15 仮想コンテンツ・リポジトリ・サービス

この章では仮想コンテンツ・リポジトリ(VCR)の使用時およびカスタマイズ時に利用可能なOracle WebCenter Contentサービスについて説明します。

この章の構成は、次のとおりです。

15.1 仮想コンテンツ・リポジトリ・サービスについて

Oracle WebLogic Portalでは、様々なリポジトリからのコンテンツを公開する手段としてVCRサービス・プロバイダ・インタフェースが使用されます。このインタフェースと連携して動作するアプリケーションでは、サービスが使用されます。Content ServerアプリケーションはVCR機能をサポートしています。

注意:

VCRサービスは、コントリビューション・フォルダ(Folders_gコンポーネントが提供)とともに使用する場合にのみサポートされています。VCRサービスは、フォルダ(FrameworkFoldersコンポーネントが提供)ではサポートされていません。コントリビューション・フォルダ・サービスの詳細は、「コントリビューション・フォルダ・サービス」を参照してください。

WebCenter Contentサービスの内容およびサービスの使用方法に関する情報は、「サービスの使用」で説明されています。基本的なサービスの構造、属性、アクションおよびサービスの例に関する情報は、「サービスのカスタマイズ」で説明されています。現在のサービスをカスタマイズするか、新しいサービスを作成する前に、この情報に精通しておく必要があります

15.2 仮想コンテンツ・リポジトリ・サービス

この項では、次のVCRサービスについて説明します。

15.2.1 VCR_FOLDER_INFO

VCRサービス・プロバイダ・インタフェースで必要な形式のコンテンツを含むFolders_gフォルダに関する情報を取得するために使用されるサービス。

サービス・クラス: DocService

追加の必須サービス・パラメータ

Folders_gフォルダを特定するための次のいずれかのパラメータ:

dCollectionID: ターゲット・コンテンツを含むフォルダのフォルダID。
dCollectionPath: ターゲット・コンテンツを含むフォルダのパス。

結果

ResultSet:
- VcrNode
  - createdBy
  - createdDate
  - hasChildren
  - modifiedBy
  - name
  - objectClass
  - parentID
  - path
- VcrPropertyValues
  - dChildManipulation
  - dCollectionCreator
  - dCollectionEnabled
  - dCollectionGUID
  - dCollectionID
  - dCollectionInherit
  - dCollectionMark
  - dCollectionModifier
  - dCollectionName
  - dCollectionOwner
  - dCollectionPath
  - dCollectionQueries
  - dCollectionType
  - dCreateDate
  - dDependent
  - dDocAccount
  - dDocAuthor
  - dDocName
  - dDocTitle
  - dDocType
  - dInDate
  - dLastModifiedDate
  - dOutDate
  - dParentCollectionID
  - dPromptForMetadata
  - dReleaseDate
  - dRevLabel
  - dSecurityGroup
  - xClbraAliasList
  - xClbraRoleList
  - xClbraUserList
  - xCollectionID
  - xComments
  - xDontShowInListsForWebsites
  - xEmailCC
  - xEmailFrom
  - xEmailSubject
  - xEmailTo
  - xForceFolderSecurity
  - xHidden
  - xIdcProfile
  - xInhibitUpdate
  - xProfileTrigger
  - xPublicationDate
  - xReadOnly
  - xReceivedDate
  - xRegionDefinition
  - xt
  - xTrashDeleteDate
  - xTrashDeleteLoc
  - xTrashDeleteName
  - xTrashDeleter
  - xtestdec2
  - xtestdec3
  - xtTestField1
  - xtTestField2
  - xtestINTEGER
  - xWebsiteObjectType
  - xWebsites
  - xWebsiteSection

15.2.2 VCR_GET_CONTENT_TYPE

特定のVCRコンテンツ・タイプに関する詳細な情報をリクエストするサービス。

サービス・クラス: Service

追加の必須サービス・パラメータ

vcrContentType: コンテンツのID。コンテンツ・タイプの名前とも呼ばれます。

結果

ResultSet:
- VcrContentType
- VcrProperties
- VcrPropertyChoices (FIELDNAME)

15.2.3 VCR_GET_CONTENT_TYPES

システムで定義されているすべてのVCRコンテンツ・タイプのリストをリクエストするサービス。

サービス・クラス: Service

結果

ResultSet: VcrContentTypes

15.2.4 VCR_GET_DOCUMENT

コンテンツ・アイテムの特定のリビジョンのコンテンツ・アイテム情報を取得するサービス。

このサービスはDOC_INFOサービスとほとんど同じですが、VCRのコンテキストで処理しやすいように変更されたデータが返されます。

サービス・クラス: Service

追加の必須サービス・パラメータ

dID: 生成済のコンテンツ・アイテムのリビジョンID。

結果

ResultSet:
- VcrPropertyValues
  - DOC_INFOサービスで返されるすべての標準のDOC_INFO ResultSet列
  - idcPrimaryFile
  - idcRenditions
- REVISION_HISTORY
  - dDocName
  - dFormat
  - dID
  - dInDate
  - dOutDate
  - dProcessingState
  - dRevLabel
  - 削除されていないすべてのリビジョンのdRevisionID
  - dStatus

15.2.5 VCR_GET_DOCUMENT_BY_NAME

パラメータとして指定されたコンテンツID (dDocName)に基づいてコンテンツ・アイテムの最新リビジョンに関する情報を取得するサービス。

このサービスはDOC_INFO_BY_NAMEサービスとほとんど同じですが、VCRのコンテキストで処理しやすいように変更されたデータが返されます。

サービス・クラス: Service

追加の必須サービス・パラメータ

dDocName: コンテンツ・アイテム名。

オプションのサービス・パラメータ

RevisionSelectionMethod: 最新のバージョンを取得するにはLatest、最新のリリース・バージョンを取得するにはLatestReleasedまたはSpecific (Specificに設定する場合、dIDを指定する必要があります)に設定できます。Specificに設定した場合、dDocNameのかわりにdIDを使用して特定のリビジョンを指すことができます。

結果

ResultSet:
- VcrPropertyValues
  - DOC_INFOサービスで返されるすべての標準のDOC_INFO ResultSet列
  - idcPrimaryFile
  - idcRenditions
- REVISION_HISTORY
  - dDocName
  - dFormat
  - dID
  - dInDate
  - dOutDate
  - dProcessingState
  - 削除されていないすべてのリビジョンのdRevisionID
  - dRevLabel
  - dStatus