次の各トピックでは、3つのタイプの管理者について説明し、サイトの管理を可能にするAdminインタフェース、そのツリーとノード(タブ)、およびAdminインタフェースまたはバックエンドからアクセスできるシステム・デフォルトについて説明します。
開発者とともに、Adminインタフェースを使用して、タスクを実行し、機能的なサイト構造の定義と作成に役立つエレメントを構成できます。Adminインタフェースを使用して、WebCenter Sitesのコンテンツ管理サイト、アセット・タイプ、ユーザーおよび機能(パブリッシュ、ワークフロー、セキュリティなど)を管理します。
管理者は、WebCenter Sites Adminを使用して次のことを行います。
ユーザー・アカウントとプロファイルの作成と構成(ACLやロールの作成と、ユーザーへの割当てなど)。
WebCenter Sitesのセキュリティの構成と実装(RESTセキュリティ、暗号化キー・セキュリティおよび外部セキュリティなど)。
セッションのパブリッシュの構成とスケジュール。
ワークフロー・プロセスの作成と管理。
アセット・タイプに対するリビジョン追跡の有効化。
コンテンツ管理サイトでのアセット・タイプの有効化とスタート・メニュー・アイテムの作成。ユーザーがそれらのアセット・タイプをContributorインタフェースで使用できるようになります。
WebRootsの作成とURLパターンの定義による、アセット・タイプごとのバニティURLの構成。
WebCenter Sitesキャッシング・システム(inCacheフレームワーク)の管理。
診断ユーティリティを使用したWebCenter Sitesシステムのトラブルシューティング。
WebCenter ContentのWebCenter Sitesとの統合と管理。
Lucene検索エンジンのContributorインタフェース用構成。
開発者は、WebCenter Sites Adminを使用して次のことを行います。
アセット・タイプの作成と定義による、データ・モデルの構築。例:
フレックス・ファミリ(フレックス属性、フレックス親、フレックス親定義、フレックス定義、フレックス・アセットおよびフレックス・フィルタなど)の作成。
ベーシック・アセット・タイプとベーシック・アセットのデータベース表の作成。
プロキシ・アセットの作成
コンテンツ管理サイトのデザイン・アセット(たとえばTemplate、CSElement、SiteEntry、Wrapper、Filterなど)の作成。
属性エディタのデザインと、バンドルされる属性エディタの構成。
多言語サポートのサイトの構成。
Mobility機能の構成。たとえば、デバイス・リポジトリ、デバイス・グループと接尾辞、デバイス・アセット、サイト・ナビゲーションおよびモバイル・テンプレートを作成します。
Adminインタフェースの詳細は、次のトピックを参照してください。
「一般的な管理」ツリーおよび「サイト」ツリーのノードとサブノードを使用して、管理者としてタスクを実行できます。適切なACLとロールを持つユーザーは、これらのツリーおよびノードを表示できます。
次の表に、これらのツリーおよびノードと、それらの表示に必要になるACLおよびロールを示します。
表10-1 タブの権限とロール
ツリー | ノード | サブ・ノード | ACL | ロール |
---|---|---|---|---|
一般的な管理 | 管理 |
|
xceladmin |
GeneralAdmin |
一般的な管理 |
コネクタ管理者 |
|
xceladmin |
ConnectorAdmin |
一般的な管理 | ワークフロー |
|
xceladmin | WorkflowAdmin |
サイト | サイト管理者 |
ログインしているサイトについて、次を変更します。
|
xceladmin |
SiteAdmin |
サイト | サイト・ナビゲーション | ログインしているサイトに関連付けられている各サイト・ナビゲーションのノードを含みます。 | xceladmin | SiteAdmin |
ログインしているサイトのタイプに基づいて次の管理ツリーが表示されます。
カスタム・サイトにログインしている場合、「一般的な管理」および「サイト」ツリーが表示されます。「一般的な管理」ツリーは、システム全体のままです。「サイト」ツリーは、ログインしているサイトに固有です。このため、「一般的な管理」ツリーの「管理」ノードのサブセットです。
なんらかのサイト(デフォルト・サイト以外)のワークフロー・プロセスが作成されると、「ワークフロー」ノードが「一般的な管理」ツリーに表示されます。「ワークフロー」ノードには、システム内のすべてのサイトのために構成されたすべてのワークフロー・プロセスが一覧表示されます。
「一般的な管理」ツリーは、サイトを作成、構成、管理するために使用される主要なツリーです。
「一般的な管理」ツリーには、次の管理者固有のノードとサブ・ノードが表示されます。
管理: WebCenter Sitesインストールのすべてのコンテンツ管理コンポーネントを占めています。管理機能に固有の次のサブ・ノードが含まれます。
サイト :WebCenter Sitesシステム上のすべてのコンテンツ管理サイトを管理できます。
「サイト」ノードには次の機能があります。
システムに作成されたサイトのリスト。
サイトを定義し、システム全体の構成プールのコンポーネントをサイトに関連付け、「サイト」ノード下に配置できます。WebCenter Sitesには、学習ツールとしていくつかのサンプル・サイトが用意されています。
構成プールを構成するノードは次のとおりです。
アセット・タイプ: 次の目的のためにアセット・タイプを構成します。
ベーシック・アセット・タイプ用のサブタイプまたはアセットのアソシエーションを追加するため。
「新規」メニューおよび「検索」メニューに表示されるアセット・タイプ用のスタート・メニュー・アイテムを作成するため。
特定のアセット・タイプのリビジョン追跡を有効化または無効化するため。詳細は、「リビジョン追跡の管理」を参照してください。
パブリッシュ: 開発システムおよび管理システムにパブリッシュ・システムを設定する際に使用します。
検索: アセット・タイプを構成し、サポートされているサードパーティの検索エンジン・モジュールを使用している場合に、そのアセット・タイプに索引が正しく付けられるようにします。「Lucene検索エンジンの構成」を参照してください。
ユーザー・アクセス管理: アセット以外の表のリビジョン追跡を有効化または無効化するためにACLとユーザーを作成します。このノードには、次が含まれます。
ユーザー: WebCenter Sitesユーザーおよび各ユーザーIDに関連付けられているロールの管理に使用します。
ロール: ワークフロー割当ての受信者の決定、およびOracle WebCenter Sitesのインタフェースの機能へのユーザーのアクセス制御のために使用します。
ACL: 個々の表とサイトへのアクセスを可能にします。
ユーザー・プロファイル: ユーザーの電子メール・アドレスを指定します。
RESTセキュリティ: セキュリティ・グループの構成およびそのグループへのユーザーの割当てを行う際に使用します。セキュリティ・グループへのユーザーの追加は、WebCenter Sitesインタフェースに関連します。
WebRoots: バニティURLを解釈します。「新規追加」をクリックして、WebRootsを作成します。既存のWebRootsを編集できます。「WebRootsの使用」を参照してください。
スタート・メニュー: ユーザーが「新規」ボタンまたは「検索」ボタンをクリックしたときに開くフォームに、リンクを作成します。このリンクは、アセットの作成または既存のアセットの検索のために使用します。
注意:
今回のリリースのWebCenter Sitesでは、スタート・メニュー・アイテムである「新規」および「検索」の自動作成がサポートされています。
ツリー: 既存のツリー・タブへのアクセスの制御、タブの作成、またはOracle WebCenter Sites: Contributorインタフェースのツリーへのアセット表示を行います。
ロケール: WebCenter Sitesシステムのデフォルト・ロケールを設定します。「ユーザー・インタフェースの構成」を参照してください。
システム・ツール: 管理者のインタフェースから直接、問題をトラブルシューティングします。log4jロギングの構成、様々なタイプのシステム情報へのアクセス、キャッシュの管理、ログの検索、共有ファイル・システムのパフォーマンスのテスト、WebCenter Sitesのデータベース上で様々な操作を実行するためなどの機能があります。
チェックアウトのクリア: 特定のユーザーがチェックアウトしたアセットに対し、ロック解除およびデータベースへの再チェックインを行います。詳細は、「リビジョン追跡の管理」を参照してください。
機能: 管理者がすべてのユーザーまたは選択したユーザーのOracle WebCenter Sitesのインタフェースで有効化または無効化できます。
コネクタ管理者: WebCenter Contentを管理するための管理機能を表示します。詳細は、「WebCenter Content統合の理解」を参照してください。
「コネクタ管理者」ノードでは、次のノードを表示できます。
コンソール: 「最近のアクティビティ」表が表示されます。表には、最近のコネクタ・アクティビティが表示されます。
履歴: アーカイブされたコネクタ・セッションが表示されます。処理の詳細な情報を得るために、個々のコンテンツ・アイテムまで絞り込むこともできます。
親がないコンテンツ: 対応するコンテンツ・アイテムが、同期から削除済か、期限切れか、無効化されている場合に削除できないアセットが表示されます。「親がないコンテンツ」を参照してください。
構成: WebCenter Contentに接続するようにWebCenter Sitesを設定します。「WebCenter Contentへの接続」を参照してください。
ルール: 実行時にコネクタが従うべき一連の指示。「アクティブ・ルールの作成」を参照してください。
ワークフロー: ワークフローは、このツリー・ノードから構成されます。ワークフローは、「管理」ノードの下のサブ・ノードを使用して作成され、割り当てられたワークフロー構築ブロック(状態、アセット、ユーザー)から作成されます。ワークフローの詳細は、ワークフロー・プロセスの作成と管理を参照してください。
注意:
「ワークフロー」タブはサイト固有ですが、そのコンテンツはサイト固有ではありません。
タブ: 管理者がサイトにログインすると、そのサイトでユーザーにxceladmin
ACLおよびWorkflowAdminロールが割り当てられている場合、「ワークフロー」タブが開きます。この点で、「ワークフロー」タブはサイト固有です。
タブの内容: 「ワークフロー」タブには、システム全体の情報、つまり、インストールのすべてのサイトの、すべてのワークフロー・プロセスが表示されます。したがって、「ワークフロー」タブのノードのコンテンツはサイト固有ではありません。
状態: ワークフローにアセット・ステータス・ポイントを作成します。
アクション: アクションと呼ばれるワークフロー構築ブロックを作成します。任意のワークフローがこれらのアクションを使用できます。
時間指定アクション・イベント: ワークフロー中のアセットの期日を計算する頻度を構成します。
プロセス: ワークフロー・プロセスを作成するときは、グローバル・プロセス情報を指定し、次にステップを作成し、ステップ・アクションを必要に応じてそれらに割り当てます。プロセス内のステップによって、状態が特定の順序でつなぎ合わされ、プロセスのフローが作成されます。
電子メール: ワークフロー電子メール・メッセージを作成します。任意のワークフローがこれらの電子メールを使用できます。
割当てのクリア: ワークフロー割当てをクリアします。
「サイト」ツリーの「サイト管理者ノードはサイト固有です。それを使用して、選択したサイトを管理します。
「サイト管理者」ノードは、「一般的な管理」ツリーの「サイト」ノードに、管理機能のサブセットを保持します。サイトの既存ユーザーの管理、およびアセット・タイプの有効化または無効化に使用します。ユーザー、アセット・タイプまたはサイトを作成するためには使用できません。このツリーを使用するのは、システム全体の管理権限を持っておらず、管理ロールとACLにより数個のサイトを管理するように制限されている場合です。すべてのサイトへのアクセスがある場合、このツリーまたは「一般的な管理」ツリーを使用しても問題ありません。
このタブにアクセスする他のユーザーには、xceladmin
ACL、およびそのユーザーがログインするサイトのSiteAdmin
ロールを割り当てる必要があります。
開発者は、Adminインタフェースの左のナビゲーション・ペインにある「一般的な管理」および「コンテンツ」ツリーを使用して、コンテンツ管理サイトおよびそのコンポーネントのフレームワークを作成します。コーディングの知識および必要なACLとロールを持つユーザーのみが、「一般的な管理」および「コンテンツ」ツリーを使用して開発者固有のタスクを実行できます。
次の表に、開発者関連のツリー・ノードにアクセスするために必要な権限に関する情報を示します。
表10-2 ツリーの権限とロール
ツリー | ノード | サブ・ノード | ACL | ロール |
---|---|---|---|---|
一般的な管理 | 管理者 |
|
xceladmin |
GeneralAdmin |
一般的な管理 | モビリティ |
|
xceladmin |
GeneralAdmin |
一般的な管理 | 訪問者の管理 |
|
xceladmin |
GeneralAdmin |
「一般的な管理」ツリーの開発者固有のノードは、WebCenter Sitesとその機能を構成、統合などの方法で開発するために使用します。
「一般的な管理」ツリーには、次の開発者固有のノードとサブ・ノードが表示されます。
AssetMaker: サイト開発者がベーシック・アセット・データ・モデルを使用してアセット・タイプを作成するためのものです。『Oracle WebCenter Sitesでの開発』のベーシック・アセット・タイプの作成に関する項を参照してください。
フレックス・ファミリ・メーカー: サイト開発者が、新しいフレックス・ファミリおよびフレックス・アセット・タイプを作成するためのものです。『Oracle WebCenter Sitesでの開発』のフレックス・アセット・ファミリの作成に関する項を参照してください。
プロキシ・アセット・メーカー: サイト開発者がプロキシ・アセット・タイプを作成するためのものです。『Oracle WebCenter Sitesでの開発』のサンプル・プロキシ・アセットのインストールに関する項を参照してください。
モビリティ: 開発者がモバイル機能を構成できます。次のサブ・ノードが含まれます。
デバイス・グループ: サイト開発者が、WebCenter Sitesシステム上のすべてのコンテンツ管理サイトに対してデバイス・グループを作成、有効化するためのものです。『Oracle WebCenter Sitesでの開発』のデバイス・グループと接尾辞の概要に関する項を参照してください。
デバイス: サイト開発者がデバイス・アセットを作成し、デバイス・グループに関連付けるためのものです。『Oracle WebCenter Sitesでの開発』のデバイス・アセットの概要に関する項を参照してください。
デバイス・リポジトリ: 開発者がデバイス・リポジトリ(WebCenter Sitesがモバイル・デバイスを検出するために使用するファイル)をアップロードするために使用します。デバイス・リポジトリには、デバイスのプロパティが含まれ、そのユーザー・エージェントに基づいて各デバイスを一意に識別します。開発者は、デフォルト・デバイス・リポジトリをアクティブ化するか、サードパーティのWURFLファイルをアップロードできます。『Oracle WebCenter Sitesでの開発』のデバイス・リポジトリの概要に関する項を参照してください。
イメージのプロパティ: 開発者が、デバイス・イメージのプロパティを最適化設定するために使用します。『Oracle WebCenter Sitesでの開発』のデバイス・アセットの作成方法に関する項を参照してください。
訪問者の管理: 開発者は、WebCenter SitesのAdminインタフェースを介してVisitor Servicesを構成、管理できます。次の各オプションを使用すると、サーバーを再起動せずに、集計テンプレートとプロバイダを追加、削除および変更できます。
アイデンティティ・プロバイダ: 開発者は、Oracle Access Manager (OAM)を交換するためにカスタム・アイデンティティ・プロバイダを作成、構成できます。
アクセス・プロバイダ: 開発者は、アクセス・プロバイダを構成できます。アクセス・プロバイダは、Visitor Services APIクライアントを介してVisitor Servicesからのプロファイル情報をリクエストし、コンポーネント(WebCenter SitesおよびEngage)の資格証明を検証します。
プロファイル・プロバイダ: 開発者は、顧客プロファイル・プロバイダを作成、構成できます。デフォルトで、LDAPおよびEloqua用のプロファイル・プロバイダが用意されています。
集計テンプレート: 開発者は、各プロファイル・プロバイダが提供する属性を識別するテンプレートを作成し、類似した属性(属性名が異なっている場合を含む)を、訪問者プロファイルを横断して識別して集計できます。
一般構成: 開発者は、Visitor ServicesのインスタンスをWebCenter Sitesに構成でき、それによって、WebCenter SitesがREST API、Java APIおよびJavaScript APIを介してVisitor Servicesからプロファイルをリクエストできるようになります。
Adminインタフェースのツリー内の管理ノードとは別に、デフォルトのツリーやノード、管理者がカスタマイズおよび構成したノードやツリーなど、各種のツリーとノードがあります。
ツリーへのアクセスを管理するためのオプション(Adminインタフェースのみ)を参照してください。
デフォルトの各種ツリーおよびノードは、次のとおりです。
「ワーク」ツリー:
ブックマーク: ブックマークされたページのリストを保持しています。よく使用されるページをマークしておくと、このタブから簡単に見つけてアクセスできます。
履歴: 現在のセッションで使用したアセットが表示されます。このタブは、すべてのユーザーに対して、最初のアセットの作成、調査、編集またはコピー直後に表示されます。
「サイト」ツリー配下の「サイト・ナビゲーション」ノード: サイトのレイアウトと概要を示します。このタブには、WebCenter Sitesによって制御されている各サイトが表示されます。
「配置済」ページと「未配置」ページのリストが表示されます。配置済ページは、作成され、ライブ・サイトに統合されたページです。未配置ページは、完成しているが、ライブ・サイトに統合されていないページです。
デバイス・グループをナビゲーションに関連付けるときに選択した接尾辞に基づいて、「デフォルト」、「タッチ」またはNonTouchなどのノードが表示されます。『Oracle WebCenter Sitesでの開発』のサイト・ナビゲーションの作成方法に関する項を参照してください。
WebCenter SitesのAdminインタフェースには、複数のシステム・デフォルトがあります。これらのシステム・デフォルトをよく理解すると、ユーザーおよびサイトの構成に役立ちます。
ツリーおよびツリー・ノード
ACL
ロール
ユーザー
アセット・タイプ
システム表
ユーザーおよびサイトを構成するために、デフォルトについて習熟する必要があります。システム・デフォルトの詳細は、システム・デフォルトおよびWebCenter Sitesのデータベース表を参照してください。