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Oracle® Fusion Middleware Oracle GoldenGate Studioのアップグレード
12c (12.2.1.2.6)
E85921-01
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3 Oracle GoldenGate Studioアップグレードの実行

12cの以前のリリースから12c (12.2.1.2.6)へのOracle GoldenGate Studioのアップグレードはインプレースで、つまり既存の12cドメインでアップグレード操作が実行されます。

大まかなアップグレード手順は次のとおりです。

3.1 Oracle GoldenGate Studioのアップグレード・プロセスについて

Oracle GoldenGate Studioのアップグレード・プロセスの概要について、フローチャートとロードマップを確認します。

既存のドメインのアップグレードの手順は、ドメインの構成方法およびアップグレードするコンポーネントによって異なります。デプロイメントに該当する手順のみに従ってください。

図3-1 Oracle GoldenGate Studioのアップグレード・プロセス・フローチャート

図3-1の説明が続きます
「図3-1 Oracle GoldenGate Studioのアップグレード・プロセス・フローチャート」の説明
次の表に、Oracle GoldenGate Studio 12c (12.2.1.2.6)にアップグレードするために実行する必要がある大まかな手順を示します。

表3-1 Oracle GoldenGate Studioをアップグレードするためのタスク

タスク 説明

必須

まだ実行していない場合は、このガイドの概要トピックを確認して、必要なアップグレード前タスクを完了します。

アップグレード前タスクには、本番環境のクローニング、システム要件および動作保証の確認、使用していないデータのパージ、SYSDBA以外のユーザーの作成などがあります。

アップグレード前タスクの詳細なリストは、Oracle GoldenGate Studioのアップグレードの準備を参照してください。

必須

既存の12cリポジトリへの接続を停止します。

アップグレード・プロセスを開始する前に、12c (12.2.1.2.6)リポジトリへの接続を停止します。

警告: アップグレード時にサーバーを停止しないと、データが破損する可能性があります。

サーバーとプロセスの停止を参照してください。

必須

Oracle GoldenGate Studio 12c (12.2.1.2.6)ディストリビューションをダウンロードして、新しいOracleにインストールします。

製品ディストリビューションをインストールするには、Oracle GoldenGate Studioのインストールを参照してください。

必須

アップグレード・アシスタントを使用して既存のスキーマをアップグレードします。

12c (12.2.1.x)のインストール時に作成したスキーマは、12c (12.2.1.2.6)でサポートされます。したがって、スキーマを再作成する必要はありません。

アップグレード・アシスタントを使用してリポジトリ・スキーマをすべてアップグレードする必要があります。Oracle Fusion Middlewareアップグレード・アシスタントを使用した製品スキーマのアップグレードを参照してください。

必須

12c (12.2.1.2.6)リポジトリに接続して、アップグレードを確認します。

アップグレード・プロセスは完了です。この時点で、12c (12.2.1.2.6)インスタンスを確認して、以前の12cの環境を12c (12.2.1.2.6)と比較し、新しくアップグレードされた環境のデータと構成設定に整合性があることを確認できます。

3.2 サーバーとプロセスの停止

アップグレード・アシスタントを実行してスキーマと構成をアップグレードする前に、管理サーバーおよび管理対象サーバーを含むすべてのプロセスとサーバーをシャットダウンする必要があります。

Oracle Fusion Middleware環境は、Oracle WebLogic Serverドメイン、管理サーバー、複数の管理対象サーバー、Javaコンポーネント、Identity Managementコンポーネントなどのシステム・コンポーネント、およびメタデータのリポジトリとして使用されるデータベースで構成される場合があります。コンポーネントは相互に依存している場合があるため、正しい順序で停止する必要があります。

注意:

この項の手順では、WLSTコマンドライン・ユーティリティまたはスクリプトを使用して、サーバーとプロセスを停止する方法を説明します。Oracle Fusion Middleware ControlおよびOracle WebLogic Server管理コンソールを使用することもできます。Oracle Fusion Middlewareの管理の管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャの起動と停止を参照してください。

Fusion Middleware環境を停止するには、次の手順に従います。

ステップ1: システム・コンポーネントの停止

Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントを停止するには、stopComponentスクリプトを使用します。

  • (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopComponent.sh component_name

  • (Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopComponent.cmd component_name

システム・コンポーネントは任意の順序で停止できます。

ステップ2: 管理対象サーバーの停止

WebLogic Server管理対象サーバーを停止するには、stopManagedWebLogicスクリプトを使用します。

  • (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopManagedWebLogic.sh managed_server_name admin_url

  • (Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopManagedWebLogic.cmd managed_server_name admin_url

プロンプトが表示されたら、ユーザー名とパスワードを入力します。

ステップ3: Oracle Identity Managementのコンポーネントの停止

環境の一部を構成するOracle Internet DirectoryなどのOracle Identity Managementコンポーネントを停止します。
  • (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopComponent.sh component_name

  • (Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopComponent.cmd component_name

ステップ4: 管理サーバーの停止

管理サーバーを停止するときは、WebLogic Server管理コンソールやFusion Middleware Controlなど、管理サーバーで実行されているプロセスも停止してください。

管理サーバーを停止するには、stopWebLogicスクリプトを使用します。

  • (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopWebLogic.sh

  • (Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopWebLogic.cmd

プロンプトが表示されたら、ユーザー名、パスワード、および管理サーバーのURLを入力します。

ステップ5: ノード・マネージャの停止

ノード・マネージャを停止するには、それが実行されているコマンド・シェルを閉じます。

別の方法として、nodemanager.properties属性QuitEnabledtrueに設定した後(デフォルトはfalse)、WLSTを使用してノード・マネージャに接続してシャットダウンできます。詳細は、Oracle Fusion Middleware WebLogic Server WLSTコマンド・リファレンスのstopNodeManagerを参照してください。

3.3 Oracle GoldenGate Studioのインストール

アップグレードを開始する前に、Oracle GoldenGate Studio 12c (12.2.1.2.6)ディストリビューションをターゲット・システムにダウンロードして、Oracle Universal Installerを使用してインストールします。

Oracle GoldenGate Studioをインストールするには、次のようにします。
  1. 12c (12.2.1.2.6)製品ディストリビューションをインストールするターゲット・システムにサインインします。
  2. Oracle Technology NetworkまたはOracle Software Delivery Cloudからターゲット・システムに、次のものをダウンロードします。
    • Oracle GoldenGate Studio (fmw_12.2.1.2.0_oggstudio_generic.jar)

      注意:

      2つのjarファイルがある場合は、両方のファイルをダウンロードします。
  3. 12c (12.2.1.2.6)製品ディストリビューションをダウンロードするディレクトリに移動します。
  4. 次のコマンドを入力してインストール・プログラムを起動します。
    (UNIX) JDK_HOME/bin/java -jar fmw_12.2.1.2.0_oggstudio_generic.jar
    (Windows) JDK_HOME\bin\java -jar fmw_12.2.1.2.0_oggstudio_generic.jar
  5. UNIXオペレーティング・システムでは、このホストにOracle製品をインストールするのが初めての場合、「Installation Inventory Setup」画面が表示されます。
    中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システムのグループ名に、中央インベントリの場所への書込み権限があることを確認し、「Next」をクリックします。

    注意:

    「Installation Inventory Setup」画面は、Windowsオペレーティング・システムでは表示されません。
  6. 「Welcome」画面で、情報を検討して前提条件をすべて満たしていることを確認します。「Next」をクリックします。
  7. 「Auto Updates」画面で、「Skip Auto Updates」を選択します。選択できるオプションは次のとおりです。
    • Skip Auto Updates: この時点で、ソフトウェア更新がないかシステム・チェックしない場合。

    • Select patches from directory: パッチ・ファイルをダウンロードした場合、ローカル・ディレクトリに移動します。

    • Search My Oracle Support for Updates: My Oracle Supportアカウントを持っている場合、ソフトウェア更新を自動的にダウンロードします。Oracle Supportの資格証明を入力する必要があり、「Search」をクリックします。インストーラがMy Oracle Supportにアクセスするようにプロキシ・サーバーを構成するには、「Proxy Settings」をクリックします。「Test Connection」をクリックして接続をテストします。

    「Next」をクリックします。
  8. 「Installation Location」画面で、Oracleホーム・ディレクトリの場所を指定して「Next」をクリックします。
    Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニングのインストールおよび構成のディレクトリの理解を参照してください。
  9. 「Installation Type」画面で、「Complete Install」を選択して「Next」をクリックします。
  10. 「Prerequisite Checks」画面では、ホスト・コンピュータが分析され、オペレーティング・システムの特定の前提条件が満たされていることが確認されます。
    検証されるタスクのリストを表示するには、「View Successful Tasks」を選択します。ログの詳細を表示するには、「View Log」を選択します。前提条件チェックに失敗すると、画面の下部にエラー・メッセージが表示されます。エラーを修正してから「Rerun」をクリックして再試行します。エラー・メッセージまたは警告メッセージを無視してインストールを続行するには、「Skip」をクリックします(この方法はお薦めしません)。
  11. 「Installation Summary」画面で、選択したインストール・オプションを確認します。
    これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存するには、「Save Response File」をクリックして、レスポンス・ファイルの場所と名前を入力します。レスポンス・ファイルには、入力した情報がすべて収集されて格納されるため、後で(コマンドラインから)サイレント・インストールを実行できます。

    「Install」をクリックし、インストールを開始します。

  12. 「Installation Progress」画面で、進捗バーに100%と表示されたら、「Finish」をクリックしてインストーラを終了するか、「Next」をクリックしてサマリーを表示します。
  13. 「Installation Complete」画面に、インストール場所とインストールされた機能セットが表示されます。この情報を確認し、「Finish」をクリックしてインストーラを閉じます。

3.4 製品スキーマのアップグレード

サーバーとプロセスを停止した後、アップグレード・アシスタントを使用して、サポートされる製品スキーマをOracle Fusion Middlewareの現在のリリースにアップグレードします。

アップグレード・アシスタントでは、選択したスキーマを個別にアップグレードすることも、ドメインに関連付けられたすべてのスキーマをアップグレードすることもできます。選択するオプションによって、使用するアップグレード・アシスタントの画面が決まります。

3.4.1 アップグレード・アシスタントの起動

アップグレード・アシスタントを実行して、製品スキーマ、ドメイン・コンポーネント構成またはスタンドアロン・システム・コンポーネントを12c (12.2.1.2.6)にアップグレードします。アップグレードをSYSDBA以外のユーザーで実行して、1度に1つのドメインのアップグレードを完了することをお薦めします。

アップグレード・アシスタントを起動するには、次のようにします。
  1. oracle_common/upgrade/binディレクトリに移動します。
    • (UNIX) ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/bin
    • (Windows) ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\bin
  2. アップグレード・アシスタントを起動します。
    • (UNIX) ./ua
    • (Windows) ua.bat

ロギング・パラメータなど、コマンドラインに指定できる他のパラメータの詳細は、次を参照してください。

3.4.1.1 アップグレード・アシスタントのパラメータ

コマンド行からアップグレード・アシスタントを起動する場合は、追加のパラメータを指定できます。

表3-2 アップグレード・アシスタントのコマンドライン・パラメータ

パラメータ 必須またはオプション 説明

-readiness

準備状況チェックの場合に必須

注意: 準備状況チェックは(WebLogic Serverで管理されていない)スタンドアロン・インストールでは実行できません。

実際のアップグレードを実行せずに、アップグレードの準備状況チェックを実行します。

スキーマおよび構成がチェックされます。

-examineパラメータを指定した場合は、このパラメータを使用しないでください。

-threads

オプション

同時スキーマ・アップグレードまたはスキーマの準備状況チェックに使用できるスレッドの数を指定します。

値は1から8までの正の整数である必要があります。デフォルトは4です。

-response

サイレント・アップグレードまたはサイレント準備状況チェックの場合に必須

アップグレード・アシスタントをGUIモードで実行したときに入力したデータから生成されたレスポンス・ファイルに保存された入力を使用して、アップグレード・アシスタントを実行します。このパラメータを使用すると、アップグレード・アシスタントがサイレント・モードで(アップグレード・アシスタントの画面が表示されずに)実行されます。

-examine

オプション

調査フェーズは実行しますが、実際のアップグレードは実行しません。

-readinessパラメータを指定した場合は、このパラメータを指定しないでください。

-logLevel attribute

オプション

ロギング・レベルを設定し、次のいずれかの属性を指定します。

  • TRACE

  • NOTIFICATION

  • WARNING

  • ERROR

  • INCIDENT_ERROR

デフォルトのロギング・レベルはNOTIFICATIONです。

より多くの情報がログに記録されるように-logLevel TRACE属性を設定することを検討します。これは、失敗したアップグレードをトラブルシューティングするときに役立ちます。-logLevel TRACEを使用すると、アップグレード・アシスタントのログ・ファイルが非常に大きくなる場合があります。

-logDir location

オプション

アップグレード・ログ・ファイルおよび一時ファイルのデフォルトの場所を設定します。アップグレード・アシスタントがログ・ファイルと一時ファイルを作成する既存の書込み可能なディレクトリを指定する必要があります。

デフォルトの場所は次のとおりです。

UNIX:

ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs
ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/temp

Windows:

ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\logs
ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\temp

-help

オプション

すべてのコマンドライン・オプションを表示します。

3.4.2 アップグレード・アシスタントによるスキーマのアップグレード

アップグレード・アシスタントの画面を操作して、製品スキーマをアップグレードします。

アップグレード・アシスタントを使用して製品スキーマをアップグレードするには、次のようにします。
  1. 「Welcome」画面で、アップグレード・アシスタントの概要と重要なアップグレード前タスクに関する情報を確認します。「Next」をクリックします。

    注意:

    アップグレード・アシスタントの画面の詳細は、画面の「Help」をクリックしてください。
  2. 「Selected Schemas」画面で、「Individually Selected Schemas」を選択します。このオプションにより、アップグレードの対象とするスキーマのみを選択できるようになります。「Next」をクリックします。
  3. 「Available Components」画面で、「Oracle GoldenGate Studio」を選択し、「Next」をクリックします。
  4. 「Prerequisites」画面で、チェック・ボックスをすべて選択して前提条件を満たしていることを確認します。「Next」をクリックします。

    注意:

    アップグレード・アシスタントでは、前提条件が満たされているかどうかを検証しません。
  5. 「OGGSTUDIO Schema」画面で、アップグレードする必要があるスキーマの接続資格証明を指定します。
    サービス名およびデータベース管理者アカウント(OGGSTUDIOスキーマが含まれるデータベースのDBAユーザー名およびパスワード)を指定し、「Connect」をクリックします。

    注意:

    SYSDBAをデータベース・ユーザー名として使用しないでください。

  6. 選択したスキーマのスキーマ・ユーザー名およびパスワードを指定します。
    「Connection to database successfully completed」というメッセージが表示されたら、「Next」をクリックします。
  7. Studioオプション画面で、「Upgrade topology and security metadata」および「Use AES-128 encryption algorithm」を選択します。「Next」をクリックします。

    注意:

    「Use AES-128 encryption algorithm」を選択しないと、AES-256暗号化アルゴリズムがアップグレードに対して使用されます。

  8. 「OGG Studio Supervisor」画面で、アップグレードするOGGリポジトリのスーパーバイザ資格証明を指定して「Next」をクリックします。
  9. 「Examine」画面で、アップグレード・アシスタントが各スキーマを検査して、アップグレード準備完了状況を確認したステータスを確認します。ステータスが「Examine finished」の場合は、「Next」をクリックします。
    調査フェーズが失敗した場合は、「Examination Failure」ダイアログの「No」をクリックしてアップグレードを取り消すことをお薦めします。「View Log」をクリックしてエラーの原因を表示します。一般的なアップグレード・エラーの解決方法の詳細は、Oracle Fusion Middlewareアップグレード・アシスタントによるアップグレードのアップグレード・ガイドのアップグレードのトラブルシューティングを参照してください。

    注意:

    • アップグレードを続行せずに、調査フェーズで検出された問題を解決する場合は、バックアップをリストアせずにアップグレード・アシスタントを再び起動できます。しかし、「Examination Failure」ダイアログ・ボックスの「Yes」をクリックして続行した場合は、アップグレード・アシスタントを再び起動する前に、アップグレード前の環境をバックアップからリストアする必要があります。

    • 調査プロセスを取り消しても、スキーマや構成データに影響はありません。唯一の影響は、アップグレード・アシスタントが収集した情報を、将来のアップグレード・セッションで再び収集する必要があることです。

  10. 「Upgrade Summary」画面で、スキーマ・アップグレード用に選択したオプションの概要を確認します。
    アップグレードする各スキーマに対して正しいソースとターゲットのバージョンがリストされていることを確認します。
    これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存して、後でレスポンス(またはサイレント)モードでアップグレード・アシスタントを再び実行する場合は、「Save Response File」をクリックして、レスポンス・ファイルの場所と名前を指定します。サイレント・アップグレードでは、アップグレード・アシスタントが実行するのとまったく同じ機能が実行されますが、データを手動で再入力する必要がありません。
    「Upgrade」をクリックして、アップグレード・プロセスを開始します。
  11. 「Upgrade Progress」画面で、アップグレードのステータスをモニターします。

    注意:

    アップグレード・アシスタントによるアップグレードは、時間に余裕をもって実行してください。間違いなく必要である場合以外は、アップグレード操作を取り消さないでください。取り消すと、不安定な環境になる可能性があります。
    スキーマが正常にアップグレードされない場合は、アップグレード・アシスタントのログ・ファイルを調べて詳細を確認します。

    注意:

    この画面の進捗バーには、現在のアップグレード手順の進行状況が表示されます。これは、アップグレードの残り時間を示すものではありません。

    「Next」をクリックします。

  12. アップグレードに成功した場合は、「Upgrade Success」画面で、「Close」をクリックし、アップグレードを完了してウィザードを閉じます。

    アップグレードに失敗した場合は、「Upgrade Failure」画面で、「View Log」をクリックし、エラーを表示してトラブルシューティングします。ログはORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logsにあります。

    注意:

    アップグレードに失敗した場合、アップグレード前の環境をバックアップからリストアし、問題を修正して、アップグレード・アシスタントを再起動します。

3.4.3 スキーマのアップグレードの確認

すべてのアップグレード手順を完了した後、schema_version_registryのスキーマ・バージョンが正しく更新されていることを確認して、アップグレードが成功したことを確認します。

Oracle Databaseを使用している場合は、Oracle DBA権限があるユーザーでデータベースに接続して、SQL*Plusから次のように実行して現在のバージョン番号を取得します。

SET LINE 120
COLUMN MRC_NAME FORMAT A14
COLUMN COMP_ID FORMAT A20
COLUMN VERSION FORMAT A12
COLUMN STATUS FORMAT A9
COLUMN UPGRADED FORMAT A8
SELECT MRC_NAME, COMP_ID, OWNER, VERSION, STATUS, UPGRADED FROM SCHEMA_VERSION_REGISTRY ORDER BY MRC_NAME, COMP_ID ;

問合せ結果の説明:

  • VERSION列の番号が、そのスキーマの最新バージョン番号と一致していることを確認します。たとえば、スキーマ・バージョン番号が12.2.1.2.6であることを確認します。ただし、すべてのスキーマのバージョンが更新されるわけではないことに注意してください。一部のスキーマはこのリリースにアップグレードする必要がないため、アップグレード前のバージョン番号を保持します。

  • スキーマのパッチ適用操作中はSTATUSフィールドがUPGRADINGまたはUPGRADEDになり、操作完了後はVALIDになります。

  • ステータスがINVALIDと表示される場合は、スキーマの更新に失敗しています。ログ・ファイルを調べて、失敗の理由を特定してください。

  • IAU_APPENDおよびIAU_VIEWERが所有するシノニム・オブジェクトはINVALIDと表示されますが、失敗を示していません。

    ターゲット・オブジェクトがシノニムの作成後に変更されるため、これらは無効になります。シノニム・オブジェクトにアクセスした時点で、シノニム・オブジェクトは有効になります。これらのINVALIDオブジェクトは無視してかまいません。