ドメイン: 管理: 一般設定
ドメインは、1つの管理サーバーによって管理されるWebLogic Serverインスタンスの集合です。このページでは、現在のドメインのすべてのサーバーに適用する管理オプションを構成します。
各WebLogic Serverドメインには、管理サーバーが必要です。管理サーバーは、構成の変更をドメイン内の他のサーバーに配布します。一般的なプロダクション環境では、1つまたは複数の管理対象サーバーをドメインに追加してビジネス・アプリケーションをホストし、管理サーバーは管理対象サーバーの構成と監視にのみ使用します。
構成オプション
名前 説明 名前 WebLogic Serverドメインの名前。
MBean属性:
DomainMBean.Name
構成変更の追跡 管理サーバーのポート、チャネルおよびセキュリティの設定変更のうち、コンソールの動作に影響する可能性がある変更を追跡するようコンソールをリダイレクトします。
管理ポートの有効化 このWebLogic Serverドメインでドメイン全体の管理ポートを有効化する必要があるかどうかを指定します。管理ポートではSSLを使用するので、管理ポートを有効にする場合にはドメイン内のすべてのサーバーにSSLが構成されている必要があります。
ドメイン全体の管理ポートを使用すると、WebLogic Serverインスタンスを
STANDBY
状態で起動できます。また、ドメイン内のアプリケーション・トラフィックから管理トラフィックを分離することも可能になります。ドメイン内のすべてのサーバーについて一度に管理ポートの有効または無効を指定する必要があるため、ドメイン・レベルでデフォルトとしてこの管理ポート設定を構成します。管理ポートを有効化する場合:
管理ポートでは、管理者資格証明を指定する接続のみが受け入れられます。
管理者資格証明を指定する接続は、管理ポートのみを使用できます。
管理対象サーバーを起動するコマンドには、セキュアなプロトコルと管理ポートを指定する必要があります。
-Dweblogic.management.server=https://admin_server:administration_port
MBean属性:
DomainMBean.AdministrationPortEnabled
セキュアな値:
true
管理ポート このWebLogic Serverドメインに共通のセキュアな管理ポート。(管理ポートを有効にする必要があります。)
MBean属性:
DomainMBean.AdministrationPort
最小値:
1
最大値:
65535
本番モード このドメインのすべてのサーバーを本番モードで実行するかどうかを指定します。
MBean属性:
DomainMBean.ProductionModeEnabled
Exalogic最適化の有効化 Oracle Exalogicの最適化を有効にするかどうかを指定します。最適化には、スレッド管理とリクエスト処理の向上およびロック競合の低減が含まれます。この属性を有効にできるのは、Oracle Exalogic用にWebLogicドメインを構成している場合のみです。
クラスタ制約の有効化 クラスタをターゲットとするデプロイが、クラスタ内のすべてのサーバーが実行中の場合にのみ成功することを指定します。
デフォルトでは、クラスタ制約は無効になっていて、デプロイ時に管理サーバーからアクセス可能なサーバーに対してのみデプロイが試行されます。停止している、または一時的に管理サーバーから分離されているサーバーは、サーバーの起動時またはネットワーク・パーティションが解決した直後にデプロイメントを取得します。
内部アプリケーションのオンデマンド・デプロイメントを有効化 コンソール、UDDI、wlstestclient、uddiexplorerなどの内部アプリケーションが、サーバーの起動中ではなく必要に応じて(最初のアクセス時に)デプロイされるかどうかを指定します。
Oracle Guardian Agentの有効化 現在のドメインでサーバーを起動するときに、Guardian Agentがデプロイされるかどうかを指定します。
MBean属性:
DomainMBean.GuardianEnabled
詳細な構成オプション
名前 説明 Webサービスのテスト・ページの有効化 WebLogic Serverによって現在のドメイン内に自動的にWebサービスのテスト・ページがデプロイされるようにするかどうかを指定します。
MBean属性:
WebserviceTestpageMBean.Enabled
管理プロトコル 管理ポートまたは管理チャネルを経由する通信のデフォルトのプロトコル。(管理ポートを有効にするか、管理チャネルを作成する必要があります。)
管理ポートまたは管理チャネルを経由するリクエストにプロトコルが指定されていない場合、ここで指定されているプロトコルが使用されます。
有効な管理プロトコルは次のとおりです:
t3s
https
iiops
MBean属性:
DomainMBean.AdministrationProtocol
構成監査のタイプ 構成イベント(構成の変更およびその他の操作)の監査に使用される条件を戻します。
CONFIG_CHANGE_NONE
構成イベントは、サーバー・ログに書き込まれず、セキュリティ監査フレームワークにも転送されません。
CONFIG_CHANGE_LOG
構成イベントは、サーバー・ログに書き込まれます。
CONFIG_CHANGE_AUDIT
構成イベントは、セキュリティ監査フレームワークに転送されます。
CONFIG_CHANGE_LOG_AND_AUDIT
構成イベントは、サーバー・ログに書き込まれ、セキュリティ監査フレームワークに転送されます。
MBean属性:
DomainMBean.ConfigurationAuditType
セキュアな値:
audit
構成アーカイブの有効化 trueに設定した場合、サーバーの起動時に構成のバックアップが作成されます。
MBean属性:
DomainMBean.ConfigBackupEnabled
アーカイブ構成数 ドメイン構成が変更されるたびに管理サーバーによって保存される
config.xml
のアーカイブ・バージョン数。MBean属性:
DomainMBean.ArchiveConfigurationCount
最小値:
0
最大値:
2147483647
MBeanサーバーの互換性を有効化 JMXクライアントで非推奨の
MBeanHome
インタフェースを使用できるようにします。9.0より前では、WebLogic ServerはJMXレイヤーに対して、型付きAPIレイヤーをサポートしていました。使用するJMXアプリケーション・クラスでは、WebLogic Server MBeanの型保障インタフェースをインポートしたり、
weblogic.management.MBeanHome
インタフェースを介してMBeanの参照を取得したり、MBeanメソッドを直接呼び出すことができました。サーバー・ログ・フォーマット互換性の有効化 属性は補わず、従来のフォーマットでログ・メッセージを記録するかどうかを構成します。
管理EJBの有効化 Java EE管理API (JSR-77)の一部である管理EJB (Management EJB: MEJB)へのアクセスを有効化します。
管理APIの仕様では、Java EE Webアプリケーション・サーバーの一般的なリソースに対して標準化された管理データ・モデルを提供しています。
MEJBは、一般的なJava EEリソースを記述するJava EE管理対象オブジェクト(JMO)へのアクセスを提供します。この属性を
false
に設定すると、WebLogic ServerはJNDIツリーにMEJBを登録せず、ドメインのJava EE管理APIを効果的に無効化します。MBean属性:
JMXMBean.ManagementEJBEnabled
プラットフォームMBeanサーバーの有効化 各WebLogic ServerインスタンスでJDKのプラットフォームMBeanサーバーを初期化するかどうかを指定します。このオプションと
isPlatformMBeanServerUsed
を同時に有効にすると、プラットフォームMBeanサーバーがWebLogic Serverの実行時MBeanサーバーとして使用されます。JDK 1.5以降、JVMでは、ローカル・プロセスがインスタンス化できるプラットフォームMBeanサーバーを提供しています。プラットフォームMBeanサーバーのインスタンスは、各JVMにつき1つのみ存在できます。あるプロセスでこのMBeanサーバーがインスタンス化されると、JVMは、JVM自身のモニター・データを提供するプラットフォームMXBeanをいくつか作成します。
この属性を
true
に設定すると、各WebLogic Serverインスタンスはjava.lang.management.ManagementFactory.getPlatformMBeanServer()
メソッドを呼び出し、JVMのMXBeanを初期化します。MBean属性:
JMXMBean.PlatformMBeanServerEnabled
プラットフォームMBeanサーバーの使用 プラットフォームMBeanサーバーをWebLogic Serverの実行時MBeanサーバーとして使用するかどうかを指定します。以前は、プラットフォームMBeanサーバーを有効にすると、デフォルトでWebLogic Serverの実行時MBeanサーバーとして使用されていました。この属性を使用すると、プラットフォームMBeanサーバーの有効化とは別に、プラットフォームMBeanサーバーをWebLogic ServerのMBeanサーバーとして使用するかどうかを指定できます。
この属性のデフォルト値は、
DomainMBean
の属性に基づいています。ドメインのバージョンが10.3.3.0よりも前の場合、この属性のデフォルト値はfalse
で、プラットフォームMBeanサーバーは使用されません。ドメインのバージョンが10.3.3.0以降の場合、この属性のデフォルト値はtrue
で、プラットフォームMBeanサーバーが使用されます。この場合、
java.lang.management.ManagementFactory.getPlatformMBeanServer()
メソッドによって戻されたMBeanServer
がサーバーの実行時MBeanサーバーのMBeanサーバーとして使用されます。これによって単一のMBeanサーバーからWebLogic Server MBeanおよびJVMプラットフォームMXBeanにアクセスできるようになります。また、実行時MBeanサーバーをプラットフォームMBeanサーバーとして有効にすると、JVMのローカル処理はjava.lang.management.ManagementFactory.getPlatformMBeanServer()
によって戻されるMBeanServer
を通じて、このMBeanサーバーに直接アクセスできます。MBean属性:
JMXMBean.PlatformMBeanServerUsed
リモート・デプロイヤEJBの有効化 リモート・デプロイヤEJBが現在のドメインに自動的にデプロイされるかどうかを指定します。リモート・デプロイヤEJBは、WLS 9.0および9.1リリースで、-remoteオプションが指定されている場合にweblogic.Deployerツールによってのみ使用されます。
リモート・デプロイヤEJBがデプロイされていない場合は、9.0または9.1リリースで実行するweblogic.Deployerで-remoteオプションを使用することはできません。9.2以降のリリースでもweblogic.Deployerの-remoteオプションを引き続き使用できます。
MBean属性:
DeploymentConfigurationMBean.RemoteDeployerEJBEnabled
RESTful管理サービスの有効化 RESTful管理サービスWebアプリケーションによるこのWebLogic Serverの監視を有効にします。
診断コンテキスト互換性モード WLDFで、現行スタイルの診断コンテキストとともに12.2.1より前のスタイルの診断コンテキストを送信するかどうかを指定します。
12.2.1より前のサーバーに対するアウトバウンド通信が発生する可能性がある場合、それらのサーバーが処理できる診断コンテキストを受信できるように、常にこの設定を有効にする必要があります。このような場合にこの設定を無効にすると、相関情報が層全体で失われ、一部の状況で同期する必要のあるWLDFおよびDMSでレポートされる情報が失われる可能性があります。
12.2.1より前のサーバーに対するアウトバウンド通信が発生する可能性がない場合、現行スタイルの診断コンテキストのみをアウトバウンドに伝播する必要があるため、このモードを無効にすることをお薦めします(古いスタイルを伝播しても障害は発生しませんが、この状況で不要なオーバーヘッドが発生します)。
この設定が影響するのはアウトバウンドのみで、インバウンドの12.2.1より前のスタイルの診断コンテキストは、常に認識されて処理されます。
MBean属性:
DomainMBean.DiagnosticContextCompatibilityModeEnabled
埋込みアダプタのEE準拠クラス・ロードの有効化 埋込みアダプタのクラスのロード動作を指定します。このオプションを有効にすると、ドメイン内のすべてのパーティションにデプロイされた埋込みアダプタがJava EE準拠クラスのロードを使用します。埋込みアダプタのクラスには同じアプリケーション内の他のモジュールからアクセスできます。
MBean属性:
DomainMBean.EnableEECompliantClassloadingForEmbeddedAdapters
暗黙的Bean検出の有効化 ドメインにデプロイされたすべてのアプリケーションに対して、暗黙的Bean検出を有効にするかどうかを指定します。これはCDI 1.0のアプリケーションとの互換性のために使用されます。
ライフサイクル管理サービスの可用性 このドメインにおけるライフサイクル・マネージャ・サービスのデプロイメント・モデル。
ライフサイクル管理通知の有効化 LifecycleManagerがこのサーバーの構成変更を監視するかどうかを指定します。
ライフサイクル管理リモート・ドメイン名 このMBeanインスタンスのユーザー定義の名前。
この名前は、MBeanの
javax.management.ObjectName
に、主要なプロパティとして含まれています:
Name=user-specified-name
MBean属性:
LifecycleManagerEndPointMBean.Name
ライフサイクル管理リモートURL LifecycleManagerインスタンスのルートRESTリソースのURLを戻します。たとえば、http://localhost:7001/lifecycle/12.2.1.0/です。
MBean属性:
LifecycleManagerEndPointMBean.URL
ライフサイクル管理リモート・ユーザー名 LifecycleManagerインスタンスへの接続開始時に渡されるユーザー名(URLの値によってこのエンドポイントに対し指定される名前)。設定しない場合、接続確立時にユーザー名は指定されません。
ライフサイクル管理リモート・パスワード パスワードをクリア・テキストで取得します(デフォルトでは無効にされています。getPasswordEncryptedを使用します)
呼出しタイムアウト WebLogic Serverの内部プロセスがMBeanサーバーへの接続、MBeanサーバー・メソッドの呼び出し、呼出し結果の返送を待機する秒数。MBeanサーバー・メソッドがタイムアウト期間内に完了(返送)しない場合、WebLogic Serverはその呼出しの試行を破棄します。
WebLogic Serverの内部的な管理プロセスの中には、サーバー・インスタンスが他のMBeanサーバーに接続してMBeanサーバー・メソッドを呼び出す必要があるものもあります。タイムアウト期間は、MBeanサーバーがメソッド呼出しを正常に戻せない場合に、内部プロセスが停止するのを防ぎます。
0
(ゼロ)の値を指定すると、メソッド呼出しはタイムアウトされません。その場合、内部プロセスは、MBeanサーバーのメソッドから結果が戻されるまで無限に待機します。MBean属性:
JMXMBean.InvocationTimeoutSeconds
最小値:
0
最大値:
2147483647
サイト名 このドメインが関連付けられているサイトの名前。
MBean属性:
DomainMBean.SiteName