重要:
証跡内のデータまたはチェックポイントに有害な影響を及ぼさないようにするには、Oracleサポート・アナリストまたはOracle GoldenGateを熟知したユーザーの手引きの元でのみLogdumpを使用します。
この章の内容は次のとおりです。
この項では、基本的なタスクの中でも特にファイルのオープン、表示の制御、ファイル内の移動および特定の情報のフィルタを行う基本的なLogdumpコマンドを紹介します。レコードのコンポーネントについても説明します。
Logdumpで行える基本的なタスクをいくつか次に示します。コマンドと使用可能な他のオプションの詳細は、Logdumpコマンドのアルファベット順のリファレンスを参照してください。
トランザクションの終わりをスキャンして検索するには、次のコマンドを入力します。
Logdump 20> SCANFORENDTRANS
あるいは、単に「SFET」と入力します。
表示されるレコードは、次のトランザクションの最初のレコードです。TransIndフィールドがx00であることで確認できます。
ファイル内の特定のRBAに移動するには、次のいずれかを行います。
ファイル内の任意のRBAに移動するには、次のようにします。
Logdump 35> POS rba
Logdump 36> N
これによって、そのRBAにあるレコードが表示されます。
ファイル内の最初のレコードに移動するには、次のようにします。
Logdump 37> POS FIRST
あるいは、次のコマンドを入力します。
Logdump 37> POS 0
特定のNonStopデータ・ファイル名を含むレコード以外を除外するには、次のコマンドを入力します。
Logdump 60> FILTER INCLUDE FILENAME $volume.subvolume.file
特定の表名を含むレコード以外を除外するには、次のようにします。
NonStopシステムの場合:
Logdump 60> FILTER INCLUDE ANSINAMEcatalog.schema.table
WindowsまたはUNIXシステムの場合:
Logdump 60> FILTER INCLUDE FILENAME [container|catalog]schema.table
ここでNコマンドを使用すると、このフィルタに合うレコードのみが表示されます。反対に、特定の表名またはファイル名を含むレコードを除外し、それ以外を表示するには、INCLUDEオプションのかわりにEXCLUDEオプションを使用します。
複数の条件でフィルタするには、次のいずれかのコマンドを入力します。
Logdump 60> FILTER INCLUDE FILENAME $volume.subvolume...file..; FILTER RECTYPE record_type; FILTER MATCH ALL
Logdump 60> FILTER INCLUDE ANSINAME catalog.schema.table; FILTER RECTYPE record_type; FILTER MATCH ALL
Logdump 65> FILTER INCLUDE FILENAME schema.table; FILTER RECTYPE record_type; FILTER MATCH ALL
複数の条件を指定する場合、フィルタ条件のいずれかに一致するよう検索するか、すべてに一致するよう検索するかに応じて、それぞれMATCH ANYまたはMATCH ALLを使用します。前述の例では、名前およびレコード・タイプ(通常INSERTなどの操作タイプ)でフィルタします。
ロギングを開始するには、次のコマンドを入力します。
Logdump 70> LOG TO filename.txt
テキストをログに書き込むには、次のようにします。
Logdump 71> WRITELOG "text"
ロギングを停止するには、次のようにします。
Logdump 72> LOG STOP
現在のLogdump環境を表示するには、次のコマンドを入力します。
Logdump 73> ENV
これによって、有効な機能(フィルタ、ヘッダーの表示など)が表示され、現在の証跡と位置などの環境情報が表示されます。
LogdumpのTRANSHISTコマンドを他のLogdumpコマンドと組み合せて使用して、アプリケーションで大規模なトランザクションが生成されるかどうかを調べ、その相対サイズを確認します。TRANSHISTを使用すると、Logdumpによって内部履歴表で証跡ファイルまたは抽出ファイルに含まれているトランザクションのサイズが追跡されます。トランザクションは、サイズ(バイト数)の降順に並べられます。履歴表がいっぱいになると、最も小さいトランザクションが削除され、それより大きいトランザクションがリストに追加されます。
TRANSHISTによって生成される統計を使用するには、Logdumpで次の一連のコマンドを発行します。
WindowsおよびUNIXシステムでは、コマンド履歴はlogdump.hstという名前のファイルに格納されます。NonStopシステムでは、コマンド履歴はlogduhstという名前のファイルに格納されます。ファイルは、Logdumpを最初に起動したユーザーのホームに作成されます。
Logdumpの起動時、プラットフォームに応じて次のいずれかの場所で履歴ファイルが検索されます。
USERPROFILE環境変数。
$HOME環境変数。
デフォルト$vol.subvol。
ファイルが存在する場合、Logdumpはコマンド履歴をバッファにロードします。コマンド履歴のバッファには、400コマンドが保持されます。Logdumpセッションの終了時、セッションの履歴がファイルに追加されます。