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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理
12c (12.2.1.2.0)
E82738-01
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18 ポートレット・プロデューサの管理

プロデューサへの接続を作成することによって、WSRPポートレット・プロデューサを登録できます。プロデューサを登録すると、そのポートレットをWebCenter Portalで使用できます。この章では、WSRPポートレット・プロデューサのデプロイ方法についても説明します。

この章の内容は次のとおりです。

権限

この章のタスクを実行するには、Oracle WebLogic Server管理コンソールでWebLogic ServerのAdminロール、WebCenter Portal管理を使用して付与されるWebCenter PortalAdministratorロールが付与されている必要があります。

ロールと権限の詳細は、「管理操作、ロールおよびツールの理解」を参照してください。

18.1 ポートレット・プロデューサについて

WebCenter Portalでは、他のアプリケーションが提供するポートレットを使用することによって、これらのアプリケーションの機能を自分のポータルで公開できます。ポータルでは、パッケージ・アプリケーション・ベンダーなどのサード・パーティが提供するポートレット、およびWebCenter Portalまたは他のOracle製品を使用して構築されたポートレットを使用できます。

表18-1に、WebCenter Portal内でポートレット・プロデューサとしてサポートされる一部の製品を示します。

デフォルトでは、Administratorロールを持つユーザーにAppConnectionManagerロールが割り当てられるため、アプリケーション管理者は、WebCenter Portal管理コンソールを通じてポートレット・プロデューサを構成できます。AppConnectionManagerロールの詳細は、「デフォルトのアプリケーション・ロールを参照してください。

表18-1 サポートされているポートレット・プロデューサ

ポートレット・プロデューサ サポート対象か ノート

Oracle WebLogic Portal

はい

詳細は、『Oracle WebLogic Portalポートレット開発ガイド』の他のシステムで使用するJavaポートレットのエクスポートに関する項を参照してください。

Oracle WebCenter Interaction

適用外

E-Business Suiteアプリケーション

はい

詳細は、「E-Business Suiteアプリケーションの統合」を参照してください

PeopleSoftアプリケーション

はい

詳細は、「PeopleSoftアプリケーションの統合」を参照してください。

JD Edwardsアプリケーション

はい

詳細は、「JD Edwardsアプリケーションの統合」を参照してください。

注意:

サード・パーティによって構築され、WebCenter Portalによって使用されるWSRPプロデューサが正常に動作するための前提は次のとおりです。

  • プロデューサはベンダー固有のWSRP拡張機能に依存しません。

  • ポートレットは使用しているアプリケーションについて、たとえば、特定のJavaScriptメソッドがページ内に存在する必要があるなどの前提条件を作りません。

アプリケーション管理者は、提供されている管理ページ、またはポートレット・プロデューサのタスク・フローが含まれるページから、実行時にポートレット・プロデューサを登録および管理できます。

システム管理者は、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンド行ツールを使用して、WebCenter Portalのポートレット・プロデューサを登録および管理できます。

ポートレット・プロデューサを使用する際には、次の点に留意してください。

  • いくつかの組込みプロデューサが、WebCenter Portalに付属しています(OmniPortletおよびWSRPツール)。次のEARファイルはWebCenter Portalに同梱されています。

    • portalTools.ear: OmniPortlet

    • wsrp-tools.ear: WSRPツール

    portalTools.earファイルおよびwsrp-tools.earファイルは、registerOOTBProducers WLSTコマンドを使用してインストールできます。コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』registerOOTBProducersに関する項を参照してください。

  • JSR 286ポートレットをページに追加する前に、所有しているWSRPプロデューサを登録しておく必要があります。『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』registerSampleProducersに関する項を参照してください。

  • Oracle Portlet Producer製品(サーバー)が本番環境にインストールされ、wsrp-toolsおよびportalToolsのURLにアクセスできる必要があります。Oracle Portlet Producerがインストールされていない場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalのインストールと構成』の既存ドメインの拡張に関する項を参照して、本番環境にインストールしてください。

  • ポートレット・プロデューサへの接続を作成するとき、プロデューサはWebCenter Portalにより登録され、接続はconnections.xmlファイルに追加されます。WRSPプロデューサでは、命名規則connectionname-wsconnに従いWebサービス接続も作成されます。登録中に、接続メタデータがOracle Metadata Services (MDS)リポジトリおよび登録中のプロデューサに作成されます。プロデューサのポートレットが利用されると、ユーザー・カスタマイズがプロデューサに保存されます。登録解除中に、プロデューサの接続とカスタマイズは削除されます。

  • デプロイ後のすべての接続構成はMDSに格納されます。詳細は、「Oracle WebCenter Portalの構成に関する考慮事項」を参照してください。MDSの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のメタデータ・リポジトリの管理に関する項を参照してください。

  • ポートレット・プロデューサの登録は動的です。新規のポートレット・プロデューサや既存のプロデューサに対する更新は、WebCenter Portalで即座に使用可能になります。WebCenter Portalや管理サーバーを再起動する必要はありません。

  • インスタンス間でプロデューサを移行するには、『Oracle Fusion Middleware Oracle JDeveloperによるWebCenter Portalアセットとカスタム・コンポーネントの開発』のWSRPプロデューサ永続性ストアの移行に関する項で説明している移行ユーティリティを使用してください。

  • ポートレット・プロデューサの保護の詳細は、「WSRPプロデューサの保護」を参照してください。

  • Oracle PDK-Javaを使用して作成したポートレット・プロデューサの詳細は、「Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの管理」を参照してください。

18.2 WSRPプロデューサの登録

WSRPポートレット・プロデューサを登録するときには、プロデューサの運用パラメータを表す基本情報を指定する必要があります。この情報は、WebCenter Portalがプロデューサと通信し、プロデューサを通じてポートレットと通信するために使用されます。

WebCenter Portalは、WSPR 1.0とWSRP 2.0のプロデューサをどちらもサポートします。WSRP 2.0標準では、特にポートレット間通信と、ポートレット・カスタマイズのエクスポートおよびインポートをサポートしています。標準ベースのJSR 286ポートレットの作成時には、WSRP 2.0の利点を活用できます。

WebCenter Portalには、デプロイ済のアプリケーションにWSRPプロデューサを登録する複数のツールが用意されています。

この項には次のトピックが含まれます:

また、Oracle PDK-Javaを使用して開発したポートレット・プロデューサを登録することもできます。詳細は、「Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録」を参照してください。

18.2.1 Fusion Middleware Controlを使用したWSRPプロデューサの登録

Fusion Middleware Controlを使用して、WSRPポートレット・プロデューサを登録できます。

Fusion Middleware Controlを使用してWSRPポートレット・プロデューサを登録する手順は次のとおりです。

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter Portalアプリケーションのホームページに移動します。「WebCenter Portalのホームページへの移動」を参照してください。
  2. 「WebCenter Portal」メニューから「設定」「サービス構成」を選択します。
  3. 「ポートレット・プロデューサ接続の追加」セクションで、WSRPプロデューサの接続の詳細を入力します。

    パラメータの詳細は、「WSRPプロデューサの接続パラメータ」を参照してください。

  4. 「セキュリティ」セクションを使用して、アイデンティティ伝播またはアサーションに使用するセキュリティ・トークンのタイプを指定します。

    パラメータの詳細は、「WSRPプロデューサのセキュリティの接続パラメータ」を参照してください。

    伝播またはアサートされたユーザー情報が含まれるセキュリティ・トークンは、SOAPヘッダー内のXML要素として表されます。セキュリティ・トークンとSOAPメッセージ本文は、WebCenter Portalで発生したSOAPメッセージの認証性を証明するためにデジタル署名されます。WebCenter Portalでは、6つのタイプのセキュリティ・トークンをサポートします。

    • WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードなし)

    • WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードあり)

    • WSS 1.0 SAMLトークン

    • メッセージ整合性付きWSS 1.0 SAMLトークン

    • メッセージ保護付きWSS 1.0 SAMLトークン

    • メッセージ保護付きWSS 1.1 SAMLトークン

    SAMLは、Security Assertion Markup Languageの略語です。これらの各セキュリティ・トークンの詳細は、「WSRPプロデューサのセキュリティの接続パラメータ」を参照してください。

    注意:

    PeopleSoft WSRPプロデューサは、ユーザー名トークン(パスワードあり)およびメッセージ整合性付きSAMLトークンの2つのプロファイルをサポートします。その他のOracle WSRPプロデューサでは、6種類のプロファイルすべてがサポートされています。その他のWSRPコンテナについては、サポートされているトークン形式を各ベンダーに確認してください。

  5. 「キーストア」セクションを使用して、SOAPメッセージの一部分(セキュリティ・トークンとSOAPメッセージ本文)の署名に使用する証明書および秘密鍵が含まれるキーストアの場所を指定します。

    これらのプロパティは、ドメインで指定されている構成をオーバーライドする場合にのみ設定します。

    パラメータの詳細は、「WSRPプロデューサのキーストア接続パラメータ」を参照してください。

  6. 「OK」をクリックします。
    新しいプロデューサが接続表に表示されます。

18.2.2 WLSTを使用したWSRPプロデューサの登録

WLSTコマンドのregisterWSRPProducerを使用して、WSRPポートレット・プロデューサとの接続を作成し、WebCenter Portalにプロデューサを登録します。

コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』registerWSRPProducerに関する項を参照してください。

関連項目:

deregisterWSRPProducerlistWSRPProducersrefreshProducerregisterOOTBProducersregisterSampleProducers

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

18.2.3 マップされたユーザーIDのための権限のポリシー・ストアへの追加

「デフォルト・ユーザー」フィールドを使用して別のユーザー・アイデンティティにマップする場合、ポリシー・ストアに権限を追加する必要もあります。

ポリシー・ストアに権限を追加するには、次のいずれかを実行します。

注意:

バージョン番号(ある場合)を含むクライアント・アプリケーション名にMyAppIDを置き換えます。

  • 次の権限を直接ポリシー・ストアに追加します。
    <grant>
      <grantee>
        <codesource>
          <url>file:${common.components.home}/modules/oracle.wsm.agent.common_11.1.1/wsm-agent.jar</url>
        </codesource>
      </grantee>
      <permissions>
        <permission>
          <class>oracle.wsm.security.WSIdentityPermission</class>
          <name>resource=MyAppID</name>
          <actions>assert</actions>
        </permission>
      <permissions>
    <grant>
    
  • WLSTコマンドのgrantPermissionを実行して権限を付与します。

    例:

    grantPermission(codeBaseURL='file:${common.components.home}/modules/oracle.wsm.agent.common_11.1.1/wsm-agent.jar',
    permClass='oracle.wsm.security.WSIdentityPermission',
    permTarget='resource=MyAppID', permActions='assert')
    

    コマンドの構文と例は、『インフラストラクチャ・セキュリティWLSTコマンド・リファレンス』grantPermissionに関する項を参照してください。WLSTコマンドの実行方法の詳細は、「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

18.2.4 WebCenter PortalでのWSRPポートレット・プロデューサの登録

WebCenter Portal管理でWSRPポートレット・プロデューサを登録できます。

WebCenter PortalでWSRPプロデューサを登録する手順は次のとおりです。

  1. WebCenter Portal管理を開きます。

    詳細は、「WebCenter Portal管理の設定ページへのアクセス」を参照してください。

  2. 「ツールとサービス」をクリックして、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

    または、次のURLを使用して、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

    http://host:port/webcenter/portal/admin/settings/tools
  3. メニュー・バーの「登録」をクリックします。
  4. 「ポートレット・プロデューサの登録」ページで、WSRPポートレット・プロデューサの接続の詳細を入力します。
    詳細は、「WSRPプロデューサの接続パラメータ」を参照してください。
  5. 「セキュリティ」セクションを使用して、アイデンティティ伝播またはアサーションに使用するセキュリティ・トークンのタイプを指定します。

    詳細は、「WSRPプロデューサのセキュリティの接続パラメータ」を参照してください。

    伝播またはアサートされたユーザー情報が含まれるセキュリティ・トークンは、SOAPヘッダー内のXML要素として表されます。セキュリティ・トークンおよびSOAPメッセージ本文はデジタル署名されて、WebCenter PortalアプリケーションからのSOAPメッセージ送信元の真正性が証明されます。WebCenter Portalでは、6つのタイプのセキュリティ・トークンをサポートします。

    • WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードなし)

    • WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードあり)

    • WSS 1.0 SAMLトークン

    • メッセージ整合性付きWSS 1.0 SAMLトークン

    • メッセージ保護付きWSS 1.0 SAMLトークン

    • メッセージ保護付きWSS 1.1 SAMLトークン

    SAMLは、Security Assertion Markup Languageの略語です。これらの各セキュリティ・トークンの詳細は、「WSRPプロデューサのセキュリティの接続パラメータ」を参照してください。

  6. 「テスト」をクリックして、指定したサーバーの詳細が正しいことを確認します。

    サーバーに接続できると、成功メッセージが表示されます。サーバーがダウンしている、またはホスト情報が正しくないか有効でない場合、接続の失敗メッセージが表示されます。

    注意:

    テストでは、サーバー(ホスト/ポート)の単純なPINGテストが実行されます。host:portの後のパス内のすべてのものが無視されます。プロデューサがアクセス可能かどうかを確認するには、ブラウザでプロデューサのテスト・ページにアクセスします。詳細は、「WSRPプロデューサの接続テスト」を参照してください。

  7. 「OK」をクリックします。

18.2.5 WSRPプロデューサの接続パラメータ

WSRPポートレット・プロデューサを登録する場合、設定する必要がある接続パラメータがいくつかあります。

表18-2 WSRPポートレット・プロデューサの接続パラメータ

フィールド 説明
接続名

WebCenter Portal内のこのポートレット・プロデューサ登録を識別する一意名を入力します。名前は、すべてのWebCenter Portal接続タイプにおいて一意である必要があります。

ここで指定する名前は、リソース・カタログ(「ポートレット」フォルダの下)に表示されます。

プロデューサ・タイプ 「WSRPプロデューサ」を選択します。
WSDL URL

WSRPプロデューサの登録URLを入力します。

構文はWSRP実装によって異なります。たとえば、Oracle WSRPコンテナにデプロイされたポートレットのURL形式は次のとおりです。

http://host:port/context_root/portlets/wsrp2?WSDL

http://host:port/context_root/portlets/wsrp1?WSDL

http://host:port/context_root/portlets/?WSDL (下位互換性を持つ場合はWSRP 1.0)

ここで:

  • hostはプロデューサがデプロイされているサーバーです。

  • portはHTTPリスナーのポート番号です

  • context_rootは、Webアプリケーションのコンテキスト・ルートです

  • portlets/wsrp(1|2)?WSDLは静的テキストです。Oracle WSRPコンテナにデプロイされたすべての製品は、WSRPバージョン1およびバージョン2のプロデューサとして公開されます。

    WebCenter Portalでは、Oracle WebLogic Portalプロデューサに対してバージョン2のWSDLのみがサポートされます。

例:

http://myhost.com:7778/MyPortletApp/portlets/wsrp2?WSDL

WSRPプロデューサでは、次のプロデューサ・テスト・ページにアクセスすることによって、この登録URLを取得できます。

http://host:port/context_root/info

プロキシを使用しますか。

WebCenter Portalで、このプロデューサに接続するときHTTPプロキシを使用する場合、選択します。これを選択した場合は、「プロキシ・ホスト」および「プロキシ・ポート」の値を入力してください。

プロキシはWebCenter Portalおよびリモート・ポートレット・プロデューサがファイアウォールで区切られている場合に必要であり、HTTPプロキシはプロデューサと通信するために必要です。

プロキシ・ホスト

プロキシ・サーバーのホスト名またはIPアドレスを入力します。

プロキシ・サーバー名の先頭にhttp://を付けないでください。

プロキシ・ポート

プロキシ・サーバーがリスニングするポート番号を入力します。デフォルト・ポートは80です。

デフォルトの実行タイムアウト(秒)

プロデューサとの通信で適切なタイムアウト時間(秒単位)を入力します。たとえば、プロデューサがWebCenter Portalページ上にポートレットを登録、登録解除または表示するために許容される最大時間です。デフォルト値は30秒です。

個々のポートレットは、その自体のタイムアウト時間を定義する場合があります。このタイムアウト値は、ここで指定されている値よりも優先されます。

18.2.6 WSRPプロデューサのセキュリティの接続パラメータ

WSRPポートレット・プロデューサを登録する場合、指定できるセキュリティ設定がいくつかあります。

表18-3 WSRPポートレット・プロデューサのセキュリティの接続パラメータ

フィールド 説明
トークン・プロファイル

このWSRPプロデューサでの認証に使用するトークン・プロファイルのタイプを選択します。次のいずれかを選択します。

  • メッセージ整合性付きWSS 1.0 SAMLトークン

  • メッセージ保護付きWSS 1.0 SAMLトークン

  • WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードなし)

  • WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードあり)

  • WSS 1.0 SAMLトークン

  • メッセージ保護付きWSS 1.1 SAMLトークン

  • なし

これらの各オプションの説明は、表18-4を参照してください

構成

次を選択します。

  • デフォルト: デフォルトのトークン・プロファイル構成が使用されます。

  • カスタム: カスタムのOracle Webサービス・マネージャの構成が使用されます。

「カスタム」を選択すると追加のセキュリティ・オプション(すべてのキーストア・プロパティを含む)が表示されます。

発行者名

SAMLトークンの発行者の名前を入力します。

例: www.example.com

発行者名は、サブジェクトの検証を保証する証明エンティティです。これはプロデューサ側で信頼されたSAML発行者である必要があります。

有効なトークン: メッセージ整合性付きWSS 1.0 SAMLトークン、メッセージ保護付きWSS 1.0 SAMLトークン。WSS 1.0 SAMLトークン、メッセージ保護付きWSS 1.1 SAMLトークン。

デフォルト・ユーザー

ユーザーがWebCenter Portalアプリケーションで認証されていない場合、リモート・プロデューサに対してアサートするユーザー名を入力します。

認証されていない場合は、ID anonymousがアプリケーション・ユーザーに関連付けられます。anonymousの値はリモート・プロデューサに適していない場合があるため、ここで別のアイデンティティを指定する必要があります。ただし、この場合は、WebCenter Portalがユーザーを認証していないため、指定するデフォルト・ユーザーはリモート・プロデューサで権限の低いユーザーになることに注意してください。そのユーザーがアプリケーションに対して認証済である場合、デフォルト・ユーザーではなく、そのユーザーのアイデンティティがアサートされます。

WSRPリモート・プロデューサはこの情報を受け入れるように設定する必要があります。「マップされたユーザーIDのための権限のポリシー・ストアへの追加」の説明に従ってポリシー・ストアに権限を追加する必要もあります。

有効なトークン: メッセージ整合性付きWSS 1.0 SAMLトークン、メッセージ保護付きWSS 1.0 SAMLトークン、WSS 1.0 SAMLトークン、メッセージ保護付きWSS 1.1 SAMLトークン、WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードなし)。

関連付けられている外部アプリケーション(パスワード付きのユーザー名)

このプロデューサが認証に外部アプリケーションを使用する場合、「関連付けられている外部アプリケーション」ドロップダウン・リストを使用してアプリケーションを指定します。目的のアプリケーションがリストに表示されない場合は、「新規作成」を選択して、ここで外部アプリケーションを定義します。

有効なオプション: 「WSS 1.0ユーザー名(パスワードあり)」のみ。

表18-4 トークン・プロファイルのオプション

トークン・プロファイル 説明

メッセージ整合性付きWSS 1.0 SAMLトークン

wss10_saml_token_with_message_integrity_client_policy

このポリシーでは、WS-Security 1.0標準に従って、メッセージレベルの整合性保護およびアウトバウンドSOAPリクエストのSAMLベースの認証が実施されます。SOAPメッセージに組み込まれているSAMLトークンは、送信者保証確認付きSAMLベース認証で使用されます。このポリシーは、WS-Securityの非対称鍵テクノロジのBasic 128スイートおよびメッセージの整合性のためにはSHA-1ハッシュ・アルゴリズムを使用します。

メッセージ保護付きWSS 1.0 SAMLトークン

oracle/wss10_saml_token_with_message_protection_client_policy

このポリシーでは、WS-Security 1.0標準に従って、メッセージレベルの保護(整合性と機密性)およびアウトバウンドSOAPリクエストのSAMLベースの認証が実施されます。Webサービス・コンシューマによって、SOAPヘッダーにSAMLトークンが組み込まれ、確認タイプはsender-vouchesです。このポリシーは、非対称鍵テクノロジのWS-SecurityのBasic128スイートを使用します。具体的には、メッセージ機密性のためのRSAキー・メカニズム、メッセージ整合性のためのSHA-1ハッシュ・アルゴリズム、およびAES-128ビット暗号化です。

WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードなし)

oracle/wss10_username_id_propagation_with_msg_protection_client_policy

このポリシーでは、WS-Security 1.0標準に従って、アウトバウンドSOAPリクエストに対して、証明書ベースのメッセージ保護を使用したパスワード付きのユーザー名トークン・プロファイル・ベースのアイデンティティ伝播が実施されます。資格証明(user nameのみ)は、WS-Security UsernameTokenヘッダーを介してアウトバウンドSOAPリクエスト・メッセージに組み込まれています。パスワードは組み込まれません。非対称鍵テクノロジのWS-Security 1.0 Basic 128スイートを使用することでメッセージ保護を提供します。具体的には、メッセージ機密性のためのRSAキー・メカニズム、メッセージ整合性のためのSHA-1ハッシュ・アルゴリズム、およびAES-128ビット暗号化です。

WSS 1.0ユーザー名トークン(パスワードあり)

oracle/wss10_username_token_with_message_protection_client_policy

このポリシーでは、WS-Security v1.0標準に従って、アウトバウンドSOAPリクエストに対して、証明書ベースのメッセージ保護を使用したパスワード付きのユーザー名トークン・プロファイル・ベースのアイデンティティ伝播が実施されます。プレーン・テキストとダイジェストの両方のメカニズムがサポートされます。このポリシーは、非対称鍵テクノロジのWS-SecurityのBasic128スイートを使用します。具体的には、メッセージ機密性のためのRSAキー・メカニズム、メッセージ整合性のためのSHA-1ハッシュ・アルゴリズム、およびAES-128ビット暗号化です。

WSRPプロデューサには、別のIDストアがある場合、このトークン・プロファイルを使用します。プロデューサに関連する外部アプリケーションを定義し、その外部アプリケーションをこのプロデューサと関連付ける必要があります。

WSS 1.0 SAMLトークン

oracle/wss10_saml_token_client_policy

このポリシーでは、WS-Security 1.0標準に従って、アウトバウンドSOAPリクエスト・メッセージのSAMLベースの認証が実施されます。このポリシーでは、ユーザーのアイデンティティが伝播されます。通常、これはメッセージ保護および整合性チェックが不要な内部部門でのデプロイメントに使用されます。

このポリシーでは、キーストアの構成は不要です。

メッセージ保護付きWSS 1.1 SAMLトークン

oracle/wss11_saml_token_with_message_protection_client_policy

このポリシーでは、WS-Security 1.1標準に従って、メッセージレベルの保護(整合性と機密性)およびアウトバウンドSOAPリクエストへのSAMLトークンの移入が実施されます。SOAPメッセージに組み込まれているSAMLトークンは、送信者保証確認付きSAMLベース認証で使用されます。このポリシーは、署名および暗号化のために対称鍵テクノロジを、署名の承認のために非対称鍵テクノロジのWS-SecurityのBasic 128スイートを使用します。

なし

トークンなし。「なし」を選択した場合、WS-SecurityヘッダーはSOAPメッセージに添付されません。

18.2.7 WSRPプロデューサのキーストア接続パラメータ

WSRPポートレット・プロデューサを登録すると、SOAPメッセージの署名に使用する証明書および秘密鍵が含まれるキーストアの場所を指定できます。

表18-5 WSRPプロデューサのキーストアの接続パラメータ

フィールド 説明
受信者の別名

プロデューサの証明書に関連付けられたキーストア別名を指定します。

この証明者を使用して、プロデューサへのメッセージを暗号化します。

ストア・パス

SOAPメッセージ(セキュリティ・トークンとメッセージ本文)の署名または暗号化に使用する証明書および秘密鍵が含まれるキーストアの絶対パスを入力します。この表に示されている署名、暗号化および受信者キーはこのキーストアで使用できる必要があります。

指定されたキーストア・ファイルは、JDKのキーツール・ユーティリティを使用して作成されている必要があります。

パスワード

キーストアの作成時に設定されたキーストアへのパスワードを指定します。パスワードが使用できない場合や正しくない場合、プロデューサを使用できません。

署名キーの別名

署名キーの別名を入力します。

「署名キーの別名」は、署名に使用される秘密鍵に関連付けられた証明書の識別子です。

署名キーのパスワード

「署名鍵の別名」に指定された別名によって識別されるキーにアクセスするためのパスワードを指定します。

暗号化キーの別名

返されるメッセージを暗号化するには、プロデューサによって使用されるキーの別名を入力します。有効な値は、指定されたキーストアにあるキーの別名の1つです。

このプロパティは省略可能です。指定しない場合、プロデューサでは、戻りメッセージの暗号化のために署名鍵を使用します。

暗号化キーのパスワード

暗号化キーにアクセスするためのパスワードを入力します。

18.3 WSRPプロデューサの接続テスト

WSRPポートレット・プロデューサ接続をテストして、プロデューサが稼働していることを確認できます。

  1. 次のプロデューサURLを取得します。

    http://host:port/context_root/info

    WSRP v2プロデューサ接続の場合、プロデューサURL形式は次のとおりです。

    http://host:port/context_root/portlets/wsrp2?WSDL

    例:

    http://example.com:7778/MyPortletApp/portlets/wsrp2?WSDL

    WSRP v1プロデューサ接続の場合、プロデューサURL形式は次のとおりです。

    http://host:port/context_root/portlets/wsrp1?WSDL

    例:

    http://example.com:7778/MyPortletApp/portlets/wsrp1?WSDL

  2. ブラウザ・ウィンドウでプロデューサのURLを実行します。

18.4 WSRPプロデューサの登録情報の編集

WebCenter Portalには、WSRPポートレット・プロデューサの登録情報を編集する複数のツールが用意されています。

この項には次のトピックが含まれます:

Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録情報の編集方法の詳細は、「Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録詳細の編集」を参照してください。

18.4.1 WSRPプロデューサの登録情報の編集について

プロデューサ登録情報はいつでも更新できます。

プロデューサが別の場所に移動する場合、そのプロデューサに定義した接続を再構成する必要があります。Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用してWDSL URLプロパティを編集できます。

ユーザーがWebCenter Portalで作業している間に行ったポートレットのカスタマイズとパーソナライズをすべて保持するには、プロデューサのカスタマイズとパーソナライズもプロデューサの新しい場所に移行する必要があります。ポートレット・クライアントのメタデータを別の場所に移行するには、WLSTコマンドexportPortletClientMetadataおよびimportPortletClientMetadataを使用します。

「ポートレット・プロデューサのメタデータのバックアップおよびリストア」を参照してください。

18.4.2 Fusion Middleware Controlを使用したWSRPプロデューサ登録情報の編集

Fusion Middleware Controlを使用してWSRPプロデューサ登録情報を編集できます。

Fusion Middleware Controlを使用してポートレット・プロデューサの接続の詳細を更新する手順は次のとおりです。
  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter Portalのホームページに移動します。「WebCenter Portalのホームページへの移動」を参照してください。
  2. 「WebCenter Portal」メニューから「設定」「サービス構成」を選択します。
  3. WebCenter Portalサービス構成」ページのサービスのリストから、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。
  4. 「ポートレット・プロデューサ接続の管理」セクションで、変更するプロデューサを選択して「編集」をクリックします。
  5. 「ポートレット・プロデューサ接続の編集」セクションで、必要に応じて接続の詳細を変更します。

    詳細は、「WSRPプロデューサの接続パラメータ」を参照してください。

  6. 「OK」をクリックします。

18.4.3 WLSTを使用したプロデューサ登録情報の編集

WLSTコマンドのsetWSRPProducerを使用して、WSRPポートレット・プロデューサの接続の詳細を編集します。

コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』setWSRPProducerに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

18.4.4 WebCenter PortalでのWSRPプロデューサの登録情報の編集

WebCenter Portalでは、ポートレット・プロデューサに指定された多くの登録情報にアクセスして変更できます。

WebCenter Portalでポートレット・プロデューサの登録情報を編集する手順は次のとおりです。

  1. WebCenter Portal管理を開きます。

    詳細は、「WebCenter Portal管理の設定ページへのアクセス」を参照してください。

  2. 「ツールとサービス」をクリックして、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

    または、次のURLを使用して、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

    http://host:port/webcenter/portal/admin/tools
  3. 編集するポートレット・プロデューサを選択します。
  4. メニュー・バーの「編集」をクリックします。
  5. プロデューサ登録のプロパティを必要に応じて編集します

    詳細は、「WSRPプロデューサの接続パラメータ」および「WSRPプロデューサのセキュリティの接続パラメータ」を参照してください。

    「プロデューサ名」または「プロデューサ・タイプ」は編集できません。

    注意:

    「WSDL URL」の値は編集可能ですが、たとえば、プロデューサのポートが変更されたときに別のプロデューサをポイントするには、新しいプロデューサが元のプロデューサの永続性ストアにアクセスできるか、または元のプロデューサの永続性ストアが新しいプロデューサの永続性ストアに移行されていることが必要です。詳細は、「他のスキーマ・データ(ACTIVITIESとPORTLET)のバックアップおよびリストア」を参照してください。

  6. 必要な設定をすべて変更したら、「テスト」をクリックして、指定したサーバーの詳細が正しいことを確認します。

    サーバーに接続できると、成功メッセージが表示されます。サーバーがダウンしている、またはホスト情報が正しくないか有効でない場合、接続の失敗メッセージが表示されます。

    注意:

    テストでは、サーバー(ホスト/ポート)の単純なPINGテストが実行されます。host:portの後のパス内のすべてのものが無視されます。プロデューサがアクセス可能かどうかを確認するには、ブラウザでプロデューサのテスト・ページにアクセスします。詳細は、「WSRPプロデューサの接続テスト」を参照してください。

  7. 完了したら、「OK」をクリックします。

18.4.5 WSRPプロデューサ・メタデータの新しいWSDL URLへの移行

プロデューサが別の場所に移動する場合、ユーザーがWebCenter Portalで作業している間に行ったポートレットのカスタマイズとパーソナライズをすべて保持するには、既存のプロデューサ・メタデータを新しい場所に移行する必要もあります。プロデューサへの既存のすべての接続は、新しい場所をポイントするように再構成する必要があります。

WSRPプロデューサのメタデータを新しいURLエンドポイントに移行する手順は、次のとおりです。

  1. WLSTコマンドのexportPortletClientMetadataを使用して、プロデューサのメタデータをエクスポートします。
    コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』exportPortletClientMetadataに関する項を参照してください。
  2. WLSTコマンドsetWSRPProducerを使用して、プロデューサのWSDL URLを変更します。
    コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』setWSRPProducerに関する項を参照してください。
  3. WLSTコマンドのimportPortletClientMetadataを使用して、プロデューサのメタデータをインポートします。
    コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』importPortletClientMetadataに関する項を参照してください。

18.4.6 ポートレット・クライアント構成の編集

adf-config.xmlファイルには、WebCenter Portalサービスの構成情報が含まれています。ポートレット・クライアント構成の詳細は、このファイルのadf-portlet-configセクションで指定されています。

次の例は、adf-config.xmlファイルのadf-portlet-config要素を示しています。

<adf-portlet-config xmlns="http://xmlns.oracle.com/adf/portlet/config">
  <supportedLocales>
    <value>en</value>
    <value>fr</value>
    <value>de</value>
    <value>es</value>
  </supportedLocales>
  <portletTechnologies>
    <value>oracle.portlet.client.containerimpl.web.WebPortletTechnologyConfig</value>
<value>oracle.portlet.client.containerimpl.wsrp.WSRPPortletTechnologyConfig</value>
  </portletTechnologies>
  <defaultTimeout>20</defaultTimeout>
  <minimumTimeout>1</minimumTimeout>
  <maximumTimeout>300</maximumTimeout>
  <resourceProxyPath>/portletresource</resourceProxyPath>
  <cacheSettings enabled="true">
    <serviceConfigFile>myPortletCoherenceConfig.xml</serviceConfigFile>
  </cacheSettings>
</adf-portlet-config>

アプリケーション開発者は、アプリケーションのadf-config.xmlファイルを編集して、ポートレット・クライアント構成を編集できます。ただし、この場合は、変更後にアプリケーションの再デプロイが必要になります。アプリケーションを再デプロイせずに、実行時にポートレット・クライアントの構成を編集するには、WLSTコマンドを使用します。

WLSTコマンドのsetPortletClientConfigを使用して、ポートレット・クライアントの構成情報を編集します。コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』setPortletClientConfigに関する項を参照してください。

このWLSTコマンドの使用後は、WebCenter Portalアプリケーションがデプロイされている管理対象サーバーを再起動する必要があります。詳細は、「WebCenter Portalアプリケーションがデプロイされる管理対象サーバーの起動および停止」を参照してください。

関連項目:

listPortletClientConfiggetPortletClientConfig

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

18.5 WSRPポートレット・プロデューサの登録解除

WebCenter Portalには、WSRPポートレット・プロデューサの登録を解除する複数のツールが用意されています。

この項には次のトピックが含まれます:

Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサを登録解除する方法の詳細は、「Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録解除」を参照してください。

18.5.1 ポートレット・プロデューサの登録解除について

WSRPポートレット・プロデューサはいつでも登録解除できます。

登録解除されたプロデューサと関連付けられたポートレットは機能しなくなるため、プロデューサを登録解除する前に、WebCenter Portalへの影響を考慮してください。ポートレット・プロデューサ呼出しのメトリックをチェックして、プロデューサの使用頻度を確認します。詳細は、「Fusion Middleware Controlを使用したパフォーマンス・メトリックの表示」を参照してください。

プロデューサの登録を解除すると、WebCenter Portalとリモート・プロデューサの両方から登録データが削除されます。

  • WebCenter Portal - プロデューサ接続は削除され、プロデューサのメタデータも削除されます。

  • リモート・プロデューサ: (ポートレット自体ではなく)ポートレット・インスタンスが削除されます。

ポートレット・インスタンスはWebCenter Portalページから削除されません。ユーザーには、ポートレットのかわりに「ポートレットがありません」というメッセージが表示されます。

注意:

このポートレット・プロデューサに関連付けられている外部アプリケーションの目的がこのプロデューサをサポートすることのみであれば、その外部アプリケーションを削除することも考慮してください。「外部アプリケーション接続の削除」を参照してください。

18.5.2 Fusion Middleware Controlを使用したWSRPポートレット・プロデューサの登録解除

Fusion Middleware Controlを使用して、WSRPポートレット・プロデューサを登録解除できます。

ポートレット・プロデューサを登録解除するには:

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter Portalのホームページに移動します。

    「WebCenter Portalのホームページへの移動」を参照してください。

  2. 「WebCenter Portal」メニューから「設定」「サービス構成」を選択します。
  3. WebCenter Portalサービス構成」ページのサービスのリストから、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。
  4. 登録を解除するプロデューサの名前を選択し、「削除」をクリックします。

接続の詳細が削除されます。このプロデューサに関連付けられたポートレットに、WebCenter Portalからアクセスできなくなります。

18.5.3 WLSTを使用したWSRPポートレット・プロデューサの登録解除

WLSTコマンドを使用してWSRPポートレット・プロデューサを登録解除します。

WLSTコマンドのderegisterWSRPProducerを使用してWSRPポートレット・プロデューサ接続を登録解除します。

コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』deregisterWSRPProducerに関する項を参照してください。

次のWLSTコマンドを使用して、WebCenter Portalに用意されている組込みプロデューサまたはサンプルのプロデューサの登録を解除します。

  • 組込みプロデューサ: deregisterOOTBProducers

    コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』deregisterOOTBProducersに関する項を参照してください。

  • サンプルのプロデューサ: deregisterSampleProducers

    コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』deregisterSampleProducersに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

18.5.4 WebCenter PortalでのWSRPポートレット・プロデューサの登録解除

WebCenter Portalの特定のプロデューサを使用する必要がなくなった場合には、そのプロデューサを登録解除できます。

WebCenter PortalでWSRPポートレット・プロデューサを登録解除する手順は次のとおりです。

  1. WebCenter Portal管理を開きます。

    詳細は、「WebCenter Portal管理の設定ページへのアクセス」を参照してください。

  2. 「ツールとサービス」をクリックして、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

    または、次のURLを使用して、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

    http://host:port/webcenter/portal/admin/settings/tools
    
  3. 登録解除するポートレット・プロデューサを選択します。
  4. メニュー・バーの「登録解除」をクリックします。
  5. 「削除の確認」ダイアログで、「登録解除」をクリックして登録解除のプロセスを完了します。

18.6 ポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ

JDeveloperで開発したポートレット・プロデューサ・アプリケーションは、WebCenter Portalポートレット・プロデューサをサポートするように構成されたOracle WebLogic管理対象サーバー・インスタンスにデプロイできます。

アプリケーションを管理対象サーバーにデプロイするには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control、Oracle WebLogic管理コンソールまたはWLSTを使用できます。

これらの管理ツールの詳細は、「Oracle WebCenter Portalの管理ツール」を参照してください。

JDeveloper内からポートレット・プロデューサ・アプリケーションをデプロイすることもできます。

この項には次のトピックが含まれます:

アプリケーションのデプロイの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のアプリケーションのデプロイに関する項を参照してください。

18.6.1 ポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイの準備

WebCenter Portalには、必要な構成をポートレット・プロデューサ・アプリケーションのEARファイルに追加し、WSRP上でポートレットを公開する事前デプロイ・ツールがあります。

事前デプロイ・ツールは、次の状況で実行する必要があります。

  • JDeveloper外でアプリケーションのWARファイルを作成した。

  • JDeveloperでアプリケーションのWARファイルを作成したが、WSRPアプリケーションとしてアプリケーションを公開しないことを選択した。つまり、「デプロイメント・タイプの選択」ダイアログで「いいえ」を選択した。

必要な構成をポートレット・プロデューサ・アプリケーションのEARファイルに追加し、WSRP上でポートレットを公開するには、次のようにMiddlewareディレクトリWCP_ORACLE_HOME/webcenter/modules/oracle.portlet.server_11.1.1にあるWSRPプロデューサ事前デプロイ・ツールを実行します。

java -jar wsrp-predeploy.jar source EAR  target EAR

サーブレットv2.3でデプロイされたJSR 286ポートレットの場合、次のコマンドを使用してWebプロキシを指定する必要があります。

java -Dhttp.proxyHost=proxy host -Dhttp.proxyPort=proxy port -jar
wsrp-predeploy.jar source EAR target EAR 

ここで:

  • proxy hostは、プロデューサがデプロイされているサーバーです。

  • proxy portは、HTTPリスナーのポートです。

  • wsrp-predeploy.jarは、WCP_ORACLE_HOME/webcenter/modules/oracle.portlet.server_11.1.1ディレクトリにあります。

  • source EARは、JSR 286 EARファイルの名前です。

  • target EARファイルは、新規に作成されるEARファイルの名前です。ターゲットのEARファイルに名前が指定されていない場合、WSRP-source EARという名前の新しいEARファイルが作成されます。

wsrp-predeploy.jar事前デプロイ・ツールは、Oracleポートレット・コンテナへのデプロイを可能にするために必要なすべての変更をJSR 286ポートレットに実施し、それをWSRPプロデューサとして公開します。事前デプロイ・ツールが実行する処理の例を次に示します。

  • java.io.tmpdirフォルダにwsdldeployディレクトリを作成します。

    • UNIXでは、このプロパティのデフォルト値は/tmpまたは/var/tmpです。

    • Microsoft Windowsでは、このプロパティのデフォルト値はc:\tempです。

  • EARファイルをwsdldeploy/EARに解凍します。

  • WARファイルをwsdldeploy/warfilename.war/に解凍します。

  • 解凍したアプリケーションにWEB-INF/WSDLsを挿入します。

  • 解凍したWARファイルのWEB-INF/web.xmlを修正します。

  • WARファイルにWEB-INF/webservices.xmlを挿入するか修正します。

  • WARファイルにWEB-INF/oracle-webservices.xmlを挿入するか修正します。

  • WARファイルを再度パッケージ化し、新しいEARファイルを作成します。

次の例ではWebプロキシが指定されます。

java -Dhttp.proxyHost=myhttpproxy.com -Dhttp.proxyPort=80 -jar wsrp-predeploy.jar wsrp-samples.ear

この例ではWSRP-wsrp-samples.earが作成されます。

18.6.2 Fusion Middleware Controlを使用したポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ

Fusion Middleware Controlを使用して、ポートレット・プロデューサをデプロイできます。

Fusion Middleware Controlを使用してPortal Frameworkアプリケーションをデプロイするには、アプリケーション・アーカイブの場所と、アプリケーションのデプロイ・プランが存在するかどうかを確認する必要があります。

Fusion Middleware Controlを使用してポートレット・プロデューサ・アプリケーションをデプロイする手順は次のとおりです。

  1. Fusion Middleware Controlにログインします。
  2. 「ターゲット・ナビゲーション」ペインで「WebLogicドメイン」を開き、ターゲットの管理対象サーバーが作成されたドメインをクリックします。
  3. 「WebLogicドメイン」メニューから、「デプロイメント」を選択します。
  4. 「デプロイメント」→「デプロイ」を選択します。

    「アーカイブの選択」ページが表示されます。

  5. 「アーカイブまたは展開済ディレクトリ」セクションで、次のいずれかを実行します。
    • 「アーカイブはこのWebブラウザが稼働しているマシンに存在します。」を選択して、アーカイブの場所を入力するか、「参照」をクリックしてアーカイブ・ファイルを探します。

    • 「アーカイブまたは展開済ディレクトリはEnterprise Managerが稼働しているサーバーに存在します。」を選択して、アーカイブの場所を入力するか、「参照」をクリックしてアーカイブ・ファイルを探します。

  6. 「デプロイ・プラン」セクションで、次のいずれかを実行します。
    • 「デプロイ構成が行われるとき、新規デプロイ・プランを作成します。」を選択し、再デプロイ処理の後に、新しいデプロイ・プランを自動的に作成します。

    • 「デプロイ・プランはこのWebブラウザが稼働しているマシンに存在します。」を選択して、プランへのパスを入力するか、「参照」をクリックしてプランを探します。

    • 「デプロイ・プランはEnterprise Managerが稼働しているサーバーに存在します。」を選択して、プランへのパスを入力するか、「参照」をクリックしてプランを探します。

  7. 「次へ」をクリックします。

    「ターゲットの選択」ページが表示されます。

  8. アプリケーションをデプロイするターゲット・サーバーを選択し、「次へ」をクリックします。

    「アプリケーション属性」ページが表示されます。

  9. 「次へ」をクリックします。

    「デプロイ設定」ページが表示されます。

  10. 「ADF接続の構成」の「編集」アイコンをクリックして、Portal Frameworkアプリケーションに関連付けられた接続設定をチェックします。

    「ADF接続の構成」ページが表示されます。

  11. 接続ごとに「編集」アイコンをクリックして、接続設定がターゲット環境に対して正しいことを確認します(本番やステージングなど)。

    WSRPプロデューサの場合、WSRPプロデューサ接続およびWebサービス接続がプロデューサごとに表示されます。通常、Webサービス接続のみターゲット・プロデューサに合せて変更する必要があります。これには4つのURLエンドポイントが含まれていますが、これらをすべて変更する必要があります。WSRPプロデューサ接続では、アプリケーション・サーバー用に、デフォルトのプロキシ設定とは個別に設定できるプロキシ設定のみ必要に応じて構成します。

    EARファイルのポートレット・プロデューサへの接続を、ターゲット・デプロイ環境のプロデューサを指すように変更する必要がある場合、必ずここで変更してください。これで、アプリケーションが起動したときに、ポートレット・カスタマイズがターゲット・プロデューサにインポートされます。

    注意:

    アプリケーションが初めて起動したときに、接続できるターゲット・プロデューサがなかった場合、インポートは失敗します。ポートレット・プロデューサに接続できるようになったら、アプリケーションを再起動してインポートを再実行してください。

    「ADF接続の構成」ページを使用してプロデューサ接続を修正しないまま間違ったプロデューサの場所(例: 開発環境のプロデューサ)を指しており、そのプロデューサが接続可能な場合、ポートレットは間違ったプロデューサにインポートされます。

    これを修正するには、デプロイメントの後、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドを使用してプロデューサURLエンドポイントを変更し、その後、アプリケーションを再デプロイします。

  12. 必要に応じて、Webモジュールなどの追加デプロイ・オプションを指定して、アプリケーションやセキュリティ移行設定に含めます。
  13. オプションで、「デプロイ・プラン」セクションの「デプロイ・プランの編集」をクリックし、現在選択しているデプロイ・プランを編集します。
  14. オプションで、「デプロイ・プラン」セクションの「デプロイ・プランの保存」をクリックし、アプリケーションを再デプロイするときに再利用できるように、現在選択しているデプロイ・プランを保存します。
  15. デプロイ・プロセスを開始するには、「デプロイ」をクリックします。

    Fusion Middleware Controlに処理メッセージが表示されます。

  16. 「正常にデプロイされました」ページで「閉じる」をクリックします。

    これで、ポートレット・プロデューサ・アプリケーション(およびそのデプロイ・プラン)が、WebLogic管理対象サーバー・インスタンスでデプロイされました。

  17. Fusion Middleware Controlセッション中にアプリケーションをデプロイしたWebLogic管理対象サーバーを再起動する場合、「ファーム」メニューから「ファーム」をリフレッシュして、アプリケーションのステータスを更新します。

    デプロイ時に接続を構成した場合、それらはデプロイ・プランの一部として格納されません。次回デプロイするときは、これらの接続詳細を再度指定する必要があります。

18.6.3 Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用したポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ

WebLogic Server管理コンソールを使用して、ポートレット・プロデューサ・アプリケーションをデプロイできます。しかし、コンソールでは、基本的なMDS接続も含め、ADF接続を変更できません。

このコンソールを使用してポートレット・プロデューサ・アプリケーションをデプロイするには、EARファイルのMDS接続をターゲット・デプロイメント・リポジトリに合わせて構成する必要があります。「WLSTを使用したポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ」の手順1-5を実行したら、次の手順を実行して、WLS管理コンソールを使用してポートレット・プロデューサ・アプリケーションをデプロイしてください。

注意:

インストール中に作成した事前構成済管理対象サーバーのいずれかや管理サーバーにポートレット・プロデューサ・アプリケーションをデプロイすることはお薦めしません。デプロイする前に新しい管理対象サーバー・インスタンスを作成するか、オプションでWC_Portletサーバーにデプロイできます。

WLS管理コンソールを使用してポートレット・プロデューサ・アプリケーションをデプロイする手順は次のとおりです。

  1. WLS管理コンソールにログインします。

    WLS管理コンソールへのログインの詳細は、「Oracle WebLogic Server管理コンソール」を参照してください。

  2. 「ドメイン構造」ペインで、「デプロイメント」をクリックします。

    「デプロイメントのサマリー」ページが表示されます。

  3. 「インストール」をクリックします。

    「アプリケーション・インストール・アシスタント」ページが表示されます。

  4. 「アプリケーション・インストール・アシスタント」の「パス」フィールドを使用して、インストールするポートレット・プロデューサ・アプリケーションに対応するEARファイルを検索します。EARファイルを選択して、「次へ」をクリックします。

    「アプリケーション・インストール・アシスタント」ページの2ページ目が表示されます。

  5. Install this deployment as an application」を選択してから「Next」をクリックします。

    「アプリケーション・インストール・アシスタント」の3ページ目が表示されます。

  6. アプリケーションのデプロイ先デプロイ・ターゲットを選択し、「次へ」をクリックします。
  7. 指定した構成設定を確認し、「終了」をクリックしてインストールを完了します。

    デプロイメント後にプロデューサURLを変更するには、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドを使用してプロデューサURLエンドポイントを変更し、その後、アプリケーションを再デプロイします。

18.6.4 WLSTを使用したポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ

WLSTコマンド行を使用して、ポートレット・プロデューサをデプロイできます。

WLSTコマンド行を使用してポートレット・プロデューサ・アプリケーションをデプロイするには、WLSTが管理サーバーと接続している必要があります。管理サーバーをホストしているコンピュータで、deployコマンドを起動する必要があります。

WLSTを使用してポートレット・プロデューサ・アプリケーションをデプロイする手順は次のとおりです。

  1. WLSTシェルを起動します。

    WLSTシェルの起動の詳細は、「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)」を参照してください。

  2. Oracle WebCenter Portalインストールの管理サーバーに接続します。
    connect("user_name","password","host_name:port")

    ここで:

    • user_nameは、管理サーバーにアクセスするユーザーの名前です(例: weblogic)。

    • passwordは、管理サーバーにアクセスするためのパスワードです(例: welcome1)。

    • host_nameは、管理サーバーのホスト名です(例: myserver.example.com)。

    • portは、管理サーバーのポート番号です(デフォルトは7001)。

    次のメッセージが表示されます。

    Successfully connected to Admin Server 'AdminServer' that belongs to domain 'wc_domain'.
  3. 次のコマンドを実行して、MDS構成を取得します。
    archive = getMDSArchiveConfig(fromLocation='ear_file_path')

    ear_file_pathは、デプロイするEARファイルのパスとファイル名です(例: /tmp/myEarFile.ear)。詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインフラストラクチャ・コンポーネントWLSTコマンド・リファレンス』getMDSArchiveConfigに関する項を参照してください。

  4. MDS構成情報をEARファイルから取得した後、Oracle WebCenter Portalの設定に応じて、適切なMDSスキーマ情報を設定する必要があります(たとえば、アプリケーションは、特定のスキーマに基づいたデータベース接続を使用している場合があります)。MDSスキーマ情報を設定するには、次のコマンドを実行してください。
    archive.setAppMetadataRepository(repository='respository',partition='partition',type='DB',jndi='jndi')

    ここで:

    • repositoryは、データベース・スキーマの名前です(例: mds-Feb23demo)。

    • partitionは、リポジトリ内の個々のエンティティです。これによって、各アプリケーションが独自のネームスペースを持つことができます(例: webcenter)。

    • jndiは、アプリケーション・サーバーの他のコンポーネントによるアクセスを可能にするために使用するパスおよび名前です(例: jdbc/mds/Feb23demo)。

  5. MDSリポジトリ情報を設定した後、次のコマンドを使用してMDS構成情報を保存します。
    archive.save()
  6. WLSTのdeployコマンドを使用してポートレット・プロデューサ・アプリケーションをデプロイします。
    deploy(app_name, path, [targets] [stageMode], [planPath], [options])

    ここで:

    • appNameは、デプロイするポートレット・プロデューサ・アプリケーションの名前です(例: myPortlets)。

    • pathは、デプロイするEARファイルへのパスです(例: /tmp/customApp.ear)。

    • targetsには、アプリケーションのデプロイ先管理対象サーバーを指定します(例: AppServer)。オプションで、カンマで区切れば複数のターゲットを指定できます。異なるサーバー上にアプリケーション・アーカイブの異なるモジュールをデプロイできるようにするには、たとえばmodule1@server1のように、各ターゲットをモジュール名で修飾します。この引数は、WLSTが現在接続されているサーバーにデフォルト設定されます。

    • stageModeには、オプションで、デプロイするアプリケーションのステージング・モードを定義します。有効な値はstagenostage、およびexternal_stageです。

    • planPathには、オプションで、デプロイ・プラン・ファイルの名前を定義します。ファイル名は、絶対名にすることも、アプリケーション・ディレクトリに対する相対名にすることもできます。この引数のデフォルトは、アプリケーション・ディレクトリのplan/plan.xmlファイル(存在する場合)です。

    • optionsは、オプションで、名前と値のペアとして指定したデプロイメント・オプションのカンマ区切りリストです。有効なオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Server WLSTコマンド・リファレンス』deployに関する項を参照してください。

次のメッセージが表示されたら、アプリケーションが正常にデプロイされて、アクセスの準備ができたことを意味します。

Completed the deployment of Application with status completed

注意:

WLSTはデプロイ時に接続変更のプロンプトを表示しないため、EARファイルの接続情報を使用して、前回の起動時のターゲット・プロデューサの場所を特定します。その場所に到達できない場合、ターゲット・プロデューサの起動およびアプリケーションの再起動を行ってアプリケーションをデプロイした後に、場所を修正してください。ポートレット・カスタマイズの移行は自動的に開始されます。

プロデューサ接続が、接続可能な間違ったプロデューサを指している場合(たとえば、開発プロデューサ)、ポートレット・カスタマイズの移行はそれらのプロデューサを使用して開始されます。間違っていても移行は完了しているため、アプリケーションを再起動しても移行処理は自動的には起動されません。

これを解決するには、デプロイメントの後、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドを使用してプロデューサURLエンドポイントを変更し、その後、アプリケーションを再デプロイします。

18.6.5 Oracle JDeveloperを使用したポートレット・プロデューサ・アプリケーションのデプロイ

WebLogicサーバーへのアクセスに必要な資格証明がある場合は、Oracle JDeveloperを使用してポートレット・プロデューサ・アプリケーションを開発環境からOracle WebLogic管理対象サーバー・インスタンスに直接デプロイできます。

18.7 Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの管理

システム管理者は、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンド行ツールを使用して、WebCenter PortalのOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサを登録および管理できます。

この項には次のトピックが含まれます:

18.7.1 Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録

Fusion Middleware Control、WLSTコマンドまたはWebCenter Portal管理を使用して、Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサを登録できます。

Fusion Middleware Controlを使用したOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録

Fusion Middleware Controlを使用してOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサを登録する手順は次のとおりです。

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter Portalのホームページに移動します。

    「WebCenter Portalのホームページへの移動」を参照してください。

  2. 「WebCenter Portal」メニューから「設定」「サービス構成」を選択します。

  3. 「ポートレット・プロデューサ接続の追加」セクションで、Oracle PDK-Javaプロデューサの接続の詳細を入力します。

    パラメータの詳細は、「Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの接続パラメータ」を参照してください。

  4. 「OK」をクリックします。

    新しいプロデューサが接続表に表示されます。

WLSTを使用したOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録

WLSTコマンドのregisterPDKJavaProducerを使用して、PDK-Javaポートレット・プロデューサとの接続を作成し、WebCenter Portalにプロデューサを登録します。

コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』registerPDKJavaProducerに関する項を参照してください。

関連項目:

deregisterPDKJavaProducerlistPDKJavaProducersrefreshProducer

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

WebCenter PortalでのOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録

WebCenter PortalでOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサを登録する手順は次のとおりです。

  1. WebCenter Portal管理を開きます。

    詳細は、「WebCenter Portal管理の設定ページへのアクセス」を参照してください。

  2. 「ツールとサービス」をクリックして、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

    または、次のURLを使用して、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

    http://host:port/webcenter/portal/admin/settings/tools
  3. メニュー・バーの「登録」をクリックします。

  4. 「ポートレット・プロデューサの登録」ページで、Oracle PDK-Javaプロデューサの接続の詳細を入力します。詳細は、「Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの接続パラメータ」を参照してください。

  5. 「テスト」をクリックして、指定したサーバーの詳細が正しいことを確認します。

    サーバーに接続できると、成功メッセージが表示されます。サーバーがダウンしている、またはホスト情報が正しくないか有効でない場合、接続の失敗メッセージが表示されます。

    注意:

    テストでは、サーバー(ホスト/ポート)の単純なPINGテストが実行されます。host:portの後のパス内のすべてのものが無視されます。プロデューサがアクセス可能かどうかを確認するには、ブラウザでプロデューサのテスト・ページにアクセスします。詳細は、「Oracle PDK-Javaプロデューサの接続テスト」を参照してください。

  6. 「OK」をクリックします。

18.7.2 Oracle PDK-Javaプロデューサの接続テスト

Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサ接続を検証するには、プロデューサURLをブラウザ・ウィンドウで実行します。

次の形式を使用します。

http://host:port/context-root/providers/producer_name

例:

http://domain.example.com:7778/axyz/providers/sample

18.7.3 Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録情報の編集

WebCenter Portalには、Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録情報を編集する複数のツールが用意されています。

Fusion Middleware Controlを使用したOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録情報の編集

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter Portalアプリケーションのホームページに移動します。詳細は、次を参照してください。

    詳細は、「WebCenter Portalのホームページへの移動」を参照してください。

  2. 「WebCenter Portal」メニューから「設定」「サービス構成」を選択します。

  3. 「WebCenter Portalサービス構成」ページのサービスのリストから、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

  4. 「ポートレット・プロデューサ接続の管理」セクションで、変更するプロデューサを選択して「編集」をクリックします。

  5. 「ポートレット・プロデューサ接続の編集」セクションで、必要に応じて接続の詳細を変更します。

    詳細は、「Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの接続パラメータ」を参照してください。

  6. 「OK」をクリックします。

WLSTを使用したOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録情報の編集

WLSTコマンドのsetPDKJavaProducerを使用して、Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの接続の詳細を編集します。

コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』setPDKJavaProducerに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

WebCenter Portalでの Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録情報の編集

WebCenter Portalでは、ポートレット・プロデューサに指定された多くの登録情報にアクセスして変更できます。

  1. WebCenter Portal管理を開きます。

    詳細は、「WebCenter Portal管理の設定ページへのアクセス」を参照してください。

  2. 「ツールとサービス」をクリックして、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

    または、次のURLを使用して、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

    http://host:port/webcenter/portal/admin/tools
  3. 編集するポートレット・プロデューサを選択します。

  4. メニュー・バーの「編集」をクリックします。

  5. プロデューサ登録のプロパティを必要に応じて編集します。

    詳細は、「Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの接続パラメータ」を参照してください。

    「プロデューサ名」または「プロデューサ・タイプ」は編集できません。

    注意:

    「URLエンドポイント」の値は編集可能ですが、たとえば、プロデューサのポートが変更されたときに別のプロデューサをポイントするには、新しいプロデューサが元のプロデューサの永続性ストアにアクセスできるか、または元のプロデューサの永続性ストアが新しいプロデューサの永続性ストアに移行されていることが必要です。詳細は、「他のスキーマ・データ(ACTIVITIESとPORTLET)のバックアップおよびリストア」を参照してください。

  6. 必要な設定をすべて変更したら、「テスト」をクリックして、指定したサーバーの詳細が正しいことを確認します。

    サーバーに接続できると、成功メッセージが表示されます。サーバーがダウンしている、またはホスト情報が正しくないか有効でない場合、接続の失敗メッセージが表示されます。

    注意:

    テストでは、サーバー(ホスト/ポート)の単純なPINGテストが実行されます。host:portの後のパス内のすべてのものが無視されます。プロデューサがアクセス可能かどうかを確認するには、ブラウザでプロデューサのテスト・ページにアクセスします。詳細は、「Oracle PDK-Javaプロデューサの接続テスト」を参照してください。

18.7.4 Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録解除

WebCenter Portalには、WSRPポートレット・プロデューサの登録を解除する複数のツールが用意されています。

WSRPポートレット・プロデューサはいつでも登録解除できます。

登録解除されたプロデューサと関連付けられたポートレットは機能しなくなるため、プロデューサを登録解除する前に、WebCenter Portalへの影響を考慮してください。ポートレット・プロデューサ呼出しのメトリックをチェックして、プロデューサの使用頻度を確認します。詳細は、「Fusion Middleware Controlを使用したパフォーマンス・メトリックの表示」を参照してください。

プロデューサの登録を解除すると、WebCenter Portalとリモート・プロデューサの両方から登録データが削除されます。

  • WebCenter Portal - プロデューサ接続は削除され、プロデューサのメタデータも削除されます。

  • リモート・プロデューサ: (ポートレット自体ではなく)ポートレット・インスタンスが削除されます。

ポートレット・インスタンスはWebCenter Portalページから削除されません。ユーザーには、ポートレットのかわりに「ポートレットがありません」というメッセージが表示されます。

注意:

このポートレット・プロデューサに関連付けられている外部アプリケーションの目的がこのプロデューサをサポートすることのみであれば、その外部アプリケーションを削除することも考慮してください。「外部アプリケーション接続の削除」を参照してください。

Fusion Middleware Controlを使用したOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録解除

Fusion Middleware Controlを使用してOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサを登録解除する手順は次のとおりです。

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter Portalのホームページに移動します。

    「WebCenter Portalのホームページへの移動」を参照してください

  2. 「WebCenter Portal」メニューから「設定」「サービス構成」を選択します。

  3. 「WebCenter Portalサービス構成」ページのサービスのリストから、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

  4. 登録を解除するプロデューサの名前を選択し、「削除」をクリックします。

    接続の詳細が削除されます。このプロデューサに関連付けられたポートレットに、WebCenter Portalからアクセスできなくなります。

WLSTを使用したOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録解除

WLSTコマンドのderegisterPDKProducerを使用して、Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサを登録解除します。

コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter WLSTコマンド・リファレンス』deregisterPDKJavaProducerに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

WebCenter PortalでのOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録解除

WebCenter PortalでOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサを登録解除する手順

  1. WebCenter Portal管理を開きます。

    詳細は、「WebCenter Portal管理の設定ページへのアクセス」を参照してください。

  2. 「ツールとサービス」をクリックして、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

    または、次のURLを使用して、「ポートレット・プロデューサ」を選択します。

    http://host:port/webcenter/portal/admin/settings/tools
  3. 登録解除するポートレット・プロデューサを選択します。

  4. メニュー・バーの「登録解除」をクリックします。

  5. 「削除の確認」ダイアログで、「登録解除」をクリックして登録解除のプロセスを完了します。

18.7.5 Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの接続パラメータ

Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサを登録する場合は、設定する必要がある接続パラメータがいくつかあります。

表18-6 Oracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの接続パラメータ

フィールド 説明
接続名

WebCenter Portal内のこのポートレット・プロデューサ登録を識別する一意名を入力します。名前は、すべてのWebCenter Portal接続タイプにおいて一意である必要があります。

ここで指定する名前は、リソース・カタログ(「ポートレット」フォルダの下)に表示されます。

プロデューサ・タイプ 「Oracle PDK-Javaプロデューサ」を選択します。
URLエンドポイント

次の構文を使用して、Oracle PDK-JavaプロデューサのURLを入力します。

http://host:port/context_root/providers

ここで:

  • hostはプロデューサがデプロイされているサーバーです

  • portはHTTPリスナーのポート番号です

  • context_rootは、Webアプリケーションのコンテキスト・ルートです

  • providersは、静的テキストです。

http://myHost.com:7778/myEnterprisePortlets/providers

サービスID

このプロデューサの一意の識別子を入力します。

PDK-Javaでは、1つのアダプタ・サーブレットの下に複数のプロデューサをデプロイできます。プロデューサは、それらのユニークなサービスIDで識別されます。サービスIDがURLのエンド・ポイントに追加されていないときにのみ、指定する必要があります。たとえば、次のURLエンドポイントには、サービスIDとしてsampleが必要です。

http://domain.example.com:7778/axyz/providers

ただし、次のURLのエンドポイントには、サービスIDを指定する必要はありません。

http://domain.example.com:7778/axyz/providers/sample

サービスIDはservice_id.propertiesと呼ばれるファイルを検索するために使用します。このファイルではテスト・ページを表示するかどうかなど、プロデューサの特性を定義します。任意の値を使用してサービスIDを作成します。サービスIDが指定されていない場合は、_default.propertiesが使用されます。

プロキシを使用しますか。

WebCenter Portalで、プロデューサに接続するときHTTPプロキシを使用する場合、このチェック・ボックスを選択します。これを選択した場合は、「プロキシ・ホスト」および「プロキシ・ポート」の値を入力してください。

プロキシはWebCenter Portalとリモート・ポートレット・プロデューサがファイアウォールで区切られている場合に必要であり、HTTPプロキシはプロデューサと通信するために必要です。

プロキシ・ホスト プロキシ・サーバーのホスト名またはIPアドレスを入力します。プロキシ・サーバー名の先頭にhttp://を付けないでください。
プロキシ・ポート プロキシ・サーバーがリスニングするポート番号を入力します。デフォルト・ポートは80です。
関連付けられている外部アプリケーション

このプロデューサのポートレットの1つが認証を必要とする場合は、「関連付けられている外部アプリケーション」ドロップダウンを使用して、正しい外部アプリケーションを指定します。

目的のアプリケーションがリストに表示されない場合は、「新規作成」を選択して、ここで外部アプリケーションを定義します。

「外部アプリケーションの登録」も参照してください。

セッションを確立しますか。

これを選択した場合、このプロデューサからポートレットを実行するときにユーザー・セッションが有効化されます。セッションが有効な場合、それらはプロデューサのサーバーに保持されます。これによりポートレット・コードはセッションに情報を保持できます。

メッセージ認証はセッションを使用します。このため、共有鍵を指定するには、このオプションを選択する必要があります。

プロデューサとサーバーの間でセッションレス通信を行う場合は、このオプションを選択しないでください。

デフォルトの実行タイムアウト(秒)

プロデューサとの通信で適切なタイムアウト時間(秒単位)を入力します。たとえば、プロデューサがWebCenter Portalページ上にポートレットを登録、登録解除または表示するために許容される最大時間です。これはデフォルトで30秒に設定されます。

個々のポートレットは、その自体のタイムアウト時間を定義する場合があります。このタイムアウト値は、ここで指定されている値よりも優先されます。

サブスクライバID

登録するプロデューサのコンシューマを識別する文字列を入力します。

プロデューサがWebCenter Portalに登録されている場合は、プロデューサへのコールが行われます。コール中に、コンシューマ(このインスタンスではWebCenter Portal)は、プロデューサにサブスクライバIDの値を渡します。プロデューサは、サブスクライバIDの希望する値を表示しない場合、登録の呼出しを拒否する可能性があります。

共有鍵

暗号化を処理するように設定されているプロデューサに使用する共有鍵を入力します。

共有鍵は、メッセージ認証用のメッセージ署名を生成するための暗号化アルゴリズムで使用されます。共有鍵を使用してプロデューサが設定されている場合、ここに間違った共有鍵を入力すると、プロデューサ登録は失敗するので注意してください。共有キーは、10文字から20文字までの英数字を含むことができます。

共有鍵はHMACキーとも呼ばれます。