プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® R Enterpriseインストレーションおよび管理ガイド
リリース1.5.1
E88294-01
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
次

B.1 Rパッケージのインストールの基本

Rパッケージは、Rコマンドラインまたはシステムのコマンドラインからインストールできます。

Rパッケージのインストールの基本は、Rインストレーションおよび管理ガイドの第6章で説明されています。次の例では、Oracle R Distributionを使用してパッケージをOracle Linuxにインストールします。すべてのユーザーがアクセス可能なRシステム全体のデフォルトの場所(/usr/lib64/R/library)にパッケージがインストールされるように、arulesパッケージをrootとしてインストールします。

R内でinstall.packages関数を使用すると、常に、リクエストされたパッケージの、CRANで使用できる最新バージョンのインストールが試行されます。

R> install.packages("arules")

arulesパッケージが、ローカルにインストールされていない他のパッケージに依存する場合は、Rインストーラは、これらの必要なパッケージを自動的にダウンロードしてインストールします。これにより、ユーザーがこれらの依存性を特定して解決する必要がなくなることは、非常に大きい利点となります。

また、シェル・コマンドラインからRをインストールすることもできます。このことは、インターネット接続を使用できない場合や、CRANにアップロードされていないパッケージをインストールする場合に、一部のパッケージで役立ちます。この方法でパッケージをインストールするには、まずCRANでパッケージを探して、ローカル・マシンにパッケージ・ソースをダウンロードします。次に例を示します。

$ wget http://cran.r-project.org/src/contrib/arules_1.1-9.tar.gz

次に、コマンドR CMD INSTALLを使用してパッケージをインストールします。

$ R CMD INSTALL arules_1.1-9.tar.gz

Rパッケージ・インストーラを使用してRパッケージをインストールする場合のRコマンドラインとシェル・コマンドラインの主な違いは、シェル・コマンドラインではパッケージの依存性を手動で解決する必要があるということです。パッケージの依存性は、パッケージのCRANサイトの依存セクションにリストされています。パッケージをインストールする前に依存性を特定しないでインストールすると、次のようなエラーが発生します。

ERROR: dependency 'xxx' is not available for package 'yyy'

ベスト・プラクティスとして、および時間を節約するために、インストールを試行する前に、常に、パッケージのCRANサイトを参照してパッケージの依存性を理解してください。

Rをrootとして実行しない場合は、デフォルトのシステム全体の場所にパッケージを書き込む権限がないため、自分のユーザーIDでアクセスできる個人用ライブラリを作成するよう求められます。Rに選択された個人用ライブラリ・パスを受け入れるか、install.packages関数にパラメータを渡すことによってライブラリの場所を指定できます。たとえば、ホーム・ディレクトリにRパッケージ・リポジトリを作成するには、次の手順を実行します。

R> install.packages("arules", lib="/home/username/Rpackages")

または

$ R CMD INSTALL arules_1.1-9.tar.gz --library=/home/username/Rpackages

コマンドライン・オプションをすべて示すリストを確認するには、R内のinstall.packagesヘルプ・ファイルを参照するか、シェル・コマンドラインでR CMD INSTALL --helpを実行します。

ライブラリの場所を設定して、これをパッケージのインストールで毎回指定する必要がないようにするには、単に、ホーム領域にRの起動環境ファイル.Renvironを作成して(存在しない場合)、次のコードを追加します。

R_LIBS_USER = "/home/username/Rpackages"