この指示はCoherence*Extend設定に関係するので、BIG-IP構成ユーティリティを使用する場合に特有です。使用方法に関する指示を実行する方法の詳細は、ユーティリティに付属しているヘルプを参照してください。さらに、指示はBIG-IP LTM 10.2.1に基づいて作成されており、将来リリースされるBIG-IP LTMでは正確でなくなる場合があります。
この付録の内容は次のとおりです。
図B-1は、外部ネットワーク・クライアントと内部ネットワーク・サーバーとの間において設定されているBIG-IPシステムの概念図を示します。
ノードを作成するには、次の手順を実行します。
図B-2に、ノード構成例を示します。
プールを作成する際、プール・メンバーをプールに割り当てます。プール・メンバーとは、サーバー・エンドポイントをネットワーク上で示す論理オブジェクトのことです。Coherence*Extendの場合、プロキシ層コンピュータ上で実行している各JVMプロキシ・サーバーに対してプール・メンバーを作成します。
BIG-IPシステムがリクエストの送信先に選択した特定プール・メンバーは、そのプールに割り当てたロード・バランシング方法により判別されます。ロード・バランシング方法とは、リクエストを処理するプール・メンバーを選択するためにBIG-IPシステムで使用するアルゴリズムのことです。たとえば、デフォルトのロード・バランシング方法はラウンド・ロビンで、これによってBIG-IPシステムで各入力リクエストを次に利用可能なプール・メンバーに送信し、プールにあるサーバーにおいてリクエストが均等に分散されます。
この項には次のトピックが含まれます:
ロード・バランシング・プールを作成するには、次の手順を実行します。
図B-3は、プール構成例を示します。
プールのメンバーをロード・バランシング・プールに追加するには、次の手順を実行します。
図B-4は、プール構成例を示します。以前に作成したノード上で2つのプロキシ・サーバー用プール・メンバーが稼働し、ポートの7100と7077をそれぞれリスニングしていることが示されています。さらに、接続数最小型ロード・バランシング・ポリシーを使用するようにプールが構成されます。
仮想サーバーを作成するには、次の手順を実行します。
BIG-IP LTMを使用するようにCoherence*Extendを構成するには、次の手順を実行します。
Coherence*Extendの場合、TCPヘルス・モニターを使用して、プロキシ・サーバーのプールをモニターできます。BIG-IPデバイスがプロキシ・サーバーとTCP/IP接続を確立できる場合に、このタイプのモニターでプロキシ・サーバーがマークアップされます。プロキシ・サーバーが機能していることが示されているとしても、プロキシ・サーバーで実際にクライアントのトラフィックを処理できることは保証されません。より詳細にモニタリングするには、BIG-IPを使用すればカスタム・ヘルス・モニターを作成して、Coherence*Extendのpingリクエストをプロキシ・サーバーに送信して適切なレスポンスが返されることを確認できます。これによって、プロキシ・サーバーが稼働してクライアントのトラフィックを処理できます。
注意:
BIG-IP LTMモニターは、SSL over TCPをサポートしていません。ヘルス・モニタリング・チェック(pingなど)はクリア・テキストで送信されます。プロキシ・サーバーとのすべての通信を確実に保護するには、SSLオフロードを使用します。「SSLオフロードの有効化」を参照してください。
この項には次のトピックが含まれます:
Coherence*Extendのpingリクエストをプロキシ・サーバーに送信して稼働していることを確認するカスタムCoherence*Extendヘルス・モニターを作成する手順は次のとおりです。
図B-7は、カスタムCoherence*Extendヘルス・モニター構成例を示します。
10.2.1より前のバージョンのBIG-IPを使用する解決法では、手動で外部ヘルス・モニターを構成する必要があります。このためには、実行可能ファイルのシェル・スクリプトをextend_pingの名前でBIG-IPデバイスの/usr/bin/monitorsディレクトリに作成します。スクリプトの内容は次のようにします。
#! /bin/bash
###############################################################################
### EXTERNAL MONITOR FOR COHERENCE*EXTEND
### INPUTS:
### $1 The IPV6 formatted IP address of the pool member to test
### $2 The port number of the pool member to test
### $3+ White space delimited parms as listed in the monitor "args"
### OUTPUTS:
### If null is returned, the member is "down"
### If any string of one or more characters is returned, the member is "up"
###############################################################################
IP=${1:-"127.0.0.1"}
IP=${IP##*:} # This removes the leading ::ffff:
PORT=${2:-"80"}
TIMEOUT=${3:-1}
SLEEP=${4:-1}
PID_FILE="/var/run/extend_ping.$IP.$PORT.pid"
HEX_REQUEST="0700030000420040"
HEX_RESPONSE="09000403004200036440"
###
### Terminate existing process, if any
###
if [ -f $PID_FILE ]
then
kill -9 `cat $PID_FILE` > /dev/null 2>&1
fi
echo "$$" > $PID_FILE
###
### Ping the server and return a user friendly result
###
RESULT=`/bin/echo "$HEX_REQUEST" | /usr/bin/xxd -r -p | /usr/bin/nc -i \
$SLEEP -w $TIMEOUT $IP $PORT | /usr/bin/xxd -p | /bin/grep \
"$HEX_RESPONSE" 2> /dev/null`
if [ "$RESULT" != "" ] ; then
/bin/echo "$IP:$PORT is \"UP\""
fi
rm -f $PID_FILE
extend_pingスクリプトを使用するようにBIG-IPを構成する手順は次のとおりです。
図B-8は、外部Coherence*Extendヘルス・モニター構成例を示します。
カスタム・ヘルス・モニターはロード・バランシング・プールと関連付ける必要があります。カスタムCoherence*Extendモニターを作成したら、それをCoherence*Extendロード・バランシング・プールと関連付けます。
カスタム・ヘルス・モニターをロード・バランシング・プールと関連付けるには、次の手順を実行します。
図B-9は、カスタム・ヘルス・モニターを使用するCoherence*Extendプールを示します。
この項には次のトピックが含まれます:
SSLオフロードを有効にするには、次の手順を記載順に実行する必要があります。
サーバーのSSL証明書とキーをBIG-IPシステムにインポートする手順は、次のとおりです。
図B-10は、サーバーSSL証明書構成例を示します。
クライアントSSLプロファイルを作成するには、次の手順を実行します。
図B-11は、クライアントSSLプロファイル構成例を示します。
クライアントSSLプロファイルを使用するようにCoherence*Extend仮想サーバー構成を変更する手順は次のとおりです。
図B-12は、クライアントSSLプロファイルを使用する仮想サーバー構成例を示します。