Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherレポート・デザイナーズ・ガイド 12c (12.2.1.3.0) E90114-02 |
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この章では、レイアウト・エディタを使用したBI Publisherレイアウト・テンプレートの作成について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle BI Publisherのリリース11gでは、新しいタイプのレイアウト・テンプレートを導入しています。
BI Publisherレイアウト・テンプレートを使用して、エンド・ユーザーは次のことを実行できます。
動的HTMLの出力を表示し、ブラウザ内からレポート・データに対して軽量の対話処理を実行
PDF、RTF、Excel、PowerPointおよび静的HTMLに、忠実度の高いピクセル対応のレポートを生成
BI Publisherレイアウト・テンプレートは、BI Publisher レイアウト・エディタ(PDF、RTF、Excel、Word、PowerPointおよびHTMLでピクセル対応のレポートを作成するためのWYSIWIGのドラッグ・アンド・ドロップ・インタフェース)を使用して作成されます。また、ブラウザを介した軽量の対話処理をサポートする動的HTML出力を提供します。次の図に、このインタラクティブ出力を示します。
次の機能に注意してください。
ポップアップ・チャートの詳細: チャートのアイテム上にカーソルを合せると、データの詳細が表示されます。
グループ・フィルタ: グループ化されたリージョンを、グループ化要素によってフィルタリングできます。
スクロール可能な表: ヘッダーと合計の表示を維持しながら、表データをスクロールできます。
表の列のソート: ビューア内から複数の列を基準にして表データをソートできます。
表の列のフィルタリング: ビューア内から表データを複数の列の値でフィルタリングできます。
表の自動合計機能: 表データの合計がレイアウトに自動的に追加されます。
フィルタの伝播: チャートの領域をクリックしたり、ピボット・テーブルのヘッダー、列または要素をクリックすることにより、他のコンポーネントをフィルタリングします。
ドキュメントの領域の縮小および拡張
BI Publisherレイアウトは、カスタム・コーディングを必要としない簡単なレポートや中程度の複雑さを持つレポートに最適なものとなっています。
動的HTML表示は、BI Publisherレイアウトでのみ可能なため、レポート利用者がレポートに対して対話処理(ソートの変更、フィルタの適用など)ができることを要求された場合には、BI Publisherレイアウトを使用する必要があります。
BI Publisherをより効果的に使用するために役立つヒントを示します。
レイアウト・エディタを使用するには、レポート・レイアウト・ツールへのアクセスに適切な権限を含むロールがアカウントに付与されている必要があります。
新しいレイアウトを作成するには、事前にデータ・モデルにサンプル・データを添付しておく必要があります。データ・モデルにサンプル・データを追加する方法の詳細は、『Oracle Business Intelligence Publisherデータ・モデリング・ガイド』のデータ・モデルのテストおよびサンプル・データの生成に関する項を参照してください。
最適な表示のためには、表示解像度を1024 x 768以上に設定します。
BI Publisherは、インタラクティブなソートおよびフィルタの操作で大量のデータを処理し、迅速に応答することができます。しかし、最適なパフォーマンスを求めるユーザーの利益を考慮すると、データ・モデルでデータをサマライズすることが最善の方法です。BI Publisherレイアウトは、PDFまたはRTFドキュメントのような静的出力を、RTFレイアウトと比較してデータによっては50%速く生成することができます。
レイアウト・エディタは、XMLデータの名前空間や属性をサポートしていません。
新しいレイアウトを作成する場合は、作業の開始に便利な事前定義済レイアウトを選択するオプションが示されます。
次の図は、基本テンプレートおよび共有テンプレートで提供される事前定義済レイアウトを示しています。
基本テンプレートおよび共有テンプレートは、特定のコンポーネントがすでに追加されている一般的なレイアウト構造を提供します。事前定義済のレイアウトのいずれかを選択することがオプションとなっており、これによりレイアウト設計を容易に行うことができます。企業で、ここで使用できない一般的な設計を利用している場合は、ユーザー独自の用途の事前定義済レイアウトを追加したり、管理者がすべてのユーザー向けのレイアウトを追加することもできます。
すべてのユーザーがアクセスする共有ディレクトリに事前定義済のレイアウト・ファイルを追加するには、次の手順に従います。
このレポートに追加されたBI Publisherテンプレート(.xpt)はすべて、共有テンプレートとしてすべてのユーザーに表示されます。
次の図に、レイアウト・エディタのインタフェースを示します。
レイアウト・エディタ・インタフェースは、次のもので構成されます。
レイアウト・エディタの最上部には、次の2つのツールバーが含まれています。
静的ツールバーは常に使用可能であり、保存やプレビューなどの一般的なコマンドが含まれています。
タブ付きツールバーには、「挿入」タブ、「ページ・レイアウト」タブおよび動的タブが含まれています。動的タブには、選択されたレイアウト・コンポーネントに対して最も一般的に使用されるアクションやコマンドが表示されます。このツールバーを閉じて、設計領域を表示するスペースを拡大できます。「タブ付きツールバーについて」を参照してください。
左側のアコーディオン・ペインには、次のものが含まれています。
「データソース」ペインでは、レイアウト・コンポーネントにドラッグするデータ・フィールドを選択できます。
「コンポーネント」ペインでは、レイアウト・コンポーネントを選択して、設計領域にドラッグできます。また、このペインを閉じると、「挿入」タブを使用して、コンポーネントを挿入することができます。
「プロパティ」ペインでは、選択したレイアウト・コンポーネントのプロパティを変更できます。
各コントロールを開いて表示するには、コントロールのタイトルをクリックするか、またはコントロールのタイトルの隣にあるプラス記号をクリックします。アコーディオン・ペイン全体を閉じて、レイアウトを表示する空きスペースを増やすことができます。
右下のリージョンは、レイアウトを作成するための設計領域です。
「データソース」ペインには、データ・モデルの構造と、レイアウトに挿入できるデータ要素が表示されます。
データ要素を挿入するには、「データソース」ペインから選択して、レイアウト内のコンポーネントにドラッグします。
各フィールドのデータ型(数値、日付または文字列)は、適切なアイコンによって表されます。
次の図は「データソース」ペインを示しています。各要素の横にあるアイコンは、データ型を示しています。
JOB_TITLE要素は文字列データ型として、SALARY要素は数値データ型として、HIRE_DATE要素は日付データ型として表示されています。
注意:
レイアウト・エディタに日付を入力する場合は(フィルタまたは条件付き書式設定におけるデータ比較など)、XSL日付または時刻書式(YYYY-MM-DDまたはYYYY-MM-DDTHH:MM:SS)のいずれかを使用します。
「コンポーネント」ペインには、レポートに挿入できるレイアウト・コンポーネントが含まれています。これらのコンポーネントには、チャート、ピボット・テーブルおよびイメージがあります。コンポーネントを挿入するには、レイアウトにドラッグ・アンド・ドロップします。
「挿入」メニューを使用して、レイアウトにコンポーネントを追加することもできます。
「プロパティ」ペインには、選択したコンポーネントのプロパティが表示されます。表示されるプロパティは、選択したコンポーネントによって決まります。「プロパティ」ペインで参照可能なプロパティの中には、コンポーネントに対する動的タブで編集可能なものもあります。
プロパティの値をクリックすると編集できます。カーソルをフィールドの外に移動すると、変更内容がコンポーネントに適用されます。プロパティのグループを開いたり閉じたりするには、グループ名の側にあるプラス記号またはマイナス記号をクリックします。
各コンポーネントの使用可能なプロパティは、この章のそのコンポーネントに該当するセクションで詳細に説明されています。プロパティ・フィールドが空白の場合は、デフォルトが使用されます。
次の図は、表の列のヘッダーに対応する「プロパティ」ペインの例を示しています。
この項では、タブ付きツールバーの各タブとその機能を定義します。
タブ付きツールバーには、次のタブが含まれています。
「挿入」タブは、レイアウトに配置できるコンポーネントおよびページ要素を提供します。「レイアウト・コンポーネントの挿入」を参照してください。
「ページ・レイアウト」タブは、一般的なページレベルのツールおよびコマンドを提供します。「ページ・レイアウト」タブを参照してください。
コンポーネント固有のタブは、レイアウトに選択されるコンポーネントに対して最も一般的に使用されるコマンドおよびプロパティを提供します。たとえば、チャートを選択すると、「チャート」タブが表示されます。コマンドの詳細は、個別のコンポーネントに関するセクションを参照してください。
選択したコンポーネントに対してさらに多くのプロパティを設定または制御するには、「「プロパティ」ペインについて」に説明されているように、アコーディオン・ペインで「プロパティ」ペインを開きます。
レイアウト・オブジェクトを選択して、フォーカスを設定したり、オブジェクト全体を削除することができます
コンポーネント固有のタブにはそれぞれ、「選択」リージョンが含まれています。
「選択」ツールを使用すると、レイアウト上のどのコンポーネントに焦点を当てるかを正確に制御することができます。この機能は、特に、複数のコンポーネントが重なり合う複雑なレイアウトで作業する場合に役に立ちます。たとえば、表を選択する場合、正しい箇所をクリックして、列やヘッダー・セルではなく表を選択することが難しいことがあります。不要なクリックを避けるには、「選択」ツールを使用してリストから「表」コンポーネントを正確に選択します。
次の図に、「選択」ツールを示します。
「削除」ツールは、「選択」ツールと同様の機能を提供し、削除するコンポーネントを正確に選択できます。
「挿入」タブは、レポート・コンポーネントおよびページ要素の挿入に使用します。
「コンポーネント」グループには、レイアウトへの挿入が可能なレポート・コンポーネントが表示されます。コンポーネントを挿入するには、アイテムを選択して設計領域の目的の場所にドラッグします。各コンポーネントの詳細は、この章の該当するセクションを参照してください。
「ページ要素」グループには、レポートのページレベルの要素が含まれています。改ページ、ページ番号または合計ページ数の計算を挿入するには、コンポーネントを選択してレイアウト内の目的の場所にドラッグします。
注意:
ページ要素は、PDFやRTFなどの、ページ区切りのある出力タイプを対象としています。これらを対話モードやHTMLの出力で使用すると、予期しない結果が生じることがあります。
「ページ・レイアウト」タブには、レイアウトをセットアップするコマンドが含まれています。
次の図は、「ページ・レイアウト」タブを示しています。
用紙オプションには、「向き」と「用紙サイズ」があります。
オプション | 説明 |
---|---|
向き |
「縦」または「横」を選択します。 |
用紙サイズ |
用紙サイズのオプション(レター、リーガル、A4、A3、エグゼクティブ、B5、Com-10、モナークDLまたはC5)から選択します。用紙サイズにより、レイアウト領域の寸法が決まります。 |
この表は、ヘッダーおよびフッターのオプションを示しています。
オプション | 説明 |
---|---|
ページ・ヘッダー |
クリックすると、レイアウトにページ・ヘッダーが挿入されます。デフォルトでは、ページ・ヘッダーは印刷されたレポートのすべてのページに表示されますが、最初のページをスキップするように構成することもできます。ページ・ヘッダーを削除するには、「ページ・ヘッダー」を再度クリックします。 |
ページ・フッター |
クリックすると、レイアウトにページ・フッターが挿入されます。デフォルトでは、ページ・フッターは印刷されたレポートのすべてのページに表示されますが、最後のページをスキップするように構成することもできます。ページ・フッターを削除するには、「ページ・フッター」を再度クリックします。 |
レポート・ヘッダー |
クリックすると、レイアウトにレポート・ヘッダーが挿入されます。レポート・ヘッダーは、レポートの始めに一度だけ表示されます。レポート・ヘッダーを削除するには、「レポート・ヘッダー」を再度クリックします。 |
レポート・フッター |
クリックすると、レイアウトにレポート・フッターが挿入されます。レポート・フッターは、レポートの最後に一度だけ表示されます。レポート・フッターを削除するには、「レポート・フッター」を再度クリックします。 |
「プロパティ」ペインを使用すると、ヘッダーおよびフッターに次のプロパティを設定することができます。
「プロパティ」ペインにアクセスするには、設計領域でヘッダーまたはフッターを選択して、ページの左側のアコーディオン・ペインから「プロパティ」を選択します。
すべてのレポートおよびページ・ヘッダーおよびフッターの場合:
「高さ」: ヘッダー・リージョンの高さを、ピクセル、ポイント、cmまたはインチ単位で設定します。
ヘッダーの場合:
最初のページに表示 - 最初のページにヘッダーを表示するには、「True」を選択します。最初のページからヘッダーを抑制するには、「False」を選択します。
次の図は、レポート・ヘッダーのプロパティを示しています。
フッターの場合:
最後のページに表示 - 最後のページにフッターを表示するには、「True」を選択します。最後のページからフッターを抑制するには、「False」を選択します。
次の表に、表示オプションを示します。
オプション | 説明 |
---|---|
グリッド |
クリックすると、レイアウト設計領域にグリッド線が挿入されます。グリッド単位のサイズは、選択した「表示単位」によって異なります。グリッド線を削除するには、「グリッド」を再度クリックします。 |
ルーラー |
クリックすると、レイアウト設計領域の最上部に表示ルーラーが挿入されます。ルーラーの単位は、選択した「表示単位」によって異なります。ルーラーを削除するには、「ルーラー」を再度クリックします。 |
表示する測定単位を選択します。この単位は、ルーラーとグリッドのビュー・オプションおよび測定値を表示するその他の機能(境界幅の設定やグリッド・セルのサイズ設定など)に使用されます。オプションは、インチ、px (ピクセル)、cm (センチメートル)およびポイント(pt)です。
「イベントの構成」機能を使用すると、インタラクティブ・モードでレポートを表示する際に、ユーザーがトリガーしたイベントに対してレイアウトのコンポーネントがどのように応答するかを構成できます。
イベントには次の2種類があります。
「フィルタ」: リスト、チャートまたはピボット・テーブル内で要素をクリックすると、その要素を使用して、レポート内のターゲットとして定義された他のコンポーネントが動的にフィルタリングされます。クリックされているコンポーネントは変更されません。
「選択項目のみ表示」: リスト、チャートまたはピボット・テーブル内で要素をクリックすると、(クリックされた)チャートまたはピボット・テーブルに、選択した要素の結果のみが表示されます。この操作は、レポートの他のコンポーネントに影響を与えません。
次の図は、フィルタ・イベント構成の例を示しています。このレイアウトには、2つのチャートと1つの表が含まれています。1つ目のチャートには、円グラフで部門別給与合計が示されています。2つ目のチャートには、棒グラフでマネージャ別給与合計が示されています。表には、従業員と彼らの給与が一覧表示されています。
このレポートで、ユーザーが部門別給与チャートの値をクリックした場合に、選択した部門のマネージャと従業員のみが表示されるように、マネージャ別給与チャートと従業員表が自動的にフィルタリングされるようにしたいとします。
レイアウト・エディタは、レポートやその他のビジネス文書で通常使用されているコンポーネントをサポートしています。
以降のセクションでは、次のコンポーネントについて説明しています。
レイアウト・グリッドは、レイアウトを複数のセクションに分割する方法を提供します。
HTMLやWord文書の表と同様に機能し、フォームを作成したり、高度なレイアウトを実現することができます。レイアウト・グリッドを使用すると、レイアウト内の他のすべてのコンポーネントの正確な配置を制御できます。
レイアウト・グリッドを挿入する手順は次のとおりです。
次の図に、「レイアウト・グリッドの作成」ダイアログを示します。
ダイアログでグリッドの行数と列数を入力し、「OK」をクリックすると、次の図に示すように設計領域にグリッドが挿入されます。
レイアウト・グリッドについては次の点に注意してください。
グリッドの列は等間隔に配置されており、行のサイズのデフォルト値は、最小限のテキスト行数である1に設定されています。
レイアウト・グリッド・セルに対してはフォントのプロパティを設定できませんが(個別のコンポーネントのプロパティを使用してフォントのプロパティを設定します)、背景色と境界線のプロパティを設定できます。
グリッド・セルにコンポーネントを挿入すると、セル内にコンポーネントが収まるように自動的にサイズが調整されます。
列の幅と高さを調整するには、マウス・ポインタを境界線上に配置して青色のバーをドラッグするか、または「プロパティ」ペインでグリッド列のプロパティを変更します。
グリッドは複数セルの結合をサポートしています。
グリッド内にグリッドを挿入できます。
Microsoft Wordと同様に、グリッドでは、ビジネス文書を作成するのに非常に便利なフロー・レイアウトを使用しています。パラグラフ全体またはブロック全体を占めていないコンポーネントは、上から下、左から右に配置されます。
デフォルトでは、グリッド線は設計領域にのみ表示され、実行時には表示されません。完成したレポートにグリッド線を表示する場合は、グリッド・セルを選択して、「境界線の設定」コマンド・ボタンをクリックし、枠線ダイアログを起動します。
レイアウト・グリッドを挿入したときに、追加の行または列を追加できます。
焦点となるレイアウト・グリッド・セルを選択して、次に示す適切なコマンド・ボタンをクリックします。
「上に行を追加」
「右側に列を追加」
「下に行を追加」
「左側に列を追加」
セルを結合する、および結合されているセルを結合解除するには、次の手順に従います。
セルを結合するには、[Ctrl]
キーを押しながら各グリッド・セルをクリックして、隣り合う複数のセルを選択します。
「結合」コマンド・ボタンをクリックします。
繰返しセクション機能により、データ内での要素の出現に基づき、レイアウトのセクション内でコンポーネントを繰り返すことができます。繰返しセクションを使用すると、従来の帯状のレポートだけでなく、異なるデータ要素に対して繰返しページまたは繰返しセクションを作成することができます(「グループ上」、「アウトライン」など)。
次の図は、部門(Department)要素に対して繰返しセクションが定義されているレイアウトを示しています。この繰返しセクション内には、マネージャ別給与を示すチャートと、全従業員の給与を示す表があります。したがってデータセット内に部門が出現するたびに、このチャートと表が繰り返されます。
デフォルトでは、ページ区切りされた出力タイプの場合、1ページに収まるコンテンツ量に応じて自動的に改ページされます。
多くの場合、繰り返されるコンテンツが出現するたびに、レポートを改ページするのが望ましいと考えられます。
前述の例の場合、このレポートのPDF出力で、各部門の後に改ページを配置することが適切になります。
繰返しセクションが出現するたびにレポートを改ページするには:
対話モードでは、要素別の繰返しに対する値が、値のリストとして表示されます。これにより、レポート利用者は結果を動的に選択して表示できます。
次の図は、値リストに表示される部門(Department)要素ごとの繰返しを示しています。
比較として、次の図に同じレイアウトをPDFで表示したものを示します。この例では、改ページ・オプションが設定によって、新しい部門が出現するたびに、新しいページで繰返しセクションが開始されます。
繰返しセクションで、すべての値を表示できます。
対話モードでは、要素別の繰返しに対する値が、値のリストとして表示されます。デフォルトでは、このリストには、データ内の要素に対して存在する値のみが含まれます。したがって、レポート利用者は一度に1つのアイテムの結果しか表示することができません。
レポート利用者が繰返しセクションに要素のすべての値に対する結果を表示できるようにするために、繰返しセクション・コンポーネントには、「すべて表示」プロパティが用意されています。このプロパティをtrueに設定すると、値「すべて」がリストに追加され、すべての値の結果を表示できるようになります。
「すべて表示」を有効にするには:
レポートを表示すると、次の図に示すように「すべて」オプションが値のメニューに追加されます。
データ表は、多くのレイアウトに表示される標準的な表です。ヘッダー、データ列および合計行が含まれています。データ表は、同じ値を持つフィールドを結合する「グループ左」機能(アウトライン)だけでなく、小計、総計、カスタム計算および累積合計をサポートしています。
一旦挿入されると、動的タブまたは「プロパティ」ペインを使用して表のプロパティを編集できます。表のコンポーネントに対して、次の動的タブが使用可能です。
表
表の列のヘッダー
列
セル合計
この項では、表の操作に関する次の項目について説明します。
「表」タブでは、カスタマイズした方法で表を表示するために実行できる機能を定義します。
「表」タブでは、次のことを実行できます。
表示する行数の設定
表に表示するデータに対するフィルタの定義
条件およびその条件を満たす行に適用される書式の定義
表に対する合計行の表示または非表示
次の図に、「表」タブを示します。
「表示する行」プロパティは、表示されるデータの行数を制御します
このプロパティは次のように設定されます。
レイアウトの設計時に、このプロパティで、レイアウト・エディタ内の表に表示される行数を設定します。
対話モードでレポート・ビューア内にこのレイアウトを表示する際、このプロパティで、表に対するスクロール可能なリージョンのサイズを設定します。
デフォルトのデータの行数は10です。表示するデータの行数として、10、20、30、40またはすべての行を選択できます。カスタム値を設定するには、「プロパティ」ペインを開き、「表示する行」プロパティに対してカスタム値を入力します。
注意:
表示するデータの行数を増やすと、レイアウト・エディタのパフォーマンスに影響することがあります。フィルタを使用すると、表示するデータを特定の条件に基づいて絞り込むことができまます。これは、追加のコーディングを行うことなく、表内に必要な要素のみを表示させることができる強力な機能です。
たとえば、次のレポート条件の一部を満たすフィルタを追加することができます。
上位10位の給与のみを表示する
下位25位の店舗売上のみを表示する
IT部門の従業員のみを表示する
売上が$10,000 - $20,000の範囲にあり、かつ南部リージョンのもののみを表示する
複数のフィルタを追加して、それらを表データに適用する順序を管理できます。
条件付き書式を使用すると、特定の条件に基づいて表内の要素の書式を変更できます。
この機能は、表内のターゲット範囲を強調表示するのに非常に役立ちます。たとえば、表に対して一連の条件付き書式を作成し、しきい値に応じて異なる色で行を表示させることができます。
デフォルトでは、レイアウト・エディタにより表に合計列が挿入され、数値列の合計が計算されます。合計列を削除するには、「表示」メニューをクリックして、強調表示された合計行を含まない表ビューを選択します。
次の図に、「表示」メニュー・オプションを示します。
「セル合計」タブおよび「プロパティ」ペインを使用すると、合計行を詳細にカスタマイズできます。詳細は、「「セル合計」タブについて」を参照してください。
「表の列のヘッダー」タブでは、ユーザーが実行できる機能を定義します。
次の図に、「表の列のヘッダー」タブを示します。
「表の列のヘッダー」タブを使用では、次のことを実行できます。
表のヘッダー列のフォント・プロパティの編集
表ヘッダーのセル・プロパティの編集(境界線の太さ、スタイル、色および背景塗りつぶし色を含む)
表ヘッダーの垂直方向および水平方向の位置合せの設定
グループ化の適用
グループ化機能を使用すると、複数の要素を同じ値のデータでまとめることができます。表内でグループ化を適用すると、表が読みやすくなります。
「グループ化」オプションでは、「グループ左」または「グループ上」のいずれかを選択できます。「グループ左」では、表内のグループ基準要素が維持されます。次の図は、「グループ左」を使用してマネージャ別にグループ化された表を示しています。
「グループ上」では、繰返しセクション・コンポーネントが挿入され、表からグループ化要素が抽出されます。かわりに表の上にグループ化要素が表示され、グループ化要素が出現するたびに別個の表が表示されます。次の図は、「グループ上」を使用してマネージャ別にグループ化された表を示しています。
次の図は、表データが最初の2列(Manager(マネージャ)、Title(役職))の要素によってグループ化された例を示しています。
マネージャ名ごとにエントリが1つだけあり、そのマネージャ名の下の各役職名に対して1つのエントリがあることに注意してください。これにより、表内のデータ列がより明確に整理されます。
次の図は、表データがマネージャ別にグループ化された例を示しています。
設計ペインで、データ表コンポーネントが、データ表を含む繰返し要素コンポーネントで置き換えられていることに注意してください。ラベルを使用して表の上にManager(マネージャ)要素が挿入されています。
このラベルはテキスト・アイテムです。このテキストを編集するには、アイテムをダブルクリックして選択し、シングルクリックして編集します。
レポートを実行すると、グループ化要素が出現するたびに、別個の表が作成されます。対話出力モードでは、表の最上部に表示されたグループ化要素がフィルタとして表示されます。次の図に示されているように、表示する値をリストから選択します。
表内の特定の列を選択すると、「列」タブが有効になります。フォントおよびセルのプロパティを定義して、それらを適用できます。
「列」タブでは、次のアクションを実行できます。
列のフォント・プロパティの編集(スタイル、サイズおよび色を含む)
列のセル・プロパティの編集(境界線の太さ、スタイル、色および背景塗りつぶし色を含む)
列の内容の垂直方向および水平方向の位置合せの設定
列データに対する書式の適用(オプションはデータ型に依存します)
グループ化の適用
データに対する累積合計(または他の式)の適用
ソートおよびソートの優先順位の適用
列に対する条件付き書式の適用
このタブの「データの書式設定」リージョンで使用可能なオプションは、選択した列のデータ型に依存します。このタブには、選択対象となる一般的なオプションが用意されています。
オプションが示されていない場合は、「プロパティ」ペインで、OracleまたはMicrosoftのカスタム書式マスクを入力できます。また、書式マスクを動的に設定するには、書式マスクを要素としてデータに追加します。これらの機能については次の項で説明します。
列に数値データが含まれている場合は、次の書式設定オプションに従います。
書式: リストから一般的な数値書式のいずれかを選択します。この書式は、表の列にただちに適用されます。次の図に示すように、書式は、数値、パーセントおよび通貨に分類されます。
このリストからは使用できない書式を適用するには、「カスタム・データの書式設定の適用」を参照してください。
小数点以下桁数: 「左へ移動」または「右へ移動」をクリックすると、表示される小数部の桁数が増減します。
グループ化セパレータの表示/非表示: このボタンをクリックすると、グループ化セパレータが非表示になります(たとえば、1,234.00が1234.00と表示されます)。グループ化セパレータを表示するには、このボタンを再度クリックします。
列に日付データが含まれている場合は、次の書式設定オプションを使用します。
書式: リストから一般的な日付書式のいずれかを選択します。この書式は、表の列にただちに適用されます。次の図に示すように、書式は、日付および時刻に分類されます。
MicrosoftまたはOracle(推奨)の任意の書式マスクをレポート・データ・フィールドに適用できます。このマスクは、「プロパティ」ペインの「書式マスク」プロパティに手動で入力できます。
カスタム・データ書式マスクを入力するには:
MicrosoftおよびOracleの書式マスクの詳細は、「数値、日付および通貨の書式設定」を参照してください。
また、書式マスクは、レポート・データのデータ要素にマスクを含めるか、レポートへのパラメータとしてマスクを含めることで動的に適用できます。このマスクは、データ要素の値に基づいてレイアウト・エディタに渡されます。
「書式マスク」フィールドに動的書式マスクを入力するには、書式マスクを定義するデータ要素を選択します。次の図は、動的数値書式マスクの設定例を示しています。この例の場合、NumberFormatという名前のパラメータにより、ユーザーはレポートの送信時に書式マスクを定義するように求められます。「書式マスク」プロパティに値が渡され、レイアウトのデータ・フィールドに適用されます。
パラメータを使用して書式マスクを渡す場合は、データ・モデルの「プロパティ」ページで「パラメータ・タグを含める」オプションを選択するようにします。
列のデータをソートするには、列を選択し、「ソート」グループの下にある「昇順」または「降順」をクリックします。
複数の列でソートするには、列、ソート順を選択して、各列に「優先度」を割り当てます。優先度リストは、ソート順コマンドの下にある値のリストです。
たとえば、次の図に示されている従業員の給与表で、最初にTitle(役職)で昇順にソートし、次にAnnual Salary(年間給与)で降順にソートするとします。
レイアウトにデータ表を挿入すると、レイアウト・エディタにより自動的に総計行が挿入されます。グループ化に関するセクションで示したように、グループ化要素を基準にして表内に小計行を挿入することもできます。
総計または小計行のセルの属性を編集するには、セルを選択して、次の図に示す「合計セル」タブのオプションを使用します。
「合計セル」タブを使用すると、次のことを実行できます。
合計セルのフォント・プロパティの編集
合計セルのセル・プロパティの編集(境界線の太さ、スタイル、色および背景塗りつぶし色を含む)
表ヘッダーの垂直方向および水平方向の位置合せの設定
セル・データに対する書式設定の適用
セルに対する式の適用
セルに対する条件付き書式の適用
デフォルトでは、数値列内の合計セルに適用される式は、列のアイテムの合計です。「式」オプションを使用すると、別の式を適用できます。
「列」タブの「式」リージョンで使用可能なオプションのすべてを合計セルに適用できるわけではありません。
式の適用の詳細は、「事前定義済またはカスタムの式の設定」を参照してください。
レイアウト・エディタでは、表内で動的ハイパーリンクがサポートされます。
動的ハイパーリンクを挿入するには:
たとえば、従業員の給与レポートで、各従業員名をその従業員の個人レコードへのハイパーリンクとして表示する必要があるとします。各個人レコードへのURLの静的部分は、次のようになると仮定します。
https://people.hrserver.com/records/show_page?id=
動的部分は、データ要素EMPLOYEE_IDから取得されます。この例では、次のようにEMPLOYEE_ID要素へのフルパスを中カッコで囲んで追加し、これをURLフィールドに入力します。
https://people.hrserver.com/records/show_page?id={/ROWSET/ROW/EMPLOYEE_ID}
BI Publisherでは、カスタム・データの書式設定に対して、OracleおよびMicrosoftの書式マスクの使用がサポートされます。その出力の結果は、選択されたロケールによって異なります。
Microsoftの書式マスクの詳細は、「Microsoft数値書式マスクの使用」を参照してください。
Oracleの書式マスクの詳細は、「Oracle書式マスクの使用」を参照してください。
レイアウト・エディタでは、レイアウト内にデータをグラフィカルに表示する様々なチャートの種類およびスタイルがサポートされています。
チャートを挿入すると、動的ツールバーまたは「プロパティ」ペインを使用して、チャートのプロパティを編集できます。「プロパティ」ペインは、「チャート」タブのオプションを拡張したものであり、次の項目に対して非常に具体的なカスタム設定を入力できます。
チャート効果
チャート凡例
チャートの描画エリア
チャート・タイトル
チャート・ラベル
注意:
「チャート・ラベル」のプロパティの「タイトル・フォント」、「タイトルの水平方向の位置合せ」、「タイトル・テキスト」および「タイトル表示」は、散布図およびバブル・グラフにのみ適用されます。
チャートの値
注意:
下線、斜体および太字などの一部のフォント効果は、PDF出力にレンダリングできない場合があります。
チャートを挿入するには、次の手順に従います。
「チャート」タブは、別のチャート・タイプの適用、データのフィルタおよび複数のフィルタの管理に役立ちます。
「チャート」タブを使用すると、次のことができます。
別のチャート・タイプの選択
別のチャート・スタイルの適用
3-D効果の有効化
チャートに表示するデータのフィルタリング
複数のフィルタの管理
チャートのピボット・テーブルへの変換または系列値およびディメンション値の切替
デフォルトでは、チャートにチャート・メジャーの値の合計が表示されます。チャート・メジャー・フィールドに適用された式を変更するには、「チャート・メジャー・フィールド」タブからオプションを選択します。
チャートはフィールド別にソートできます。
チャートのフィールドをソートする手順は次のとおりです。
チャートの外観を変更して、より役立つチャートを作成します。
次の機能により、追加の書式設定をチャートに適用できます。
前述のフォーマット・オプションの値を選択していない場合は、BI Publisherのデフォルトのシステム設定が適用されます。
折れ線グラフのX軸が日付フィールドの場合は、BI Publisherにより、日付の範囲に基づいて時系列の書式が適用されます。
次の図に、時系列のフォーマット・オプションを示します。チャート内の時系列の表示はカスタマイズするか、オフにできます。
チャートの時系列日付の書式設定オプションを選択するには:
小さなチャートの使用時や値を除いたデータを視覚化するときなど、一定の状況のレポートにおいて軸ラベルを非表示にできます。このオプションは特に、トレンドを評価するレポートの作成に役に立ちます。
複数Y軸レポートで各Y軸の小数桁数および数値を書式設定できます。
レポートでは、チャートの軸スケーリングを対数または線形として設定できます。
ゲージ・チャートは、進捗状況や目標をわかりやすく示すのに有効な方法です。この図は、ゲージ付きのレポートを示しています。
たとえば、次の図は、地域の売上目標の状態を示す3つのゲージを含むレポートを示しています。
ピボット・テーブルには、マルチディメンショナル・データが表形式で表示されます。複数のメジャーとディメンションおよびすべてのレベルにおける小計がサポートされています。
次の図は、ピボット・テーブルを示しています。
ピボット・テーブルを挿入したら、次の動的タブを使用して、外観とレイアウトをカスタマイズします。
「ピボット・テーブル」タブ
「ピボット・テーブル・ヘッダー」タブ
「ピボット・テーブル・データ」タブ
「ピボット・テーブル」タブを使用して、ピボット・テーブルの外観をカスタマイズします。
次の図に、「ピボット・テーブル」タブを示します。
「ピボット・テーブル」タブを使用すると、総計および小計の表示を迅速にカスタマイズできます。
デフォルトでは、タブに示すように、レイアウト・エディタにより総計と小計の表示とともにピボット・テーブルが挿入されます。
行総計: 表の最下部に挿入されます
行小計: 各サブグループの最上部に挿入され、行ヘッダーはありません
列総計: 右端に挿入されます。
列小計: 列のサブグループの左に挿入され、ヘッダーはありません。
総計と小計の位置と表示を変更するには、タブ内の適切なグループをクリックして、メニューから必要なレイアウト・パターンを選択します。
ピボット・テーブルのチャートへの変換コマンドは、ピボット・テーブルをデフォルトの縦棒グラフに変換します。
変換後、「チャートについて」で説明されているように表をカスタマイズします。
次の図は、前のステップで作成したピボット・テーブルを、縦棒グラフに変換したものを示しています。
「ピボット・テーブル・ヘッダー」タブを使用すると、フォントや色などをカスタマイズできます。
次の図に、「ピボット・テーブル・ヘッダー」タブを示します。
ピボット・テーブルの列または行ヘッダーを選択し、「ピボット・テーブル・ヘッダー」タブを使用して、次のことを実行します。
ヘッダーのフォント、色、位置合せおよびその他の表示機能のカスタマイズ
ソート順序の適用(詳細は、「ソート・オプションについて」を参照してください)。
データの書式設定の適用(データ型が数値または日付の場合)
ピボット・テーブルのデータ領域を選択し、「ピボット・テーブル・データ」タブを使用して、次のアクションを実行します。「ピボット・テーブル・データ」タブのコマンドは、「表の列」タブの対応するコマンドと同じです。
次の図に、「ピボット・テーブル・データ」タブを示します。
使用方法の詳細は、リファレンスを参照してください。
データのフォント、色、位置合せおよびその他の表示機能のカスタマイズ
データに対する条件付き書式設定の適用(詳細は、「条件付き書式について」を参照してください)。
データ書式設定の適用(「列に対するデータ書式設定オプションについて」を参照してください)。
式の適用(「式の適用」を参照してください)。
テキスト項目コンポーネントを使用すると、レイアウトにフリーフォームのテキストを入力できます。
デフォルトでは、テキスト項目により完全なパラグラフが常に生成されます。テキスト・フィールドの横にデータ・フィールドを挿入すると、テキスト・フィールドの下にデータ・フィールドが配置されます。
次の図に、テキスト・アイテムの下にあるデータ・フィールドを示します。
「テキスト」タブでは、レポートのテキストのフォントおよび配置に関して実行できるすべての機能を定義します。
次の図に、「テキスト」タブを示します。
「テキスト」タブを使用すると、次のことを実行できます。
フォント・プロパティの設定
グリッド・セルのテキストの位置合せの設定
事前定義されたテキスト項目(ページ番号、日付および時刻)の挿入
ハイパーリンクの挿入
「フォント」グループのコマンドを使用して、スタイル、サイズ、強調および色を設定します。
フォント・スタイルの選択
フォント・サイズの選択
強調(太字、斜体または下線)の適用
テキスト・アイテムを囲む境界線の挿入
背景色の適用
フォント色の適用
ページ番号コンポーネントを設計領域にドラッグ・アンド・ドロップします。
次の図に、ページ#/Nの構成を示します。
ページ#/Nの構成を作成する手順は次のとおりです。
レポート設計に時間変数と日付変数を挿入できます。
レポートに日付と時刻を挿入するには:
このレポートを表示すると、オンラインで表示している場合には、サーバーのタイムゾーンに従って日付と時刻が表示され、スケジュールされたレポートの場合は、スケジュール・ジョブで選択されたタイムゾーンに従います。次の図は、レポートに表示された日付および時間を示しています。
イメージ・コンポーネントを使用すると、レイアウトにグラフィックを組み込むことができます。
BI Publisherは、イメージを組み込むために次の方法をサポートしています。
静的イメージ: レポート・ファイルに保存されている静的イメージをアップロードします。アップロードされたイメージ・ファイルは、グラフィック・ファイル・フォーマット(GIF、JPEG、PNGまたはBMP)のいずれかである必要があります。イメージ・ファイルのサイズを500 KBより大きくすることはできません。
静的URL: イメージを格納するURLへの静的リンクを指定します。
動的URL: データの要素にイメージURLを組み込みます。実行時に要素の値が評価され、イメージの動的挿入が可能になります。
リスト・コンポーネントには、垂直または水平リスト内のデータ要素のすべての値が表示されます。対話モードで表示しているときに、リスト内のアイテムをクリックすると、レポート内のリンクされたコンポーネントに示された結果が更新されます。
次の図は、売上データに基づいて複数のチャートを表示するレポートを示しています。リスト・コンポーネントには、売上データがある国がそれぞれ表示されます。リストを使用すると、レポート利用者はリスト内のエントリをクリックして、リストにある各国の結果を迅速に表示することができます。
「リスト」タブは、フォント属性の編集、リストの境界線の定義、背景色の設定などに役立ちます。
「リスト」タブでは、次のことを実行できます。
フォントのサイズ、スタイルおよび色の編集
リストに対する境界線の定義
背景色の設定
選択したアイテムの表示用のフォント色および背景色の編集
リストの向きの設定
ソート順の指定
次の図に、「リスト」タブを示します。
この図はデフォルトのフォーマットを示しています。左側のリストは、リストのデフォルト・フォーマットを示しています。右側のリストは、「選択したフォント」のデフォルト・フォーマットを示しています
フォントの設定を編集するには、リストからフォント・ファミリを選択して、ポイント・サイズを調整します。
デフォルトでは、リストは1ポイントの黒のグリッド線で表示されます。「境界線の設定」をクリックして、リストのデフォルトの境界線を調整します。「背景色」と「フォント色」コマンドを使用して、色をカスタマイズします。
「選択したフォント」コマンドを使用すると、リストのアイテムを選択した際のアイテムの外観を編集できます。デフォルトでは、選択した要素がリストの最上位に移動され、背景がライト・ブルーに変更されます。選択したアイテムに対して表示されるフォントの太さ、背景色およびフォント色を編集できます。
「カスタム式の定義」アイコンを使用して、カスタム式を設定できます。
次の図に、「カスタム式の定義」アイコンを示します。
「式」コマンド・グループは、次のタブから使用可能です。
「列」タブ
「合計セル」タブ
「チャート・メジャー・フィールド」タブ
「ピボット・テーブル・データ」タブ
各コンポーネント・タイプに対してすべてのオプションを適用できるわけではないことに注意してください。
この表は、事前定義済の式の定義を示しています。
このメニューは、次の表で説明されている事前定義済の式を提供します。
式 | 説明 |
---|---|
式なし |
数値列から数式を削除します。 |
空白テキスト |
すべてのデータを削除して、空白テキストを挿入します。 |
件数 |
現在のグループにおける要素の出現件数を返します。 |
重複を除いた件数 |
現在のグループにおける要素の重複を除いた件数を返します。 |
合計 |
現在のグループにおける要素の値を合計します。 |
平均 |
現在のグループにおける値の平均を表示します。 |
最大 |
現在のグループにおけるすべての出現値のうちの最大値を表示します。 |
最小 |
現在のグループにおけるすべての出現値のうちの最小値を表示します。 |
非数値データについては、次の式オプションのみがサポートされています。
空白テキスト
件数
重複を除いた件数
「カスタム式の定義」をクリックして、コンポーネントに独自の式を定義します。「関数」ダイアログでは、レイアウトにおける基本計算、コンテキストおよび統計関数を定義できます。
次の図に、「関数」ダイアログを示します。
基本計算関数のいずれかをクリックすると、その関数に適したパラメータを定義するように求められます。定数値の入力、データからのフィールドの選択、またはネストされた関数の作成を行って値を提供することができます。
「関数」ダイアログで「乗算」関数をクリックして、被乗数と乗数を入力するように求めるプロンプトが表示されています。この例は、被乗数がAmount Sold(売上金額)フィールドの値であることを示しています。乗数は定数値になっています。
カスタム式について理解するには、次の例を参照してください。
例1: 減算
次の図は、オフィスごとの収益(Revenue)と費用(Cost)のデータを示しています。
この表に列を追加して、カスタム式を使用し、利益(Profit)=(収益 - 費用)を計算できます。
表に数値データ列をもう1つ追加します。たとえば、次の図のように表に収益(Revenue)のインスタンスをもう1つドラッグします。
表の列を選択して、「カスタム式の定義」をクリックします。
次の図のように、「関数」ダイアログで、リストから「減算」を選択します。この列のソース・データは収益であるため、「被減数」と「減数」には両方とも、デフォルトで収益(Revenue)要素が示されます。
次の図に示すように、「減数」を選択してから、「パラメータ」リージョンで「フィールド」を選択し、費用(Cost)要素を選択します。
次の図のように、ダイアログが更新され、式が収益(Revenue)から費用(Cost)を差し引くものであることが示されます。
「OK」をクリックし、ダイアログを閉じます。
表の列にカスタム式が表示されます。表の列のヘッダー・タイトルを編集すると、次の図のように表に利益(Profit)列が追加されています。
例2: ネストされた関数
この例では、ネストされた関数を使用して、税金を差し引いた収益を示す列を作成します。