トピック:
ORACLE_HOME
およびORACLE_SID
のシステム環境変数が正しいOracleインスタンスに設定されていることを確認します。Oracle GoldenGateのプロセスでは、データベースへの接続時にそれらを参照します。
システム上に1つのOracle Databaseインスタンスが存在する場合には、システム・レベルでORACLE_HOME
およびORACLE_SID
環境変数を設定します。これらをそのように設定できない場合、インスタンスに接続されるすべてのExtractおよびReplicatのグループのパラメータ・ファイルで次のSETENV
文を使用します。SETENV
パラメータはシステムの設定より優先され、これらのパラメータによって、Oracle GoldenGateのプロセスがデータベースに接続する際にセッション・レベルでの変数の設定が可能になります。
SETENV (ORACLE_HOME =
path_to_Oracle_home_location
)
SETENV (ORACLE_SID =
SID
)
システムに複数のOracleインスタンスがあり、ExtractおよびReplicatのプロセスがそれらに接続する場合、各プロセス・グループのパラメータ・ファイルでSETENV
文を使用する必要があります。SETENV
パラメータへの入力として、Oracle GoldenGateを正しいOracleインスタンスに指し示すためにORACLE_HOME
およびORACLE_SID
環境変数を使用します。たとえば、次のファイル引用は、それぞれ別のOracleインスタンスからキャプチャする、2つのExtractグループを示しています。
グループ1:
EXTRACT ora9a SETENV (ORACLE_HOME = "/home/oracle/ora/product") SETENV (ORACLE_SID = "oraa") USERIDALIAS tiger1 RMTHOST sysb RMTTRAIL /home/ggs/dirdat/rt TABLE hr.emp; TABLE hr.salary;
グループ2:
EXTRACT orab SETENV (ORACLE_HOME = "/home/oracle/ora/product") SETENV (ORACLE_SID = "orab") USERIDALIAS tiger1 RMTHOST sysb RMTTRAIL /home/ggs/dirdat/st TABLE fin.sales; TABLE fin.cust;
親トピック: ORACLE_HOMEおよびORACLE_SIDの設定
システム上に1つのOracleインスタンスが存在する場合、Oracle GoldenGateについてはORACLE_HOME
とORACLE_SID
のレジストリ設定で十分です。それらの設定がレジストリで不正確であり、それらの設定を変更できない場合、次のようにオーバーライドを設定できます。
デスクトップまたは「スタート」メニューで、「マイコンピュータ」を右クリックして、「プロパティ」を選択します。
「プロパティ」で「詳細設定」タブをクリックします。
「Environment Variables」をクリックします。
「システム環境変数」の下にある「新規」をクリックします。
「変数名」にORACLE_HOME
と入力します。
「変数値」にOracleバイナリのパスを入力します。
「OK」をクリックします。
「New」を再度クリックします。
「変数名」にORACLE_SID
と入力します。
「変数値」にインスタンス名を入力します。
「OK」をクリックします。
システムに複数のOracleインスタンスがあり、ExtractおよびReplicatのプロセスがそれらに接続する場合、次の手順を実行します。
ORACLE_HOME
およびORACLE_SID
のシステム変数を最初のOracleインスタンスに設定します。ORACLE_HOME
およびORACLE_SID
の変数を編集して新しい情報を指定し、次のOracleインスタンスに対してこの手順を繰り返します。親トピック: ORACLE_HOMEおよびORACLE_SIDの設定
この項では、Oracle Databaseに固有のOracle GoldenGate要件を示します。これらは、特に指定されていないかぎり、両方のキャプチャ・モードに適用されます。
DBMS_LOB.LOADFROMFILE
プロシージャを使用してLOB列のみを更新し、サプリメンタル・ログがすべての列にある場合、統合Extractはキー列およびパフォーマンスを改善するLOBをキャプチャします。クラシックExtractはデフォルトですべての列をキャプチャします。これらの動作は同種レプリケーションには影響しません。ただし、データウェアハウスへのレプリケーションの場合、すべての列の更新が必要になる可能性があります。クラシックExtractから統合Extractに変換する場合、次のパラメータのうち1つを使用してExtractが確実に正しく動作するようにする必要があります。
KEYCOLS
を使用して(LOB以外の)すべての列を追加します。
LOGALLSUPCOLS
を使用して、サプリメンタル・ロギングされる列の書込みを制御します。
データベース・ユーザーの権限および構成要件の詳細は、Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGateの使用のOracle GoldenGate資格証明の確立に関する項を参照してください。
Bequeath接続を使用するようにデータベースが構成されている場合、sqlnet.ora
ファイルにbequeath_detach=true
設定が含まれている必要があります。
Oracle Databaseは、Extractでログ・ファイルを処理できるように、ARCHIVELOG
モードにする必要があります。
ご使用のデータベースのSUPPLEMENTAL LOGGING
が有効になっていることを確認します。
Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGateはOracle Universal Installer (OUI)からインストールされます。OUIは、Oracle GoldenGateのバイナリと作業ファイルをインストールするために必要な入力を求めるグラフィック・インストール・プログラムです。Oracle GoldenGateが動作する正しいデータベース環境も設定します。
OUIは、OUIおよびOracle GoldenGateでサポートされるすべてのLinux、UNIXおよびWindowsプラットフォームで使用できます。
Oracle GoldenGateのインスタンスは、1つのOracle Databaseメジャー・バージョンのみで、指定した任意のOracleホームにインストールできます。たとえば、Oracle Database 11.2と12.1を使用している場合は、それぞれにOracle GoldenGateをインストールする必要があります。これは、同じメジャー・リリース内のデータ・パッチ・レベルには適用されません。同じまたは異なるデータベースの場合は、同じホストにOracle GoldenGateの複数のインスタンスをインストールできます。
インストーラは、選択したデータベースに関連付けられる中央インベントリにOracle GoldenGateホーム・ディレクトリを登録します。OUIを使用して製品がインストールされている場合、インベントリには、ホストにインストールされるすべてのOracleソフトウェア製品の情報が格納されます。
インストールを開始する前に、GGSCIで次のコマンドを発行して、Oracle GoldenGate作業ディレクトリを作成します。
CREATE SUBDIRS
対話型インストールでは、必要なインストール情報を求めるグラフィカル・ユーザー・インタフェースが提供されます。次の手順は新規のインストール、ならびにアップグレードに適用されます。ただし、Oracle GoldenGateへのアップグレードを実行するには、Oracle GoldenGateのアップグレードの手順に従ってください。これには適切な時期にOUIを実行するためのプロンプトが含まれます。
親トピック: Oracle GoldenGateのインストール
次の手順は新規のインストール、ならびにアップグレードに適用されます。ただし、Oracle GoldenGateへのアップグレードを実行するには、Oracle GoldenGateのアップグレードの概要の手順に従ってください。これには適切な時期にOUIを実行するためのプロンプトが含まれます。
システムにX-Windowsインタフェースがない場合、または自動インストールを実行する場合は、コマンド・コンソールからサイレント・インストールを実行できます。サイレント・インストールでは、Oracle製品をインストールする場合に、組織の複数のユーザーが同じインストール・プロセス・オプションを使用できます。
サイレント・インストールを実行するには、レスポンス・ファイルを実行します。レスポンス・ファイルを作成するには、例5-1に示すように、インタラクティブOUIセッション中に「Save Response File」オプションを選択するか、テンプレートを編集します。レスポンス・ファイルを実行するには、次のコマンドを発行します。
-silent -nowait -responseFile absolute_path_to_response_file
レスポンス・ファイルおよびテンプレートは、Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリのresponseサブディレクトリに格納されます。Oracle GoldenGateレスポンス・ファイルには、Oracle GoldenGateに固有のパラメータに加えて、Oracle構成パラメータの標準のセットが含まれます。これらのパラメータは、インタラクティブ・セッションのフィールドに対応します。
注意:
既存のOracle GoldenGateインストールをサイレント・オプションでアップグレードする場合、次の警告が示される場合があります。
WARNING:OUI-10030:You have specified a non-empty directory to install this product. It is recommended to specify either an empty or a non-existent directory. You may, however, choose to ignore this message if the directory contains Operating System generated files or subdirectories like lost+found. Do you want to proceed with installation in this Oracle Home?
[Enter]を押して続行します。
例5-1 Oracle GoldenGateレスポンス・ファイルのテンプレート
#################################################################### ## Copyright(c) Oracle Corporation 2018. All rights reserved. ## ## ## ## Specify values for the variables listed below to customize ## ## your installation. ## ## ## ## Each variable is associated with a comment. The comment ## ## can help to populate the variables with the appropriate ## ## values. ## ## ## ## IMPORTANT NOTE: This file should be secured to have read ## ## permission only by the oracle user or an administrator who ## ## own this installation to protect any sensitive input values. ## ## ## #################################################################### #------------------------------------------------------------------------------- # Do not change the following system generated value. #------------------------------------------------------------------------------- oracle.install.responseFileVersion=/oracle/install/rspfmt_ogginstall_response_schema_v12_1_2 ################################################################################ ## ## ## Oracle GoldenGate installation option and details ## ## ## ################################################################################ #------------------------------------------------------------------------------- # Specify the installation option. # Specify ORA18c for installing Oracle GoldenGate for Oracle Database 18c or # ORA12c for installing Oracle GoldenGate for Oracle Database 12c or # ORA11g for installing Oracle GoldenGate for Oracle Database 11g #------------------------------------------------------------------------------- INSTALL_OPTION= #------------------------------------------------------------------------------- # Specify a location to install Oracle GoldenGate #------------------------------------------------------------------------------- SOFTWARE_LOCATION= ################################################################################ ## ## ## Specify details to Create inventory for Oracle installs ## ## Required only for the first Oracle product install on a system. ## ## ## ################################################################################ #------------------------------------------------------------------------------- # Specify the location which holds the install inventory files. # This is an optional parameter if installing on # Windows based Operating System. #------------------------------------------------------------------------------- INVENTORY_LOCATION= #------------------------------------------------------------------------------- # Unix group to be set for the inventory directory. # This parameter is not applicable if installing on # Windows based Operating System. #------------------------------------------------------------------------------- UNIX_GROUP_NAME=
親トピック: Oracle GoldenGateのインストール
ManagerプロセスをWindowsサービスとしてインストールする計画で、次のいずれもtrueでない場合、Managerプロセスのカスタム名を指定する必要があります。
デフォルトのGGSMGR
以外の名前をManagerに使用します。
複数のManagerプロセスをWindowsサービスとしてこのシステムで実行します。システム上の各Managerの名前を一意にする必要があります。すべてのローカルManagerサービスの名前を記録します。
カスタムManager名を指定します。
Managerプログラムが含まれるディレクトリからggsci
を実行します。
次のコマンドを発行します。
EDIT PARAMS ./GLOBALS
注意:
GLOBALS
ファイルはOracle GoldenGateインストール・ファイルのルートにあるため、このコマンドの./
の部分を使用する必要があります。
ファイルに次の行を追加します。この場合、name
はManagerサービスの1語名です。
MGRSERVNAME name
ファイルを保存します。ファイルはGLOBALS
という名前で自動的に保存されますが、ファイル拡張子は付きません。Windowsサービスのインストール時とデータ処理時に使用されるため、このファイルは移動しないでください。
親トピック: Oracle GoldenGateのインストール
デフォルトでは、Managerはサービスとしてインストールされず、ローカルまたはドメイン・アカウントで実行できます。ただし、このように実行する場合は、ユーザーがログアウトするとManagerは停止します。Managerをサービスとしてインストールすると、ユーザー接続とは無関係に操作でき、手動またはシステム起動時に起動するように構成できます。
Windowsクラスタの場合にManagerをサービスとしてインストールする必要がありますが、それ以外の場合はオプションです。
WindowsサービスとしてManagerをインストールする手順:
(推奨)システム管理者としてログオンします。
「スタート」、「ファイル名を指定して実行」の順にクリックし、「ファイル名を指定して実行」ダイアログ・ボックスでcmd
と入力します。
サービスとしてインストールしているManagerプログラムが格納されているディレクトリに移動し、次の構文を使用してINSTALL
ユーティリティを実行します。
install option
[...]
ここで、option
は次のいずれかです。
表5-1 INSTALLユーティリティのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
|
Windowsイベント・マネージャにOracle GoldenGateイベントを追加します。 |
|
サービスがインストールされ、システム起動時に開始されます( |
|
|
|
|
|
Managerを実行するドメイン・ユーザー・アカウントを指定します。 デフォルトでは、Managerサービスはローカル・システム・アカウントを使用するようにインストールされます。 |
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|
脚注1
ユーザー・アカウントは、Windowsコントロール パネルの「サービス」アプレットから「プロパティ」アクションを選択することで変更できます。
Windowsのユーザー・アカウント制御(UAC)が有効になっている場合、コンピュータへのプログラムのアクセスを許可または拒否するよう要求されます。「許可」を選択して、INSTALL
ユーティリティを実行できるようにします。
INSTALL
ユーティリティにより、管理者権限で実行されているローカル・システム・アカウントでManagerサービスがインストールされます。サービスとしてインストールされたManagerを実行している場合、これ以降UACプロンプトが表示されることはありません。
注意:
Managerがサービスとしてインストールされていない場合、ManagerをGGSCIコマンド・プロンプトから起動する際、Managerの権限の強化を確認するUACプロンプトがOracle GoldenGateユーザーに表示されます。他のOracle GoldenGateプログラムを実行してもプロンプトが返されます。
親トピック: Oracle GoldenGateのインストール