5 動作保証要件とシステム要件の確認
動作保証マトリックスとシステム要件のドキュメントを確認して、現在の環境が必要なインストール要件を満たしていることを確認します。
ノート:
動作保証、システム要件および相互運用性に関する情報を確認する際、特に32ビットまたは64ビットのシステム要件について確認してください。32ビットまたは64ビットの環境専用に設計されたソフトウェアを明示的にダウンロードすることは重要です。警告:
アップグレードを開始する前に、現在の環境にパッチが適用され最新のパッチ・セットになっていることを確認します。動作保証は、特に指定のないかぎり、パッチがすべて適用された環境に基づいています。- 環境が動作保証要件を満たしていることの確認
オラクル社では、動作保証済のすべてのシステムおよび環境で製品のパフォーマンスをテストおよび検証しています。サポートされているハードウェアまたはソフトウェア構成で製品をインストールしていることを確認します。 - システム要件と仕様の確認
ディスク容量、使用可能なメモリー、特定のプラットフォームのパッケージおよびパッチ、その他のオペレーティング・システム固有の項目など、システム要件が満たされていることを確認することは重要です。 - Oracle Fusion Middlewareをホストしているデータベースがサポートされていることの確認
Oracle Fusion Middleware 12cを実行する前に、サポートされているOracleデータベースを必要なスキーマで構成しておく必要があります。 - JDKがこのリリースのOracle Fusion Middlewareで動作保証されていることの確認
このドキュメントの公開時点で、12c (12.2.1.3.0)に対して動作保証されたJDKは1.8.0_131でした。
5.1 現在の環境が動作保証要件を満たしていることの確認
オラクル社では、動作保証されたシステムおよび環境すべてで製品のパフォーマンスをテストおよび検証しています。サポートされているハードウェアまたはソフトウェア構成で製品をインストールしていることを確認します。
新しい動作保証情報が発生するたびに、適切な動作保証に関するドキュメントにすぐに追加されます。新しい動作保証情報は常に発生する可能性があるため、動作保証ドキュメントはドキュメント・ライブラリの外部に保持され、Oracle Technology Networkで利用できます。12c (12.2.1.3.0)の動作保証マトリックスを参照してください。
親トピック: 動作保証要件とシステム要件の確認
5.2 システム要件と仕様の確認
ディスク容量、使用可能なメモリー、特定のプラットフォームのパッケージおよびパッチ、その他のオペレーティング・システム固有の項目など、システム要件が満たされていることを確認することは重要です。
Oracle Fusion Middlewareのシステム要件と仕様のドキュメントを使用して、動作保証要件を満たしていることを確認してください。たとえば、ご使用の製品が64ビットのOracle Linux 7で動作保証されていることが12c (12.2.1.3.0)の動作保証マトリックスに記載されている場合、そのOracle Linux 7システムが、ディスク領域、使用可能なメモリー、特定のプラットフォーム・パッケージとパッチおよびその他のオペレーティング・システム固有の項目などの最小要件を満たしていることを「システム要件と仕様の確認」ドキュメントで確認する必要があります。このドキュメントは必要に応じて更新され、Oracle Technology Network (OTN)のドキュメント・ライブラリ以外の場所にあります。
ノート:
アップグレードのための準備で、Oracle Fusion Middlewareリリース12cソフトウェアをインストールする際は、既存のアップグレード前のOracle Fusion Middlewareソフトウェアをインストールして構成するために使用したのと同じユーザー・アカウントを使用する必要があります。UNIXオペレーティング・システムでは、これにより、適切な所有者およびグループが新しいOracle Fusion Middleware 12cのファイルおよびディレクトリに確実に適用されます。32ビット環境を実行している場合は、追加の一連のステップを実行する必要があります。
- 32ビットから64ビットへのオペレーティング・システムの移行
32ビット・オペレーティング・システムを使用している場合は、アップグレード前に32ビット環境を64ビット・ソフトウェア環境に移行する必要があります。
親トピック: 動作保証要件とシステム要件の確認
5.2.1 32ビットから64ビットへのオペレーティング・システムの移行
32ビットオペレーティング・システムを使用している場合は、アップグレード前に32ビット環境を64ビット・ソフトウェア環境に移行する必要があります。
Oracle Fusion Middleware 11gソフトウェアがすべて64ビット・マシンで適切に動作するように移行を検証してから、Oracle Fusion Middleware 12cへのアップグレードを実行します。
次のタスクで、ホストは32ビット・ソース・マシンを指し、ターゲットは新しい64ビット・ターゲット・マシンを指します。
ノート:
これらのステップは、データベースが別のホスト上にあり、移動されないことを前提としています。注意:
これらのステップは、オペレーティング・システム・アップグレード・プロセスの例として示すものであり、特定のオペレーティング・システムを更新する場合に実行する必要がある手順がすべて含まれているとは限りません。詳細は、使用しているオペレーティング・システムのアップグレード・ドキュメントを参照してください。- アップグレードの64ビット・ソフトウェア要件をサポートするハードウェアの調達
アップグレード・プロセスを開始する前に、サポート対象の適切なターゲット・ハードウェアを使用していることを確認してください。 - すべてのプロセスの停止
アップグレードの前に、ホスト上で管理対象サーバー、管理サーバーおよびノード・マネージャが起動されている場合は、これらも含めてすべてのプロセスを停止する必要があります。 - 32ビット・ホスト・マシンのすべてのファイルのバックアップ
アップグレード・プロセスを開始する前に、11gデプロイメント全体の完全バックアップを作成したことを確認してください。移行中に問題が発生してプロセスのやり直しが必要になった場合は、これらのファイルを使用できます。 - 11gホスト名およびIPアドレスを使用するターゲット64ビット・マシンの設定
ターゲット・マシンのホスト名およびIPアドレスはホストと同一にする必要があります。そのためには、ソース・マシンのIPアドレスと名前を変更するか、ソース・マシンを停止してネットワークでの競合を回避する必要があります。 - 32ビット・ホストから64ビット・ホストへの11gバックアップのリストア
32ビット・ホストからバックアップしたファイルを、11gで使用したのと同じディレクトリ構造を使用してリストアします。ターゲット・マシンのディレクトリ構造は、ホスト・マシンのディレクトリ構造と同じである必要があります。 - ターゲット・マシンでの12c製品ディストリビューションのインストール
アップグレードのためにアウトオブプレース・アプローチをお薦めします。したがって、ターゲット・マシン上の新しいOracleホームに12c製品ディストリビューションをインストールする必要があります。 - 標準的なアップグレード手順によるターゲット64ビット環境のアップグレード
ターゲット・マシンに製品をインストールしたら、コンポーネント固有のアップグレード・ガイドで指定されたアップグレード・ユーティリティを使用して各製品コンポーネントを個々にアップグレードし、アップグレード後のタスクを実行する必要があります。
親トピック: システム要件と仕様の確認
5.2.1.1 アップグレードの64ビット・ソフトウェア要件をサポートするハードウェアの調達
アップグレード・プロセスを開始する前に、サポート対象の適切なターゲット・ハードウェアを使用していることを確認してください。
5.2.1.2 すべてのプロセスの停止
アップグレードの前に、管理対象サーバー、管理サーバー、ノード・マネージャなどすべてのプロセスを、ホスト上で起動している場合には停止する必要があります。
ノート:
データベースが稼働中であり、アップグレード中であることを確認します。管理対象サーバーの停止
WebLogic Server管理対象サーバーを停止するには、stopManagedWebLogic
スクリプトを使用します。
-
(UNIX)
EXISTING_DOMAIN_HOME/bin/stopManagedWebLogic.sh managed_server_name admin_url
-
(Windows)
EXISTING_DOMAIN_HOME\bin\stopManagedWebLogic.cmd managed_server_name admin_url
プロンプトが表示されたら、ユーザー名とパスワードを入力します。
SOAサーバーとプロセスは、次の順番で停止してください。
-
Business Activity Monitoring (BAM)管理対象サーバー
-
Oracle Service Bus (OSB)管理対象サーバー
-
サービス指向アーキテクチャ(SOA)管理対象サーバー
-
Oracle Web Services Manager (OWSM)管理対象サーバー
Oracle Internet Directoryサーバーの停止
Oracle Internet Directoryサーバーを停止するには、opmnctl
スクリプトを使用します。
-
(UNIX)
INSTANCE_HOME/bin/opmnctl stop all
-
(Windows)
INSTANCE_HOME\bin\opmnctl stop all
管理サーバーを停止します
管理サーバーを停止するときは、WebLogic Server管理コンソールやFusion Middleware Controlなど、管理サーバーで実行されているプロセスも停止してください。
管理サーバーを停止するには、stopWebLogic
スクリプトを使用します。
-
(UNIX)
EXISTING_DOMAIN_HOME/bin/stopWebLogic.sh
-
(Windows)
EXISTING_DOMAIN_HOME\bin\stopWebLogic.cmd
プロンプトが表示されたら、ユーザー名、パスワード、および管理サーバーのURLを入力します。
ノード・マネージャの停止
ノード・マネージャを停止するには、それが実行されているコマンド・シェルを閉じます。
別の方法として、nodemanager.properties
属性QuitEnabled
をtrue
に設定した後(デフォルトはfalse
)、WLSTを使用してノード・マネージャに接続してシャットダウンできます。WebLogic Server WLSTコマンド・リファレンスでstopNodeManagerを参照してください。
5.2.1.3 32ビット・ホスト・マシンからすべてのファイルのバックアップ
アップグレード・プロセスを開始する前に、11gデプロイメントの完全バックアップを作成していることを確認してください。移行中に問題が発生してプロセスのやり直しが必要になった場合は、これらのファイルを使用できます。
ノート:
32ビットから64ビットへのアップグレードを同一のマシン上で行う場合、アップグレードが失敗した場合にソース環境が破損するリスクがあります。Oracle Fusion Middleware管理者ガイドの環境のバックアップに関する項を参照してください。
アップグレード中に、次のコンテンツにアクセスできる必要があります。
-
11g_DOMAIN_HOME
-
11g_ORACLE_HOME/wlserver/common/
にある11g/nodemanager
ディレクトリ
Oracle Fusion Middleware管理者ガイドの環境のバックアップで説明されているバックアップおよびリカバリの手順の一部は、製品固有です。完全バックアップを作成するまで、アップグレードは続行しないでください。
5.2.1.4 11gホスト名およびIPアドレスを使用するターゲット64ビット・マシンの設定
ターゲット・マシンのホスト名およびIPアドレスは、ホストと同一にする必要があります。そのためには、ソース・マシンのIPアドレスと名前を変更するか、ソース・マシンを停止してネットワークでの競合を回避する必要があります。
IPアドレスおよびホスト名を変更するプロセスは、オペレーティング・システムによって異なります。詳細は、オペレーティング・システムの管理ドキュメントを参照してください。
5.2.1.5 32ビット・ホストから64ビット・ホストへの11gバックアップのリストア
32ビット・ホストからバックアップしたファイルを、11gで使用したのと同じディレクトリ構造を使用してリストアします。ターゲット・マシンのディレクトリ構造は、ホスト・マシンのディレクトリ構造と同じである必要があります。
Oracle Fusion Middleware管理者ガイドの環境のリカバリに関する項を参照してください。
5.2.1.6 ターゲット・マシンでの12c製品ディストリビューションのインストール
アップグレードには、ホーム外のアプローチをお薦めします。したがって、ターゲット・マシン上の新しいOracleホームに12c製品ディストリビューションをインストールする必要があります。
インストールしているコンポーネントの詳細は、コンポーネント固有のインストレーション・ガイドを参照してください。
5.2.1.7 標準的なアップグレード手順によるターゲット64ビット環境のアップグレード
ターゲット・マシンに製品をインストールしたら、コンポーネント固有のアップグレード・ガイドで指定されたアップグレード・ユーティリティを使用して各製品コンポーネントを個々にアップグレードし、アップグレード後のタスクを実行する必要があります。
追加のコンポーネントをアップグレードする場合、コンポーネント固有のアップグレード・ガイドを参照してください。
ノート:
ノード・マネージャのアップグレード手順では、元のノード・マネージャ・ファイルにアクセスする必要があります。32ビット・ホスト・マシンからすべてのファイルのバックアップの一部として、32ビット・ソース・マシンからバックアップした11gノード・マネージャ・ファイルを使用します。5.3 Oracle Fusion Middlewareをホストするデータベースがサポートされていることの確認
Oracle Fusion Middleware 12cを実行する前に、サポートされているOracleデータベースを必要なスキーマで構成しておく必要があります。
ノート:
データベース・バージョンがもうサポートされていない場合は、アップグレードを開始する前にサポートされているバージョンにアップグレードする必要があります。Oracle Fusion Middlewareのアップグレードのプランニングの12cへのOracle Databaseのアップグレードおよび準備を参照してください。親トピック: 動作保証要件とシステム要件の確認
5.4 JDKがこのリリースのOracle Fusion Middlewareで動作保証されていることの確認
このドキュメントの公開時点で、12c (12.2.1.3.0)に対して動作保証されたJDKは1.8.0_131でした。
Oracle Fusion Middlewareでサポートされるシステム構成 の情報をOracle Technology Network (OTN)で参照して、使用中のJDKがサポートされていることを確認します。
http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html
JDKは、必ずOracleホーム以外にインストールしてください。Oracle Universal Installerでは、指定されたOracleホーム・ディレクトリが空であることを検証するため、空のディレクトリを指定するまでインストールは先に進みません。Oracleホームの下にJDKをインストールすると、その後の操作で問題が発生することがあります。したがって、JDKは/home/oracle/products/jdk
ディレクトリにインストールすることをお薦めします。
汎用インストーラとプラットフォーム固有のインストーラとの相違点の詳細は、Oracle Fusion Middlewareダウンロード、インストール、構成のREADMEファイルの汎用ディストリビューションとプラットフォーム固有のディストリビューションとの違いに関する項を参照してください。
親トピック: 動作保証要件とシステム要件の確認