WebLogic ServerのためのFusion Middleware Controlヘルプ

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クラスタ: 管理: レプリケーション

構成オプション     詳細な構成オプション     

このページでは、WebLogic Serverがクラスタ内のHTTPセッション・ステートをレプリケートする方法を構成します。

WebLogic Serverには、複数のクラスタに渡ってHTTPセッション・ステートをレプリケートする機能があります。この機能を使用して、複数の地域、電力供給網およびインターネット・サービス・プロバイダにクラスタを分散することにより、高可用性とフォールト・トレランスを向上させることができます。

構成オプション

名前 説明
クラスタ間レプリケーションのタイプ

クラスタ内のサーバーが管理通信用に使用するネットワークのタイプのクラスタ間にまたがるレプリケーションを最適化します。

HTTPセッションの信頼性を向上させるために、一連のサーバーを1つのクラスタ内に構成して、そのセッション・データを別のクラスタ内の複数のサーバーにレプリケートすることが可能です。そうした環境においては、クラスタを次のうちの1つのタイプとして構成します。

  • man

    クラスタ化されたサーバーがメトロ・エリア・ネットワーク(metro area network: MAN)を通してデータを送信できる場合、発生するレイテンシはわずかです。サーバーはこのClusterTypeの値を使用して、セッション・ステートを同期的にメモリー内にのみレプリケートします。たとえば、クラスタ1のサーバーAがHTTPセッションを開始した場合、そのバックアップ・サーバーであるクラスタ2のサーバーBのメモリー内に即座にこのセッションがレプリケートされます。

  • wan

    クラスタ同士が遠くはなれていたり、広域ネットワーク(wide area network: WAN)を通してデータを送信する場合、かなりのネットワーク・レイテンシが発生します。サーバーではこのClusterTypeの値を使用して、同じクラスタ内のバックアップ・サーバーには同期的に、リモート・クラスタ内のサーバーには非同期的にセッション・ステートをレプリケートします。たとえば、クラスタ1のサーバーAがHTTPセッションを開始した場合、クラスタ1のサーバーBにデータが送信され、続いてクラスタ2のサーバーXに非同期的にデータが送信されます。サーバーXはセッション・ステートをデータベース内に保持します。

    セッション・データをレプリケート用のデータベースに保持する場合、およびWebLogic Serverではなくデータベースをデータのレプリケート先として使用する場合には、クラスタ・タイプにwanを選択し、リモート・クラスタ・アドレスは未定義のままにします。WebLogic Serverはセッション・データをローカルのデータベースに保存し、データベースが必要に応じてデータをレプリケートするとみなします。

MBean属性:
ClusterMBean.ClusterType

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

リモート・クラスタ・アドレス

外部クラスタを設定します。クラスタのインフラストラクチャでは、WAN/MANを利用したHTTPセッションのフェイルオーバーのために、このアドレスを使用して外部クラスタに接続します。

MBean属性:
ClusterMBean.RemoteClusterAddress

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

レプリケーション・チャネル

トラフィックのレプリケーションのために使用されるチャネルの名前。クラスタ・インフラストラクチャでは、このチャネルを使用してHTTPセッションおよびステートフル・セッションBeanの更新を送信します。設定されていない場合、デフォルトのチャネルが使用されます。

この機能が動作するには、クラスタのすべてのメンバーに名前付きのチャネルが存在し、同じプロトコルを使用するように構成されている必要があります。セキュアなプロトコルを使用する構成は、選択されたチャネルで有効です。

MBean属性:
ClusterMBean.ReplicationChannel

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

セッション永続性に使用するデータ・ソース

HTTPセッションのフェイルオーバーのデータ・センターへのアクセスをサポートするには、ディスク上にセッション・ステートのダンプ先となるデータソースが必要です。

MBean属性:
ClusterMBean.DataSourceForSessionPersistence

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

停止時にセッションを保持

サーバー停止時に、セッションは更新されません。セッションのプライマリおよびセカンダリ・サーバーが、セッションを更新せずに停止された場合、そのセッションは失われます。PersistSessionsOnShutdownを有効にすると、サーバー停止時に、すべてのアクティブなセッションがClusterMBean#getDataSourceForSessionPersistence()で指定したデータベースに保存されます。それ以外のときにセッションが書き込まれることはありません。(たとえば、サーバーがクラッシュしても、このメカニズムを使用してセッションが保存されることはありません。)

この属性は、サーバー停止時のセッション永続性と、WAN全体でのセッション永続性の両方に適用されます。

ローリング・アップグレードでは、従来のメモリー上でのセッション・レプリケーションとの相互作用が無効になる可能性があります。管理対象サーバーが停止および更新される際、メモリー上のサーブレット・セッションは、そのセッションに対する新しいリクエストを受信する前にプライマリとセカンダリの両方が再起動された場合に、失われます。

MBean属性:
ClusterMBean.PersistSessionsOnShutdown

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

セキュア・レプリケーションの有効化

クラスタ内のサーバーは、セッション・データをレプリケートします。レプリケーション・チャネルが定義されていれば、セッション・データはレプリケーション・チャネル・プロトコルを使用して送信され、保護されているレプリケーション設定は無視されます。レプリケーション・チャネルが定義されておらず、保護されているレプリケーションが有効な場合、メモリーでレプリケーションされるセッション・データは、デフォルトの保護されているチャネルを使用し、SSLを介して送信されます。ただし、レプリケーション・トラフィックのために追加されたこのセキュリティには、著しいクラスタ・パフォーマンスの低下が伴います。パフォーマンス低下よりも、セキュリティの方が大きな問題となっている場合のみ、有効化してください。

MBean属性:
ClusterMBean.SecureReplicationEnabled

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

詳細な構成オプション

名前 説明
セッション・フラッシュ間隔

HTTPセッションが、ディスク上にセッション・ステートをダンプするためにバックアップ・クラスタに定期的にフラッシュされるまでの間隔(秒)。

MBean属性:
ClusterMBean.SessionFlushInterval

セッション・フラッシュのしきい値

フラッシュの対象となるセッションの数がこのしきい値の制限に達すると、セッションはフラッシュ間隔が経過する前にバックアップ・クラスタにフラッシュされます。この機能は、負荷のかかっている状況下でサーバーがセッションを迅速にフラッシュするために役立ちます。

MBean属性:
ClusterMBean.SessionFlushThreshold

クラスタ間通信リンクのヘルス・チェック間隔

2つのクラスタ間のクラスタ・リンクがダウンした場合に、リンクが復元されたかどうかを定期的に確認するトリガーが実行されます。その間隔をミリ秒単位で指定します。

MBean属性:
ClusterMBean.InterClusterCommLinkHealthCheckInterval

レプリケーションのタイムアウトを有効化

セッション・レプリケーションの呼出しにタイムアウトが適用されるかどうかを示します。

MBean属性:
ClusterMBean.ReplicationTimeoutEnabled

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

レプリケーションの一方向RMIの有効化

レプリケーションで一方向RMIを使用するかどうかを示します。一方向RMIを使用する場合、クラスタ内の各サーバーにレプリケーション・ポートを構成する必要があります。

MBean属性:
ClusterMBean.OneWayRmiForReplicationEnabled

変更は、モジュールの再デプロイ後またはサーバーの再起動後に有効になります。

遅延セッション・デシリアライズの有効化

より高い効率性をセッション・レプリケーションで有効にします。この属性を有効にできるのは、Oracle Exalogic用にWebLogicドメインを構成している場合のみです。

MBean属性:
ClusterMBean.SessionLazyDeserializationEnabled


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