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Oracle® Fusion Middleware Oracle RightNow Cloudアダプタの使用
12.2.1.3.0
E90167-01
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概要

Oracle RightNowアダプタは、Connect Web Services API for SOAPを基盤とし、Oracle RightNow Cxプラットフォームとのリアルタイム統合を提供します。RightNow APIバージョン1.3はサポートされます。Oracle RightNow Connect Web Servicesプラットフォームは、コール側アプリケーションに2つのWebサービス定義(WSDL)を公開します。

標準WSDLは、次のようなカテゴリの操作を公開します。

前述の操作(特にCRUD操作)は、本質的に多相です。この場合、アプリケーションでサポートされるすべてのビジネス・オブジェクト全体で4つの汎用CRUD操作(作成、取得、更新および破棄)のみを必ず公開することで、統合インタフェースが簡略化されるように見えますが、同時に統合プロセス中(特にデータ・マッピング中)における課題も発生します。詳細は、「サービス・コンポーネントとのBPEL統合の理解(BPEL/メディエータ)」および「Oracle RightNowアダプタとのOracle Service Bus統合の開発」を参照してください。

例1-1に、汎用CRUD操作を含むRightNow標準WSDLを示します。

例1-1 RightNow標準WSDLでの汎用CRUD操作

<wsdl:operation name="Create">
   				<wsdl:input message="rnw_v1_2:CreateRequest"/>
   			<wsdl:output message="rnw_v1_2:CreateResponse"/>
   			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:RequestErrorFault" name="RequestErrorFault"/>
   			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:ServerErrorFault" name="ServerErrorFault"/>
   			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:
          UnexpectedErrorFault"name="UnexpectedErrorFault"/>
		</wsdl:operation>
		<wsdl:operation name="Get">
   			<wsdl:input message="rnw_v1_2:GetRequest"/>
   			<wsdl:output message="rnw_v1_2:GetResponse"/>
   			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:RequestErrorFault" name="RequestErrorFault"/>
   			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:ServerErrorFault" name="ServerErrorFault"/>
   			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:
       UnexpectedErrorFault"   name="UnexpectedErrorFault"/>
</wsdl:operation>
		<wsdl:operation name="Get">
  			<wsdl:input message="rnw_v1_2:GetRequest"/>
  			<wsdl:output message="rnw_v1_2:GetResponse"/>
  			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:RequestErrorFault" 
            name="RequestErrorFault"/>
  			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:ServerErrorFault" 
            name="ServerErrorFault"/>
  			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:
     UnexpectedErrorFault" name="UnexpectedErrorFault"/>
		</wsdl:operation>
  		<wsdl:operation name="Update">
  			<wsdl:input message="rnw_v1_2:UpdateRequest"/>
  			<wsdl:output 
message="rnw_v1_2:UpdateResponse"/>
    			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:RequestErrorFault" name="RequestErrorFault"/>
    			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:ServerErrorFault" name="ServerErrorFault"/>
    			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:UnexpectedErrorFault" name="UnexpectedErrorFault"/>
		</wsdl:operation>
		<wsdl:operation name="Destroy">
   			<wsdl:input message="rnw_v1_2:DestroyRequest"/>
			<wsdl:output message="rnw_v1_2:DestroyResponse"/>
   			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:RequestErrorFault" name="RequestErrorFault"/>
   			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:ServerErrorFault" name="ServerErrorFault"/>
   			<wsdl:fault message="rnw_v1_2:
      UnexpectedErrorFault" name="UnexpectedErrorFault"/>
		</wsdl:operation>

RightNow Object Query Language (ROQL (ロックウェルと発音))は、APIのクライアントがOracle RightNow Cxプラットフォームに対してSQLに似た問合せを実行できるようにする問合せサブシステムです。この言語は、Object Data Management Group (ODMG)によって開発された、SQLの後にモデル化されたオブジェクト指向データベース向けの問合せ言語標準であるObject Query Language (OQL)から発展しました。

ROQLでは、オブジェクトの問合せのみがサポートされます。QueryObjectでは、コール側アプリケーションはオブジェクトのリストとしてデータを取得できます。

例1-2 特定のIDでインシデントの詳細を取得するROQL問合せの例

select Incident from Incident I where I.ID=102345

Oracle RightNowアダプタは、統合モデラーからインタフェースの複雑性を隠蔽する簡易なグラフィカル形式のオブジェクト操作ビューで、標準WSDLで定義された機能を公開します。多相インタフェース定義とは対照的に、Oracle RightNowアダプタは、設計時構成から、厳密に型指定されたサービス操作を生成します。これによって、データ・マッピング作業が大幅に簡略化されます。

Oracle RightNowアダプタを使用するための前提条件

次に、SOA SuiteまたはOracle Service BusのいずれかとOracle RightNowアダプタを使用して統合のモデル化を開始するための前提条件を示します。

これらの前提条件に加え、適切にサポートされたバージョンのSOA SuiteおよびOracle Service Busが存在することを確認する必要があります。サポートされるバージョンおよびプラットフォームの詳細は、http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.htmlのリリース動作保証マトリックスを参照してください。

  • 標準WSDLを取得します。標準WSDLの詳細は、Oracle RightNow Connect Web Services for SOAP開発者ガイドのWSDLの取得に関する項を参照してください。

  • 有効なRightNow Cx資格証明があることを確認します。詳細は、Oracle RightNow Connect Web Services for SOAP開発者ガイドのOracle Cloud Adapter for Service Cloud接続パラメータに関する項を参照してください。

  • クライアント証明書を取得します。詳細は、Oracle RightNow Connect Web Services for SOAP開発者ガイドのクライアント/サーバーに対するService Cloud証明書に関する項を参照してください。

Oracle RightNowアダプタの設計の概要

Oracle RightNowアダプタは、複数のアダプタ・インスタンスを持つことができます。アダプタ・インスタンスは、基本的に、構成されたOracle RightNowアダプタで、これはRightNow CXサーバーに接続し、構成中に選択したRightNow Cxクラウド操作を起動できます。

各アダプタ・インスタンスには、統合WSDLやJCAファイルなどの独自のアーティファクトがあります。

各アダプタ・インスタンスは単一のRightNow Cxクラウド操作を参照するため、アダプタ・インスタンスからRightNow Cxクラウド操作に対する1対1対応があります。サポートされる操作のリストは、「操作の作成、読取り、更新および削除の理解」を参照してください。

アダプタ・インスタンスは、SOAコンポジットの一部です。アダプタ・ウィザードが実行されるたびに、Oracle RightNowアダプタの1つのインスタンスが作成されます。

Oracle RightNowアダプタ・インスタンスは、JCAファイル、WSDL、およびcomposite.xmlに追加された参照要素で構成されます。

Oracle RightNowアダプタでは、Oracle SOA Suiteからアウトバウンド同期コールを作成するRightNowがサポートされます。

Oracle RightNowアダプタのランタイム・フレームワークでは、前述の手順で生成されたアーティファクトが使用されます。

表1-1は、アダプタ構成ウィザードによって生成されるSOAコンポジット・アダプタ・アーティファクトとその注意事項を示しています。

表1-1 Oracle RightNowアダプタ・アーティファクト

アーティファクト 備考

rightnowReference.wsdl

Oracle RightNowアダプタでは、標準WSDLのみがサポートされます。

<serviceName>_rightnow.jca

JCAファイルには、実行時にアダプタが使用する内部実装の詳細が含まれます。これには、アダプタが使用する様々な相互作用と接続のプロパティが含まれます。操作は、エンドポイントに対して実行する必要のあるアクション(作成や更新など)を記述します。ファイルの内容は、アダプタ構成中の選択によって決定されます。