この章には次の項が含まれます:
リソース・アダプタ・クラスを1つまたは複数のJARファイルにパッケージ化してから、そのJARファイルをRARファイル内に配置することができます。これをネストされたJARと呼びます。JARファイルをRARファイル内にネストしていて、クラスがクラスローダーによってロードされる必要がある場合、RARファイル内のJARは、ロードする必要のある各クラスごとに、開いて閉じて繰返し処理されることになります。
RARファイル内のJARの数が少なく、JARのサイズが比較的小さい場合は、パフォーマンスに大きな影響は与えません。一方、多数のJARがあり、JARのサイズが大きい場合は、パフォーマンスへの影響が大きくなります。
そのようなパフォーマンスの問題を避けるには、以下のいずれかを行います。
リソース・アダプタで、J2CA 1.5仕様(http://www.oracle.com/technetwork/java/index.html
)の接続の最適化に関する項で述べられている、オプションの拡張機能を実装することをお薦めします。これらの機能を実装すると、WebLogic Serverでは、通常は利用できない機能を提供できます。
怠惰な接続の関連付けを利用すると、サーバーは未使用の接続を自動的にクリーン・アップして、アプリケーションによるリソースの占有を防ぐことができます。怠惰なトランザクション登録を利用すると、アプリケーションは、接続がすでに開かれた後で、トランザクションを開始できます。
リソース・アダプタの実装でWorkManager
を使用して(http://www.oracle.com/technetwork/java/index.html
にあるJ2CA 1.5仕様の第10章「Work Management」に記載)、新しいスレッドで実行する必要がある処理を、新しいスレッドを直接作成しないで起動するようにしてください。WebLogic Serverはこれらのスレッドの管理やモニターを行えるようになります。
J2CA 1.5仕様(http://www.oracle.com/technetwork/java/index.html
)の第17章「Common Client Interface」に従って、WebLogic ServerはEISのアクセスでCommon Client Interface (CCI)をサポートしています。CCIでは、アプリケーション・コンポーネント用の標準クライアントAPIを定義しています。アプリケーション・コンポーネントおよびEAIフレームワークは、CCIを使用することにより、異種EIS間の対話を制御できます。
ベスト・プラクティスとしては、CCIリソース・アダプタをRARファイル内に実装しなければならないInteractionSpec
クラスは格納しないでください。代わりに、RARファイルの外部にある別のJARファイルにパッケージ化してください。そうすると、一般的なCLASSPATHにInteractionSpec
インタフェース・クラスを入れないでも、クライアントがアクセスできるようになります。
InteractionSpec
インタフェースについては、すべてのアプリケーション・コンポーネント(EJB、リソース・アダプタ、Webアプリケーション)がEARファイルにパッケージ化されている場合、すべての共通クラスをAPP-INF/libディレクトリに配置できることに留意してください。これが最も簡単なシナリオです。
このことは、スタンドアロンのリソース・アダプタ(RARファイルにパッケージ化)には当てはまりません。(InteractionSpec
と同様に)インタフェースがシリアライズ可能である場合、クライアントとリソース・アダプタの両方が、実装クラスだけでなくInteractionSpec
インタフェースにアクセスする必要があります。ただし、インタフェースがjava.io.Remote
を拡張している場合、クライアントはインタフェース・クラスにのみアクセスすればよくなります。