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Oracle® Fusion Middleware Oracle JDeveloperによるWebCenter Portalアセットとカスタム・コンポーネントの開発
12c (12.2.1.2.0)
E82735-01
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2 開発環境の設定

この章では、開発環境の構築方法に関するガイダンスやヒントを示し、JDeveloperを使用してアセットおよびWebCenter Portalの拡張機能の開発を始める支援をします。

この章の内容は次のとおりです。

2.1 開発環境の設定の概要

この章では、一般的なタスクとアプリケーション固有のタスクを区別します。一般的なタスクは、どのようなアプリケーションを開発しているかに関係なく適用されます。たとえば、JDeveloperおよびWebCenter Portal拡張機能のインストールは一般的な設定タスクです。この章で説明しているその他のタスクは、WebCenter Portalサーバー拡張機能やWebCenterポートレット・プロデューサ・アプリケーションなど、特定の種類のアプリケーションを開発している場合にのみ適用されます。

2.2 基本的な設定タスク

この項では、開発しているアプリケーションの種類によらない設定タスクについて説明します。

2.2.1 Oracle JDeveloperのインストール

Oracle JDeveloperは、ポータルおよびカスタム・ポータル・コンポーネントの開発のための統合開発環境(IDE)を提供します。Oracle JDeveloperの取得およびインストールの詳細は、次に示すOTNのOracle JDeveloperに関するページを参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/jdev/overview/index.html

2.2.2 JDeveloper用のWebCenter Portal拡張機能のインストール

WebCenter Portal拡張機能は、JDeveloperにWebCenter Portal機能のフル・セットを提供するアドインです。WebCenter Portal拡張機能をインストールするには、次のようにします。

  1. Oracle JDeveloperを起動します。
  2. 「デフォルトのロールの選択」ダイアログが表示される場合は、「デフォルトのロール」を選択してすべてのテクノロジを有効にし、「OK」をクリックします。
  3. 以前のバージョンから設定を移行するかどうかを尋ねるダイアログが開く場合は、「いいえ」をクリックします。
  4. 「ヘルプ」メニューから「更新の確認」を選択します。

    注意:

    ファイアウォールの内部にいる場合、拡張機能にアクセスするにはプロキシ・サーバーを構成する必要がある場合があります。更新ウィザードで、HTTPプロキシ・サーバー設定を入力できるダイアログが表示されます。どのダイアログでも、「ヘルプ」ボタンをクリックすると、詳細な情報が表示されます。詳細は、Oracle JDeveloperオンライン・ヘルプのプロキシ設定とJDeveloperに関するトピックを参照してください。

  5. 「ソース」ページで、「更新センターの検索」を選択します。
  6. 「Oracle Fusion Middleware製品」「Oracleの公式な拡張機能および更新」を選択して「Next」をクリックします。
  7. 生成されたリストから、「WebCenterコア・デザインタイム」「WebCenter Portalデザインタイム」の各拡張機能を検索して選択し、「終了」をクリックします。
  8. 要求されたら、JDeveloperを再起動します。

『Oracle WebCenter Portalのインストールと構成』も参照してください。

2.2.3 ユーザー・ホーム・ディレクトリ環境変数の設定

JDeveloperで参照するユーザー・ホーム・ディレクトリの環境変数を設定することを強くお薦めします。この変数を設定することで、状況次第で発生することが確認されている、長いパス名のエラーを受け取らずに済みます。

この変数をWindows、Linux、UNIXおよびMac OS Xオペレーティング・システムで設定する手順の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle JDeveloperのインストール』のユーザー・ホーム・ディレクトリの設定に関する説明を参照してください。

2.2.4 統合WebLogic Serverの管理

次の各項では、JDeveloperで使用する統合WebLogic Serverと、そのデプロイおよび構成の方法について説明します。

2.2.4.1 統合WebLogic Serverとは

統合WebLogic Serverは、Oracle WebLogic Serverのインスタンスを参照し、JDeveloperにバンドルされているランタイム・サービスです。統合WebLogic Serverを使用すると、開発者はJDeveloper内からWebCenter Portalポートレット・プロデューサおよびコンシューマ・アプリケーションを実行、テストおよびデバッグできます。特定のポータルまたはページ(あるいはその両方)内で適合性を確認するには、WebCenter Portal内でアセットを公開およびテストする必要があることに注意してください。

2.2.4.2 統合WebLogic Serverの起動と停止

統合WebLogic Serverの管理の詳細は、JDeveloperオンライン・ヘルプの統合WebLogic Serverのデプロイに関するトピックを参照してください。デバッグ・モードでの実行やWebLogic Server管理コンソールへのログインなど、その他のオプションについても、その項で説明しています。

2.2.4.3 統合WebLogic Server用のJVMの構成

必須ではありませんが、setDomainEnv.shで統合WLSを設定するデフォルトのJava Virtual Machine (JVM)を変更するオプションがあります。このファイルは、JDEV_SYSTEM_DIRECTORY/DefaultDomain/binにあります。

デフォルトのメモリー値は、次のとおりです。

-Xms512m -Xmx512m

JDEV_SYSTEM_DIRECTORYを作成または参照する場合、Windowsプラットフォームでは、WebCenterのドメイン名に空白を含めたり、パスに空白が含まれるフォルダ内にドメインを作成することはできないことに注意してください。したがって、DOMAIN_HOMEパスおよびJDEV_SYSTEM_DIRECTORYパスには、空白を含めないでください。

2.2.5 アプリケーション・リソース接続の作成

接続により、アプリケーションは外部のデータおよびサービスにアクセスできます。たとえば、コンテンツ・プレゼンタ・タスク・フローを使用して、Oracle WebCenter Content Serverリポジトリのコンテンツを表示するには、そのリポジトリへの接続を構成する必要があります。ポートレット・プロデューサのポートレットを使用する場合は、そのプロデューサを構成する必要があります。

ヒント:

接続は作成後にテストしてから、ソース・コントロール・システムにチェックインすることをお薦めします。このようにすると、チーム内の別の開発者は、その接続をチェックアウトして使用できるようになります。この技法により、接続が変更された場合でも、チームの同期が保たれるようになります。

この項では、接続について、および新しい接続を作成するウィザードにアクセスするための様々な方法について説明します。

2.2.5.1 接続の場所について

接続を作成するためにウィザードを起動した方法に応じて、接続は次のいずれかの場所に配置されます。

  • 「アプリケーション・ナビゲータ」の「アプリケーション・リソース」内

    ここに作成した接続は、現在のアプリケーションでのみ使用できます。これは、リポジトリ接続を作成する最も一般的な方法です。

    特定の機能については、「アプリケーション・リソース」から接続をドラッグして、別の種類のタスク・フロー・リージョンを作成するページにドロップできます。詳細は、WebCenter Portalのツールとサービスに関する個々の章を参照してください。

  • 「リソース・パレット」の「IDE接続」内

    ここに作成した接続は、どのアプリケーションでも再利用できます。これに該当する接続をアプリケーションで使用する場合は、「リソース・パレット」から接続をドラッグして、そのアプリケーションの「接続」ノードにドロップします。

2.2.5.2 接続ウィザードにアクセスする方法

「新規ギャラリ」から接続ウィザードにアクセスするには:

  1. 「ファイル」メニューから「新規」を選択します。

  2. 「新規ギャラリ」で、「接続」を開き、作成する接続のタイプを選択してから、「OK」をクリックします。

    選択内容に応じて、<Connection_Type>接続の作成」ダイアログが開きます。

  3. デフォルトでは、「接続の作成場所」オプションは「アプリケーション・リソース」に設定されます。

    「IDE接続」を選択すると、「リソース・パレット」に接続を作成できます。

「アプリケーション・ナビゲータ」から接続ウィザードにアクセスするには:

  1. 「アプリケーション・リソース」で「接続」ノードを右クリックし、「新規接続」を選択して、ポップアップ・メニューから接続のタイプを選択します。

  2. 選択内容に応じて、<Connection_Type>接続の作成」ダイアログまたはウィザードが開きます。

    デフォルトでは、「接続の作成場所」オプションは「アプリケーション・リソース」に設定されます。

「リソース・パレット」から接続ウィザードにアクセスするには:

  1. 「リソース・パレット」の「新規」アイコンをクリックし、「新規接続」を選択して、ポップアップ・メニューから接続のタイプを選択します。
  2. 選択内容に応じて、<Connection_Type>接続の作成」ダイアログまたはウィザードが開きます。

    デフォルトでは、「接続の作成場所」オプションは「IDE接続」に設定されます。

2.3 WebCenterポートレット・プロデューサ・アプリケーションに固有の設定タスク

WebCenter Portalには、ポータル・ページに追加できる、すぐに使用可能な様々なポートレットが用意されています。この項では、事前構成プロデューサと、これらのプロデューサで提供されるポートレットについて簡単に説明します。次のサブセクションが含まれます:

WebCenterポートレット・プロデューサ・アプリケーションの詳細は、「ポートレットの概要」を参照してください。

2.3.1 事前構成済ポートレット・プロデューサのデプロイ

事前構成済ポートレット・プロデューサは、デフォルトではデプロイされないため、この項の説明に従って手動でデプロイする必要があります。

注意:

プロデューサ・アプリケーションはデプロイメントの際、メモリーを消費し、CPU時間を必要とします。これはWebLogic Serverの起動時間やベース・メモリー・フットプリントの一因になっています。このような理由により、必要なアプリケーションのみをデプロイするのが合理的です。内部アプリケーションのデプロイ調整の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ』の内部アプリケーションのオンデマンド・デプロイメントに関する項を参照してください。

  1. 統合WebLogic Serverが稼働していない場合は、これを起動します。この機能を有効にするには、サーバーが稼働していることが必要です。
  2. 「実行」メニューから、「WebCenter Portalデプロイメント」を選択します。
  3. 「WebCenter Portalデプロイメント」ダイアログ(図2-1)で、デプロイ(またはアンデプロイ)するプロデューサを選択し、「OK」をクリックします。事前構成された各プロデューサについては、以降の項で詳細に説明します。

    図2-1 「WebCenter Portalデプロイメント」ダイアログ

    図2-1の説明が続きます
    「図2-1 「WebCenter Portalデプロイメント」ダイアログ」の説明

2.3.2 OmniPortletへのアクセス

統合WLSには、実行時に設計OmniPortletポートレットへのアクセスを提供するPortalToolsがあります。「実行時に設計」とは、ポートレットがアプリケーション・ページ上に配置されてページが実行された後で、ユーザーがポートレット・コンテンツを定義するという意味です。

OmniPortletポートレット・プロデューサにアクセスするには:

  1. 「事前構成済ポートレット・プロデューサのデプロイ」の説明に従って、統合WebLogic Serverを起動し、「WebCenter Portalデプロイメント」ダイアログを開きます。

  2. 「PortalToolsポートレット・プロデューサ」を選択し、「OK」をクリックして統合WebLogic Serverにデプロイします。

    JDeveloperの「デプロイ」 - 「ログ」タブに、PortalToolsへようこそページを開くリンクが表示され、そのページから2つのPortalToolsのテスト・ページ(OmniPortletプロデューサ用とサンプル・ポートレット・プロデューサ用にそれぞれ1つずつ)を開くことができます。

    • OmniPortletプロデューサではOmniPortletが提供されます。これは宣言型のポートレット構築ツールで、このツールを使用すると、XMLファイル、文字区切りの値ファイル(スプレッドシートなど)、Webサービス、データベースおよびWebページを含め、多様なデータ・ソースに対してポートレットを構築できます。OmniPortletユーザーは、データに対して事前に作成されたレイアウトを選択することもできます。事前に作成されたレイアウトには、表、ニュース、箇条書き、フォーム、チャートまたはHTMLが含まれます。OmniPortletの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalでのポータルの構築』のOmniPortletの使用に関する項を参照してください。

    • サンプル・ポートレット・プロデューサには、OmniPortletで構築された、デモ専用のポートレットが含まれます。ポートレット・サンプルには、RSSスクロール・ポートレットやシンプルRSSポートレットなどがあります。サンプル・プロデューサはデモ用のため、実際のポートレット・インスタンスの作成には使用しないでください。

  3. PortalToolsへようこそページで、OmniPortletプロデューサ・リンクまたはサンプル・ポートレット・プロデューサ・リンクをコピーし、OmniPortletをポータルに登録する際に使用します。ポートレット・プロデューサの登録の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のOracle PDK-Javaポートレット・プロデューサの登録に関する項を参照してください。

2.3.3 WSRPのサンプルのポートレット・プロデューサおよびポートレット

統合WLSには、アプリケーションで使用できるサンプルのWSRPポートレット・プロデューサとポートレットが含まれています。

注意:

次のEARファイルに、サンプル・ポートレット用のソース・コードがあります。

JDEV_HOME/oracle_common/modules/oracle.wccore/wsrp-samples.ear

JDEV_HOMEは、マシンにJDeveloperをインストールした場所です。

WSRPサンプル・ポートレット・プロデューサにアクセスするには:

  1. 「事前構成済ポートレット・プロデューサのデプロイ」の説明に従って、統合WebLogic Serverを起動し、「WebCenter Portalデプロイメント」ダイアログを開きます。

  2. 「WSRPサンプル・ポートレット・プロデューサ」を選択し、「OK」をクリックして統合WebLogic Serverにデプロイします。

    JDeveloperの「デプロイ」 - 「ログ」タブに、WSRPサンプル・プロデューサ・テスト・ページを開くリンクが表示されます。

  3. WSRPプロデューサ(WSRP v1 WSDLまたはWSRP v2 WSDL)のWeb Services Description Language (WSDL) URLをコピーし、プロデューサを登録する際に使用します。ポートレット・プロデューサの登録の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のポートレット・プロデューサの管理に関する項を参照してください。

2.3.4 PDK-Javaのサンプルのポートレット・プロデューサおよびポートレット

統合WLSには、PDK-Javaポートレットを介して使用可能な機能のタイプの把握に使用できるPDK-Javaのサンプルのポートレット・プロデューサおよびポートレットがあります。

PDK-Javaサンプル・ポートレット・プロデューサにアクセスするには:

  1. 「事前構成済ポートレット・プロデューサのデプロイ」の説明に従って、統合WebLogic Serverを起動し、「WebCenter Portalデプロイメント」ダイアログを開きます。

  2. 「PDK-Javaサンプル・ポートレット・プロデューサ」を選択し、「OK」をクリックして統合WebLogic ServerにPDK-Javaサンプル・プロデューサ・テスト・ページをデプロイします。

    JDeveloperの「デプロイ」 - 「ログ」タブに、プロバイダ・テスト・ページを開くリンクが表示されます。

  3. テスト・ページを開き、リンクをコピーしてプロデューサを登録する際に使用します。

    ポートレット・プロデューサの登録の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のポートレット・プロデューサの管理に関する項を参照してください。