(必須)問合せをパーティション化するためのデータベース列または問合せパラメータ。

これは表列名であり、クラス属性名ではありません。列値は、問合せに含まれている必要があり、通常はオブジェクトIDの一部です。これは、問合せパラメータの名前にもなります。

問合せにフィールドが含まれていない場合、問合せはパーティション化されません。


partitions

(必須)値パーティションを格納します。各パーティションは、値をconnectionPoolにマップします。


defaultConnectionPool

(オプション)デフォルトの接続プールは、マップされていない値に使用されます。


partitionValueType

(オプション)開始値および終了値のtype

String

unionUnpartitionableQueries

(オプション)パーティション・フィールドを含まない問合せをすべてのデータベースに送信し、結果を統合するかどうかを定義します。

false


使用方法

エンティティ、リレーションシップ、問合せまたはセッション/永続性ユニットでパーティション化を有効にできます。パーティション・ポリシーは、再利用できるようにグローバルに名付けられ、@Partitioned注釈を使用して設定される必要もあります。

永続性ユニット・プロパティは、読取り/書込み/シーケンスの既存の構成に加えて、名前付き接続プールの追加をサポートします。名前付き接続プールは、データベース・クラスタの各ノードに対して定義される必要があります。

トランザクションによって複数のパーティションからのデータが変更される場合、JTAを使用してデータの適切な2フェーズ・コミットを確認する必要があります。1つのトランザクションに1つのノードのみが使用されるように、EntityManagerで排他接続を構成することもできます。

EclipseLinkを使用したパーティション化の例は、「パーティション化の使用」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@VariableOneToOne

@VariableOneToOneを使用して、Javaオブジェクトとインタフェースの実装者の間のポインタ参照を表します。このマッピングは、通常、ソース・オブジェクトとターゲット・オブジェクトの間の1つのポインタ(インスタンス変数に格納されます)で表されます。リレーショナル・データベース表では、これらのマッピングは通常、外部キーとタイプ・コードを使用して実装されます。

注釈要素

表2-86は、この注釈の要素を示しています。

表2-86 @VariableOneToOneの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

CascadeType

(オプション)アソシエーションのターゲットにカスケードされる必要がある操作の配列


DiscriminatorClasses

(オプション)このマッピングとともに使用できる識別子タイプの配列

何も指定されていない場合、EclipseLinkは、ターゲット・インタフェースを実装する永続性ユニット内のエンティティを追加します。

DiscriminatorColumnSTRINGの場合、EclipseLinkはEntity.name()を使用します。

DiscriminatorColumnCHARの場合、EclipseLinkはエンティティ・クラスの最初の文字を使用します。

DiscriminatorColumnINTEGERの場合、EclipseLinkは、最大の整数が明示的に示された後の次の整数を使用します。

DiscriminatorColumn

(オプション)タイプ識別子を含む識別子列

DTYPE

FetchType

(オプション)フィールドまたはプロパティの値をロードする方法を指定します。

  • Eager: 永続性プロバイダ・ランタイムは値を即時にフェッチする必要があります。

  • Lazy: 永続性プロバイダが値を遅延ロードすることを示します。

Eager

Optional

(オプション)アソシエーションがオプションかどうかを指定します。


OrphanRemoval

(オプション)インタフェース・クラスがこのマッピングのターゲットであるかどうかを示します。


TargetInterface

(オプション)このマッピングのターゲットであるインタフェース・クラス

何も指定されていない場合、EclipseLinkは、参照されるオブジェクトのタイプに基づいてインタフェース・クラスを推測します。


使用方法

エンティティ、MappedSuperclassまたは埋込み可能クラスに@VariableOneToOneを指定できます。

例2-130に、@VariableOneToOne注釈を使用する方法を示します。

例2-130 @VariableOneToOne注釈の使用

@VariableOneToOne(
    cascade={ALL},
    fetch=LAZY,
    discriminatorColumn=@DiscriminatorColumn(name="CONTACT_TYPE"),
    discriminatorClasses={
        @DiscriminatorClass(discriminator="E", value="Email.class"), 
        @DiscriminatorClass(discriminator="P", value="Phone.class")
    }
}
@JoinColumn(name="CONTACT_ID", referencedColumnName="C_ID")
@PrivateOwned
@JoinFetch(INNER)
public Contact getContact() {
    return contact;
}

例2-131に、eclipselink-orm.xmlファイルの<variable-one-to-one> XML要素を使用する同一マッピングを示します。

例2-131 <variable-one-to-one> XMLの使用

<variable-one-to-one name="contact" fetch="LAZY">
    <cascade>
        <cascade-all/>
    </cascade>
    <discriminator-column name="CONTACT_TYPE"/>
    <discriminator-class discriminator="E" value="Email.class"/>
    <discriminator-class discriminator="P" value="Phone.class"/>
    <join-column name="CONTACT_ID" referenced-column-name="C_ID"/>
    <private-owned/>
    <join-fetch>INNER</join-fetch>
</variable-one-to-one>

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@VirtualAccessMethods

@VirtualAccessMethodsを使用して、特定のクラスに仮想メソッドが含まれることを指定します。

注釈要素

表2-87は、この注釈の要素を示しています。

表2-87 @VirtualAccessMethodsの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

get

(オプション)仮想プロパティに使用するgetterメソッドの名前。このメソッドは、1つのjava.lang.Stringパラメータを受け取ってjava.lang.Objectを返す必要があります。

getが指定されている場合、setも指定する必要があります。

get

set

(オプション)仮想プロパティに使用するsetterメソッドの名前。このメソッドは、java.lang.Stringパラメータとjava.lang.Objectパラメータを受け取る必要があります。

setが指定されている場合、getも指定する必要があります。

set


使用方法

@VirtualAccessMethods注釈を使用して、accessType=VIRTUALでマッピングのアクセス・メソッドを定義します。

表2-87に、プロパティ・アクセスを使用するエンティティを示します。

例2-132 @VirtualAccessMethods注釈の使用

@Entity
  @VirtualAccessMethods
  public class Customer{
 
    @Id
    private int id;
...
 
    @Transient
    private Map<String, Object> extensions;
 
    public <T> T get(String name) {
        return (T) extensions.get(name);
    }
 
    public Object set(String name, Object value) {
        return extensions.put(name, value);
    }

@VirtualAccessMethods注釈の使用に加えて、例2-133に示すとおり、eclipselink-orm.xmlファイルの<access>および<access-method>要素も使用できます。

例2-133 <access>および<access-methods> XMLの使用

<access>VIRTUAL</access><access-methods get-method="get" set-method="set"/>@Entity

関連項目

詳細は、次を参照してください。

  • EclipseLinkソリューション・ガイドのJPAエンティティとJAXB Beanを拡張可能にする方法に関する項

@WriteTransformer

TranformationMapping@WriteTransformerを使用して、単一の属性値を単一のデータベース列値に変換します。@WriteTransformers注釈を使用して、複数の変換をラップします。

注釈要素

表2-88は、この注釈の要素を示しています。

表2-88 @WriteTransformerの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

column

(オプション)値を書き込む必要がある列

単一のWriteTransfomerが属性に注釈を付与している場合、属性名が列名として使用されます。

@javax.persistence.Column

method

(オプション) マップされたクラスに必要なStringメソッドの名前。このメソッドは、データベース列に書き込まれる値を戻します。

注意: DDL生成とリターン・ポリシーをサポートする場合、Objectだけでなく特定のタイプを戻すようにメソッドを定義する必要があります。例: public Time getStartTime()

デフォルトでBasicとしてマップされないように、メソッドに@Transientが必要な場合があります。


transformerClass

(オプション) FieldTransformerインタフェースを実装するユーザー定義済クラス。これは、クラスをインスタンス化し、buildFieldValueメソッドを使用して、データベース列に書き込まれる値を作成します。

注意: DDL生成とリターン・ポリシーをサポートする場合、インタフェースで定義されたようにObjectだけでなく、関連するJavaタイプを戻すようにクラス内のメソッドbuildFieldValueを定義する必要があります。例: public Time buildFieldValue(Object instance, String fieldName, Session session)。

void.class



注意:

transformerClassまたはmethodのいずれか(両方ではない)を指定する必要があります。

使用方法

読取り専用マッピングに@WriteTransformerを定義することはできません。

TransformationMappingが書込み専用ではない場合、データベース列値から属性値への変換を定義するReadTransformerが含まれる必要があります。

フィールドとトランスフォーマの関連付けの構成

FieldTransformerの使用は非介入的です。ドメイン・オブジェクトは、EclipseLinkインタフェースを実装したり特別な変換メソッドを提供する必要はありません。

メソッド・ベース・フィールド・トランスフォーマは、AbstractTransformationMappingメソッドaddFieldTransformationを使用し、使用するデータベース・フィールド名とドメイン・オブジェクト・メソッドの名前を渡すことで構成できます。

クラス・ベース・フィールド・トランスフォーマは、AbstractTransformationMappingメソッドaddFieldTransformerを使用し、データベース・フィールド名およびorg.eclipse.persistence.mappings.Transfomers.FieldTransformerのインスタンスを渡すことで構成できます。

FieldTransformerを作成するには、FieldTransformerAdapterを拡張すると便利です。

トランスフォーメーション・マッピングとともに@WriteTransformer注釈を使用する方法の例は、「@Transformation注釈の使用」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。

@WriteTransformers

TranformationMapping@WriteTransformerを使用して、単一の属性値を単一のデータベース列値に変換します。@WriteTransformers注釈を使用して、複数の変換をラップします。

注釈要素

表2-89は、この注釈の要素を示しています。

表2-89 @WriteTransformersの注釈要素

注釈要素 説明 デフォルト

WriteTransformer

WriteTransformerの配列



使用方法

読取り専用マッピングに@WriteTransformersを使用することはできません。

トランスフォーメーション・マッピングとともに@WriteTransformer注釈を使用する方法の例は、「@Transformation注釈の使用」を参照してください。

関連項目

詳細は、次を参照してください。