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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用
12c (12.2.1.2.0)
E82739-01
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11 インスタント・メッセージおよびプレゼンス・ビューアの使用

この章では、WebCenter Portalのインスタント・メッセージおよびプレゼンス(IMP)機能を使用する方法について説明します。他の認証済ユーザーのプレゼンス・ステータスを確認して、インスタント・メッセージや電子メールを使用してやり取りすることができます。さらに、自社のプレゼンスが使用できない場合は、サード・パーティのネットワーク・プレゼンス・サービス(Yahoo!メッセンジャーなど)に接続することもできます。

この章の内容は次のとおりです。

権限

この章は、インスタント・メッセージおよびプレゼンスを表示、作成および管理するWebCenter Portalのユーザーを対象としています。

このようなユーザーには、ポータル・レベル権限のView Pages and Contentが最低限付与されている必要があります。view権限を持つアセットに対してのみ他のユーザーのプレゼンスを表示できます。

認証済ユーザーには、ポータル・レベルでのCustomize Pages権限が付与されている必要があります。アセットのview権限が必要です。

11.1 インスタント・メッセージおよびプレゼンスについて

注意:

インスタント・メッセージおよびプレゼンスをポータルで動作させるには、次のことを確認します。

  • バックエンド・プレゼンス・サーバーがシステム管理者によりインストール済および構成済で、WebCenter Portalとアプリケーションの間の接続がアクティブになっている。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のインスタント・メッセージおよびプレゼンスの管理に関する項を参照してください。

  • 外部アプリケーションがシステム管理者により登録されている。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』の外部アプリケーションの管理に関する項を参照してください。

インスタント・メッセージおよびプレゼンス(IMP)では、他の認証済ユーザーのプレゼンス・ステータス(オンライン、オフライン、ビジーまたは退席中)を監視し、インスタント・メッセージおよびメールを使用してそれらのユーザーとやりとりできます。ユーザー名が表示されている箇所(ドキュメント・ライブラリの「作成者」列など)では、そのユーザーのプレゼンス状態を示すアイコン(図11-1)を表示できます。

図11-1 オンライン・ユーザーの「プレゼンス」アイコン

図11-1の説明が続きます
「図11-1 オンライン・ユーザーの「プレゼンス」アイコン」の説明

「プレゼンス」アイコン上にマウス・ポインタを移動すると、利用可能な場合はツールチップにそのユーザーの現在のステータス・メッセージが表示されます。ユーザーがステータス・メッセージを提供していないか、またはメッセージを取得できない場合、ツールチップにそのユーザーのプレゼンス状態(オンライン、オフライン、ビジーまたは退席中)が表示されます。

注意:

アイドル・ステータスはありません。長時間ユーザー・アクティビティが発生しなかった場合、ステータスはオンラインとして表示されます。

また、「プレゼンス」アイコンをクリックして、オプションのリストを起動できます。

リストから、次の手順を実行できます。

注意:

リストに表示されるオプションは、WebCenter Portalで使用可能なサービス、それらのサービスの構成状況およびバックエンド・プレゼンス・サーバーによってサポートされるサービスにより異なります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のインスタント・メッセージおよびプレゼンスの管理に関する項を参照してください。

11.2 優先するインスタント・メッセージ・プロバイダの識別

インスタント・メッセージおよびプレゼンスにはバックエンド・プレゼンス・サーバーが必要です。WebCenter Portalでは、Microsoft Office Communications Server (OCS) 2007 R2およびMicrosoft Lyncの動作が保証されています。プレゼンスが使用できない場合(たとえば、自社でJabber/XMPPプレゼンス・サーバーを使用している場合や、アイデンティティ管理システム全体に各ユーザーが分散されたフェデレーテッド・プレゼンス・サーバーがある場合)は、パブリック・ネットワークのプレゼンス・サービスに接続できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』のインスタント・メッセージおよびプレゼンスの管理に関する項を参照してください。

デフォルトのWebCenter Portalは、ネットワーク・プレゼンスについてYahoo!メッセンジャーをサポートしています。ただし、ネットワーク・プレゼンス・モデルを拡張して、その他のプロバイダ(ICQなど)を含めることもできます。そのためには、特定のURLから各ユーザーのプレゼンスをどのように処理するかを把握するプレゼンス・ネットワーク・エージェント(PNA)を構築する必要があります。

ネットワーク・プレゼンスを有効にするには:

  1. メニュー・バーのユーザー・メニューから、「プリファレンス」を選択します(「「プリファレンス」ページへのアクセス」を参照)。
  2. 「プレゼンス」ページ(図11-4)で、プレゼンス・ステータスのIMアドレスおよび表示名を入力します。

    図11-4 「プリファレンス - プレゼンス」ページ

    図11-4の説明が続きます
    「図11-4 「プリファレンス - プレゼンス」ページ」の説明

    注意:

    PNAはIMアドレス上で実行されます。IMPサービスは、すべての登録済PNAに対してこのIMアドレスをサポートできるかどうかを確認します。処理できる場合は、各エージェントに委任します。ドメインmydomain.comを持つすべてのユーザー・プレゼンスを識別する新しいPNAを登録する場合、PNAはXYZ@mydomain.comなどのユーザーIMアドレスのプレゼンスを処理します。

  3. 「保存」をクリックすると変更が保存され、続行します。

    注意:

    IMアドレスを変更する場合は、WebCenter Portalからログアウトしてから再度ログインしてプレゼンス・ステータスを表示させる必要があります。

そのユーザーのプレゼンス・タグは、ネットワーク・プレゼンスがオンライン(図11-5)であるかまたはオフライン(図11-6)であるかどうかを示します。

図11-5 Yahoo「プレゼンス」アイコン - オンライン

図11-5の説明が続きます
「図11-5 Yahoo「プレゼンス」アイコン - オンライン」の説明

図11-6 Yahoo「プレゼンス」アイコン - オフライン

図11-6の説明が続きます
「図11-6 Yahoo「プレゼンス」アイコン - オフライン」の説明

11.3 ネットワーク・プレゼンスの構成

Yahoo! Messengerへのプレゼンスを設定するには、次の手順を実行します。

  1. メニュー・バーのユーザー・メニューから、「プリファレンス」を選択します(「「プリファレンス」ページへのアクセス」を参照)。
  2. 「プレゼンス」ページ(図11-7)で、「IMアドレス」フィールドに自分のYahoo!メッセンジャーIDおよび表示名を入力します。

    図11-7 「プリファレンス - プレゼンス」ページ

    図11-7の説明が続きます
    「図11-7 「プリファレンス - プレゼンス」ページ」の説明
  3. 「保存」をクリックすると変更が保存され、続行します。

エンタープライズ・プレゼンスに戻す場合は、ネットワークに戻る際に、「プリファレンス - プレゼンス」からこの情報を削除してください。

注意:

Yahoo! Messengerのオンライン・ユーザーにインスタント・メッセージを送信するには、Yahoo! Messengerをインストールしている必要もあります。

11.4 IMP機能の使用

WebCenter Portalの多くの機能には、連絡を取りたい内容のコンテキスト内から他のユーザーに連絡することができるプレゼンス機能が含まれています。たとえば、あるディスカッション・トピックの投稿を見て、その投稿の作成者にインスタント・メッセージを送信したい場合は、ディスカッション・トピックから直接これを実行できます。

この項には次のトピックが含まれます:

11.4.1 他のユーザーのステータスの表示

「プレゼンス」アイコン(図11-1)がある機能では、そのアイコンに関連付けられているユーザーとインスタント・チャットを開始したり、そのユーザーにメールを送信できます。

別のユーザーと通信する方法は、その可用性によって異なります。たとえば、ユーザーがオンラインの場合は、即座に連絡するためにインスタント・メッセージを送信できます。ただし、ユーザーがオフラインかビジーの場合は、メール・メッセージの送信がよりよい選択肢です。

また、ユーザーはステータス・メッセージを提供することにより、自分のステータスに関する情報をさらに提供できます。ユーザーに対してこのようなステータス・メッセージが存在する場合、「プレゼンス」アイコン上にマウスを置くと、ツールヒントとしてそのメッセージが表示されます。ステータス・メッセージにより、連絡を取る方法に関する十分な情報に基づいた判断を行うことができます。ユーザーのステータス・メッセージがない場合は、かわりにプレゼンス状態がツールヒントに表示されます(オンライン、オフライン、ビジーまたは退席中)。

ユーザーの現在のプレゼンス・ステータスまたはステータス・メッセージを表示するには、次の手順を実行します。

  • ユーザー名の横にある「プレゼンス」アイコンの上にマウスを重ねます。

注意:

ユーザーのプレゼンス状態はデフォルトの失効時間の間(60秒)キャッシュに保持されます。結果として、ステータスが最初の取得時間とキャッシュ失効時間の間に変更される場合は、「プレゼンス」アイコンにユーザーの実際のステータスが反映されない場合があります。

表11-1に各「プレゼンス」アイコンが表すプレゼンスを示します。

表11-1 「プレゼンス」アイコンのプレゼンス状態

「プレゼンス」アイコン 状態
緑のマル: ユーザーが使用可能です

ユーザーはオンラインです。

太い白線が記載された赤マル(エントリなし): ユーザーがビジーです

ユーザーはオンラインですが、多忙です。対応できません。

時計が記載された赤マル: ユーザーが退席中です

ユーザーはオンラインですが、席を離れています。

グレーのマル: ユーザーはオフラインです

ユーザーはオンラインです。

11.4.2 「プレゼンス」アイコン・メニューからのメール・メッセージの送信

「プレゼンス」アイコンが表示されていれば、その関連ユーザーにメール・メッセージを送信できます。

メール・メッセージを送信するには:

  1. 連絡したい相手の「プレゼンス」アイコン(図11-1)を探します。

    「プレゼンス」アイコンは、たとえば、ドキュメントおよびディスカッション・トピックに関連付けられて表示されます。また、IMPをサポートするように構成されているすべてのビューに表示されます。

  2. 連絡したいユーザーに関連付けられた「プレゼンス」アイコンをクリックします。図11-8に示すとおり、使用可能なオプションが表示されます。

    図11-8 他のユーザーの「プレゼンス」アイコン

    図11-8の説明が続きます
    「図11-8 他のユーザーの「プレゼンス」アイコン」の説明
  3. リストから、「メールを送信」を選択します。

    ログイン・ウィンドウが表示されることもあります。その場合、お使いのメール・アプリケーションのユーザー名とパスワードを入力します。ログイン資格証明を自動的に送信するように「プリファレンス」を設定している場合は、すぐにメッセージを開始できます。ログイン資格証明とプリファレンスの詳細は、「個人用プリファレンスの設定」を参照してください。

  4. メッセージを作成して、「送信」をクリックします。

11.4.3 「プレゼンス」アイコン・メニューからのインスタント・メッセージの送信

「プレゼンス」アイコンが表示されていれば、その関連ユーザーにインスタント・メッセージを送信できます。

インスタント・メッセージを送信するには、その前に、ローカル・コンピュータ上に該当するチャット・クライアント(およびそのクライアントのみ)をインストールする必要があります。クライアントは、バックエンド・プレゼンス・サーバーに接続するように構成される必要があります。Microsoft Office Communications Server (OCS) 2007 R2またはMicrosoft Lync 2010を使用する場合は、Microsoft Communicatorをインストールします。

インストールするクライアントまたはプレゼンス・サーバーに接続する方法がわからない場合は、システム管理者に連絡します。

インスタント・メッセージを送信するには:

  1. 連絡したい相手の「プレゼンス」アイコン(図11-1)を探します。

    「プレゼンス」アイコンは、たとえば、ドキュメントおよびディスカッション・トピックに関連付けられて表示されます。また、IMPをサポートするように構成されているすべての場所に表示されます。

  2. 連絡したいユーザーに関連付けられた「プレゼンス」アイコンをクリックします。図11-9に示すとおり、使用可能なオプションが表示されます。

    図11-9 他のユーザーの「プレゼンス」アイコンのオプション

    図11-9の説明が続きます
    「図11-9 他のユーザーの「プレゼンス」アイコンのオプション」の説明
  3. リストから、「インスタント・メッセージの送信」を選択します。

    WebCenter Portalはインスタント・メッセージング・クライアントを起動し、選択したユーザーとチャット・セッションを開始します。