Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherデータ・モデリング・ガイド 12c (12.2.1.3.0) E90113-02 |
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内容は次のとおりです。
データ・モデルにパラメータを追加することで、レポートを表示するときにユーザーがデータをやりとりできるようになります。
Oracle BI Publisherでは、次のパラメータ・タイプがサポートされます。
テキスト - パラメータとして渡すテキスト文字列を入力できます。
メニュー - 値リストから選択できます。値リストには、指定した固定データを含めることも、定義されたデータソースに対して実行するSQL問合せを使用して作成したリストを含めることもできます。このオプションでは、複数選択、「すべて選択」オプション、およびパラメータをカスケードするための部分的なページ・リフレッシュがサポートされています。
メニュー・タイプのパラメータを作成する場合は、値リストを定義してから、パラメータを定義して、そのパラメータを値リストに関連付けます。値リストの追加を参照してください。
日付 - ユーザーはパラメータとして日付を選択できます。データ型「日付」とJava日付書式を使用する必要があります。
データ・モデルでパラメータを定義すると、レポート内でのパラメータの表示方法をレポート・レベルの設定として構成できます。『Oracle Business Intelligence Publisherレポート・デザイナーズ・ガイド』のレポートのパラメータ設定を構成する方法を参照してください。
パラメータのサポートはデータ・セットのタイプに応じて異なります。SQL問合せのデータ・セットは、利用可能なパラメータ機能の完全なセットをサポートします。その他のタイプのデータ・セットは、これらの機能のすべてまたはサブセットをサポートすることも、まったくサポートしないこともあります。次の表は、それぞれのデータ・セットのタイプに応じたサポート内容を示しています。
データ・セットのタイプ | パラメータのサポート | 複数選択 | 全選択可能 | 変更時に他のパラメータをリフレッシュ |
---|---|---|---|---|
SQL問合せ |
可 |
可 |
可 |
可 |
MDX問合せ |
不可 |
不可 |
不可 |
不可 |
Oracle BI Analysis |
Oracle BI Analysisから継承 |
可(Oracle BI Dashboard使用) |
可(Oracle BI Dashboard使用) |
可(Oracle BI Dashboard使用) |
ビュー・オブジェクト |
可。ただし、ビュー・オブジェクトがサポートし、そのように設計されている場合。 |
不可 |
不可 |
可(ビュー・オブジェクト・パラメータのみ) |
Webサービス |
可 |
不可 |
不可 |
不可 |
LDAP問合せ |
可 |
不可 |
不可 |
不可 |
XMLファイル |
不可 |
不可 |
不可 |
不可 |
Microsoft Excelのファイル |
可 |
不可 |
不可 |
不可 |
CSVファイル |
不可 |
不可 |
不可 |
不可 |
HTTP (XML入力) |
可 |
不可 |
不可 |
不可 |
名前およびその他のプロパティを割り当てて新規パラメータを作成します。
パラメータ名を決定する際は、使用するデータベースの識別子に許容された最大文字数を超過してはいけません。識別子の長さの制限については、使用するデータベースのドキュメントを参照してください。
サポートされているタイプは次のとおりです。
テキスト - ユーザーはパラメータとして渡すテキスト・エントリを入力できます。テキスト・パラメータの作成を参照してください。
メニュー - ユーザーに値リストを提示します。メニュー・パラメータの作成を参照してください。
日付 - 日付パラメータを渡します。「データ型」も日付にする必要があります。日付パラメータの定義を参照してください。
デフォルトのパラメータ値は、Oracle BI Publisherレイアウト・エディタを使用してレポートのレイアウトを設計する際に、レポート出力をプレビューするためにも使用されます。
BI Publisherでは、テキスト入力またはメニュー(値リスト)のタイプをサポートしていますが、両方はサポートしていません。ユーザーがテキスト値を入力することも、値リストのメニューから選択することもできるような複合パラメータは定義できません。
行配置は、レポート・レベルで構成できます。レポート定義では、パラメータに対して追加の表示オプションをサポートしています。Oracle Business Intelligence Publisherレポート・デザイナーズ・ガイドのレポートのパラメータ設定を構成する方法を参照してください。
「テキスト」タイプのパラメータは、テキスト・ボックスを提示して、パラメータとしてデータソースに渡すテキスト・エントリを入力するようにユーザーに求めます。
次の図に、テキスト・パラメータの定義を示します。
次の図に、レポート利用者に表示されるDepartmentパラメータを示します。
メニュー・タイプのパラメータは、ユーザーに値リストを提示します。
最初に、値リストを定義しておく必要があります。値リストの追加を参照してください。メニュー・タイプのパラメータは、文字列および整数のデータ型のみをサポートします。
メニュー・パラメータの定義は、次の図に示されているような様々なオプションを含みます。
次の図は、複数選択が無効にされている場合に、レポート利用者に表示されるDepartmentメニュー・タイプのパラメータを示しています。
次の図は、複数選択が有効にされている場合に、レポート利用者に表示されるDepartmentメニュー・タイプのパラメータを示しています。
日付タイプのパラメータは、データソースに渡すパラメータとして日付を入力するようにユーザーに求める日付ピッカーを提示します。
図に、日付パラメータの定義を示します。
図に、レポート利用者に表示されるHire Dateパラメータを示します。
値リストには、レポート利用者がデータソースに渡すパラメータ値を選択できる値のセットを定義します。
メニュー・タイプのパラメータを定義すると、値リストによって選択メニューが提供されます。値リストは、メニュー・パラメータを定義する前に定義する必要があります。
次のいずれかの方法で、リストを移入します。
固定データ
手動で値リストを入力します。
SQL問合せ
SQL問合せを使用してデータベースから値を取得します。
フレックスフィールド
Oracle E-Business Suite内で定義されたキー・フレックスフィールドから値を取得します。フレックスフィールド・オプションは、Oracle BI PublisherでOracle E-Business Suiteセキュリティ・モデルを使用している場合にのみ使用できます。フレックスフィールド・パラメータの追加を参照してください。
「SQL問合せ」または「固定データ」の値のリストを作成できます。
データ・エンジンは、値リストの問合せから名前(表示名)と値のペアを作成します。値リストのSELECT文では、データ・エンジンによって、最初にリストされる列が表示名に使用され、2番目の列がデータ・セットの問合せのパラメータに渡される値に使用されます。
問合せで返される列が1つのみの場合は、その列の値が、ユーザーに表示される値リストの表示名およびパラメータに渡される値の両方として使用されます。
次に示されたSQL問合せは、DEPARTMENTS表のDEPARTMENT_NAME列のみを選択します。この場合、値リストが問合せの結果としてリストに表示され、その同じ値がデータ・セットのパラメータに渡されます。次の図は、値リストの表示項目とデータ・セットに渡された値を示しています。メニュー項目とP_DEPTに表示されている値はDEPARTMENT_NAMEの値です。
かわりに、DEPARTMENT_IDをデータセットのパラメータに渡し、DEPARTMENT_NAMEをリストに表示する場合は、SQL問合せを次のように構成します。
Select "DEPARTMENTS"."DEPARTMENT_NAME" as "DEPARTMENT_NAME", "DEPARTMENTS"."DEPARTMENT_ID" as "DEPARTMENT_ID" from "DEMO"."DEPARTMENTS" "DEPARTMENTS
次の図は、値リストの表示項目とデータ・セットに渡された値を示しています。メニューにはDEPARTMENT_NAMEがリスト表示され、P_DEPTにはDEPARTMENT_IDの値が表示されます。
BI PublisherでOracle E-Business Suiteセキュリティを使用するように構成済の場合は、作成するレポートでキー・フレックスフィールドをパラメータとして利用できます。
データ・モデルを定義するときに、キー・フレックスフィールドをパラメータとして渡すように設定すると、BI Publisherではレポート利用者に対してダイアログが表示され、ここで選択されたフレックスフィールド・セグメントがパラメータとしてレポートに渡されます。これは、レポートをE-Business Suiteのコンカレント・マネージャを通して実行するときにフレックスフィールドが提示される方法に似ています。
次に示されているように、フレックスフィールド値リストはレポート・ビューアに表示されます。
次に示されているように、フレックスフィールド値リストはセグメント値を選択するダイアログとして表示されます。
値リストを定義するときは、「フレックスフィールド」というリスト・タイプが表示されます。
フレックスフィールド・タイプの値リストを有効にするには、E-Business Suiteセキュリティを使用するようにBI Publisherが構成されている必要があります。フレックスフィールドがすでにE-Business Suite内で定義されている必要があります。
Oracle E-Business Suiteフレックスフィールド・ガイドおよび『Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド』のOracle E-Business Suiteとの統合に関する項を参照してください。
値リストを追加することで、フレックスフィールド・パラメータを追加します。
フレックスフィールド・タイプの値リストは、フレックスフィールド・メタデータ定義を取り出して、各セグメントの適切な値をフレックスフィールド値リスト選択ダイアログに表示します。フレックスフィールド・パラメータを使用して、データ・モデル内で定義されたフレックスフィールドに値を渡します。
実行時に、&flexfield_name
参照は字句コードで置き換えられます。この字句コードは、フレックスフィールド・コンポーネント定義の中の値に基づいて作成されます。
&flexfield_name
構文を使用します。フレックスフィールド定義から取得した値リストを追加します。
「タイプ」で「フレックスフィールド」を選択すると、「データソース」オプションは編集不可能になります。フレックスフィールド・タイプの値リストはすべて、Oracle E-Business Suiteをデータソースとして使用します。
フレックスフィールド値リストを表示してユーザーが選択した値を取り込むために、パラメータを定義します。
フレックスフィールド・タイプのパラメータ定義には、範囲フレックスフィールドをサポートするために「範囲」という追加フィールドがあります。範囲フレックスフィールドでは、各キー・セグメントの値が1つだけではなく、下限値と上限値がサポートされます。フレックスフィールドのデフォルト値およびレポート定義での行配置をカスタマイズできます。行配置とは、このパラメータをレポート・ビューア内のどの場所に表示するかを決定するものです。フレックスフィールド・セグメント値の範囲を渡すには、値の範囲を渡すを参照してください
オプションのうち、「リストに表示する値の数」、「複数選択」、「全選択可能」および「変更時に他のパラメータをリフレッシュ」は、フレックスフィールド・パラメータの場合は無効になります。
次のイメージに、フレックスフィールド値リストのパラメータ定義を示します。
メニュー・パラメータをフレックスフィールド値リストに追加した後、パラメータ値をデータ・モデル内のフレックスフィールド・コンポーネントに渡せます。
フレックスフィールドの追加で、フレックスフィールド・コンポーネントの追加について詳しく説明します。ここでは、簡略化した手順を例として示します。
データ・モデル内でフレックスフィールドを定義するには:最後に、E-Business Suiteデータベースに対するSQL問合せを作成します。
キー・フレックスフィールドの追加に説明されているように、問合せに字句構文を使用します。次の図で、&Acct_Flex
がSQL問合せのWHERE条件でコールされたフレックスフィールド字句構文です。
値の範囲を渡せるようにフレックスフィールド値リストのパラメータを定義するには、2つのメニュー・パラメータを作成し、両方が同じフレックスフィールドLOVを参照するように設定します。
実行時に、ユーザーが上限値を値リストから選択し、下限値を同じ値リストから選択します。この2つの値が、オペランドとしてデータ・モデルのフレックスフィールド・コンポーネントに渡されます。
このデータ・モデルが関連付けられたレポートがレポート・ビューアに表示される際、次に示されているように、レポート利用者に2つのフレックスフィールド・パラメータが表示されます。
レポート利用者がフレックスフィールドの上限または下限のインジケータ(...)をクリックすると、次の図に示されているように上限値と下限値の両方を入力できるダイアログが開きます。
レポート・ビューアでの範囲フレックスフィールド・パラメータの表示特性は、E-Business Suiteでの範囲フレックスフィールドの表示によく似ています。