第6章 Oracle VM ServerをOracle Kspliceで更新
Oracle VM Premierサポートのお客様は、Oracle Kspliceを使用して、Oracle VM Serverをカーネル、Xen、ユーザー領域のパッチで更新できます。 Oracle Kspliceでは、停止時間やマシンのリブートをスケジュールすることなく、システム・カーネル、ハイパーバイザ、および特定のユーザー・スペース・ライブラリにセキュリティ更新やバグ修正を適用できます。
Kspliceは、Oracle Linux Premier SupportにサブスクライブしているOracleカスタマおよびOracle Cloud Infrastructureサービスでは自由に使用できます。 Oracle Linux Basic、Basic LimitedまたはNetwork Supportのサブスクライバである場合は、営業担当に連絡して、Premier Supportプランへのサブスクリプションの潜在的なアップグレードについて話し合ってください。
Oracle VM Serversに対する定期的な更新は、Oracle VM Managerを使用して実行されます。 ただし、Ksplice操作の実行はOracle VM Managerに統合されていません。 サーバー更新リポジトリの構成などのKsplice設定の一部は、Oracle VM Managerを使用して行われます。 続行する前に、次のステップを確認して理解してください。
この章では、ULN (Unbreakable Linux Network)で適切なチャネルにアクセスし、kspliceクライアントを設定し、Oracle VM ServersにKspliceの更新およびパッチをインストールする方法について説明します。
6.1 Oracle Kspliceとは?
通常、Linuxカーネルはセキュリティ更新およびバグ修正を定期的に受信します。 これらの重要な更新をシステムに適用するには、通常、ホストされるサービスやアプリケーションが一時的に利用できなくなるため、スケジュールされた停止時間が必要です。
ただし、Oracle Kspliceを使用すると、システムをリブートせずに更新できます。 そのため、サービスおよびアプリケーションへのアクセスが中断されることはなく、システムはセキュアで最新の状態を維持します。 Oracle Kspliceでは、Oracleからパッチ更新をダウンロードして、これらのパッチをメモリー内で実行中のプロセスに直接適用します。 これにより、実行中のプロセスを再起動しなくても更新できます。 これが完了すると、Unbreakable Linux Unbreakable (ULN)を使用して、バイナリ更新を含むパッケージを更新できるため、プロセスをあとで再起動する場合、更新はすでに適用されています。
Oracle Kspliceは、システムをULNに登録しているOracle Premier Supportアカウントを持つ顧客が使用できます。 詳細は、「Oracle Linux Kspliceユーザー・ガイド」を参照してください。
「Oracle Linux Kspliceユーザー・ガイド」は、どのサイトがどのように機能しているか、およびその機能についての包括的なバックグラウンド情報のリファレンスとしてのみ使用してください。 このステップは、汎用Oracle Linuxインストールに適用されますが、この「Oracle VM管理者ガイド」に記載されているステップには、Oracle VM Serverに固有の異なるステップが含まれています。 この「Oracle VM管理者ガイド」の手順のみを使用して、Ksplice for Oracle VM Serverをインストールおよび構成します。
Ksplice更新は、クライアント・アプリケーションを使用して適用されます。 Oracle VM Serverでは、ユーザー領域の更新とカーネル更新を利用するため、Ksplice Enhanced Clientが必要です。 Oracle VM Serverでは、Ksplice Uptrackクライアントを使用しないでください。 詳細は、「Oracle Linux Kspliceユーザー・ガイド」の「Ksplice拡張クライアントの使用」を参照してください。
6.2 Oracle VM Server上のKspliceの前提条件
KspliceはOracle Premier Support customersで使用できます。 Oracle VM Serverのkspliceをインストールおよび使用できるようにするには、有効なカスタマ・サポートid (CSI)が必要です。
リリース3.4.5 (ビルド1919)以上では、Oracle VM Serverでは、Kspliceを使用して、Xenハイパーバイザ、カーネルおよびすべてのユーザー領域パッケージを更新できます。 サーバーでOracle VM Serverの旧バージョンが実行されている場合は、最初にアップグレードして再起動する必要があります。 ハイパーバイザへのパッチ適用を適用するには、サーバーでXen 4.4.4-196以上を実行する必要があります。
サーバーがKspliceの前提条件を満たしていることを確認するには、次のチェックを実行します:
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サーバーにログインします。
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Oracle Linuxコマンド行から、現在のバージョンのOracle VM Serverを確認します。 リリース3.4.5ビルド1919以上である必要があります。
# cat /etc/ovs-info | head -n 4 OVS summary release: 3.4.5 date: 201805301526 build: 1919
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Oracle Linuxコマンドラインから、現在のバージョンのXenを確認します。 バージョン4.4.4-196またはそれ以降である必要があります。
# rpm -qa | grep "xen.*4.4.4" xen-4.4.4-196.el6.x86_64 xen-tools-4.4.4-196.el6.x86_64
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Oracle VM ServerまたはXenの現在のバージョンが最低要件を満たさない場合は、次に進む前に、Oracle VM 3.4の最新バージョンにアップグレードしてください。
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Kspliceを使用するOracle VM Serversすべてでこれらのステップを繰り返します。
6.3 ULNチャネルへのアクセス
Kspliceの使用に必要なパッケージは、ULN上でホストされます。 ただし、Oracle VM ServerではULNの登録に必要な工具は提供されていないため、インターネット・アクセスを使用してULNに接続することはできません。 必要なパッケージをインストールするには、ローカルULNミラーを設定し、Oracle VM Serversがパッケージの取得に使用できるようにする必要があります。
Kspliceの更新は累積的であるため、ローカルULNミラーを構成して最新のパッケージのみをストレージすることができ、これにより、同期時間および記憶域要件が大幅に改善されます。 ローカルのULNミラーに最新のパッケージのみが格納されるようにするには、/etc/sysconfig/uln-yum-mirrorファイルを編集し、ALL_PKGSパラメータを0(ALL_PKGS=0)に設定します。 詳細は、「Oracle Linux Kspliceユーザー・ガイド」の「ULNミラー構成」を参照してください。
ULNミラーは、最新のパッケージ更新へのアクセスを提供するためにも使用でき、これにより、ディスク上のバイナリや、kspliceによってメモリー内でパッチが適用されるプロセスにも適用できます。
ミラー化されたULNチャネルをホストするシステムにはULN登録が必要で、標準のOracle Linux 6またはOracle Linux 7ホストにインストールするようにしてください。 ULNミラーはOracle VM Managerと同じホストにインストールできます。
ローカルULNミラーを設定する一般的な手順、およびこのミラーをKspliceミラーとして構成する手順は、次のドキュメントから入手できます:
ULNミラーとして構成するシステムの登録時には、次に示すチャネルにサブスクライブし、ミラーにそれらのミラー化されたチャネルへのOracle VM Serversアクセス権が提供されることを確認する必要があります。
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Oracle VM 3.4最新(x86_64):
ovm34_x86_64_latest -
Oracle VM (x86_64)のニック・クライアントおよびユーザー領域の更新:
ovm34_x86_64_ksplice -
Oracle Linux 6 (x86_64)のKsplice:
ol6_x86_64_ksplice
6.4 Oracle KspliceのYumの構成
Ksplice Enhanced Clientをインストールして環境の更新とパッチを取得するには、YumからOracle VM Managerを構成して、該当するサーバー更新リポジトリへのアクセスを有効にする必要があります。 グローバル・サーバーの更新設定を使用する場合、検出されたすべてのOracle VM Serversは、Oracle VM Managerを介して定義されたYumリポジトリ構成を引き継ぎます。
この項の手順は、Oracle VM Manager Command Line Interfaceに基づいています。 バックグラウンド情報、使用手順、およびコマンド参照については、「Oracle VM Managerコマンドライン・インタフェース・ユーザー・ガイド」を参照してください。
次のように、Oracle VM Managerでサーバー更新リポジトリを設定します:
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Oracle VM Managerコマンドライン・インタフェースにログインします。
$ ssh -l admin
ovmmgr.example.com-p 10000 admin@ovmmgr.example.com's password: OVM> -
Oracle VM Managerリリース3.4.5 (ビルド1919)以上を実行していることを確認します。
OVM> showversion 3.4.5.1919
-
Kspliceを使用する目的で検出されていないOracle VM Serversを検出し、その所有権を取得します。
この例は、
ovmsvr01を使用したCLIコマンドおよび出力を示しています。 完全修飾ドメイン名またはIPアドレスを使用して、各サーバーに対してこのコマンドを実行します。ノート「パスワード」パラメータは、Oracle VM Serverの質問でのOracle VM Agentパスワードです。 これは、
discoverServerコマンドの必須パラメータです。OVM> discoverServer ipAddress=
ovmsvr01.example.compassword=******** takeOwnership=yes Command: discoverServer ipAddress=ovmsvr01.example.compassword=***** takeOwnership=yes Status: Success Time: 2018-06-03 19:46:20,633 PDT JobId: 1528080367491 -
次のサーバー更新リポジトリをYum構成に追加します:
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uln_mirror_ovm34_x86_64_latest -
uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice -
uln_mirror_ol6_x86_64_ksplice
ノートcreate serverupdaterepositoryコマンドの場合、次のパラメータが必要です:-
パッケージ署名キー(GPGキー)
-
GPGキー・ファイルへのパス
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yumリポジトリURL
OVM> create serverupdaterepository repositoryname=uln_mirror_ovm34_x86_64_latest enabled=yes pkgsignaturetype=GPG \ pkgsignaturekey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY name=uln_mirror_ovm34_x86_64_latest \ url=http://
ulnmirror.example.com/yum/OracleVM/OVM34/latest/$basearch/ \ on serverupdategroup name=GlobalX86ServerUpdateConfiguration Command: create serverupdaterepository repositoryname=uln_mirror_ovm34_x86_64_latest enabled=yes [...] Status: Success Time: 2018-06-03 19:47:43,093 PDT JobId: 1528080450197 Data: id:0004fb0000310000e12a4dfe28933022 name:uln_mirror_ovm34_x86_64_latest OVM> create serverupdaterepository repositoryname=uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice enabled=yes pkgsignaturetype=GPG \ pkgsignaturekey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY name=uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice \ url=http://ulnmirror.example.com/yum/OracleVM/OVM34/ksplice/$basearch/ \ on serverupdategroup name=GlobalX86ServerUpdateConfiguration Command: create serverupdaterepository repositoryname=uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice enabled=yes [...] Status: Success Time: 2018-06-03 19:47:52,880 PDT JobId: 1528080465622 Data: id:0004fb0000310000f522e7d0ee1911dc name:uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice OVM> create serverupdaterepository repositoryname=uln_mirror_ol6_x86_64_ksplice enabled=yes pkgsignaturetype=GPG \ pkgsignaturekey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY name=uln_mirror_ol6_x86_64_ksplice \ url=http://ulnmirror.example.com/yum/OracleLinux/OL6/ksplice/x86_64/ \ on serverupdategroup name=GlobalX86ServerUpdateConfiguration Command: create serverupdaterepository repositoryname=uln_mirror_ol6_x86_64_ksplice enabled=yes [...] Status: Success Time: 2018-06-13 23:36:54,637 PDT JobId: 1528958205006 Data: id:0004fb00003100003c4d3d4c252ee126 name:uln_mirror_ol6_x86_64_ksplice -
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Oracle VM Servers上のYumリポジトリ構成を確認します。
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サーバーにログインします。
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Oracle Linuxコマンド行から、ディレクトリの内容
/etc/yum.repos.dを確認します。# cat /etc/yum.repos.d/ovm.repo [uln_mirror_ovm34_x86_64_latest] gpgkey = file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY gpgcheck = 1 baseurl = http://
ulnmirror.example.com/yum/OracleVM/OVM34/latest/$basearch/ name = uln_mirror_ovm34_x86_64_latest enabled = 1 [uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice] gpgkey = file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY gpgcheck = 1 baseurl = http://ulnmirror.example.com/yum/OracleVM/OVM34/ksplice/$basearch/ name = uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice enabled = 1 [uln_mirror_ol6_x86_64_ksplice] gpgkey = file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY gpgcheck = 1 baseurl = http://ulnmirror.example.com/yum/OracleLinux/OL6/ksplice/x86_64/ name = uln_mirror_ol6_x86_64_ksplice enabled = 1 -
このチェックは、Kspliceを使用するすべてのOracle VM Serversで実行してください。
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6.5 Ksplice拡張クライアントのインストール
Kspliceを使用してOracle VM Serverを更新するには、Ksplice Enhanced Clientを使用する必要があります。 ユーザー領域プロセスの特定の共有ライブラリを更新できます。 - glibc、openssl、xen-toolsなど - xenハイパーバイザおよびカーネルの更新に加えて。
Ksplice拡張クライアントでは、https://updates-ksplice.oracle.com/uptrackのOracle Ksplice更新サーバーに接続できるようにインターネットに直接接続する必要があります。 Oracle VM Serversがインターネットに直接接続できない場合、またはセキュリティ・ポリシーでアクセスが制限されている場合は、オフライン・バージョンのクライアントを使用して、ローカルに構成されたULNミラーからの更新を適用することを検討してください。 詳細は、「Ksplice Offline拡張クライアントの使用」を参照してください。
Ksplice Enhanced Clientパッケージとその依存性はULNおよびULNの登録でのみ使用できるため、Oracle VM Serverの現在のバージョンでは、Ksplice Enhanced ClientをインストールするOracle VM Serversには、ローカルULNミラーを実行しているホストへのアクセス、およびそのミラーに存在するULNチャネルへのアクセスが必要です。 詳細については、第6.3項、「ULNチャネルへのアクセス」と第6.4項、「Oracle KspliceのYumの構成」を参照してください。
第6.4項、「Oracle KspliceのYumの構成」に提供されている手順に従って、ULNミラー・リングを構成し、Oracle VM Manager内でyum構成を設定した場合、Oracle VM ServerのKsplice強化クライアントおよびKsplice-awareユーザーのスペース・パッケージはULNチャネルuln_mirror_ovm34_x86_64_kspliceで使用できます。
Ksplice Enhanced Clientをインストールするには、次の手順に従います:
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RootとしてOracle VM Serverにログインします。
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事前リンクされているすべてのバイナリおよび依存ライブラリを元の状態に戻してから、yumコマンドを使用して
prelinkパッケージを削除します。# prelink -au # yum remove -y prelink
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kspliceパッケージをインストールします。# yum install -y ksplice Setting up Install Process [...] Dependencies Resolved =============================================================================================================== Package Arch Version Repository Size =============================================================================================================== Installing: ksplice x86_64 1.0.32-1.el6 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 5.5 k Installing for dependencies: boost-filesystem x86_64 1.41.0-28.el6 uln_mirror_ovm34_x86_64_latest 46 k boost-python x86_64 1.41.0-28.el6 uln_mirror_ovm34_x86_64_latest 120 k boost-regex x86_64 1.41.0-28.el6 uln_mirror_ovm34_x86_64_latest 477 k ksplice-core0 x86_64 1.0.32-1.el6 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 254 k ksplice-tools x86_64 1.0.32-1.el6 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 102 k uptrack noarch 1.2.47-0.el6 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 501 k uptrack-PyYAML x86_64 3.08-4.el6 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 143 k uptrack-libyaml x86_64 0.1.3-1.el6 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 49 k Transaction Summary =============================================================================================================== Install 9 Package(s) Total download size: 1.7 M Installed size: 6.0 M Downloading Packages: [...] Retrieving key from file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY Importing GPG key 0xEC551F03: Userid :
customer_user_id<customer@example.com> Package: ovs-release-3.4-7.773.23.el6.x86_64 (@anaconda-OracleVMServer-201805301600.x86_64/3.4.5) From : /etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY [...] Installed: ksplice.x86_64 0:1.0.32-1.el6 Dependency Installed: boost-filesystem.x86_64 0:1.41.0-28.el6 boost-python.x86_64 0:1.41.0-28.el6 boost-regex.x86_64 0:1.41.0-28.el6 ksplice-core0.x86_64 0:1.0.32-1.el6 ksplice-tools.x86_64 0:1.0.30-1.el6 uptrack.noarch 0:1.2.47-0.el6 uptrack-PyYAML.x86_64 0:3.08-4.el6 uptrack-libyaml.x86_64 0:0.1.3-1.el6 Complete! -
ローカル・ユーザー領域チャネルのラベルをクライアントに提供するには、
/etc/uptrack/uptrack.confを編集します。 第6.4項、「Oracle KspliceのYumの構成」の命令に従った場合、チャネルにはラベルuln_mirror_ovm34_x86_64_kspliceが付いている必要があります。 行を含めるようにファイルを編集します:[User] yum_userspace_ksplice_repo_name = uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice
また、編集して他の必要な構成オプションを追加します。 たとえば、自動インストール更新を有効にするには、
autoinstallオプションをnoからyesに変更します:autoinstall = yes
これらのオプションの詳細は、https://docs.oracle.com/cd/E37670_01/E39380/html/ol_ksplice_config.htmlの「Oracle Linux Kspliceユーザー・ガイド」の「Kspliceクライアントの構成」を参照してください。
upgrade_on_rebootなどの一部のオプションは、ユーザー・スペース・パッケージには適用されないことがあります。 -
ユーザー・スペース・ライブラリのKsplice-awareバージョンをインストールするようにシステムを更新してください。 次に例を示します。
# yum update
-
新規ユーザー領域ライブラリを使用するようにシステムを再起動してください。
# reboot
Ksplice Offline拡張クライアントの使用
セキュリティ更新のためにパッチを適用するOracle VM Serversの永続的なインターネット接続を保持できない安全性の高いデータ・センター内にOracle VM環境が存在する場合は、かわりにKsplice Offline Enhanced Client (ksplice-offline)を使用できます。 Ksplice kernel、ユーザー領域およびXenの更新は、特定のバージョンに固有のRPMパッケージにバンドルされ、新しいKspliceパッチが使用可能になった後で、48時間以内に更新されます。 これらの更新はULNで使用可能になります。
定期的に、システムの最新のKsplice更新パッケージをダウンロードし、ローカルULN mirrorを更新します。 Oracle VM ServersにKsplice Offline Enhanced Clientがインストールされると、ローカルULNミラーに接続して更新を取得できます。
オフライン・クライアントの使用のデメリットには、パッチが使用可能になった後の遅延と、ULNミラーを管理およびリフレッシュするための要件があります。 ただし、ディスク上のバイナリ更新をKspliceパッケージやその他のパッチ更新に適用するには、ULNミラーを維持する必要があるため、この方法をお薦めします。 パッチ適用に遅延がありますが、この遅延によって、安定性とさらなるテストの保証も得られます。
インストール、構成、および使用手順については、「Oracle Linux Kspliceユーザー・ガイド」の「Ksplice Offline拡張クライアントのインストールと構成」を参照してください。 「Oracle Linux Kspliceユーザー・ガイド」に提供されている手順は、汎用のOracle Linux命令です。
Ksplice Enhanced Clientのオンライン・バージョンとオフライン・バージョンを切り替える場合は、まずインストール済のKspliceクライアント・ソフトウェアを削除してから、新しいKspliceクライアント・バージョンをインストールする必要があります。 たとえば、オンライン・クライアントからオフライン・クライアントに切り替えるには、次のコマンドを実行します:
# yum remove ksplice # yum install ksplice-offline
Oracle VM Serverのインストールおよび構成を行うには:
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第6.3項、「ULNチャネルへのアクセス」の説明に従ってULNミラーを構成
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第6.4項、「Oracle KspliceのYumの構成」で説明されているように、Oracle VM Manager内で必要なyumリポジトリを構成します。
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Oracle VM Serverごとに、事前リンクされたバイナリを元に戻し、事前リンクを削除します:
# prelink -au # yum remove prelink
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Oracle VM Serverごとに、Ksplice Offline Enhanced Clientをインストールします:
# yum install ksplice-offline
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Oracle VM Serverごとに
/etc/uptrack/uptrack.confファイルを編集して、クライアントにローカル・ユーザー領域チャネルのラベルを提供します。 第6.4項、「Oracle KspliceのYumの構成」の命令に従った場合、チャネルにはラベルuln_mirror_ovm34_x86_64_kspliceが付いている必要があります。 行を含めるようにファイルを編集します:[User] yum_userspace_ksplice_repo_name = uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice
また、編集して他の必要な構成オプションを追加します。 たとえば、自動インストール更新を有効にするには、
autoinstallオプションをnoからyesに変更します:autoinstall = yes
これらのオプションの詳細は、https://docs.oracle.com/cd/E37670_01/E39380/html/ol_ksplice_config.htmlの「Oracle Linux Kspliceユーザー・ガイド」の「Kspliceクライアントの構成」を参照してください。
upgrade_on_rebootなどの一部のオプションは、ユーザー・スペース・パッケージには適用されないことがあります。 -
オフライン更新パッケージをインストールするには、システムに関連するパッケージをインストールする必要があります。 オフライン更新パッケージをインストールする際には、コマンドでリリースを指定する必要があります。 たとえば、Xen hypervisorのオフライン更新パッケージをインストールする場合は、次のようにコマンドでリリースを指定します。
# yum install ksplice-updates-xen-
$RELEASE$RELEASEは、現在実行しているハイパーバイザのバージョンに対応する更新パッケージです(次の例を参照):# yum install ksplice-updates-xen-4.4.4-196.0.10.el6
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この時点から、Ksplice Offline Enhanced Clientは、通常のオンライン・バージョンのKsplice Enhanced Clientと同様に動作します。
6.6 Oracle VM Server上でOracle Ksplice更新のインストール
Ksplice Enhanced Clientを使用すると、実行中のXenハイパーバイザ、実行中のカーネル、および特定のKsplice-awareユーザー・スペース・ライブラリ(xen-tools)に更新およびパッチを適用できます。 システムにKspliceパッチをインストールして管理するには、Oracle Linuxコマンド行でkspliceコマンドを使用します。
クライアントがパッチを適用できる実行中のユーザー領域、カーネル、およびxenプロセスを表示するには、「すべてのリスト-ターゲット」コマンドを使用します。 このコマンドは、各Ksplice-awareライブラリに対して、更新の影響を受ける実行中のプロセスを報告します。
# ksplice all list-targets User-space targets: glibc-libpthread-2.12.1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2: - multipathd (1582) - auditd (2077) - rsyslogd (2111) - rpcbind (2155) [...] glibc-libutil-2.12.1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2: - sshd (2447) - xenconsoled (2533) - qemu-system-i38 (2537) - xend (2844) [...] xen-tools-tools_xenstore_xenstored-4.4.4.155.0.27.ksplice1.el6: - xenstored (2526) xen-tools-tools_console_xenconsoled-4.4.4.155.0.27.ksplice1.el6: - xenconsoled (2533) glibc-libm-2.12.1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2: - multipathd (1582) - auditd (2077) - irqbalance (2126) - cupsd (2323) - ntpd (2460) [...] glibc-libnss_dns-2.12.1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2: - ntpd (2460) - sshd (3975) - sshd (11292) xen-tools-tools_libxc_libxenctrl.so.4.4.0-4.4.4.155.0.27.ksplice1.el6: - xenstored (2526) - xenconsoled (2533) - qemu-system-i38 (2537) - xend (2844) [...] openssl-libssl-1.0.1e.57.0.1.ksplice1.el6: - qemu-system-i38 (2537) - master (2706) - pickup (2736) - qmgr (2737) - xend (2844) [...] xen-tools-tools_xenstore_libxenstore.so.3.0.3-4.4.4.155.0.27.ksplice1.el6: - xenconsoled (2533) - qemu-system-i38 (2537) - xend (2844) [...] Kernel version: Linux/x86_64/4.1.12-124.14.5.el6uek.x86_64/#2 SMP Fri May 4 15:36:12 PDT 2018 xen/x86_64/4.4.4OVM/Fri May 11 20:21:05 PDT 2018
インストールに使用可能な更新を表示するには、「すべてのスキャンは使用可能--」コマンドを使用します。 コマンドの範囲を特定のカテゴリに制限する場合は、かわりに次の代替を使用します:
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使用可能なユーザー・スペースの更新を表示するには: ksplice -nユーザー・アップグレード
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使用可能なカーネル更新を表示: ksplice -nカーネル・アップグレード
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使用可能なxen更新を表示するには: ksplice -n xenのアップグレード
# ksplice -n xen upgrade The following steps will be taken: Install [d71xqwov]: update. Install [ion5usqz]: update 3. Install [0323dejx]: update 2.
使用可能なKsplice更新をインストールするには、「すべてのアップグレードのksplice -y」コマンドを使用します。 コマンドの範囲を特定のカテゴリに制限する場合は、かわりに次の代替を使用します:
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すべてのユーザー領域更新をインストールするには: ksplice -yユーザー・アップグレード
-
すべてのカーネル更新をインストールするには: ksplice -yカーネル・アップグレード
-
Xenのすべての更新をインストールするには: ksplice -y xenのアップグレード
# ksplice -y xen upgrade The following steps will be taken: Install [d71xqwov]: update. Install [ion5usqz]: update 3. Install [0323dejx]: update 2. 100% |###########################################################################################| Done!
# ksplice -y user upgrade Updating on-disk packages for new processes Setting up Update Process uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice | 2.5 kB 00:00 Resolving Dependencies [...] =================================================================================================================== Package Arch Version Repository Size =================================================================================================================== Updating: glibc i686 2:2.12-1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 4.4 M glibc x86_64 2:2.12-1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 3.8 M glibc-common x86_64 2:2.12-1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 14 M glibc-devel x86_64 2:2.12-1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 992 k glibc-headers x86_64 2:2.12-1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 619 k nscd x86_64 2:2.12-1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 232 k openssl x86_64 2:1.0.1e-57.0.1.ksplice1.el6 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 1.5 M xen-tools x86_64 2:4.4.4-155.0.27.ksplice1.el6 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 8.7 M Installing for dependencies: ksplice-helper x86_64 1.0.32-1.el6 uln_mirror_ovm34_x86_64_ksplice 17 k Transaction Summary ==================================================================================================================== Install 1 Package(s) Upgrade 8 Package(s) Total download size: 34 M Downloading Packages: (1/9): glibc-2.12-1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2.i686.rpm | 4.4 MB 00:00 (2/9): glibc-2.12-1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2.x86_64.rpm | 3.8 MB 00:00 (3/9): glibc-common-2.12-1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2.x86_64.rpm | 14 MB 00:00 (4/9): glibc-devel-2.12-1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2.x86_64.rpm | 992 kB 00:00 (5/9): glibc-headers-2.12-1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2.x86_64.rpm | 619 kB 00:00 (6/9): ksplice-helper-1.0.32-1.el6.x86_64.rpm | 17 kB 00:00 (7/9): nscd-2.12-1.209.0.3.ksplice1.el6_9.2.x86_64.rpm | 232 kB 00:00 (8/9): openssl-1.0.1e-57.0.1.ksplice1.el6.x86_64.rpm | 1.5 MB 00:00 (9/9): xen-tools-4.4.4-155.0.27.ksplice1.el6.x86_64.rpm | 8.7 MB 00:00 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- Total MB/s | 34 MB 00:00 Running rpm_check_debug Running Transaction Test Transaction Test Succeeded Running Transaction [...] Complete!
システムに適用されている更新を表示するには、ksplice all showコマンドを使用します。 コマンドの範囲を特定のカテゴリに制限する場合は、allのかわりに、「ユーザー」、kernel、またはxenを指定します。
# ksplice all show Ksplice user-space updates: No Ksplice user-space updates installed Ksplice kernel updates: Installed updates: None Effective kernel version is 4.1.12-124.14.5.el6uek Ksplice xen updates installed: [ion5usqz]: update 3. [0323dejx]: update 2. [d71xqwov]: update.
実行中のカーネルにKspliceが更新を適用したあとは、uname -aコマンドによって表示された元のブート・バージョンとは異なる有効バージョンがカーネルに保持されます。 「kspliceカーネルuname -r」コマンドを使用して、カーネルの有効なバージョンを表示します。
システムからKsplice更新を削除するには、removeサブコマンドを使用します。 カテゴリ「ユーザー」、kernelまたはxenのKsplice更新を削除するように選択できます。
# ksplice -y xen remove --all The following steps will be taken: Remove [d71xqwov]: update. Remove [ion5usqz]: update 3. Remove [0323dejx]: update 2. 100% |############################################################################################| Done!
kspliceコマンドの使用方法の詳細は、ksplice(8)マニュアル・ページを参照してください。