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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server Webアプリケーション、サーブレット、JSPの開発
12c (12.2.1.2.0)
E82868-02
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6 JSFおよびJSTLの使用

この章では、WebLogic ServerでJavaServer Faces (JSF)およびJSP Standard Tag Library (JSTL)を使用する方法について説明します。

この章の内容は以下のとおりです。

WebアプリケーションでのJSFおよびJSTLの使用

JSFおよびJSTLはJava EE 7の必須の部分で、それ自体はWebLogic Serverに直接組み込まれます。すべてのJava EE 7テクノロジはWebLogic Serverクラスパスに存在します。アプリケーションでJava EE 7テクノロジのどの機能を使用するにも追加の構成は必要ありません。WebLogic Serverにデプロイされたアプリケーションは、JSF 2.2およびJSTL 1.2をシームレスに活用できます。以前のリリースで必要とされていたように、個別の共有ライブラリをデプロイして参照する必要はありません。

Java EE 7 APIのJARファイルはWL_HOME\wlserver\server\lib\javax.javaee-api.jarに置かれます。WL_HOMEはWebLogic Serverのインストール先の最上位ディレクトリを表します。

Webアプリケーションでのこれらの共有ライブラリの参照については、『Oracle WebLogic Serverアプリケーションの開発』「共有Java EEライブラリおよびオプション・パッケージの作成」を参照してください。

JavaServer Faces (JSF)

JavaServer Facesは、JavaServerアプリケーションのユーザー・インタフェースの構築を容易にするための技術です。ページ内で再利用可能なUIコンポーネントを組み立て、それらのコンポーネントとアプリケーションのデータ・ソースを結合し、クライアント生成のイベントをサーバー側のイベント・ハンドラに関連付けることで、開発者はそのスキル・レベルに関係なく、Webアプリケーションを迅速に構築できます。

WebLogic Serverでは、JSF 2.2仕様(https://jcp.org/en/jsr/detail?id=344)をサポートしています。JSFテクノロジの全般的な情報は、製品概要(http://www.oracle.com/technetwork/java/javaee/javaserverfaces-139869.html)を参照してください。

WebLogic Serverインストールとともにサーバーのサンプルをインストールするよう選択した場合には、次のJSF 2.2のサンプル・コードを使用できます。

  • "JSF規約の使用"

  • "JSFファイルのアップロード機能の使用方法"

  • "JSFフローの使用"

  • "JSF HTML5の使用"

JSF 2.2サンプルはORACLE_HOME\wlserver\samples\server\examples\src\examples\javaee7\jsfディレクトリにあります。ORACLE_HOMEはWebLogic Serverをインストールしたディレクトリを表します。

WebLogic Serverサンプル・コードの詳細は、『Oracle WebLogic Serverの理解』のサンプル・アプリケーションおよびサンプル・コードに関する項を参照してください。

JavaServer Pages Standard Tag Libraries (JSTL)

JavaServer Pages Standard Tag Library (JSTL)は、多くのWebアプリケーションに共通の中核機能を単純なタグとしてカプセル化するための技術です。JSTLは、次のような一般的な構造化されたタスクをサポートします。

  • 反復および条件

  • XML文書を操作するタグ

  • 国際化タグ

  • SQLタグ

また、JSTLは既存のカスタム・タグとJSTLタグを統合するためのフレームワークも提供されています。

WebLogic Serverでは、JSTL 1.2仕様(http://jcp.org/en/jsr/detail?id=52)をサポートしています。JSTLテクノロジの全般情報は、製品概要(http://www.oracle.com/technetwork/java/jstl-137486.html)を参照してください。

JSF下位互換性

JSFはJava Community Processを使用して作成されており、そのため、実行時およびコンパイルされる際にJSF 1.0を通じて後方互換となります。

バンドルされているJSF実装をアプリケーション構成から削除すると、JSF 1.2用に作成されたアプリケーションは、変更なしでWebLogic Server 12.2.1で実行できます。この処理を実行してもアプリケーションが実行できない場合には、WebLogic Serverには、アプリケーションからデプロイおよび参照できるJSFおよびJSTLライブラリが用意されています。次の項を参照してください。

注意:

JSF2.0用に作成されたアプリケーションは、WebLogic Server 12.2.1のビルトインJSF2.2実装を使用して変更なしで実行し続けられるため、WebLogic Serverに含まれるjsf-2.0.warのデプロイ可能ライブラリは空です。

WebLogic Serverは、ライブラリの存在に依存しているソフトウェアのために、空のjsf-2.0.warライブラリをインクルードします。ライブラリへの参照をそのまま残すことは、支障はありません。ただし、こうした参照は何の機能も付加しないため、この空のライブラリへの参照は削除することをお薦めします。

JSFおよびJSTLライブラリのデプロイメント

注意:

このリリースのWebLogic Serverでは、JSF 2.2およびJSTL 1.2アプリケーションを直接デプロイできます。後方互換性のために、JSF 1.xおよびJSTL 1.1アプリケーションをデプロイする際は次のディレクトリを使用してください。

JSF 1.2アプリケーションをデプロイする際は、Webアプリケーション・ライブラリとして提供されているJSFおよびJSTLライブラリを使用してください。JSF 1.2またはJSTLの機能を使用するWebアプリケーションをデプロイする前に、これらのライブラリをデプロイする必要があります。これらのライブラリをデプロイするには、WebLogic Server管理コンソールを使用するか、コマンドラインでweblogic.Deployerユーティリティを使用します。

次に、weblogic.Deployerコマンド・ライン・ツールを使用してJSF 1.2ライブラリをデプロイする例を示します。

  java weblogic.Deployer -adminurl t3://localhost:7001 
  -user weblogic -password weblogic
  -deploy -library
   d:/oracle_home/wlserver/common/deployable-libraries/jsf-1.2.war

このコマンドでは、ライブラリのMANIFEST.MFで定義されているデフォルトのlibrary-namespecification-version、およびimplementation-versionを使用してJSF 1.2ライブラリがデプロイされます。

ライブラリのデプロイ後は、WebLogic Server管理コンソールにライブラリのextension-namespecification-versionおよびimplementation-versionが表示されます。こうした情報は、ライブラリWARファイルのMANIFEST.MFファイルでも確認できます。

Webモジュールのデプロイメントの詳細は、『Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ』「アプリケーションおよびモジュールのデプロイメント準備」を参照してください。

JSFまたはJSTLライブラリの参照

JSFまたはJSTLライブラリを参照するには、標準のWebアプリケーションでは、アプリケーションのweblogic.xmlファイルで<library-ref>記述子を定義します。次に例を示します。

  <library-ref>
    <library-name>jsf</library-name>
    <specification-version>1.2</specification-version>
    <implementation-version>1.2</implementation-version>
    <exact-match>false</exact-match>
  </library-ref>

Webアプリケーション・ライブラリの参照の詳細は、『Oracle WebLogic Serverアプリケーションの開発』「共有Java EEライブラリおよびオプション・パッケージの作成」を参照してください。