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第 3 章 Oracle VM Managerの管理

Oracle VM Managerの管理には、ユーザー・アカウントの作成、削除および使用、データベース・スキーマの変更、ログ・ファイルのローテーションおよびトラブルシューティングのための診断情報の取得が含まれます。

3.1 Oracle VM Manager Administrator Tool (ovm_admin)

Oracle VM Manager Administrator Toolは、コマンドラインからovm_adminコマンドを使用して起動でき、Oracle VM Manager固有の管理操作の実行に使用されます。 これらの操作を行うことで、Oracle VM Managerデータ・ストアにアクセスできるユーザーの管理およびAdminServer.logファイルのログ・ローテーションの制御が可能になります。 Oracle VM Manager Administrator Toolを使用して操作を実行するには、weblogicユーザーに対して構成されているパスワードを使用する必要があります。

Oracle VM Manager Administrator Toolを使用すると、様々なユーザー管理機能をコマンドラインから直接実行できます。 デフォルトでは、Oracle VM Managerインストール・プロセスは単一のOracle VM Manager管理ユーザーのみを作成および構成します。 多くのお客様にとってはこれで十分ですが、別の管理ユーザー・アカウントを作成することがセキュリティおよび監査の目的を達成するために役立つことがあります。

Oracle VM Manager Administrator Toolは、デフォルトのOracle VM Managerインストール・プロセスの一環としてインストールされます。 Oracle VM Manager Administrator Toolのフル・パスを次に示します。

/u01/app/oracle/ovm-manager-3/bin/ovm_admin

構文

ovm_admin [ --help ] [ --createuser ] [ --deleteuser admin ] [ --listusers ] [ --modifyuser ] [ --modifyds ] [ --listds ] [ --lockusers tries ] [ --unlockuser admin ] [ --listconfig ] [ --rotatelogsdaily HH:MM ] [ --rotatelogsbysize KB ] [ --updatemysqlroot ]

オプション

次の表に、このコマンドで使用可能なオプションを示します。

オプション

説明

--help

ovm_adminコマンドのパラメータおよびオプションを表示します。

--listconfig

Oracle VM Manager構成詳細を表示します。

--listusers

Oracle VM Managerユーザーをリスト表示します。

ユーザーをリスト表示する方法の例は、 3.1.1項 「ユーザーのリスト表示」を参照してください。

--createuser

新しいOracle VM Managerの管理ユーザーを作成します。

ユーザーを作成する方法の例は、 3.1.2項 「ユーザーの作成」を参照してください。

--deleteuser

Oracle VM Managerの管理ユーザーを削除します。

ユーザーを削除する方法の例は、 3.1.3項 「ユーザーの削除」を参照してください。

--modifyuser

Oracle VM Managerユーザー・パスワードを変更します。

ユーザーのパスワードを変更する方法の例は、 3.1.4項「ユーザー・パスワードの変更」を参照してください。

--lockusers tries

アカウントをロックするまでの最大ログイン試行回数を設定します。 この設定はグローバルです。

アカウント・ロックの変更方法の例は、 3.1.5項「アカウント・ロックの構成」を参照してください。

--unlockuser admin

ユーザー・アカウントをロック解除します。

ユーザー・アカウントのロック解除方法の例は、 3.1.6項「ユーザー・アカウントをロック解除する方法」を参照してください。

--listds

Oracle VM Managerデータ・ソースをリスト表示します。

データ・ソースをリスト表示する例は、 3.1.7項「データ・ソースのリスト表示」を参照してください。

--modifyds

Oracle VM Managerデータベース・スキーマを変更します。 通常、MySQLデータベースのパスワードがMySQL内で直接変更された場合に使用されます。

データベース・スキーマの変更方法の例は、 3.1.8項「Oracle VM Managerデータベース・スキーマの変更」を参照してください。

--rotatelogsdaily HH:MM

Oracle VM Managerアプリケーション・ログを日次でローテーションします(HH:MM)。

ログ・ファイルのローテーションの例は、 3.1.9項「ログ・ファイルのローテーション」を参照してください。

--rotatelogsbysize KB

Oracle VM Managerアプリケーション・ログをサイズ(KB)でローテーションします。

ログ・ファイルのローテーションの例は、 3.1.9項「ログ・ファイルのローテーション」を参照してください。

--updatemysqlroot

MySQL rootユーザーのパスワードを変更します。

Oracle VM Manager Administrator Toolは、rootユーザーとしてMySQLデータベースに接続します。 このオプションにより、Oracle VM Manager Administrator Toolがrootユーザーで使用するパスワードは変更されますが、データベース自体のパスワードは変更されません。 このため、まずOracle VM Manager Administrator Toolを使用してパスワードを変更してから、データベース内のパスワードを手動で変更する必要があります。

パスワードを変更する前に、このオプションのベスト・プラクティスおよび考慮事項を確認してください。 3.1.10項「MySQL rootユーザーのパスワードの変更」を参照してください。

3.1.1 ユーザーのリスト表示

次のコマンドを使用して、Oracle VM Managerにアクセスできるユーザーのリストを取得します。 

# ./ovm_admin --listusers

ツールにより、Oracle WebLogic Serverパスワードの入力が求められます。ツールは、次のような出力を返します。 

Oracle VM Manager Release version Admin tool

/u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_wlst

Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...

Welcome to Oracle WebLogic Server Administration Scripting Shell

Type help() for help on available commands

date_time [main] INFO  ovm.wlst.commands - Connecting using URL t3://localhost:7001
Please enter the password for weblogic: 

Location changed to serverRuntime tree. This is a read-only tree with DomainMBean as the root. 
For more help, use help('domainConfig')

weblogic, admin, ovmuser

Oracle WebLogic Serverに格納されているユーザーには、次に示すようにOracle VM Manager環境に欠かせないユーザーがあります。

  • OracleSystemUser: Oracle Web Services Manager (OWSM)によって使用されます。 OWSMは、ADFを含む標準のOracle Fusion Middleware (FMW)インフラストラクチャの一部です。

  • weblogic: デフォルトのOracle WebLogic Server管理ユーザーです。

通常、デフォルトのadminユーザー・アカウントもリストされます。 ovmuserアカウントなどリストされているその他のすべてのユーザー・アカウントは、インストール後にシステムに追加されています。

デフォルト・ユーザー・アカウントの詳細は、 4.1項「デフォルトのOracle VM Managerユーザー」を参照してください。

3.1.2 ユーザーの作成

次のコマンドを使用して、新しいOracle VM Managerユーザーを作成します。 

# ./ovm_admin --createuser

ツールは、次の出力を返します。 

Oracle VM Manager Release version Admin tool

/u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_wlst

Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...

Welcome to Oracle WebLogic Server Administration Scripting Shell

Type help() for help on available commands

date_time [main] INFO  ovm.wlst.commands - Connecting using URL t3://localhost:7001

Please enter the password for weblogic:

この時点で、Oracle WebLogic Server用のパスワードを入力する必要があります。 Oracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードを変更していない場合には、このパスワードは、通常、デフォルトのOracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードと同じです。 

Please enter the username: ovmuser
Please enter a new password for ovmuser, this password
must be at least 8 characters long and must contain at least one non-alphabetic character: 
Please re-enter the password: 

Location changed to serverRuntime tree. This is a read-only tree with DomainMBean as the root. 
For more help, use help('domainConfig')

date_time [main] INFO  ovm.wlst.domainbuilder.Domain - Created a user named ovmuser

ノート

パスワードは、Oracle VM Manager Administrator Toolにより示されるパスワード要件を満たす必要があります。要件を満たしていない場合、ユーザーを作成する操作は最後のステップで失敗します。

3.1.3 ユーザーの削除

次のコマンドを使用して、Oracle VM Manager管理ユーザーを削除します。 

# ./ovm_admin --deleteuser ovmuser

Oracle WebLogic Serverパスワードの入力が求められます。 これはインストール時に設定された、Oracle WebLogic Server用のパスワードです。 Oracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードを変更していない場合には、このパスワードは、通常、デフォルトのOracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードと同じです。 次に、典型的な出力例を示します。 

Oracle VM Manager Release version Admin tool

/u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_wlst

Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...

Welcome to Oracle WebLogic Server Administration Scripting Shell

Type help() for help on available commands

date_time [main] INFO  ovm.wlst.commands - Connecting using URL t3://localhost:7001
Please enter the password for weblogic: 

Location changed to serverRuntime tree. This is a read-only tree with DomainMBean as the root. 
For more help, use help('domainConfig')


date_time [main] INFO  ovm.wlst.domainbuilder.Domain - Deleted the user named ovmuser

重要

Oracle WebLogic Server内に格納されているユーザーには、Oracle VM Manager環境に欠かせないユーザーがあります。 次に示すユーザーはどれも削除しないでください。

  • OracleSystemUser

  • weblogic

デフォルトのadminユーザー・アカウントも維持してください。こうすることで、Oracle VM Managerにアクセスできる管理アカウントが少なくとも1つは存在することになります。

3.1.4 ユーザー・パスワードの変更

次のコマンドを使用して、任意のOracle VM Manager管理ユーザーのパスワードを変更します。 

# ./ovm_admin --modifyuser

ツールは、次の出力を返します。 

Oracle VM Manager Release version Admin tool

/u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_wlst

Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...

Welcome to Oracle WebLogic Server Administration Scripting Shell

Type help() for help on available commands
date_time [main] INFO  ovm.wlst.commands - Connecting using URL t3://localhost:7001

Please enter the password for weblogic:

この時点で、Oracle WebLogic Server用のパスワードを入力する必要があります。 Oracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードを変更していない場合には、このパスワードは、通常、デフォルトのOracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードと同じです。 

Please enter the username: ovmuser
Please enter the password for ovmuser:

ノート

ユーザー・アカウントを変更するには、ユーザーの現在のパスワードを入力する必要があります。

パスワードがわからなくなったアカウントをリセットする必要がある場合は、まずそのユーザー・アカウントを削除してから、新しいアカウントを作成します。 

Please enter a new password for ovmuser, this password 
must be at least 8 characters long and must contain at least one non-alphabetic character: 
Please re-enter the password:

ノート

パスワードは、Oracle VM Manager Administrator Toolにより示されるパスワード要件を満たす必要があります。要件を満たしていない場合、ユーザーを作成する操作は最後のステップで失敗します。 

Location changed to serverRuntime tree. This is a read-only tree with DomainMBean as the root. 
For more help, use help('domainConfig')

date_time [main] INFO  ovm.wlst.domainbuilder.Domain - Changed ovmuser's password

3.1.5 アカウント・ロックの構成

Oracle VM Managerへの承認されていないアクセスを防ぐためには、アカウント・ロック機能を構成できます。この機能は、定義された回数を超えてログインが失敗するとトリガーされます。

次のコマンドを使用してアカウント・ロック機能を構成します。 

# ./ovm_admin --lockusers [3]

ノート

アカウント・ロック機能は、基本Oracle WebLogic Server構成により、デフォルトで有効になります。 無効なログイン試行の最大回数を超えると、アカウントは30分間ロックされ、その後自動的にロック解除されます。

ロック時間を変更するには、Oracle WebLogic Server構成を編集する必要があります。 Oracle WebLogic Serverロックアウト・パラメータの構成の詳細は、該当するOracle WebLogic Serverドキュメントを参照してください。

重要

これはグローバル・パラメータで、すべてのユーザーに適用されます。 単一の管理者アカウントを使用するOracle VM Managerのインスタンスでこのパラメータを設定すると、このアカウントは30分間ロックされ、その間、だれも管理者アカウントを使用できません。 この状態から回復するには、アカウントをロック解除する必要があります。 詳細は、3.1.6項「ユーザー・アカウントをロック解除する方法」を参照してください。

この設定を適用するには、Oracle WebLogic Serverパスワードを入力する必要があります。 次に、コマンドの典型的な出力例を示します。 

Oracle VM Manager Release version Admin tool

/u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_wlst

Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...

Welcome to Oracle WebLogic Server Administration Scripting Shell

Type help() for help on available commands

date_time [main] INFO  ovm.wlst.commands - Connecting using URL t3://localhost:7001
Please enter the password for weblogic: 

Location changed to edit tree. This is a writable tree with 
DomainMBean as the root. To make changes you will need to start 
an edit session via startEdit(). 

For more help, use help('edit')


Starting an edit session ...
Started edit session, please be sure to save and activate your 
changes once you are done.
date_time [main] INFO  ovm.wlst.domainbuilder.Domain - Set lockout threshold to 3 tries
Saving all your changes ...
Saved all your changes successfully.
Activating all your changes, this may take a while ... 
The edit lock associated with this edit session is released 
once the activation is completed.

The following non-dynamic attribute(s) have been changed on MBeans 
that require server re-start:
MBean Changed : Security:Name=myrealmUserLockoutManager
Attributes changed : LockoutThreshold

Activation completed

アカウント・ロック機能に対する変更を有効にするには、次に示すようにOracle VM Managerを再起動する必要があります。 

# service ovmm restart

3.1.6 ユーザー・アカウントをロック解除する方法

アカウント・ロックを有効にしている場合(3.1.5項「アカウント・ロックの構成」参照)、この機能向けに構成されている試行回数を超えて認証に失敗すると、Oracle VM Managerユーザー・アカウントは最大30分間、ロックされる可能性があります。 ユーザーのアカウントがロックされているときには、ユーザー認証に対してユーザーが正しいユーザー名とパスワードの組合せを入力しても、次のエラーが表示されます。 

Unexpected error during login (javax.security.auth.login.LoginException), 
please consult logs for details.

AdminServer.logを調査すれば、次のログが見付かります。 

>BEA-090078< >User ovmuser in security realm myrealm 
has had 3 invalid login attempts, locking account for 30 minutes.<

次のコマンドを使用して、30分間のロックを無効にすることができます。 

# ./ovm_admin --unlockuser ovmuser

この操作を完了するには、Oracle WebLogic Serverアカウントのパスワードを入力する必要があります。

3.1.7 データ・ソースのリスト表示

このコマンド・オプションを使用して、--modifydsオプションを使用する前にデータ・ソースを確認するか、--modifyds操作の結果を検証します。

次のコマンドを使用して、Oracle VM Managerが使用するデータ・ソースのリストを取得します。 

# ./ovm_admin --listds

Oracle VM Manager Release version Admin tool

//u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_wlst

Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...

Welcome to Oracle WebLogic Server Administration Scripting Shell

Type help() for help on available commands

date_time [main] INFO  ovm.wlst.commands - Connecting using URL t3://localhost:7001
Please enter the password for weblogic:

この時点で、Oracle WebLogic Server用のパスワードを入力する必要があります。 Oracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードを変更していない場合には、このパスワードは、通常、デフォルトのOracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードと同じです。

ツールによって、データベースの問合せに使用するMySQLユーザーの入力が求められ、次のような出力が表示されます。 

Please enter the name of a MySQL user: [appfw, ovs] ovs

Listing Oracle VM Manager Data Source 'ovm-jpa-ds'...
DriverName                              com.mysql.jdbc.Driver
Url                                     jdbc:mysql://localhost:49500/ovs
DatabaseName                            ovs
Listing Oracle VM Manager Data Source 'ovm-jpa-ds' successfully

Listing Oracle VM Manager Data Source 'ovm-odof-ds'...
DriverName                              com.mysql.jdbc.Driver
Url                                     jdbc:mysql://localhost:49500/ovs
DatabaseName                            ovs
Listing Oracle VM Manager Data Source 'ovm-odof-ds' successfully

3.1.8 Oracle VM Managerデータベース・スキーマの変更

Oracle VM Manager Administrator Toolを使用して、MySQL内でデータベース・スキーマの変更を処理できます。 この最も一般的なユースケースは、Oracle VM ManagerデータベースのパスワードがOracle VMが提供するツールを使用せずにMySQL内で直接変更された場合です。 別のユースケースは、Oracle VM Managerデータベースの名前がMySQL内で変更された場合です。

次に示すように--modifydsオプションを使用して、MySQLデータベースに直接加えられた変更でOracle VM Managerを更新します。 

# ./ovm_admin --modifyds

このツールは、Oracle VM Managerデータベース・スキーマのパスワードとOracle WebLogic Serverパスワードを入力するように要求し、次のような出力を返します: 

Oracle VM Manager Release version Admin tool

/u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_wlst

Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...

Welcome to Oracle WebLogic Server Administration Scripting Shell

Type help() for help on available commands

date_time [main] INFO  ovm.wlst.commands - Connecting using URL t3://localhost:7001

Please enter the password for weblogic:

この時点で、Oracle WebLogic Server用のパスワードを入力する必要があります。 Oracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードを変更していない場合には、このパスワードは、通常、デフォルトのOracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードと同じです。 

Please enter the name of a MySQL user: [appfw, ovs] ovs
Please enter the password for MySQL user ovs: 
Please enter the new password for ovs user: 
Please re-enter the password: 
Location changed to edit tree. This is a writable tree with 
DomainMBean as the root. To make changes you will need to start 
an edit session via startEdit(). 

For more help, use help('edit')

Starting an edit session ...
Started edit session, please be sure to save and activate your 
changes once you are done.

Saving all your changes ...
Saved all your changes successfully.
Activating all your changes, this may take a while ...

......
The following non-dynamic attribute(s) have been changed on MBeans 
that require server re-start:
MBean Changed : com.bea:Name=ovm-odof-ds,
Type=weblogic.j2ee.descriptor.wl.JDBCDriverParamsBean,Parent=[ovm_domain]
/JDBCSystemResources[ovm-odof-ds],Path=JDBCResource[ovm-odof-ds]/JDBCDriverParams
Attributes changed : PasswordEncrypted

Activation completed

Oracle VM Managerでも使用される2番目の(通常はappfwという名前の)データベース・スキーマがあることに注意してください。 このデータベースのパスワードも変更されている場合、次のように同じコマンドを再度実行する必要があります。 

Oracle VM Manager Release version Admin tool

/u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_wlst

Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...

Welcome to Oracle WebLogic Server Administration Scripting Shell

Type help() for help on available commands

date_time [main] INFO  ovm.wlst.commands - Connecting using URL t3://localhost:7001
Please enter the password for weblogic:

この時点で、Oracle WebLogic Server用のパスワードを入力する必要があります。 Oracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードを変更していない場合には、このパスワードは、通常、デフォルトのOracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードと同じです。 

Please enter the name of a MySQL user: [appfw, ovs] appfw
Please enter the password for MySQL user appfw: 
Please enter the new password for appfw user: 
Please re-enter the password: 
Location changed to edit tree. This is a writable tree with 
DomainMBean as the root. To make changes you will need to start 
an edit session via startEdit(). 

For more help, use help('edit')

Starting an edit session ...
Started edit session, please be sure to save and activate your 
changes once you are done.

Saving all your changes ...
Saved all your changes successfully.
Activating all your changes, this may take a while ...

......
The following non-dynamic attribute(s) have been changed on MBeans 
that require server re-start:
MBean Changed : com.bea:Name=ovm-qrtz-ds,
Type=weblogic.j2ee.descriptor.wl.JDBCDriverParamsBean,Parent=[ovm_domain]
/JDBCSystemResources[ovm-qrtz-ds],Path=JDBCResource[ovm-qrtz-ds]/JDBCDriverParams
Attributes changed : PasswordEncrypted

Activation completed

このコマンドを実行した後、次のようにOracle VM Managerを再起動する必要があります。 

# service ovmm restart
# service ovmcli restart

3.1.9 ログ・ファイルのローテーション

Oracle VM Manager Administrator Toolを使用すると、ログ・ファイルをローテーションする方法およびタイミングを制御できます。 次の2つのオプションを利用できます。

  • --rotatelogsdaily: 毎日、定義された時刻にログがローテーションされます。

  • --rotatelogsbysize: ログのサイズが指定されたサイズに到達すると、ログがローテーションされます。

いずれの場合も、構成を更新するには、Oracle WebLogic Serverのパスワードを入力する必要があります。

Oracle VM Managerログの日次でのローテーション

毎日、定義された時刻にログがローテーションされるようにするには、Oracle VM Manager Administrator Toolを使用して次のコマンドを実行します。 

# ./ovm_admin --rotatelogsdaily [00:30]

時刻は、HH:MMの形式で指定します。

次に、コマンドの典型的な出力例を示します。 

Oracle VM Manager Release version Admin tool

Please enter the password for weblogic : 

Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...

Welcome to Oracle WebLogic Server Administration Scripting Shell

Type help() for help on available commands

Connecting to Oracle WebLogic Server ...

Connected ...
Configure log rotation setting to rotate daily at [00:30] ...
Modified log rotation setting successfully ...
Exiting...

Oracle VM Managerログのサイズによるローテーション

ログのサイズが指定されたサイズに到達すると、ログがローテーションされるようにするには、Oracle VM Manager Administrator Toolを使用して次のコマンドを実行します。 

# ./ovm_admin --rotatelogsbysize [1024]

サイズは、キロバイト単位で指定します。

次に、コマンドの典型的な出力例を示します。 

Oracle VM Manager Release version Admin tool

Please enter the password for weblogic : 

Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...

Welcome to Oracle WebLogic Server Administration Scripting Shell

Type help() for help on available commands

Connecting to Oracle WebLogic Server ...

Connected ...
Configure log rotation setting to rotate the logs based on size ([1024] KB) ...
Modified log rotation setting successfully ...
Exiting...

3.1.10 MySQL rootユーザーのパスワードの変更

Oracle VM Manager Administrator Toolが、MySQLデータベース・インスタンスに接続するために使用するMySQL rootユーザーのパスワードを変更できます。

重要

Oracle VM Manager Administrator Toolは、rootユーザーでMySQLサーバーに接続します。 このオプションにより、Oracle VM Manager Administrator Toolがrootユーザーで使用するパスワードは変更されますが、データベース自体のパスワードは変更されません。 このため、まずOracle VM Manager Administrator Toolを使用してパスワードを変更してから、データベース内のパスワードを手動で変更する必要があります。

MySQL rootユーザーのパスワードを変更する手順は次のとおりです。

  1. --updatemysqlrootオプションを使用して、Oracle VM Manager Administrator Toolを実行します。 

    # ./ovm_admin --updatemysqlroot

    ツールは、次の出力を返します。 

    Oracle VM Manager Release version Admin tool

Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...

Welcome to Oracle WebLogic Server Administration Scripting Shell

Type help() for help on available commands
date_time [main] INFO  ovm.wlst.commands - Connecting using URL t3://localhost:7001

Please enter the password for weblogic:

  2. Oracle WebLogic Serverのパスワードを入力します。 Oracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードを変更していない場合には、このパスワードは、通常、デフォルトのOracle VM Managerの管理ユーザーのパスワードと同じです。

    Oracle VM Manager Administrator Toolによって、次のようにプロンプト表示されます。 

    Please enter the current password for MySQL user root:

  3. MySQL rootユーザーの現在のパスワードを入力します。

    Oracle VM Manager Administrator Toolによって、次のようにプロンプト表示されます。 

    Please enter the new password for MySQL user root:
Please re-enter the password:

  4. MySQL rootユーザーの新しいパスワードを入力し、パスワードを確認します。

    コマンドにより、次の出力が表示されます。 

    date_time [main] INFO  ovm.wlst.domainbuilder.Domain -
Updated MySQL root password successfully in WebLogic!
Please note that you must separately update the password in the database

  5. Oracle VM Managerを停止します。 

    # /etc/init.d/ovmm stop

  6. 次に示す手順で、Oracle VM Manager Administrator Toolを使用して設定したパスワードと一致するように、データベースのパスワードを手動で変更します。

    1. MySQLサーバーに接続します。 

      # mysql -S /u01/app/oracle/mysql/data/mysqld.sock -u root -p

    2. プロンプトが表示されたら、rootユーザーの以前のパスワードを入力します(Oracle VM Manager Administrator Toolを使用して設定した新しいパスワードではありません)。

    3. MySQLデータベースを使用していることを確認します。 

      $ mysql> use mysql;

    4. rootユーザーのパスワードを変更します。 

      $ mysql> alter user 'root'@'localhost' identified by new_password;

    5. 権限をフラッシュします。 

      $ mysql> flush privileges;

    6. MySQLサーバーから切断します。 

      $ mysql> quit

  7. Oracle VM ManagerのMySQLサービスを再起動します。 

    # /etc/init.d/ovmm_mysql restart

  8. Oracle VM Managerを起動します。 

    # /etc/init.d/ovmm start

3.2 MySQLインスタンスの使用

Oracle VM Managerでは、MySQL Enterprise Editionのインスタンスを使用して、構成およびその他のデータを格納します。 データベース・ファイルは/u01/app/oracle/mysql/dataに置かれます。

MySQL Serverの起動、停止およびステータスのチェック

ノート

Oracle VM Managerは、実行中のMySQLサーバーのインスタンスに依存します。 Oracle VM Managerの実行中に、トラブルシューティングやMySQLサーバーの構成を行う場合でも、MySQLを停止しないでください。 MySQLにアクセスする前に、Oracle VM Managerを停止する必要があります。 Oracle Linux 6またはOracle Linux 7に関係なく、serviceコマンドを使用してovmm_mysqlサービスを起動および停止する必要があります。

MySQLサーバーを起動、停止、再起動およびステータスを取得するには、次に示すように/etc/init.d/ovmm_mysql initスクリプトを使用できます。 

# /etc/init.d/ovmm_mysql restart

あるいは、次に示すようにserviceコマンドを使用できます。 

# service ovmm_mysql start

MySQL構成およびイベント・ログ

Oracle VM Manager MySQLサーバーの構成は、/u01/app/oracle/mysql/data/my.cnfにあります。

警告

構成ファイルを編集すると、Oracle VM Managerのインストールを壊す可能性があります。 Oracle Support担当者からの指示がないかぎり、構成ファイルは編集しないでください。

MySQLサーバー・イベントは、/u01/app/oracle/mysql/data/mysqld.errに記録されます。

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